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1 : 疣痔 ★[] 投稿日:2020/05/25(月) 18:45:07.76 ID:CAP_USER.net [1/1回]
そんな先の糖尿病の合併症を考えてどうするの?
2020/05/25

 飛行機をおりると、懐かしさも伴う東南アジア独特の香りに胸がいっぱいになりました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが起こる前の2019年12月、私たちはカンボジアへ3回目の渡航をしました。
 今回のAPSARAの新たな試みはmedical outreach、すなわちボランティア活動を導入したことでした。

(中略)

■「芋を1日に何個食べていいの?」

 寺院では島民の健康相談を行いました。
看護師が医師に相談を行うべきだと判断した島民には、ドクターコンサルテーションのブースに回ってもらいます。問診と身体診察を行い、必要があれば薬を処方します。

 ドクターコンサルテーションと並行して、私は島民の皆さんに糖尿病のレクチャーを行いました。レクチャーのテーマとして糖尿病を選んだことには理由があります。
カンボジアでは近年国民の寿命が伸びており、生活習慣病として糖尿病の罹患率が上昇していること、そして糖尿病は比較的早い段階で生活習慣に介入できれば予後が改善できるからです。
 島民は英語が理解できない方が多く、私が英語で話し、Sunrise Japan Hospitalのスタッフがクメール語に通訳する、という流れでレクチャーを行いました。

 そもそも「糖尿病」という言葉を聞いたことがある人は、参加者の約3割程度でした。そして糖尿病のレクチャーへの反応は、私が予想していたものとは全く異なるものでした。
生活習慣の話には「結局塩分を控えるには、お米の麺を1日にどれくらいまで食べていいの?」「芋を1日に何個食べていいの?」というというような質問が続きます。
 そして10年後、20年後に起こりうる合併症の話をしたときは、島民の皆がポカンとしていたことが印象的でした。
「そんな先の合併症を今から考えてどうするの?」。そんな声が聞こえてきそうな島民の表情を今でも鮮明に思い出します。

 糖尿病について、私たちは初期研修医のころから学ぶ機会が多くありました。
糖尿病の発症には日々の食事や運動、喫煙・飲酒など多くの生活習慣が関連するため、適切な生活指導が肝心であること。
治療においては、HbA1cを定期的にフォローしながらコントロールし、かつ低血糖発作を防ぐことが重要であること。
糖尿病には神経障害や網膜症、腎症の3大合併症があり、それに加え脳卒中や心血管イベントにつながり得ること。
 それらのことを当たり前のように日常的に考えてきた私にとって、島民のリアクションは想定外で衝撃的なものでした。
同時に「Sustainable Development Goals , SDGs (持続可能な開発目標)」という言葉が頭をよぎりました。

■こちらの常識を一方的に押し付けたかも

 先ほどの「数十年後の合併症を今から考えてどうするの?」という素朴な疑問にはとても大きな意味があるように思えました。
ICT技術を駆使して急成長を続け、急速に平均寿命が延長しているカンボジアにおいても、国民の健康を守ることが重要なのは言うまでもありません。
しかし、先進国目線で「ただ」目標を設定するのではなく、国民にとって「持続可能な」具体的な目標を設定することが重要です。
例え科学的なエビデンスが明確にあっても、先進国の目標をそのまま新興国に移すことはできません。置かれた状況が異なるのです。

 予防医療を発展させるためには、保健・医療システムの整備、生活環境や学習環境の整備なども同時に必要になります。
島での経験を通して、このような前提なしに、簡単に共通理解を得るのは難しいのだというのがよく分かりました。
レクチャーが終了した後、自給自足の生活で精いっぱいの島民に、私は「私にとっての常識を一方的に押し付けてしまったのかもしれない」と反省をしたことを昨日のように思い出します。

抜粋
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/rejitop/202005/565638.html
2 : ログ速名無し[] 投稿日:2020/07/06 20:43:56
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