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1 : ◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)17:06:48 ID:k8Z [1/8回]
舞台は緑豊かで多種多様な生物が息づく自然と文明が拮抗している時代の世界。
殆どの人々は狩猟した生物の素材や収集品、牧畜や農耕などで生計を立て、近代的な文明は未だごく少数の国家が発展させている段階だ。
そしてこの世界では稀に強大な力を宿した古代文明の機械が発掘される。人々はそれらを崇め、恐れ、時に利用している。
「ファンタジー」と「SF」双方の特徴を持った世界の住人となって波乱万丈の日常を送っていく。

・ファンタジー風の世界に発掘品として機械が存在している世界観です。
・ファンタジーの度合いはハイ・ファンタジー、ダーク・ファンタジーなど様々あります。参加した方が好きなシチュでロールを展開出来ます。
・機械は現代レベルの物から現代よりも圧倒的に発達した超科学の代物まで。古代文明が開発したものであるため製造された時代も様々です。
・イメージとしてはホライゾンゼロドーンや二瓶勉作品などが近いです。どちらも知らない方はまず人形の国と言う漫画をオススメします。

こちらはロールに使うスレです。リアルタイム、置きどちらでも可能です。
現在は試運転期間です。期間は八月末までを予定しています。
2◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)17:17:52 ID:k8Z [2/8回]
舞い上がる砂埃。震える大地。轟音と共に砂漠の一部が命を得たかのように盛り上がる。

ここはゴブニ砂漠。行商人達が一時的に滞在するオアシスが複数存在する行商の要となる地である。
だが今この砂漠に商人達は殆ど寄りつかない。
突如として出現した大型のサンドワーム。本来であれば全長2m程度の温厚な芋虫でしかないそれが、全長20mにも及ぶ巨体となって現れた。
この怪物は行商のキャラバンを襲撃し、特に食糧を簒奪し始めた。当然、商人達はこれを排除する者を募る。
危険極まりないその仕事を引き受けたのが、ゴトー・ザ・ファーストワンその人だった。

なのだが、現在ゴトーは件のサンドワームに追跡されている真っ最中である。

「おいおいおいおい!」
「なんだぁアイツ!?20mなんて言ってやがったが!もっとでけぇじゃねぇか!?」
「男子三日会わざれば刮目して見よってか!?そもそも雄か!?」

「ともかくヤベェな!」

奇妙な六角柱を連ねた武器を背負い、足場の悪い砂漠をひた走る。
冷静に考えて正面から戦うのは得策ではない。ただでさえ巨大なサンドワーム、一撃でも貰えばただでは済まない。
だが、こうして走り続けていても打開策が湧いて出る訳ではない。己の不運を呪いながらゴトーは砂漠を駆ける。

/リアルタイム。置きどちらでも可能です。リアルタイムの場合18時30頃に一時中断させていただくことになります
3◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)18:01:39 ID:n56 [1/7回]
>>2

ゴウンゴウン!とモーレツに頭の悪そうな轟音と共に真っ黒な排気ガスを後方にぶちまけながら、
真っ青というセンスを疑いたくなるような色の装甲を張り付けたバギーが脈絡もなく現れる。
それはやがてサンドワームに追いかけまわされるゴトーに並走してきて、

「ガッハッハッハッハッ!!」

その慌てぶりがタノシイだったのか後部座席でふんぞり帰っていた緑色の巨体は指さして大爆笑し始めた。
援軍どころかただの冷やかし!?

「ガハハハハ、手ぇいるか?ニンゲン」

ひとしきり笑い終えると、緑色の巨体はナマリの強い声でそう言ってきた。
オーク…殺し合いと盗掘と略奪が三度のメシより好きというクソったれなデミヒューマン(?)だ。

//では試運転に参加させていただきます!
4◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)18:09:32 ID:k8Z [3/8回]
>>3
響く爆音。これ程の音を響かせながら接近する物と言えば古代の乗物としか考えられない。
並走してきた者の顔を見やると、その顔はどう見てもオーク族のそれだった。

「猫の手も借りたいんでな!オークの手なら猫よかマシだ!」
「頼むぞ兄ちゃん!どうにかして奴の足を止めなきゃならねぇ!」

そう叫ぶと彼はオークの駆る駆動機械に飛び乗る。
そして、背負った武装を右手に構えるとサンドワームに狙いを澄ます。

「あいつに見舞えるもんがあれば何でもいい!ぶちかますぜ!」

それは挿入した物質を弾丸として撃ち出す遠距離兵器。
威力は鉄板をもぶち抜くクールな代物。銃層を確認すると彼は即座にトリガーを引く。

サンドワームが一際大きな唸り声を上げ、彼らに向かって突撃してくる─────────!

/よろしくお願いします!
5◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)18:20:34 ID:n56 [2/7回]
>>4

「ガッハッハ、イクサだイクサだぁ!!」

しゃがれた声で馬鹿笑いするオーク族は、運転席のゴブリンの頭に蹴りを入れてバギーを加速させると、
ズボンの中からイカしたブツと取り出す。火薬をギッチギチに固めて突っ込んだスティックボムだ。

「派手にいぐぜぇ!!」

ポポイポイポイと運転席からゴミを投げるメーワク行為のように
柄付き手榴弾を惜しげもなく投げ捨てていく。当然ながら後方のサンドワームに向けて。

ゴトーと違い、射撃技術一切必要なしのゴリ押し爆破アクションだ。
6◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)18:29:28 ID:k8Z [4/8回]
>>5
ゴトーの射撃、そしてオークによる容赦のないボムシャワーによって積もった砂が舞い上がる。
焼きすぎたパンケーキのように地面が隆起し、顔面に直撃を食らったサンドワームは一時的に動きを止める。

「やったか!?」

しかし、それも一瞬。表皮を焼かれた痛みでサンドワームは怒号を上げ、彼らを押し潰そうと身をよじらせる。

「おいおいマジかよ!」
「おい兄ちゃん!俺がアイツを引き付ける!その隙に、出来ればアイツの口にぶっ放してくれねぇか!?」

何やら作戦がある模様。そして、ゴトーはオークのバギーから飛び降りて走り出す。
サンドワームに向かって射撃を繰り返しながら、その巨体の注意を少しでも逸らす為に。

/少々離席します!続きは20時半辺りからで良いでしょうか?
7◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)18:38:09 ID:n56 [3/7回]
>>6

オークはどういう訳か「やったか!?」とニンゲンが叫んだ時「やってない」と言いたくなった。
ナンデかはよくわからないのですぐさま考えるのをやめた。

「クチに風穴開けてやりゃいいんだな!?」

ゴトーがバギーを降りた瞬間、もう一度ゴブリンの頭に蹴りを入れてバギーと止めさせる。
酷い扱いに思えるかもしれないが、これが古式ゆかしい格差社会のありかた。強ければ偉いし正しいのだ。

「ガハハハハハハハッ!」

しかし精密射撃などどだい無理な話でありオークの散漫極まる集中力では問題外。
だからガチャコと構えた二連装ぶっ放しウェポンを大仰に構えるのだ。
ガンにタマを突っ込むベルトには遺跡から発掘した多種多様な…口径もなにもバラバラの弾丸がくっついている。

次の瞬間にはドカドカと大音量サウンドと共に大量の弾丸がサンドワームの大体クチらへんにばら撒かれ始める。
ガンガン弾丸は無くなるだろうし、命中精度はいい加減そのものだが、タマが無くなる前にブチ込めればOKなのでドガドガドガだ!

//了解です
8◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)21:07:11 ID:k8Z [5/8回]
>>7
「オラオラオラァ!」

オークに注意が向かないよう一心不乱に撃ち続ける。その射撃スキルは正確無比。一点をひたすらに狙っている。
それでもサンドワームの硬い外殻を貫くには至らない。

しかし、オークによる乱れ撃ちが徐々にサンドワームの口腔を貫き始める。
外殻が鋼鉄よりも頑丈であったとしても、粘膜までもが強固とはいかない。弱点を貫き続ければいずれは。

「まずい……!あの野郎!」

しかし、サンドワームも負けじと天を衝くようにその身を高々と持ち上げ、両者に向けて勢いよく突進してくる。
大口を開き、大地ごと飲み込まんと襲い掛かるその姿は正に天災。

「やるしかねぇか……撃て撃て撃てぇ!」

彼は迫るサンドワームの口腔内に向けてありったけの弾丸を撃ちまくる。
ここが正念場。彼は意を決して逃げない選択をした。
9◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)21:19:47 ID:n56 [4/7回]
>>8

「ンガッ!?」

ちっちゃくて脆いぶん殴る用途にしか使い道がないのがニンゲンだがたまにこういうのがいる。
芯が入っているというか、ケンカのやり方を知っているというかとにかくそういう奴だ。
実際、小賢しいくらいに正確な銃弾だが――

「ブチ殺り感(キルネス)が足りねぇ!!」

弾丸が尽きベルトが排出されると、オークは次の銃弾をブチ込むのではなく、
ゴトーに向けて血走った眼でドガドガと走り始めた!裏切りか!?

(身ぐるみ剥がす前に死んじまったら元も子もねえ!)

ゴトーの装備。高く売れそうなブツ。もろともペシャンコでは話にならない。
親切を押し売りし報酬を捻じ込む。払えなきゃ身ぐるみを剥ぐという完璧なプランがあるのだ。

「グアアアアアアッ!!」

ゴトーの隣に滑り込むと、指に挟みこんだ4本のスティックボムを迫るサンドワームに投擲。
上手くいけば口に捻じ込むことも叶おうが――ピンを引っこ抜く暇がなかった!

「ニンゲン、ブチ撃てェ!!」

力任せに圧縮した火薬満載のスティックボムは四六時中、暴発寸前爆弾だ。
つまるところ銃で撃ち抜きゃ間違いなくボカン!だ。後はタイミング次第だろう。
10◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)21:30:04 ID:k8Z [6/8回]
>>9
「任せろっ!」

瞬間、ゴトーの両目が燐光を放つ。彼の持つ力「シャドウ・アイ」が発現した。
例え空中に放り投げられた爆弾であろうとも、彼の目から見れば止まり木で休む小鳥と同じ。
オークが何を考えていようとも、このままワームに食い尽されては意味が無い。
今はただ、この一撃を完全なものとするまで。

トリガーに指をかける。

弾丸が放たれる。

真っ直ぐに、爆弾へと向かっていく。

サンドワームの口腔に入り込んだ爆弾は、瞬く間に爆裂し燃え上がる。

轟音と共にワームの動きが停止し、ゆっくりと崩れ落ちていく。その身体は既に魂を失っていた。

「やったか……」

今度こそ、サンドワームを討伐せしめることに成功したのであった。
11◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)21:39:58 ID:n56 [5/7回]
>>10

スドーンと落ちておそらくは砂塵をぶちまけたであろう巨大サンドワーム。
ぶっ倒れるところからブザマな死体を晒すところまでニヤニヤと確認してから、

「ガッハッハ、ミミズ野郎が偉そうにしやがって!!」

可食部があれば無理矢理に千切り取って体液したたる肉片を口に捻じ込むことだろう。
そして〝ワザワザ手伝わせてやった(手柄は全部オレ様のおかげ!)〟ゴトーに方をジローリと赤い眼で見て、

「ホレ、次はオメーの番だ」

そして、オークに伝わる報酬要求サイン。親指と中指で輪をつくって迫る。
おもわず、ちゃりーんとBGMが入りそうなソレ。

「ホーシューだ。ホーシュー。タマ代にネンリョー代。バクダン代にテマ賃にブチ殺り代」

ALAS!オーク式完璧プランたる親切の押し売り回収フェーズだ。
緑の肉の塊のようなのがぶっとい指でちゃりーんしながら迫るのだ。コワイ。
12◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:02:55 ID:k8Z [7/8回]
>>11
「はっ、俺に報酬をせびるかい」

オークの言い分ににやついた表情で答える。彼自身は報酬を出す人間ではないのだから。
ちなみに、サンドワームの肉は表層の外殻、その下の皮や肉はゴム質で、はっきり言って食べるのに適した味ではない。
しかし、更に内部の肉は可食部である。持てるだけ持ち帰り、塩漬けなりにして保存食にするのがオススメだ。

「それなら俺を雇った旦那に言うべきだな。俺はただ単に、アイツを殴っただけさ」
「それともなんだい?不満があるならここで、ドンパチやるかい?」

肩に担いだその武装のトリガーに指をかけながら、彼はにやりと笑いかける。
伊達に幾つもの戦場を越えてはいない。先陣を切り過ぎた結果、ついたあだ名は「ファーストワン」
迫るオークにも怯まない。それどころか、売られた喧嘩は買うようにも見える。

「どうするよ?俺はここで殴り合ってもいいんだけどよぉ」
「アンタら、ただじゃ済まないぜ?」

ここで殴り合えば、確実にサンドワームを殴る以上の損害が生じるだろう。
それでも戦うと言うのであれば、彼は容赦はしない。
13◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:13:46 ID:n56 [6/7回]
>>12

「ドンパチ…理想的な展開だぁ」

ギラリと殺意に揺れる背中。どう引き裂いて遊ぼうかと小さいノーミソで思案する。
ぶっ殺したら勝ちだし、ぶっ殺されたらもう死んじまっているから関係ない。
つまり、どう転んでも勝ち。完璧である。弾薬ベルトをバラマキにぶち込みいざ――

『―――!!』

ここでサンドワームを漁っていたオトモのゴブリン達が急にわめき始める。
モノスゲー気が散って、そっちに目を向けるとなんと――!!

「おたからっ!!」

バクダンで概ねぶっ飛んだ砂虫の口中であるがそこにはいまだ現存する立派なキバが!
さらにはデカいミミズの中をデケデケ調査していたゴブリンはサンドワームが飲み込んでいたと思われる
キラキラ光る板っきれ(人間どもがアーカイブ?とか読んでいる何かだが詳しいことは知らん)を見つけていたのだ!

「………」

ゴトーを見る。

「………」

キバとキラキラ光る板っきれを見る。

「…げっへっへっへ、今日のトコロは勘弁してやらぁ!オレ様のヘヴィな心に感謝するんだなぁ!」

言葉の使い方を思いっきり間違えながら、ニヤニヤとサンドワーム(おたから)のほうに向かっていく。
14◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:25:02 ID:k8Z [8/8回]
>>13
「おーおーやる気か。アンタ、腐ってもオークだな?」

絶妙に皮肉を込めつつ、弾倉を確認する。弾丸素材は未だ尽きず。十分に戦闘は可能。
そして砂漠の風が吹き荒れ、決闘の火蓋が切って落とされようとしたその時─────────

「おん?」

サンドワームの側に目を向ける。恐らく何かしらの素材が見つかったのだろう。

「はっ!やめだやめだ!」
「オークってのはどいつもこいつもこんな奴なのかぁ?まぁいい、今日の所は勘弁してやるよ!」

そう叫んで、彼は踵を返して歩き始める。依頼主に討伐の報告をしなければならない。

「あばよ!また会った時は続きをしようや。全力でな!」

もしまた会う時があれば、今度こそ喧嘩になるのだろうか。
そうならないことを祈りつつ、砂漠の邂逅は幕を閉じた。

/ではこの辺りで。ありがとうございました!
15 : ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:25:59 ID:n56 [7/7回]
>>14
//ありがとうございました!!
16ゼスト卿は「贄」を探す◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:26:52 ID:nRP [1/1回]
 ゴブニ砂漠>>2の西域……。

”海と砂漠の交わるところ”との異名を持つ、ゴブニ最大の運河都市・ゴルタンチノープル。
 ひっきりなしに商人隊の荷馬車が往来するゴルタン大通りに、「伝令オウム」の群れが低空飛行する。

 速報を告げる数十話の伝令オウムはよく訓練されており、この街の商館やギルドに散りじりに帰巣する。
 オウムは事件先で覚えさせられた音声を、帰巣先にもたらすのだ。
 このオウムたちは問題になっていた砂漠のサンドワーム出現地帯に抜け目なく監視を入れていた”情報師”たちがもたらしたものだ。

 と――

 1羽の伝令オウムが、不意に地面にポトリと落ちる。
 すかさず、一人の風貌の怪しい男……全身修道者の服を着ているが、その体つきは枯れ木のように細く、フードを被っている……。
 男の能力――≪ダーク・フォース≫は、鳥程度の小動物なら一時的に動きを止める事が出来るのだ。
 男が伝令オウムを拾い上げると、路地裏に消えていく。

『ゴブニ、ノ、サンドワーム、トウバツ、カンリョウ! ツウコウ、カノウ!』(>>10)゜

 オウムが、”情報師”の吹き込んだ情報を白状する。
 男はその声を聴くと、オウムの首をへし折る。

「……意外な速さだな。この地のサンドワームは一筋縄ではいかない。
 なかなかの手練れが”仕事”したようだな。
 余計な事を……。」

 人には「ゼスト卿」と呼ばれている男は、人を探していた。
 サンドワーム災害でこの街には多くの足止めを食らっている冒険者や商人、また外交使者団などでにぎわっており、人探しには都合がよかったのだが。

「……急がねばならぬな。」

 ゼスト卿は路地裏をゆっくり歩く。
 ゼスト卿は、この人の群れから……「堕天神の生贄」を探していたのだった。
 誰でもいいと言えば、実は誰でもいい。
 だが、男に取り付いている神は、グルメなのだ。

「ドレカバッグ様……もうしばらくお待ちください。すばらしき贄をご用意いたします故……」

 ゼスト卿は薄ら笑いを浮かべながら、路地裏をさまよっている。
17ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/21(日)22:34:00 ID:Yw1 [1/3回]
鬱蒼とした森の中を一つの影が進んでいる。
頭は山羊、体は馬の珍妙な生き物"グファル"に乗ったハーフリングの娘が一人。
金色のおさげに翡翠のような瞳を持つ彼女、"ベル・クィル・アクナスタ"は、アルト大森林の獣道を進んでいた。

アルト大森林。ここは古代遺跡が多く眠る森として有名である。
彼女は路銀を稼ぐ為――もとい、自分の冒険心を満たす為にこの森へときていたのだ。

「……今日はこの辺りで休むか」

日はすでに傾き、森は暗くなり始めている。
ちょうどいい大きさの広場を見つけたベルは、ここで一泊することにした。

「トゥイお疲れ様、ほら、大好物のリンゴだぞ」

トゥイとは彼女の相棒であるグファルだ。
ベルは鞄からリンゴを取り出すと、トゥイの首を撫でながらそれを与えた。
ぶるる、と嘶き喜びながらリンゴを食うトゥイの顔を見て微笑み、これからやるべきことについて考えた。

リンゴを食べ終えたトゥイの手綱をその辺の低木に繋ぐと、ベルは木の枝を集め始める。
ここに焚き火をつくり、一泊できる環境を整えるつもりだ。

ここは大森林のど真ん中。
同じ旅する者ならばったりと会うこともあり得るかもしれないが、さてはて。

/スローペースですが置いておきます
18セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/21(日)23:07:50 ID:Ded [1/3回]
>>17
目的はただ、路銀を稼ぐ為に古代遺跡を目指していたのであるが
、完全に迷っていた
腰には一つの騎士剣を提げ、赤い、軽めの鎧を見にまとった、桃色の髪の少女、セレナがその場に現れる

「……あら、こんな所で人に出会うなんて、奇遇ね」

と、ベルにまずそう声をかけるのだった。そして、近くまで歩み寄り

「こんにちは、貴女も遺跡に?」

なんて、それだけ声をかけるのだった。本音を言うならば、迷っているので道を尋ねたいのであるが
そんな事は恥ずかしくて言い出せない、王族育ち故に無駄に高いプライドが邪魔をして、素直に道を聞けないのである
19ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/21(日)23:22:53 ID:Yw1 [2/3回]
>>18
「む、人間か……奇遇だな」

木の枝を抱えながら近づいてきたセレナの目を見るベル。
こんな森の中で出会えるとはなんたる偶然か。
若しくはそれ程冒険者が入り込んでいるのか。どちらにせよ、ベルは少し驚いた。

「そうだな、私も遺跡を探しにきたんだ」

彼女の質問にはYESと答える。
なんとなくその時ベルが楽しそうにしていたのがわかるだろう。

「ここで会ったが何かの縁、辺りも暗いし少し休んで行くといい」
「すぐに火を起こそう」

そう言うと広場の中央に枝を置き、鞄からボロの布切れと火打ち石を取り出した。
布切れを枝の束に巻きつけ、火打ち石を叩く。
まもなく小さな焚火が出来るだろう。

「さあ、できた」
「何か食べるか? あいにく保存食しかないが」

とも聞いてみて。
20セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/21(日)23:31:24 ID:Ded [2/3回]
>>19
質問にYESと答える彼女に対して、内心やった!とかそんな事を思うのであるが
あくまでも冷静を装いながらふーん、そんな反応を示して

「……それなら、私も一緒に、同行してあげてもいいわよ」

何となく楽しそうにしてるのは気になるのであるが、それは置いといて、あくまでも強気、クールに振る舞おうとして、挙げ句上から目線でこんな事を言う。少しニコッと微笑んで
ただ、休んで行くと良い、との提案に、確かにもう暗い、ずっと森を迷って疲れているのだから、その通りにするべき、お言葉に甘えるべきと考えて

「そうね、ただ、保存食はいいわ、あんまりお腹も空いていないし」

そう言って、食べ物は大丈夫と、岩に上品に腰掛けて、無駄なプライドのせいでまた素直では無い返答をする。本当はお腹も空いてるのだけれど
そんな時だった。ぐぅ~っとお腹が鳴るのは、それにより、赤面して、少し涙目になりながら、流し目でベルの方を見つめ

「……や、やっぱりちょっと頂いても大丈夫?」

と、小さな声で尋ねる
21ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/21(日)23:40:56 ID:Yw1 [3/3回]
>>20
「本当か? それは有難いな」
「正直この身体では大変なことも多いんだ、古代人がハーフリング用に古代遺跡を作ってくれたら良かったのに」

なんて笑いながら冗談を言う。
旅は道連れ世は情け、ここで会ったのも何かの運命か。
彼女の申し出はベルに取って有難いものだったし、もちろん受け入れる。

そしてセレナの空腹の音を聞けば

「……ふふっ、身体は正直だな」
「さあどうぞ、口に合えばいいのだが」

と差し出すのは干し肉。実にしょっぱい代物だ。
水が欲しくなるだろうとベルは小さなコップを用意して、皮の水筒から水を注ぐのだ。

「ここまで一人で来るのには大変じゃなかったか?」
「私はグファルが居たから問題なかったが」

そんな世間話をしつつ、水の入ったコップをセレナに差し出した。
22セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/21(日)23:54:56 ID:Ded [3/3回]
>>21
「私もハーフリングと会うのは初めてだし、古代にもそこまで多く無かったんじゃ無い?」

なんて言いながら干し肉とコップを受け取ると、小さな声でありがとうと言い、そしてそれを口にする
塩が効いていてしょっぱい味に最初驚くのであるが、そのまま水を飲んで中和させると

「……美味しい」

なんて言って、それからベルの方を向き

「……そう、実は道に迷………少し強力な魔物と出くわして大変だったのよ、倒すのも時間がかかって」

と言うのであるが、この辺りにはそこまで強力な魔物は存在しない
彼女はまだこの地方には足を踏み入れたばかりであり、良く知らないから言った嘘である
と言うか、道に迷ってと言いかけてしまってまた赤面
出身のナイトハルト王国は北の方で栄えている故に森にも慣れていないのだった

「そう言えば名前まだ知らないわね、私はセレナ……貴女は?……この子(グファル)にも名前はあったりするの?」
23ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)00:15:41 ID:bxq [1/4回]
>>22
「はは、きっとそうに違いない」
(……嗚呼、初対面で子供と扱われない事がどれ程嬉しい事か)

ベルはハーフリングにしても小さく、顔もあってか幼い少女にしか見えない。
その為初対面の相手には必ずと言っていいほど間違われるし、酒場でお酒を頼んでも断られたりするのだ。
そんな扱いを受ける中、一目でハーフリングと見抜いてくれた彼女が有り難かった。

「そうか、それはよかった……あむ」

と小さな口で干し肉を頬張るベル。
王族の出からすれば少々はしたないと思うかもしれない。
水も飲まずに食べているのは慣れからだろうか。セレナにとっては信じられない光景かもしれない。

「強力な魔物……? この辺りには出ないはずだが……いや、遺跡から這い出てきたのかな」
「貴女は強いんだな、よければ話を聞かせてくれないか?」

セレナの嘘は少しまずかったかもしれない。
残念なことにこのハーフリング、好奇心が人一倍強いのだ。
どんな魔物が現れて、セレナがどうやって倒したのか、非常に興味津々だ。

「ああ、私の名前はベル。ベル・クィル・アクナスタ。気軽にベルって呼んでくれ、セレナ」
「そしてアイツは私の相棒、名前をトゥイって言うんだ。賢くていい子だぞ」

と誇らしげに語るベル。
自慢の相棒らしく、微笑んでトゥイへと目線をやる。
トゥイもそれに反応したのか、ぶるると嘶いた。

「私はトゥイを連れて世界を旅して回ってるんだ」
24セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)00:30:52 ID:5cR [1/9回]
>>23
そのまま頬張り、そして水も飲まずに干し肉を食べるベルに対して、凄いなぁとか考えたりするのであった
そして、強力な魔物、その話に食いつかれたなら、顔を少し顰めるのだった

「え、えっとその、それは……べ、ベリアルをこの剣で……倒した……かな」

などと、なんとも苦し紛れな嘘である。
ベリアルは北の大陸に存在する、悪魔のような強力な魔物であり、この辺りには生息していないのだ
そして、この剣でと、少し触れた騎士剣は古い物であるということは分かるだろう
ただ、強力な力を秘めてはいるのだが。秘宝独自の魔力なんかも纏ったりしている、そんな一品であった

「まぁ、そんな事はいいじゃない、せっかく一緒に遺跡に行くんだし、よろしくね、ベルにトゥイ」

と、話題を変えようと苦し紛れに言って、そしてにっこりとするのだった。

「……世界中かぁ、なら、北の方にも行ったことはあったりするの?私、そっちの方出身で」

とも語るのだった。ただ北国特有の肌の白さ等も持ち合わせているのでそれは気付いて居たかも知れないが
25ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)00:45:35 ID:bxq [2/4回]
>>24
「ベリアル――! 話には聞いた事あるが、まさかこの辺りにもいるなんてな!」

彼女はびっくりするくらいピュアだった。

「うんうん、確かにその剣も魔力が秘められてそうだ」
「これは心強い仲間が出来たものだ、ふふふっ!」

と嬉しそうにしている単純な彼女。
セレナとしては助かったのかもしれない……一時的かもしれないが。


「ああ、通りで肌が白いと思った。この辺りの住民じゃなさそうだったから」
「残念ながら北の方にはまだ行ってないんだ、この辺りを旅したら向かってみるつもりだ」
「もっとも……一番の楽しみにしていたナイトハルト王国は廃都になってしまって久しいが」

ベルの言葉に悪意はなく、ただ酷く残念そうに語る。
彼女がまさか王国の出だとは知らずに。
26セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)00:57:47 ID:5cR [2/9回]
>>25
そのような単純な反応を受けたなら、ほっと一安心するのであった
ただ、ハーフリングの中でも小柄と言う彼女、まるで子供を騙しているような感じがして少し罪悪感が胸をちくちくとして、うっと顔を顰めて、干し肉を千切って口にする

そして、ナイトハルト王国、その名を彼女の口から聞こえたならば、少し俯くのだった

「───そうね、あの軍勢によって、瞬く間に滅ぼされちゃったから」

そう言いながら、ぎゅっと服を掴む、表情は悲しそうなものになって
正体も分からない軍勢によって襲われ、そして滅びた王国、その光景を思い出して

「……絶対に許さない」

などと、そんな一言を呟いて、そして最後に一口、干し肉を口へと運んでから、ハッと我に帰るのであった

「あ、あはは、なんか変になってたね、私、それじゃあベルちゃん、今日はちょっと夜も遅いし、そろそろ寝よっか」

と、そう提案して、腰の剣も、すぐ側の木に立て掛けるのであった。
27ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)01:15:33 ID:bxq [3/4回]
>>26
「……セレナ?」

そのような反応に気付かないベルではなく、酷く心配そうにセレナの顔を伺った。
彼女が悲しい顔をした理由を考え、そしてはっとすると。

「……すまない、流石に無配慮すぎた」

と謝罪するのだ。
あの襲撃、と彼女は言った。
きっと恐ろしい光景を目の当たりにしたのだろうと、そう思って。

「……私に出来ることはないか?」

と呟いた。
新しい仲間の力になりたかったのだ。

「そ、そうだな。そろそろ寝るとしよう」
「……あと出来ればベルちゃんはやめて欲しい、もうそんな歳じゃないんだ」

ちょっとだけ気まずい様子でそう語る。
ついでにベルちゃんを訂正すると、少し恥ずかしそうにしていた。
28セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)01:25:01 ID:5cR [3/9回]
>>27
「あ、ううん、大丈夫、そんなに気にしなくても良いよ」

なんて、少し焦り気味に、両手でジェスチャーしつつも言ってから

「……今はまだ、私もどうすれば良いか分からないし、気持ちだけ受け取っとく」

力になれることは?その問いに対してはこう答えるのだった。あの軍勢の正体が分からぬ限り、彼女自身もまだ、どうすれば良いのか、分からずにいる故に

「……了解、ちゃんは辞めとく」

そうして、そんな事をウインクして言ったなら、横になって

「それじゃあ、お休みなさい」

そう言って、そして眠りにつくだろう

//それでは明日早めなのでこちらからは今日の所はここで〆にしますー!一応、明日以降、遺跡探索突入とかするなら出来るようにしておきますね!
ロールありがとうございましたー!
29 : ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)01:40:02 ID:bxq [4/4回]
>>28
「あ、ああ、そうか、なら良いんだ」

彼女が慌ててジェスチャーするのを見れば自分も少し慌ててそう言って。

「……そうか、分かった。何かあったらなんでも言ってくれ、もう私達は仲間なんだからな」

と、親しげにふっと笑って返すのだ。
彼女がどんな答えを見つけるかはまだ分からないけど、この出会いは大切にしたい。そう思った。

「やっぱり22歳にもなってちゃんはちょっと……恥ずかしいんだ。申し訳ない」

頬をほのかに赤らめてそう言うベル。
時々ちゃんを付けてからかうのも良いかもしれないだろう。

「ああ、お休みなさい」

そう言い返して、ベルも眠りについた。

──これはある亡国の姫騎士と気ままな旅人の邂逅。その始まりである。

/と言う感じに〆させて頂きます
また後日遺跡編をやらせて貰えたら有難いです!
ロールありがとうございました!
30シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/22(月)12:23:24 ID:HUk [1/1回]
「ここが死世界カイアノスへの入口……あっ、はいっ!」

巨大な鋼鉄の門を特殊なマスクを装着して通り、次々に大きな砂上船に乗り込む人々。
これから彼らが向かうのは、人が決して住むことができない死の世界だ。
その行列に並んで自分の番が来るとシェルシは慌てて砂上船に乗り込んだ。
何があってもマスクを外さないようにと念を押され、やがて全員が乗り込むと遠隔操縦で砂上船がゆっくりと動き始めた……。

「ひいいーっ!こんなの死んじゃいますようー!」

カイアノスに救う砂の魔獣が砂上船に並走していた。蛇のようにうねる長い胴体に、魚のような頭部を持った魔獣だ。砂にまぎれる黄色に似た色の鱗が光を弾き、波間の中で輝いている。
魔獣は列車へと間合いを詰め、その巨大な胴体を強かに打ちつけたのである。
落ちないように船にしがみついていたシェルシは人間が船から落ちていき、砂の海の中であっという間に分解されていくのを目にした。

「なんて分解力……古代の技術怖すぎます!」

この砂漠はすべてが超小型のナノマシンであり、砂に埋もれたものを分解して砂に変えるという効力を持つ。そこに住まう魔物は進化してナノマシンに耐性を得た厄介な存在だ。
だがカイアノスには無数の古代文明の遺跡があり、高度な機械や高純度な魔石、現在は失われてしまった魔道具などが発掘される。
だから、一攫千金を求めてカイアノスを訪れる冒険者はあとを立たないのだ。
シェルシは情けなくもどうしようもないようで、同行者にこの状況をどうにかできる実力者がいることを願って、落とされないよう船に必死にしがみついている。
魔獣が再接近、二度目の衝突はもうすぐだ。この砂上船だって衝突を受け続ければいずれ壊れるだろう。そうなる前に魔獣を仕留めるしか選択肢はない。

「魔法を使う余裕がない……!うう、こんなことならスクロール持ってくるんだったー!」








31ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)15:37:10 ID:hvV [1/2回]
──アルト大森林、中心部。

それは樹木に呑まれた塔だった。
天を貫くかのような巨大な塔。あちこちに樹木が生え、一本の巨木のような佇まいをしている。
大森林のど真ん中にポツンとあるそれは、数多くある古代遺跡の一つである。

「……着いた、ここが今回探索する遺跡だ」
「見たところ手付かずらしい、ラッキーだな」

トゥイの手綱を引きながらベルはそう語る。

森の中で一泊した一行は目的の古代遺跡まで来ていた。
ここに価値のある遺物が眠っている筈。
しかし、それを守るかのように魔物や古代人のトラップが多数存在している。
それらを掻い潜り異物を持ち帰るのが今回の目的だ。

「トゥイ、少し待ってるんだぞ」

トゥイの手綱を近くの低木に結び、首を撫でてやる。
そしてトゥイの荷物から機械で構成された長弓と矢筒を取り出すと、それを背負った。
ハーフリングには少々大きすぎる長弓であるが、重い様子を見せることなく。

「さ、行こうか」

と、新たに出来た仲間の方へと振り向いて言うのだ。

/セレナさん指定で置かせて頂きます!
返して頂ける時に返信していただければ……
32 : 大多喜昌也[] 投稿日:19/07/22(月)16:34:36 ID:Wkx [1/2回]
//議論スレに書き込みできないのでこちらに書き込みさせてもらいますが、キャラクターシェアやロールまとめ、勝手な大規模設定を風呂敷広げて権力無双は禁止になりますのでお願いします。
33 : 名無しさん@おーぷん[] 投稿日:19/07/22(月)16:34:54 ID:Wkx [2/2回]
名前欄は間違いですすみません
34ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)18:27:29 ID:NBy [1/5回]
>>30

「お前」

荒れ狂う水面に石がひとつ投げ入れられるような。
ひどく些細な、しかし確実に今までの流れとは違う靡きの声色が、シェルシに掛けられた。
女のものにしてはやや低く、男のものにしては高すぎる――変声期前の少年のような。
そんな声の主を探ろうとするなら、小柄なヒトガタのシルエットを見るだろう。

「こんな状況でも、それくらい喚ける元気がある」
「有り余ってるんだろうな。そんなにビイビイ煩いンだから」

そいつは薄茶色の布を全身に纏っていた。フード付きのローブ、その裾が狂ったようにはためいて、
その下にある肉体がやはり、間違いなく子供のものであると見せつける。
がっかりするだろうか。こんな子供くらいしか頼れないこの状況。しかしそいつはひどく落ち着いていた。

「なあ。俺が一発、やってみるから」「その後だ、その後」
「もし俺のがダメだった時。リカバリーしてくれるくらいの働きは、見せてくれるな?」

シェルシと同じく、そいつも船体にしがみつき。けれど眼差しは真っ直ぐ、魔獣だけを見つめていた。
目深に被ったフードと、鼻と口を完全に覆い隠すマスクが顔立ちさえほとんど教えてはくれないのに。
夜空を思わせる濃紺の虹彩の中心、輝く黄金の瞳孔が、一番星のひかりのように、魔獣を射抜くのだけがはっきり見えただろう。

「いいや。――――――魅せろよ、じゃなきゃ俺もお前も死ぬんだからな」

その視線の先を追えば――接近する魔獣と船体の間、青白く光り輝く十字のかたちがいくつも、いくつも。
連なっては瞬き、さらに増えては輝きを増して、成長していくのが見えるだろう。
きっとこいつが仕掛けている術だった。今はまだ発動までに至らないが――まばたき一つ挟んだ次の瞬間、
それは爆ぜると予感させる。ならばお前はその後に上手くやれ。……まったく無茶苦茶なことを、シェルシに要求していた。無言で。

//まだいらっしゃいましたら……!
35シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/22(月)18:44:37 ID:2z5 [1/2回]
>>16

3冊の魔法関連本を手にした黒い防弾コートに白いロングスカートの少女が背後から歩いてきて追い越し際、贄という言葉を聞き、白いロング髪揺らして、何の気なしにちらと男を見れば、左目の杭に異様な匂い、裸足でおまけに薄ら笑いまで
しかし、その姿や匂いに驚き立ち去るのではなく、逆に興味あり気に立ち止まり、少女は平然とした無表情で赤い瞳で男の顔をみつめ問う
その声は静かで落ち着き淡々としている

「贄って?てか、その目、どうしたの?」

//まだ宜しければ!
36ゼスト卿◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)18:58:09 ID:GmE [1/3回]
>>35
「その身なり……ウィザードかい、お嬢さん」

 無表情に振り向く少女の、疑問を持たない目。
 この街で男の姿を見て奇異に思わぬ少女といえば、恐れを知らぬ世間知らずか、
 あるいは、……腕に自身のある冒険者か魔法使い。
 目の前の少女は、遠距離攻撃を防ぐ防弾のコートの他は道具に頼らない身なりをしている事から、
 「無から有を生む術・魔法」の使い手だと男は推測する。

「わたしの目は、真贋を見極めるためにあってね……
 二つは不要と判断したのだよ。この手で、聖銀の杭を打ち込み、
 ただ一つの真実のみを一つの目に焼き付けようと、そう決めたものでね」

 静かに語りだす男。

「君の赤い瞳は、何故ついている? 二つは余計だろうて。
 どうだい、一つ私にくれないか?
 真贋を見極めるに、人は、目が二つあるから人は迷い、苦しむ。
 贄として、どうだ、くりぬいて、この老人に託してはみないかね……」

 そう言いながら、口は笑いつつ、枯れ木のような手を差し出し、少女にゆっくり近づく男……。

 もし、この男の思考を精神観応(テレパス)するならば、それは言語ではなく……
 地に落ちた神への忠誠と、地獄の淵の絶望のイメージが鮮明に見ることができるだろう。
 男は現時点では、少女への警戒は極めて薄く、「ちょうどいい贄が見つかった」と無邪気に喜んでいるようだ。
37シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/22(月)19:22:58 ID:2z5 [2/2回]
>>36

「ええ、そう。これからグールズ横丁に行くところ」

裏道から行けるグールズ横丁は危険な闇の魔法のアイテムを手に入れるにはうってつけの場所

「自分で?痛くないの?身体改造者……なわけではなさそうだし」

男の姿を改めて眺めてみるが、ハイテクな改造の様子は見受けられなかった
やはり生身に刺したのだろうかと思う

精神感応で探れば見えてくるイメージに聖職者の絶望を感じとる
テレパシーで探られれば、精神的に敏感な者ならピリピリするような、見られるような、感覚を味わうかもしれない
そして、男の頭の中に直接語りかける
近づく男からゆっくり後退りしながら

『私の目は飾りみたいなもの。強い言えば覗くため。あげてもいいよ。変えもあるし。但し、私の仲間になるなら』
38セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)19:30:08 ID:5cR [4/9回]
>>31
さあ、行こうか
その言葉を聞いたなら、肩にかかった髪をかきあげて、そして、腰に提げた騎士剣に手を添えながら答える

「……そうね、高く売れそうな物があればいいんだけど」

と、そう言ってから、得物からして前衛かなと考え、少し前を歩こうとするだろう
そして、内心では、ベルと出会えて良かったと心底思うのであった
何故ならば、彼女と出会えなければ迷ったまま、此処にはたどり着けなかっただろうから
ただ、だからこそ、ここでの危険があったなら彼女の力にならなければと思うのだった
それに、自分自身も強くならなければと思うのだから

「それじゃあ、行きましょう」

と、そう言って、中へと進んで行く
39ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:14:59 ID:Hnv [1/7回]
>>38

「ああ、いいものが見つかればいいな」

前へ出る彼女を見れば、それに続くように後ろをついて行く。
ベリアルの話から、彼女を手練れだと信頼しているベルは何も言わずに前衛を任せるだろう。
危険があれば守ってあげなければと言う気持ちはお互い様。
普段は一人の遺跡探索。新たな仲間の足を引っ張るわけにはいかないとより一層気張っていた。



内部に入ればきょろきょろと周囲を警戒しながら彼女の後ろを追う。
内部は広々としており、木漏れ日が室内を照らしている。
正面にはカウンターに座る人型の機械が見えるだろう。

「……似た遺跡は何度か見たことがあるが、ここは随分と大きいな」
『ジジ……ホ、テル、ルナナナナ……へ、ヨウ、コソ……ココ、ハ、メインロビー────』
「古代の遺物もまだ動いているらしい。毎度の事ながら何を言ってるかは分からないが……十分に注意しよう」

古代語で喋るその人型の機械。残念ながらベルには何を言っているかは分からない。
しかし機械が生きているという事は、防衛機構も生きている可能性があるという事。
予想外の危険に注意しなければならない。

カウンターの後ろには階段があり、上層へと登れるようになっているようだ。

「上層にもいけるみたいだが……どうするセレナ、ここをもう少し探索してみるか? それともさっさと登ってしまうか?」

この階層は人型の機械以外には他の機械は見当たらない。
防衛機構もなさそうなので安全に探索できるだろう。
もしかしたら予想外の発見があるかもしれない。
ここには何もないと判断してさっさと上層に登ってみるのも自由だ。
40シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:22:06 ID:EpC [1/4回]
>>34

「ふえっ……?」

唐突に声を掛けられ、シェルシはゆっくりとその声の主に目を向けた。性別は判然としないが今はそれを気にするような状況ではない。
冷静なノチウを相手にシェルシはまくしたてるように。

「こんな状況だから喚いてるんですよ……!?私達はもうすぐ砂の海に飲まれてその一部になるんです!どう考えたって詰んでますよこれー!」

立ち向かおうとしているのはノチウだけ、殆どはこの絶望的な状況に心が折れている。
シェルシはこんな状況でも立ち向かう意志を見せるノチウが不可解だったが、その言葉にやけくそ気味に最後まで抗ってやるという気分になっていた。

「ええい!やってやりますよ!やってみせますとも!やればいいんでしょう!?」  

そう叫んで船から手を離すシェルシ、すぐに落下を開始したが直後に泡がその体を包み込んで浮いていた。その中で魔獣にシェルシはまっすぐに両手を向け、詠唱を始めた。
二節の術式詠唱。左腕から水撃が螺旋を描いて放たれ、右腕から放たれた風がその回転力を高めた。
ノチウが起こした爆発で火傷を負い、怯んでいた魔獣の胴体に直撃。力なく倒れ伏せ、砂に飲み込まれていく魔獣。生きていたとしてももう追ってくることはないだろう。

「はぁっ……!か、かった……?んぎゃっ」

安堵し、息を吐いたところで魔法のコントロールを疎かにしてしまったシェルシ。尻餅をついてそのお尻を涙目で抑えている。どうにもしまらない少女だ。

//ぜひよろしくお願いします……!
41セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:33:46 ID:5cR [5/9回]
>>39
何やら解読困難な言葉を語るロビーの人形
しかし、カウンターに座る人形と、メインロビー、ホテル、辛うじて聞き取れたそのワードを考えたならば

「……この遺跡は、古代の宿泊施設?」

と、そんな言葉をふと発するのであった。となると上階に上がってありそうなのと言えば、沢山の部屋にベッド等であろうか
ただ、上階に上がってしまうかと言われたら、首を横に振る

「せっかく来た遺跡、隅々まで調べてみないと勿体ないかなーっとは思う、かな」

と、そう言って。それに、この部屋は広々としているので、探して見なければ何があるか分からないだろうと
42ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:41:59 ID:NBy [2/5回]
>>40

「――――――爆ぜろ」「 ≪眩き亡者の標/サザンクロス≫ッ! 」

号令と共に強烈な煌めきを放って爆発する十字。次いでシェルシの術が放たれれば、
そいつはすぐさま視線を魔獣から外して船体にしがみつくのをやめる。
見ずとも結末は分かりきっていると言うような、軽々しい着地の音を共にして。

「……どうだ、詰まなかったぞ」「最初からその元気を、そう使えばよかったんだ」
「俺が声をかけるのがもう少し遅ければ、『叫びすぎて喉が涸れたので詠唱できません~!』」
「…………なあんて、お前が抜かして今度こそ詰みだっただろうな。感謝しろよ」

ふン、と鼻を鳴らして立ったままシェルシを見下ろす。星色の瞳孔が僅かに緩む。
手を貸してやろうだなんて気は起こさないタイプの、ひどいヤツらしかった、こいつは。
しかしその傍らに居続けることはやめない。腕を組んで、視線を船の進む先へと移す。

「そんな調子じゃ、カイアノスに一歩足を踏み入れた途端」「死ぬぞ、お前」
「何しに来たんだ? …………帰ったほうがいいんじゃあないのか」

続く言葉もやはりひどい。平然とした調子で口にするから、きっと言い慣れている、そういうのを。
もしシェルシがなにか抗議の言葉でも返そうと、こいつに詰め寄るのなら――フードの下、
頬の奥のほう。人間の耳がある辺りに――もふっとした何かがぴくぴく動いているのを見つけるだろう。
43ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:56:20 ID:hvV [2/2回]
>>41
「む……古代語が分かるのか? 凄いなセレナは」
「私はさっぱりだからな、ある程度翻訳してくれると有難い」

そう呟いたセレナの顔を驚いて見るベル。
確かに彼女の推察通り、上層にあるのは沢山の部屋とベッド、そして防衛機構と幾らかの"忘れ物"。
その古代人の忘れ物こそ高値で売れる可能性を秘めているのだ。
無論、それを探すとなると膨大な時間が掛かるだろう。対策を考えなければならない。

「そうだな、隅々まで調べてみよう」
「ここは安全そうだし二手に分かれて探してみよう。何かあったら言ってくれ」

そう言うとベルは離れて探索を始めるだろう。
念のため背負った弓を下ろしていつでも矢をつがえられるようにしておく。
しかし魔物が出てくる気配はなく、探索は問題なく進むだろう。



しばしの時間の後、ベルは嬉しそうな表情でセレナへと向かって走ってくるだろう

「朗報が一つ、上層階へと繋がってそうな『鉄の箱』があった。今も動きそうだ」

鉄の箱、考古学者達の言葉で言えば"エレベーター"と呼ばれる古代の機構の一つである。
それに乗れば移動は楽だし、一気に最上階まで進むこともできるだろう。

「それ以外は部品や鉄屑ぐらいだな……そっちは何かあったか?」

セレナが探索して何かを見つけていれば報告してもいいし、あえてしないのも自由だ。
44シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/22(月)20:59:49 ID:EpC [2/4回]
>>42

「うぐう。あ、ありがとうございます。私が今生きてるのはあなたのおかげです……」

返す言葉もないというような苦虫をかみ潰した表情のシェルシ。しかしノチウに命を救われたのは揺るがぬ事実で、手を貸されなくても特に酷い人だとは思わなかった。

「い、いや。そういうわけには……。私はなんとしても大金を手にしなくちゃいけないんですから。こんな危険、どうってことないです」

立ち上がってお尻の汚れを払い、ノチウに詰め寄るシェルシ。強い意志が感じられるだろう。とシェルシは首を傾げ、ノチウに尋ねる。

「もしかして獣人ですか?ちょ、ちょっとフードを取ってもらっても……?」

何故か興味津々なシェルシ。かなり近いのに更に詰め寄ろうとしている。
45セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)21:15:38 ID:5cR [6/9回]
>>43
「まぁ、ある程度は教育で……」

ふと呟いたのであるが、そんな教育を受ける人間も少ないだろう、だがそれに気付かないままに思考して

「了解、それじゃあ私はこっち半分を回るね」

と、そう言って、周囲を見渡す。そして暫しの間を得て、カウンターの裏で、カードを何かな、なんて確認していたのだった
そこで、走って来たベルに気付いて合流する。そのまま導かれるままにエレベーターの所まで行くだろう

「……この鉄の箱……もしかして」

鉄の箱の外の壁、そこの溝と、カードを眺めてそう言うのだった。そして、その溝に、カウンターにあったカードを通して見ると、鉄の箱の扉は開く事になり
その結果を見たなら、ベルの方を向いて、ウインクするのだった。

「うーん、こっちにあったのはこんなのかなぁ」

と、袋の中から取り出したのは金色の金属の、破片。翼のような物であり、その付け根の部分には欠けた跡があるもの。そんな物を見せる
46ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)21:16:24 ID:NBy [3/5回]
>>44

謝礼に対しても鼻を鳴らして返すのみ。
しかし続くシェルシの言葉を耳にするなり、呆れたような溜息を零す。

「命あっての物種」「……と、お前らは言うんじゃないのか」
「死んだら金も手に入らないんだぞ。死の危険がなくても稼げる仕事、」
「他に幾らでもあるだろう。……それともそんなに、一攫千金を狙いたいか」

そうしてまた視線が泳ぐ。顔は前向きのまま、目だけ動かしてシェルシを見る。
詰め寄られればもう一つ溜息を吐いて、フードに手をかけ――止まる。
何か思いついたと言うように、特徴的な色合いの瞳がぱちり・見開かれた。

「その通り、獣人だ」「獣人だからな、お前らの『おかざり』とはつくりが違う」
「わかるか? お前らのそれより、ずーっと良い音聞けるんだ」「……だからな」

「――――タダでは見せん。フードを外せばただでさえ煩いのが酷くなるんだ」
「どうしても見せて欲しいと言うなら対価を寄越せ」「対価だ。わかるだろう?」
「金にがめついお前ならよーくわかるはずだ、タダより高いものはない」

――鼻を鳴らす音、三たび。今度は嘲笑の色を混ぜて放たれた。
曰く、珍しいものを見せてやるのだから対価を寄越せ、と。
シェルシが金に困っていそうなことをわかっていてそう言うのだからやはりひどく、
同時に――金よりもっと価値のある何かを提示される可能性があるというのを予測していなかった。
そこを突かれればこいつはひどく弱った顔をして、……しぶしぶ従うのだろう。

//すみません、一旦ご飯落ちします……
47 : ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)21:35:26 ID:Hnv [2/7回]
>>45
/すみません、少し遅れます……
48シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/22(月)21:47:10 ID:EpC [3/4回]
>>46

「命を賭してでも成し遂げたいこと……譲れないものなんです。お金を集めて、みんなを安心させるために。

借金取りが提示した期限までに返済しなければならない。それが一族の無念を晴らし、名誉を取り戻す方法。

「じゃあいいです。貴方がなにでその気になってくれるかなんて分かりませんもん。そこまで見たいわけじゃないので……」

自分の手持ちにノチウを満足させるものはないかもしれないし、お金を払う気はない。ならあっさりと諦めるのがシェルシという女だ。

「あ、見えてきましたよ。今回の目的地です」

シェルシが指差した先、目当ての森が見えてきた。しかしその森はただの森ではない。木々は全てが白く染め上げられ、葉はまるで結晶のように光を弾いて煌いている。地面は純白で、大地はまるで砂浜のようである。
超小型ナノマシンの影響を受けることがない場所、このようなエリアがカイアノスには点在している。
遠くに塔が見えるが、しかし全体が森と同じ白い彩色で構成され、背景に溶け込んでいる為遠くからは目視が難しい。シェルシは全く気づいていないようである。

「わ、崩れちゃいました。でもこれって大発見ですよ!少し持って帰りましょう。高く売れそうです……!」

木に触れてみるとまるで砂で作られた彫像のようにあっさりと崩れてしまった。
シェルシはそこらへんから結晶を拾うことに集中している。塔に気づけるとしたらシェルシではなくノチウだろう。





49ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:06:26 ID:Hnv [3/7回]
>>45
「教育……? ナイトハルト王国では古代語を教育に取り入れていたんだな、知らなかった」

遠い異国の地、そんなこともあるのだろうと思い。
まさか目の前の人物が英才教育を受けた第一王女とは露思わず。
古代文明を尊ぶ文化だったのだろうと解釈するベルであった。


セレナが鉄の箱を開ければ、

「成る程、そうやって開けるのか……お見事っ」

とにこりと笑って親指を立てて見せる。
実の所どうやって開けたものかと悩んでいたベル。
セレナがカードに気付き、開けてくれて助かった。

そしてセレナの持ってきた物をを見れば、

「金色の翼、か? 像の一部か何かだろうか……?」
「本物の金ならこれでも価値はありそうだが、欠けた部分がどこに行ったのか気になるな」

と興味深そうに言って、顎に手を当てて首を傾げる。
一体欠ける前はどんな形だったのだろうか、興味が尽きない様子でまじまじと見つめるのだ。

「もう少し探してみれば見つかるだろうか……それとも別の階層に落ちてるのかな」
「どう思う、セレナ?」
50ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:08:36 ID:NBy [4/5回]
>>48

「……お前が」「命を落としてまで稼いだ金」「それで」
「果たして本当に……、」「………………。」

「……どうでもいいな。なんでもいい。好きにしろ」

まばたき二つ、のちに瞑目――今度は溜息も鼻息も出なかった。
必要以上に他人の内部に踏み込むのは、好きではない。
なればフードにかけていた手も呆気なく解いて、前のみを見据えるのだろう。

「…………チカチカする。目に痛い森だな」「白は反射光がキツくて嫌いだ」
「こんな森で過ごしている獣どもはすべからく気が狂っていそうだな」
「おいお前、そんなわけで気を付け、」「………………、…………」

やがて目に入る光景には、忌々しげに顔を顰める。視覚も鋭敏であるらしい。
より一層深くフードを被り直そうとして、ふと塔の存在に気付いた。
塔を見る。シェルシを見る。塔を見て――無言のまま。

「…………そうだな。そこら辺でその程度のものを採掘してろ」
「お前にはそれがお似合いだ」「俺は深部に行ってくる――――」

ひとり進め始めるのだろう。僅かにマスクをずらして、鼻を鳴らしながら。
目的地は当然塔のほうだ、そして当然のようにシェルシを置いていこうとして、
それは果たして足手纏いを近くに置きたくないからか、あるいは。理由は語らないまま。
51ゼスト卿◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:13:46 ID:GmE [2/3回]
>>37
「ああ、横丁か。あそこの”カエル男”には気をつける事だな。
 低級だが幻覚系の魔法の心得があるようだ。
 ジャンクアイテムにそれっぽい見栄えをつけて、法外な値段で売りつける……」

にやりと笑う男。目の杭に触れ、

「これ、か。マギテック(魔法技術)ではないよ。単なる聖銀製の杭さ。 偽りの光を信じた、自分への戒め……というところかね」

と、あたまの中をかき乱されるような感覚。
相手が「精神系」の使い手とは予期していなかった男は、若干動揺の色を浮かべる。

≪こやつ……、この私の心にをこれほど深く……。この年齢でこれほどの精神観応の使い手とは。
 血筋か? それとも、呪いか……いずれにせよ、相当深い”代償”があるに違いない……≫

 こうした言葉も、相手にはおそらく筒抜けだろう。
 警戒し、接近をやめる男

「仲……間……? だと」

 テレパスには返さず、口で返答する男。

//遅れました
52セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:15:04 ID:5cR [7/9回]
>>49
「あ……そ、そうそう、教育課程の一環で」

とか、誤魔化すように苦笑しながら言い、そして、金色の翼、ベルの言ったように、像の一部と思うのはセレナも同じであった
そして、どんな形だったのだろうと言う言葉に対して、反射的にも反応するのだった

「……鳥?」

と、そう言う。翼と言えば鳥と、そう考える人も多いだろう
ただ、この翼があった場所には何も見当たらず、先程のカードと同じ場所にあったと説明するのだった

「そう言えば、このカード、何か書いてるのよね」

そう言って、カードを見ると、718と書かれて居て、そしてこの遺跡の最上階も、鉄の箱の示すパネル通りならば7階になると予測できて

「……この718って書かれてる部屋に行ったらあるのかも」

なんて話すのだった
53シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:30:02 ID:EpC [4/4回]
>>50
「……」

ノチウのそれに反応することはなく、シェルシも目的地につくまでずっと前を見ていた。

「私は素敵だと思います。行き来が簡単になればいい行楽地になりそうですけど……うーん」

あのような魔獣がまだまだいるに違いない。それにこの結晶の森の外は人を分解する超小型ナノマシン砂漠。シェルシの考えを実現するのは難しそうである。

「深部……?なにか見えるんですか?あっ、まってください。私も行きますから……!」

進み始めるノチウのあとをわたわたと追いかけるシェルシ。道中は特に危険はなく、塔の近くに来てシェルシはやっとそれに気付いたようだ。

「わぁ、すごい!二手に分かれて外周をぐるっと周り、入り口を探しましょうよ。見つけたら呼んでくださいね……」

塔は一つの継ぎ目もない。まるで一つの巨大な鉱石で作られたような外見、だが門のような柄が描かれている壁をノチウは見つけるだろう。
シェルシに秘密で一人で入ろうとしても何故だか何をしても開かないが。

//すみませんがうとうとしてきたので持ち越しを
お願いします……
54ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:33:47 ID:Hnv [4/7回]
>>52
「鳥、か……確かにあり得るな」
「古代文明は鳥を尊ぶ一面もあったのだろうか?……実に気になるなっ」

金色の翼を見ながらワクワクとした様子で語るベル。
像にもなる程だ、きっと大切にされてたんだろうと想像。
欠けた部分も見つけさえすればその荘厳な姿が拝めるだろうかとも考え、心躍らせていた。
その姿はまるでおもちゃを与えられた子供のようだろう。

「なるほど、718の部屋か……闇雲に探すよりもそのカードに従って行ってみたほうがいいか……?」
「よし、早速行ってみようじゃないか」

と鉄の箱に意気揚々と入っていく。
そしてパネルに手を伸ばして.

「……くっ!」

と背伸びをしながらぴょんぴょんと必死に7番のパネルを押そうとするのだ。
55セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:41:39 ID:5cR [8/9回]
>>54
「なんの手掛かりも無しに探すより、この方が効率的かなって思うよね」

そう言いながらそのままベルと共に、鉄の箱に入ったなら
パネルを押そうとぴょんぴょんと跳ぶベルをじっと見て、そして、普通に7のパネルを押すのだった

「………適材適所って事で」

などと言うと、鉄の箱の扉は開き、そしてそれは上へと移動するだろう
そして、チンっそんな音が鳴った後、また扉は開き、そして廊下の横に大量のドアがある
そんなフロアへと出る事になるのだろうか。そして、扉には701や702の書かれており

「……開かない」

試しに、701の扉を開けようとしてもロックで開かないのだった。このままそれを壊して無理矢理侵入してもいいのだろうけども

「とりあえず、このカード、鉄の箱の鍵でもあって、この扉の鍵でもあるのかな」

なんて言うのだった
56ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)22:45:19 ID:NBy [5/5回]
>>53

「………………な」「おいバカ、なんでついてきた」
「嫌なんだよ俺は、足手纏いくっつけて『作業』するのは」
「悪いこと言わないから引き返せ、って、…………」

言うよりも早くシェルシは隣に並んでしまうから、今度は舌打ち。
苦虫を?み潰したような顔をしながら仕方なく、塔の外周を探り始める。
壁についてはすぐに見つけた。当然のようにシェルシに声はかけず、
絵の上に手を置いてみたり、蹴ってみたり、異能で爆破してみたり――

「…………………………」「…………ああ、」「クソ!」
「クソ、こういうのが一ッ番嫌いなンだ……気色悪い仕掛け!」

「おい! 何か見つけた! ……来い!」「…………おいって!」
「おいってば、………………、……あああクソ、クソ、クソがっ」

――しても当然開かないから、苛立ちは容易に頂点まで達する。
ヤケクソめいて声を張り上げようとすれば、またひとつ面倒なことに気付くから。
片手でフードを握り締めてぐしゃぐしゃ掻き乱す。そうして、

「名前聞きそびれてた、お前、…………何て名だ」「……クソッ」

――――ここに来て初めて、そんな会話を始めようとするのが情けない。
他人の名前なんか知っても無駄にしかならないと知っているのに。知っているから。
(だって知ってしまえば忘れるのが怖くなるからとは言えないけれど)

//承知しました!それではまた明日よろしくお願いします、おつかれさまでした!
57ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:07:29 ID:Hnv [5/7回]
>>55
「……すまない」

と、少し俯き加減で頬を赤らめて言うハーフリングであった。

最上階へと到達すれば、セレナの後ろへと付いて行く。
カードが合わないと開かないことを知ると、

「なるほど……じゃあ今は718の部屋にしか行くしかないのだな」

壊そうにもきっと時間がかかるだろう。
魔法の類でもあれば音は出るが楽に開くだろうが、生憎ベルは魔法には疎いのだ。
セレナが進んで壊そうとすればきっと止めはしないだろう。

そんなことを考えていた、刹那。

「……ッ、セレナ、何か聞こえないか」

はっとした様子で弓を静かに構えるベル。
耳をすませば古代語で『退去、立ち入り禁止』などのフレーズが聞こえてくるだろうか。
生憎それは718の部屋の方向から聞こえてくる。

「……"ガードナー"だろうか」

ガードナー。古代遺跡の防衛機構の一つ。
人型や四つ脚型など形は様々ではあるが、銃と電気棒を兼ね備えた移動兵器である。
先ほどのフレーズからして穏やかじゃないことは確かだろう。
無策で向えば戦闘は避けられなさそうだ。
58セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:15:01 ID:5cR [9/9回]
>>57
「───確かに」

ガチャンと、機械特有の足音を響かせて近づいて来る影、それに目をやったならば見えて来るのは防衛機能

「……立ち入り禁止、なんてますますこの先に、宝物がありそうな響きじゃないの」

と言うと、剣を鞘から引き抜くのであった。刀身が真っ白の騎士剣である、それを抜いて、闘う姿勢を見せるのである

「………でも、この狭い通路だとやり過ごすとか無理そうだし、闘うしか無さそうよね」

などと言うと、剣に魔力を込めるのである
すると、その刀身は青白く光り、その光は所有者であるセレナも包んでいるのだった

//すみません、また明日に持ち越しても大丈夫ですか?
59 : ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:17:01 ID:Hnv [6/7回]
>>58
/了解しました!あとで返信を返しておきます!
60シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:18:50 ID:8q9 [1/1回]
>>51

「カエル男?魔女のスープの素材にしてしまおうかな(笑) わかった気をつける。ありがとう。この街、最近きたばかりでよく知らなくて」

目の前の男がこの街でどれくらい有名なのかも知らない少女

------------

接近をやめる男に対して自身も後退をやめ逆に一歩近づく少女。誘うような甘い視線を杭に向け

「ええ、普通の人たちと違う有能な人を仲間にしたい。あなたは有能そう。是非、偽りの光の講釈を聞きたい。異端審問官に密告なんてしないから。
 別に何も強制しない。無理やり奪いたいならそうすればいいし」

淡々と平然と語る少女に怯える様子はない
念動力で道端の木箱を持ち上げ、さらに中から腐ったリンゴを出して浮かばせてみせる。戦いの前兆か否か……

「あなたの言うように、目に見えるものが真実とは限らない。あなたも、そして旅人の私も、この街も人も、そう思う……神に絶望した聖職者のように。いいえ、見た目もあなたはそのままね……」

イメージから得た神の忠誠の失い、絶望

「私の歳。あなたの思うものとは限らない。数百歳、或いは、一歳。そのどちらもある意味正しいとしたら?真贋をどう見極めるかしら?」

少女は嘘をついていなかった

『代償、この体、強い負荷には耐えられない。能力使用の器としては不完全。長くは保てない。だから欲しければあげるわ……壊れる前に』

重要なことは盗み聞きされぬよう念話(テレパシー話)で伝える。まるで自分の体ではない他人事のように語る少女
61ゼスト卿◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:28:32 ID:GmE [3/3回]
>>60
「ぐっ、ねぉっ……」

強力な念動力を感じる……。周囲のリンゴと、小石も巻き上げられている……。
同系統の魔法≪ダーク・フォース≫を使う男だが、少女が軽々と披露するそれに、能力の格の違いを見せつけられる。

「くっ……俺の、心を……覗いたなッ」

 そしてその言葉の真贋を手繰る。

≪こやつ――転生者か? ……異端なッ≫

 魔法使いの中には、その魔法力と魂、記憶を引き継ぎ、肉体に何度も宿らせる能力者が居ると聞いている。
 目の前の少女がそうかどうかはわからない……が……

『なるほどな。貴様にとっての身体は、器にすぎぬか。
 だがあいにく空っぽの器など、我が神の――』

 ズン、と周囲にプレッシャーが広がる。
 男の背中に、亡霊のような有翼の美少年の幽波紋(ビジョン)が現れる

『贄としては不適格だ。グルメなのでな……。肉にまとわりついた魂が好物なのだ。
 だが……私ならば、貴様に不要な肉……「よき器」を提供できるかもしれぬ。
 仲間……ふむ、貴様と手を組むことは、悪くはなさそうだな』

男はそう言い、にやりと笑う。
62ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/22(月)23:45:17 ID:Hnv [7/7回]
>>58
『警告、ケケ警告、直チニ退去シテクダサイタダチ、直チニ、チニ。ジジッ』

見えてくるのは四つ脚のガードナー。まるでケンタウロスのような風貌だ。
両肩に銃口、両手にバチバチと火花を散らす電撃棒が備え付けられている。
頭部にあたる部分は一つ目のカメラアイになっていて、キュイキュイと音を立てながらこちらを観察していた。

「……先に私が奴の目を潰す。そして射撃を避けながら接近……行けるか?」

そう言いながら矢をつがえ、狙いを定めるのだ。
機械弓の歯車がカチカチと音を鳴らし、戦闘の予感を知らせていた。

『キョキョ、強制退去マデアト5…ジジッ…3…』

間も無く、戦闘開始を意味する弓撃が放たれる。
63シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/23(火)00:08:00 ID:4yT [1/4回]
>>61

声に出しても話す。念話と普通の会話を織り混ぜれば例え盗み聞きされてもちんぷんかんぷんだろう。
念のためにテレパシーで周囲を探ってみるがそのような気配は感じられなかった

プレッシャーを感じ木箱とリンゴを落としてしまう

「素敵な子ね。それがあなたの真の神……やっぱりあなたはただ者じゃなかった……」

プレッシャーに堪えながら、苦痛と歓喜の混じる表情で美少年と男ををみつめる

「転生、結構近いと言えば近いかも、フフッ」

微かに微笑む少女
再び念話で、

『器ね、それは……楽しみ……と言いたい所だけど、だけど、ちょっと違う。この器は複製体。私の本当の器は別の場所にちゃんとある。欲しければそこまで取りに来ればいいよ。簡単に渡すかどうかはまた別の話だけど』

複製体(クローン)。コピーの肉体を製造する古代の技術。何故少女がそんな物を使っているのか。使えているのか
64ゼスト卿◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)00:14:39 ID:y4r [1/2回]
>>63

『まさか……複製体だと?! 古代魔法文明期でも禁忌とされたマギテックではないか。
 異端……神のプランに逆らう禁忌……ヒトがヒトを遷すなどと』

元聖職者である男にとって、最も恐ろしい禁忌ではある。
だが、その顔は笑っている。

「ふふ……面白い。貴様の技術と、我が神の奇跡を組み合わせれば……
 この世界の魔法大系をも覆すことが出来よう。」

男はそういうと、うやうやしく礼をする

「我が名は……「心」を探った貴様ならばすでに知っていようが、
 ゼスト……人はゼスト卿などと呼ぶ。
 神の名、家族名は捨てた。ただ神の前に、ゼストがいるのみ。それが我だ」
65シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/23(火)00:37:01 ID:4yT [2/4回]
>>64

『私はシス。シス・ヴェイル。といっても仮の名前だけど……』

自身もゼスト卿に返礼する

「無理やり深く探ることはしてない。ゼスト卿。名前は重要な情報だから」

念話で名を伝え、

『どうやら、気に入って貰えたようね。それにとても興味深い提案。面白そう。是非やりましょう。この世界を変革してしまいましょう!』

無邪気な笑みを向けると、
くるりと振り向き、首の後ろの髪をよけて小さな黒い文字を見せる

【Dn】

ダームニア財団所有の印
知る人は知っているだろう。知る人にはこれで伝わるだろう。ゼスト卿が知っていればわかるはずだ。
ダームニアは古代テクノロジーの発掘、保存、再現等を行う団体のひとつ。私設軍隊を保有し時に強引な手法を取る場合があるという。財団長ゼラシスは面覆いで顔を知られておらず、謎に包まれているらしい。
66ゼスト卿◆</b></b>ptBCXGWTbM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)00:43:36 ID:y4r [2/2回]
>>65
「ふふ……よりにもよって、あの……。
 どうやら贄には困らぬようだ……」

男も、ダームニア財団の悪評は知っていた。その力は、一国の中枢に入り込み、その魔法技術で世界を裏から操っていると評判の組織である。

「よかろう。案内をたのむ……。わたしと、我が神にできる事がありそうだ」

そういうと男は少女に案内を請うことになった。

//遅いので今日はこの辺りでー
67 : シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/23(火)01:07:02 ID:4yT [3/4回]
>>66

『発掘の邪魔する競合組織なんて贄になるかしら……』

その噂の真偽はともかく、各国に出資者がいて繋がりが在ることは事実

『じゃあ、私の泊まってるホテル・ルッテルで計画でも練りましょうか。一緒に行動するのは目立つから時間か日をずらして来て。今は横丁行ってカエル男にでも会ってくるから』

再び無表情で淡々と冷静に高級ホテルルッテルでの会合を提案し、スタスタと路地裏の闇へと消えていく少女

//ありがとうございましたー
68 : ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/23(火)01:15:16 ID:QgT [1/2回]
▲とある山岳地帯にて…

「オーィエヴィエヴィエ~♪」

聞いているだけで脳細胞が死滅しかねぬ頭の悪そうな歌を歌うオーク。
ノイズ塗れのエギゾーストを真っ黒排気ガスと共に噴出させるバギーに踏ん反りかえって超ゴキゲン。

バギーのテッペンには魔物の角やら爪やらから遺跡で毟ったり人間ぶん殴ったりして得たスクラップまで
車高の倍以上のショーバイ戦利品を満載にしてドコドコ山岳地帯のボコボコ地面を走っている。

『―――!』『―――♪』「ガッハッハッハッハッ」

運転しているゴブリン達がヨイショすればオークはますますジョー機嫌。
ゴマすりとヨイショはショボい下っ端ライフをどーにか生き抜くためのゴブリンの必須技能でもある。

そんなわけで糞やかましいサウンドとおたからを満載したはた迷惑なご一行はゴーイングマイウェイしているわけだったが――

//置きをおいてみますー
69シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/23(火)06:29:07 ID:WDV [1/4回]
>>56

「何かあるっていうなら行くしかないでしょう。あ、大丈夫ですよ。迷惑はもう掛けないように頑張りますから……!」

足手纏いだなんて思われないように慎重に行動しなくちゃと、自分に喝を入れノチウと別れ外周を探るシェルシ。
何も見つけられなかったがノチウの声に気付くとすぐに駆け付けてきた。

「えっと、シェルシです。そういえば自己紹介もまだでしたね。遅れてごめんなさい!」
「……この壁、魔装に反応してる……?」

そこにある壁が気になったようで、シェルシが手を伸ばすと壁は蒼い光を放ち徐々に透過していく。最終的に人が通れる空洞が産まれシェルシは一歩下がってノチウに目を向ける。

「ど、どうしましょうこれ……。入りますか?入っちゃいますか……!?」

シェルシはこの発見に昂ぶっているようで、そわそわしながら。しかし危険かもしれないので中々一歩を踏み出せない。だからノチウに後押しして欲しいのだろう。
70ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)19:05:27 ID:v1M [1/4回]
>>69

「………………」「…………ノチウ」

ぶっきらぼうに口にする。シェルシの名乗りに対する返答のようだ。
どうやらそれが、こいつの名であるらしい。言った後に小さく舌打ち。
そうして開く扉にも舌打ちして、フードにかける手に力を込めた。

「まそう」「……なんだそりゃ。発掘品とは違うのか」「……まあいい」
「入るに決まってるだろ。行くぞ」「迷惑は掛けないと言ったのはお前だからな」

そのまま――脱ぎ去ってしまう。すれば灰色の髪と、同色の獣耳が晒された。
もう片方の手で口元を覆うマスクを脱げば、牙の先端さえ見えるのだろう。
ここから先は自身の鋭敏な五感をも武器にして進んでいく必要がある。そう判断したようだった。

「シェルシ。――――――行こう」

何の遠慮もない足音が響き渡ってしかし、シェルシが付いてくるまで待っていたりする。

//すみません、お待たせしました!
71シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/23(火)19:39:30 ID:WDV [2/4回]
>>70

「ノチウさん……、えへへ」

その名を反芻するように呟き、締まりのない笑みを見せるシェルシ。少し素直じゃないだけでやっぱり悪い人じゃないんだなあと。

「まあ、発掘品と同じ古代の技術の産物であることは間違いありません。えっ、外しても大丈夫かなあこのマスク……」

ここにはナノマシンが近付けない何かがあるようだから大丈夫なのだが、マスクを外したノチウにシェルシは驚きを隠せない。
しかしノチウがなんともないのをみて、シェルシもマスクを外すのだった。
その顔は、左の頬から服の中へ音符が複雑に絡んだような模様が伸びている。

「は、はいっ!きっとすごいお宝が待っていますよノチウさん……!」

その塔の内部は青白い光で満ちていた。外観以上に内部には広大な空間が広がっており、一種の異空間を思わせる。
硝子張りの大地。結晶の壁。虚空に光の粒がふわふわと舞い踊る幻想的な光景だ。そんな光景に見惚れるシェルシとノチウの頭上から、ゆっくりと円盤のようなものが降下してきた。
それが大地に着陸すると、シェルシはその前で足を止めた。

「乗れって感じですね……ノチウさん、お先にどうぞ」


72ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)20:06:42 ID:v1M [2/4回]
>>71

「マソウ。よくわからんが」「……まあいい」「……」
「……その頬。なんだ」「どこぞの部族の彫り物か」

魔装とやらとその紋様と、関係があるのかどうか。気にはなった。
だから聞いてみつつも――どこか要領を得ない形になってしまう。
不器用さが祟ったものだ。バツの悪そうに顔を顰める。

「お宝」「……お宝ね」「俺の狙いになりそうなものがあればいいが」
「…………白一面から、今度は青一色か。また目が痛くなる」

「まあいいか。……お前結構しれっと言うな、いろいろと」

不愛想、不器用とくれば不作法まで付いて回る。
遠慮のない足取りで、円盤に飛び乗った。ついてこいと振り返っては視線で呼ぶ。
73シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/23(火)20:38:49 ID:WDV [3/4回]
>>72

「これが魔装ですよ。この特殊な術式で体内の魔力を顕在化し、特殊な装備を構築する……こんなふうに」

紋様をシェルシが指でなぞると、青白い光を放ちシェルシはいつの間にか弓をその手に握り、矢筒を背負っている。そして頬にあった紋様が今は消えていた。

「きっとありますよ。それにこの報告だけでも報酬は貰えるでしょうし。あ、もしかしてノチウさんってコレクターでした……?」

古代遺跡などで手にしたものを売らず、集めることを目的とする人々がコレクターである。
ノチウがコレクターだったからってどうということはない、ただ気になっただけという興味本位からの質問。

「我先にって感じじゃないですかノチウさんは。まさか手柄独り占めなんて、企んでませんよね……?」

円盤に二人が乗るとふわりと再び宙に舞い上がった。そのまま長大な塔の中をぐんぐんと加速しながら上昇していくのだが、不思議と加重は感じない。
やがて円盤は二人を眩い光の中へ導く。何もかもが真っ白な光に包まれた直後、気付けば庭園に座っていた。
白い花と白い木々が咲き乱れるまるで楽園。張り巡らされた水路を流れる水の音が爽やかで心地良く、ひんやりとした風が頬を撫でる。
その中心に位置する台座。そこには明らかに価値がありそうな石版らしきものが置かれていた。しかしそれもまた、塔の扉に似た柄が描かれている。シェルシはそれに気付くと。

「あ、あれお宝ですよ!早速頂き……ひゃあっ!?」

罠を疑うべきなのになんの警戒もなく台座に近付いたシェルシの目の前、
大地がせり出し、巨大な結晶の体を持ったゴーレムが現れた。
それは正面にガトリング砲らしきものを装備しており、どうにも友好的には見えない。
大地がせり出した時の揺れで転倒したシェルシにその銃口が、向けられている。

(足手纏いにはならないって言ったのに結局……うう、ごめんなさいノチウさん)

自分が不用意に台座に接近しなければこのゴーレムが起動することはなかったのにと、自分ではもうどうすることもできない状況で、死をその罰だと受け入れようと目を閉じた。




74ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)20:45:21 ID:v1M [3/4回]
>>73
//すみません、ちょっと急用入ってしまったのでまた凍結お願いしてもよろしいでしょうか……
//いつ頃まで長引く用かわからないので、切っていただいても構いません。申し訳ございません
75シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/23(火)20:56:59 ID:WDV [4/4回]
>>74
//了解しました。並行はするかもですが戻って来られた時には気軽に再開を申し出てくれていいので……
76 : ノチウ◆</b></b>hOtGoN06CM<b>[] 投稿日:19/07/23(火)21:03:39 ID:v1M [4/4回]
>>75
//ありがとうございます、ご迷惑おかけします。。それでは失礼いたします……
77◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/23(火)21:43:59 ID:dJZ [1/2回]
【山岳部─地下遺跡─】

ここはとある山々の奥地に潜む地下遺跡。その最奥。
途方もない昔、かつてこの大地を支配していた者達がここで様々な実験・開発を行ったとされる秘匿されし場所。
円形のドーム内に複数の球体が浮かび、その材質は鉄とも木材とも違う。かと言って生物の素材でもない。

その中でも一際巨大な球体が、まるで鼓動するかのように光を零している。
地面すれすれで浮かび、沈みを繰り返す。まるで孵る寸前の卵のような雰囲気を醸し出していた。

この遺跡に足を踏み入れる者は決して多くはない。だが、入り口は数十年前に開かれており、調査や盗掘に訪れる者もいる。
もし、このドームに足を踏み入れる者がいたとすれば、まず初めに目に留まるのは前述の球体だろう。

/置きでも可能です
78シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/23(火)21:48:55 ID:4yT [4/4回]
ゼスト卿と別れてからグールズ横丁に足を踏み入れる少女、シス
通りは怪しげな人々で混雑している。黒ローブフードやとんがりぼうしのいかにもな魔法使いに包帯巻き巻きなミイラみたいな存在や蛇人、機械化デビルや吸血鬼らしき姿もちらほらしている。

ダールン闇魔法店の黒扉をギギギと開ける。店内には所狭しと闇魔法関連アイテムが並ぶ。闇アーティファクト装置や曰く付きの呪われた家具なんかも並んでいる。
店主の黒魔道士の男と軽い挨拶交わし、粉末闇塩石と毒瓶、MP回復ブラックドラゴンチョコレートの箱を購入し、闇エメラルドの原石をひとつ売却する。ゼスト卿も食べるかなとか思いながら。

袋に積めてもらう間に鏡コーナーを見てみる。黒い鏡台に、持っていた三冊の本を置き、銀縁の手鏡を手に取り眺めると自分の姿が映らない。映らない鏡だろうか。
鏡台から寒気を感じ、鏡台を覗き込む。闇魔法使いならではの感受性と好奇心に突き動かされて……
鏡台には引き出しがついている。左右に三つずつ、真ん中一つ

「何の変哲もない……ことは無い」

呟く姿は普通に映る。見慣れた無表情な少女の顔がじぃっと見返してくる。可愛いんじゃないかと自分で思いながらにらめっこしていると凹面鏡に引き込まれそうな感覚を覚える。その感覚は次第に強くなっていく。

次の瞬間シスの姿は消え失せた。かき消えるように消失した。鏡台によって消された。鏡にも映らない。

シスは真っ暗な場所にいた。何も見えない。自分の体も。体を動かそうにも何も感じない。体があるのか無いのかもわからない。
外があるのかわからないがテレパシーで呼んでみる

『タスケテ……』

鏡台から漏れる微かなテレパシーで語りかけるシスの声。誰かが傍を通りかかれば直接頭に聞こえ、思うか声に出して答えればシスへ届く。
79ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/23(火)22:54:57 ID:kMo [1/1回]
>>77

「……太陽……」

錆びた全身鎧を漆黒のマントで覆い隠し、錆銀の騎士は浮遊する球体の前に身を晒す。
ひりつく様な感触は、アンデッドとしての肉体がマントの隙間へ差し込む光に当てられてしまっているからか。

「いや、太陽では無いな……」

寝床を探し歩き回り、ようやく手頃な洞窟を見つけたと立ち寄ってみれば奥へ奥へと続く空間。
辿り着いた先に想像とは随分違う光景が広がっていたものだから、鋼が軋む音を響かせながら首を傾げた。

「或いは神か魔の類か。
 ……この光は身に染みるな、別の場所を探すか……」
80ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/23(火)23:33:05 ID:QgT [2/2回]
>>78

「ウォウウォウ、サイキョー無敵のオレ様…んあ?」

よりにもよってコイツか!?とシスはたぶん世を儚む資格がある。
少女の助けを求める声を聞きつけたのはサイキョー無敵のミドリであるオークのゴルバグ様だ!

「ボスケテ?ボスケテってなんだぁ?キンコ食いすぎたかもしんねえ!?」

自分がバッドなトリップしてんのか?と首をひねるオーク。
しかし、これはこれでパラッパラッパーで面白いので続けてみよう。

「オイ!美味そうな声の何か!オレ様になにかようか!!」

大音量で叫ぶゴルバグ。周囲は一瞬いぶかしむかもしれないが、
流れのオークなんて大なり小なり頭がアレなのばかりなので。
気にしない、あるいは関わり合いになりたくないということで万事OKだ!

//>>68は破棄で
//まだいますればー!
81◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/23(火)23:33:12 ID:dJZ [2/2回]
>>79
ジェイルがその場を離れようとしたその時、巨大な球体の鼓動が更に激しくなる。
徐々に球体から粘度の高い液体が零れ落ち、二重螺旋を描きながら球体が解け、その内部を露わにする。

そこから現れたのは人。足元まで届くたてがみの如き銀色の長髪、一見すれば性別を判断し難い顔立ち、しなやかに伸びた四肢。
どこを取っても人間のようで人間でない雰囲気を纏った、常世の存在とは思えぬ人型がそこにいた。

「────────────」

息を吐いたような、極めて高い声を発したかのような微かな響き。
床に広がった液体を気に留めることもなく足をつけ、ゆっくりと歩を進める。
その双眸はおぼろげながらもジェイルの姿を捉えており、そちらへ向けて接近する。
82ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)00:00:09 ID:6Dc [1/5回]
>>81

踵を返したその瞬間起こった背後の気配の変化に、背負っていた大剣をいつでも掴める様に傾けて。
振り返り、球体の状態変化を目深に被ったフードの奥から睨みつけた。

「……軍神よ、加護を与えたまえ(オルディヌ・トゥ・アルヴァ・ティオ)」

太古の時代の生き残り、そんな己の記憶の中ですら『古い祈りの言葉』として認識されている単語を低く呟く。

「驚いたな、卵から人が産まれるとは。
 ……言葉は解するか?」

直後の甲高い響きに、いよいよ警戒は強まる。
こちらへと近づいて来る存在に、静止する様に鎧の左掌を向けた。

「我が名は、軍神オルディヌに仕えるウェスパの騎士、ジェイル。
 貴殿は何者だ」

名乗りは当然の行動だ、相手に名を問うのならばまずは自分が明かすべきだと、
実に千年以上前の価値観を引き摺り続けているアンデッドの騎士は律儀に己の名を告げた。
83◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)00:09:14 ID:NER [1/6回]
>>82
それはじっくりと自身の体を眺め、腕の形、足を形、四肢の付き方などを子細に観察する。
そして、眼前の鎧から発せられた言葉を反芻し、脳内の情報と照らし合わせる。

「卵、生物が眷属を増やす手段の一つ」
「人、二本足で立ち、言葉によって交流を図る比較的新しい生命」
「ジェイル、固有名?」

言葉の一つ一つを確認するように口にし、最後の問いで答えに詰まる。
目線を右に逸らし、左に逸らし、まるで悩んでいるような仕草を見せる。それも子供じみた。

「何者、私の存在を定義する情報が欠落している」
「何故だろう?」

逆にジェイルへと問い返す。どうやら彼/彼女は自身が何者かを完全に喪失しているようだった。
84シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)00:17:23 ID:qH6 [1/8回]
>>80

『うわ!?ボスケテ?誰?……私は美味しいかな……?』

闇の空間に響いてくる大音量に驚きと戸惑いのテレパシー返信を送る。一瞬出ることも忘れてしまった。ここからはテレパシーでも探るのが難しい。かろうじてテレパシーで言葉が微かに届けられている程度。オレ様とはだれかもよくわからない。

出ることが目的なのを思い出して落ち着いて訪ねる

『そうそう、私、鏡台に閉じ込められたみたい。こっちからは何も見えないの。魔科学的異空間監禁装置だと思う。解除プログラムがあるはず。引き出しをどれか開けてみてくれない?』

//宜しくお願いしますー
85ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)00:38:04 ID:aaQ [1/7回]
>>84

「ボス助けて!つまりボスケテ!オレ様にたっぷりシャーレイ(謝礼)払って、
 そのあとに腹減ってたら食われてOKコールってスンポーよ!」

ノーミソから声が聞こえるのが奇人野郎(ウィザード)のアレに似ていて、
なんだか楽しくなってくるオークである。言っていることは実にヒッドイ。

さらに言葉はナマリが強いわ、荒々しくしわがれた声だわで
コミュるのもケッコー大変かもしれない。(テレパシーなのに思いっきり叫んでるし)

「キョーダイ?マカガク…???」

そして、オツムも大変よろしくない!
とりあえず闇魔法店の扉を蹴破り、店員がモンク付けてきたならぶん殴るし、
とにも核にもキョーダイ(?)は知らんが、気配の方向を嗅ぎつけてそこまでは到達。

「引き出しってなんだ!とりあえずコレぶん殴っちまえばいいが!」

オーク文化に引き出しという収納アイディアは存在しない!
86ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)00:57:35 ID:6Dc [2/5回]
>>83

「(……いまいち要領を得ないな)」

何かを確認している様なたどたどしい言葉、違和感に塗れた存在を前にして、ジェイルは腕を組んだ。

「ふむ……何故だろう、という問いかけは私にしているのか。
 貴殿自身が知らぬ事を私が知る訳も無し……役に立てないのは申し訳無いが。
 己の名も分からないのか?」

なんだか、自分がこの時代で目覚めた時と状況が似ている気がする。
あの時の自分も現状に対する困惑と動揺に脳を満たされていた。
87シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:04:32 ID:qH6 [2/8回]
>>85

鏡台も魔科学(魔法と科学を組み合わせた技術など)も通用しない相手らしい。これは厄介、不安

扉を破られ店主がかけつけて、「貴様よくも!」と黒炎魔法を放とうとるが、オークに殴り飛ばされ悲鳴をあげて気絶する

『店主さん助けて!助けてーて、あ、あれ?今の店主さんの悲鳴?』

店主にテレパシーを送ろうとしたが敢えなく潰える希望。魔法ショップで暴れられるのは魔法使いにとっての耐え難い恐怖と苦痛

少女はテレパシーで懇願する
壊されれば出れなくなる可能性が高まる

『ダメ!やめて!殴っちゃだめ。壊しちゃダメ!ハイ!何もしないで止まって、お願い暴れないで。
 引き出しは、大きな丸い鏡の台の下についている取っ手を引っ張って。できなければオレ様さんは何もしないで。それをお願いしたい。そうしてくれれば出れた後でお礼するし、少し位なら食べてもいいから』
88ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:13:06 ID:aaQ [2/7回]
>>87

「ガッハッハッハ。モヤシ野郎がッ!」『デシ!』『デシ!』

ぶっ倒れたモヤシ体型野郎店主にグレイトな腕(人間よりずーっと長くて太い)の力こぶをアッピルし、
デカい図体でズンズンと周囲の色んなもん落としたり踏んだりしながら鏡台へ。やはりピカピカ(魔術)より腕っぷし重点よ。
ちなみに気絶した店主のフトコロを漁っているゴブリンの御付き達。この魔法店は今や世紀末アンダーグラウンドと成り果てたのだ!

「あ?止まれ???」

そして、既に鏡台に向かって腕を振り上げたところで、テレパシーが何か言っているのでそのままストップ。
どうやら、このちっちゃいツマミを引っ張ってやればいいらしいが。

「あ゛~~~ホレ」

先っぽまで筋肉がたっぷりのトッポのようにスゴイなぶっとい指先で取ってをズルンと引っ張ってみます。
へんなところで素直だった。頭はアレだけど。
89◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:20:23 ID:NER [2/6回]
>>86
「知らない。そうか、わかった」

まるで仮面を貼りつけたような表情で応答する。相手が自身についての情報を持ち得ないと知って、ただそれだけ。
感情の揺れ動きと言うものが彼/彼女からは見て取れなかった。人間と言うより人形。

「名、私を定義する情報の一切が欠落している」
「わからない」

この時代の言語を理解しているにも関わらず、自身に対する情報は一切持ち得ない。
端的に言えば記憶喪失。だが、彼/彼女の場合もっと厄介な気配がしている。
彼/彼女は自身の胸元、鎖骨辺りにある刺青のような物を発見し、それを注視する。

「〝えふおーえすぜろわん〟」
「そう書いてある。これが、私の、名?」

その文字はこの世界で一般的に使われている文字とは全く形式の違うものであり、まず読める者はいないと考えていいだろう。
仮に読めた者がいたとして、それは遥か太古の文明に生きた者。即ち、発掘機械が製造された時代の者。
もしくは、発掘物の研究を日夜続けている研究者のみだろう。
90 : ◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:21:34 ID:NER [3/6回]
>>86
/今日はこの辺りで凍結させていただいて良いでしょうか?また明日よろしくお願いします
91シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:26:42 ID:qH6 [3/8回]
>>88

『そうそう、ありがとう……あ、ウウ、だめ痛いイタイ!!その引き出しじゃないみたい……戻して……別のをひっぱって……ゆっくり……』

自分の体が開かれるような苦痛に襲われ、激しい悲鳴と涙声なテレパシーで懇願する
生きたまま解剖される恐怖と苦痛がシスを飲み込む

そうしてる間に、魔法使いの一団が騒ぎを聞きつけ駆けつけゴブリン達に電撃の魔法を放つ。愛するグールズ横丁の魔法的平和を守るために!
92ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:37:10 ID:aaQ [3/7回]
>>91

「「@@」」

電撃でゴブリンは目を回して倒れた!グールズ横丁の平和(というか店主のお財布)は守られたのだ。
が、問題は店の奥でひとりごと言っている(テレパシー)あからさまに頭がアレなオークだ。

よく見れば、超蛮族ゴーイングマイウェイライフの見本のようなオークの癖に、
全身を発掘品(パワークロオに重機関銃にスボンから手榴弾生やしているし!)で固めているヤバイヤツだった!
魔術師ご一行様よ、身に着けた科学レヴェル〝だけ〟ならこの頭がアレなオークかなーりグレイトだ。

「もどすのかぁ?」

指でピンと弾いて引き出しを戻す。なんだか糞メンドクサクなってきたところだ。
オークの集中力はだいたい絶望的なのだ。

「なんかやべえ〝臭い〟がする箱(?)あるなぁ。クセぇんだ。クセぇ」

直感なのか嗅覚なのか考えても無駄なのか、何かビビっと来た引き出しをゆっくりびっぱる。ぐいっとな。
93ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)01:43:18 ID:6Dc [3/5回]
>>89

「そうか、そうか……。
 さぞかし心細い事だろう、何も分からず何も知らず、一人この様な場所に放り出され……」

眼の前の存在が何の感情も抱いていないことには全く気付くことなく、
腕を組んだまま、今は最早流れない涙が零れそうな深い悲しみと同情に、幾度も一人頷いた。

「……よし、腐り果てても騎士として、この状況は見過ごせん。
 せめて私に出来る事があるならば何でも手伝おう……ん、どうした?」

果たして何度頷いただろうか、不意にもう一度視線を目の前に向けると、何やら自分の胸元を注視している様子。

「えふお……今何と言ったのだ?
 ……名前か?それが貴殿の名か、刺青で名を記されているとなると……む……」

思考を巡らせる、恐らく果てしなく的外れな思考なのだが。
刺青では無いがそれに近い焼印を用いて肌に直接名を刻む文化は知っていた、それが意味する物も。
だが、ジェイル自身がその文化をあまり快く思っていなかったが為に、少し言い淀む。

「(もしや奴隷階級か、この若さで……?
  主人に恵まれなかったのか、記憶を失う程の事態にも遭っている……あぁ、なんと哀れな……)」
「ズズ……」

鼻を啜る音、鼻は既に無く流れる物も無い為に、ただそれらしい音が出ているだけではあるのだが。
ジェイルは一方的に目の前の存在に同情し、一方的に悲しんでいた。
きっと彼、または彼女にとっては余りにも謎めいている行動だろう。

>>90

//了解いたしました。
94シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)01:55:58 ID:qH6 [4/8回]
>>92

魔法使い達はオークの作業をジャマをせずに距離を空けて見守る。オークの装備が店の大破壊に繋がることを恐れて。加えてオークが呪われたアーティファクトを弄くり回す精密作業に学問的興味を抱いたからでもある。
更に、少女のテレパシーも感知し彼女を助ける為にはなおのこと店や家具の破壊は防がないとならないと判断したのだ。

『はぁ、はぁ、痛み……治まった……引き出しも納まった』

引き出しが戻されると痛みも消えていく。これの痛みを繰り返せば精神崩壊し最終的に自分自身の存在が消滅する。危険な鏡台。
新たに引き出される引き出しに痛みを覚悟し恐怖が激流の様に迫り……

『痛くない……』

恐怖の波は去り、ほっと安堵の砂浜が現れる
オークのなにかは当たったようだ
しかし、少女は出現しない

『まだ出られない……たぶんもう1ヶ所』

解除プログラムが1ヶ所だけという優しい鏡台ではなかった。何度も苦痛を与えるのを目的とした闇の拷問装置なのだ。
95ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)02:05:16 ID:aaQ [4/7回]
>>94

「しち面倒くせえ!」

だんだんと堪忍袋が暖まってきたオークである。実際なんだこれは!?なのだ。
ぶっ殺したければぶん殺せばいいし、苦痛を与えたければやっぱりぶん殴ればいい。
このような〝面倒くさくて陰湿なシロモノ〟はチョー実利主義のオーク哲学にはない!

オーク哲学…強いヤツが正しい。シンプルイズベストだ。

「こっちのヤベエ臭いを引き抜いたら、もいっこヤベエ臭いが出て来たが、コイツか!!」

魔術師たちにとって何か貴重な発見というか生物学的レアケースが起こっているかもしんない。
単なるヤマ勘とかそんなんでなければ、高度な解析魔法やその類の発掘品ヌキでカンニングしているようなもんだ。

あらよっと、スッポリ引き出しを引き抜く。

『『どろんデシ』』

なお、どさまぎでゴブリンどもは目聡くオヤブンたるオークの側に避難。
放っておくと捕縛のちスレイされるからね。仕方ないね。
96シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)02:22:36 ID:qH6 [5/8回]
>>94

魔法使い達は超レア的ケースに立ち会い、感心する者、うちのめされる者、奇跡に感謝して手を合わせ祈る者
髭を撫でたり顎を撫でたりソワソワしたりすながら展開を見守る

「あ!もっとゆっくりゆっくり、いきなり全部抜かなくてもい……あれ痛くない」

少女、シスは消えたときと同様にオークの傍に突然再出現する。黒コートの少女はやつれ疲れた表情で恩人のオークみつめ

「私はシス……助けてくれてありがとう、オレ様オークさん。はい、お礼の金貨……足りるかしら?」

ポケットから金貨を1枚2枚3枚と取り出しオークに差し出す

「そして、食べるのはどうするの……?」

美味しいとかなんとかについて、淡々と無表情で訪ねる

魔法使い達はオークの思考について、野生の勘なのか直感なのか、これは神の奇跡か魔法の幻覚なのか、などと議論を始めている。ゴブリン達や店の惨状の事はもはや眼中に無い模様。
97 : シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)02:24:24 ID:qH6 [6/8回]
>>95
>>96
//安価ミスすみませんー
98ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)02:32:06 ID:aaQ [5/7回]
>>96

「おう、ピカピカだな。後でカネに換金するぜ!」

金貨=オークにとってはマネーではないようだ。文化がちが~う。
しかし、報酬としてはOKらしい。金貨あれば大抵はなにとでも〝交換〟できるからだ。

「ん?食う?そりゃあオメエを持ち上げてこうアーンっと食う」

暗黒卿みたいな名前と恰好の少女を救出すると、
質問されたのでドでかい指で少女を摘まむとキバが生えまくった口を大きく開けてあーん、したのち、
すとんと少女を地面に落とす。慈悲!?否、今、おなかすいていない!

「っへっへっへ、払いのいいココロイキって奴は大したもんだぁ。
 このゴルバグ様には気前のいい奴が寄ってくる!トク(徳)だかカルマだかだな!」

ゲラゲラと笑うオーク。きっと魔術師たちと異なり思索とか悩みなど皆無なのだろう。

「魔都でごーじゃす確定だな!イェヴィに行くぜ!」

魔都…人気の間では噂にだけのぼる文字通りの魔の都。誰も場所を知らないのでホラ話扱いこともしばしば。
99シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)02:59:03 ID:qH6 [7/8回]
>>98

されるがままに持ち上げられる。糸の切れた人形の様に。それは自身の身体への執着心の欠如。先程あれほど出たがっていたのとは別人のようだ。闇拷問鏡台が精神をも閉じ込めることに関係しているのかもしれない。

「あれ、いいんだ……遠慮しなくていいのに」

ストンと下ろされ澄まし顔でオークを見上げ普段の静かに調子で言った

「徳、カルマ、結構信心深いんだね」

魔法使い達が「うーむ」と唸る。精密作業にカルマ信仰とオークが結び付かず難しい顔で悩み初め議論が加速していく

「魔都イェヴィ……私も行きたい。場所がわかればね。機械衛星で探しても見付からなかった……まさかオレ様、場所知ってるの?」

シスの瞳が真剣で興味深い輝き帯びてオークをみつめる
100ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)03:09:36 ID:aaQ [6/7回]
>>99

「シラネェ!」

ドでかい声であっさりと否定するオレ様オーク。
これが駆け引きとは縁のない返答であるとおわかりだろうか。
オークとコミュニケーションを取るのは〝高度な知性を持つ者ほど大変〟だったりする。

「場所なんざ知らなくても行けるなら問題なしじゃね?」

圧倒的に言葉が足りない。そしてたぶんこのオークも色々理解してない。
ただ、どーにかこーにかして行き来自体は出来るのだろう。たぶん。

「じんるいはいめつとか糞ウルセーしスカタン野郎も多いがいいトコなのは間違いねえ!」

たぶん言葉の意味をあんま不覚考えていないままガハハと笑うと、

「じゃーな。払いのいい奴だから、キノコくれてやる。あばよ!!」

シスの頭に帽子みたいに大きいキノコをぼふんと乗せてその場をのっしのっしと去っていった。
おそらくは近々、魔都に行きごーじゃすに過ごすのだろう。

餞別のキノコ…滅茶苦茶たくさん油が取れる変なキノコ。実はキノコ油がおんぼろバギーの燃料になる。

//ではこのへんで!遅くまでおつきあいありがとうございましたー
101 : シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)03:36:34 ID:qH6 [8/8回]
>>100

「ほう、興味深い……」

シスの目が細まり色が僅かに変わる。それは危険な色合い、妖しく赤く輝く。口許に僅か妖しい笑みがこぼれる。知らないが行ける、ならばこのオークを追跡すれば魔都イェヴィに辿り着ける可能性が出てきた。
じんるいはいめつ、非常に興味深い。
少女の複製体の身体を通して、それを操る背後の大きなプレッシャー存在が現れかけ……頭に載せられたキノコによって再び消えていく……

「ん………キノコ?くれるの?嬉しい。ありがとう。じゃあねー」

普段の少女の澄まし顔や笑顔をみせる。キノコ帽子を両手で押さえながら被り心地を確かめる。中々悪くない。魔女のスープの材料にもしてみよう。

オークを見送ると、目覚めた店主に寄付の金貨1枚渡し、本と購入した商品を持ち、議論中の魔法使い達を後に残してグールズ横丁へカエル男を探しに行く少女。

//こちらこそーありがとうございましたー
102 : シスの魔法薬◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)14:17:48 ID:9p4 [1/2回]
【素材集め】
グールズ横丁の酒場で闇レモネードを飲んでいるとカエル男が話しかけてきて、サンダーソードを買わないかと見せられる。悟られぬように慎重にテレパシーで探ると、どうやら新参者の世間知らずと思われたようだ。
剣はここだけの貴重な一品らしい。高性能な発電機関に滑らかな電導性の刀身、まさに新品の如し。
「いいね……こうしてもいい?」
しかし、ゼスト卿の忠告で幻覚とわかっていた。剣を手に取り品定めするように装い、顔色ひとつ変えずに突然カエル男の喉元に突き付けると、そいつが驚愕した拍子に幻覚が揺らぎボロ剣の姿を垣間見せる。
焦るカエル男のイボをひとつボロ剣の欠けた刃で切れ味悪くそぎおとすと、小瓶に入れてそれで許すとし、酒場を後にする。

【さあ、始めましょう】
ルッテルホテルに戻って、魔女の闇スープを作り始める。鍋に材料を入れて火にかけてグツグツ煮立てる。

【素材】

カエル男のイボ
オレ様ボスからもらったキノコの欠片を少々
粉末闇塩石
隠し味に毒瓶ひと滴

大きな料理用スプーンで黒い液体をよくかき混ぜる
ひと匙掬い、ふーふー冷まして味見して程よい苦味と甘味が出ているのを確認
HPMP回復していく。加えて程よい闇属性攻撃力up1日持続
瓶に小分けにして【完了】

//ソロール
103 : シス◆</b></b>m1cZz6lTAs<b>[] 投稿日:19/07/24(水)14:23:32 ID:9p4 [2/2回]
ゴルタンチノープル。ルッテルホテル屋上。地上から数十メートル。
夕方。オレンジ色に染まる運河の景色を眺めながらゼスト卿へ向けてテレパシーを送る少女、シス・ヴェイル

『ゼスト卿、ルッテルホテル屋上でマッテル。ダームニア本部へここから発とうと思う』

『古ぼけた信仰にぼやけた人々の頭を闇で洗う。禁忌の技術と絶望の神によって世界を変革し、迷信の虜な人々を解放し、見せつけてあげるの。禁忌は普及し禁忌ではなくなり、絶望の神は旧神に代わり人々の新たな畏怖の対象となる。こんな感じ、どう?』

陶酔感のこもった熱っぽいテレパシーでゼスト卿にだけ届くように発する。
主流となるような信仰の神に対して旧神呼ばわりする。宗教支配の強いエリアでは異端審問にかけられて拷問の末に火炙り、なんてことに成りかねない行為だろう。

一見何も見えないが屋上上空に不可視化装置を起動した三角翼の黒い飛翔艦が滞空している。全長&翼最大幅約50メートル。反重力発生装置で静かに浮かんで待機している。シスが呼んだダームニア財団所属艦。目に見えなくとも何かの能力で感じたり見えたりすることはありえる。

//夜までは置きな感じですが
104シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/24(水)15:11:45 ID:qBA [1/1回]
砂漠の街の露天で、露店の商人が売っていた串焼き肉を買ったシェルシ。
近くの噴水の側のベンチに腰掛けて串焼き肉を口へ運び、その美味しさに足をバタつかせる。

「ふぅ、美味しかったあ。前の冒険は大変だったからしばらくはゆっくりしたいな……」

なんて言っても高額な依頼などを目にしたらこの少女は飛びつくのだが。
まあ何はともあれ今少女は束の間の平穏を享受して心の底からくつろいでいた。

//返信は20時ぐらいになりますが絡み待ちです
105マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)17:05:07 ID:f29 [1/3回]
>>104
ズリィ…ズリィ…と棺桶を引きずるように黒い大鉄塊を引きずる
襤褸を纏った大きなソイツがシェルシの目の前を通り過ぎていく。

噴水の先で廃材屋だか何かを営んでいるらしき浅黒い肌の男の前でソイツは動きを止めた。

「お、旦那ぁ、今日もデカイの持ってきてくれましたねえ!」
「幾らだ?」
「こいつもマナメタルですよね?ミスリルやオリハルコンとは違うとは言え…
 いやー、ここいらじゃ幾ら掘っても出ない希少金属ですから高く買い取らせていただきますよ!」
「頼む」

持ち込んだマナメタルと呼ばれるそれがそもそも高いものなのか、
廃材屋の羽振りがいいのか不明だが、ソイツは店主から結構な額の金銭を受け取っている。

「旦那、連日持ち込んでらっしゃいますが…穴場、見つけたんですかい?」
「そんなところだ、また明日持ってくる」
「ははっ!そりゃ有り難い。こっちとしても旦那みたいな客なら何時でも歓迎ですわ!」

やり取りから色々察せられる所はあるだろう。
シェルシがどう動くかも自由だ。

//宜しければ
106セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/24(水)17:50:04 ID:Fgo [1/5回]
>>62
「……もちろん、ベル、頼りにしてるよ」

と、ベルにそういうと、そのまま、騎士剣を構え走り出す
そして、その速度は、身体強化により、人間女性の出せる速度を、明らかに超えているのであった。
それは手にしている、聖剣アルトアルツの効果であるのだった
そして、後方から迫る矢を躱して

「……エンチャント、聖なる力」

と、そう言うと、光属性の力が刀身へと宿り、そのまま接近しようとするだろう
もし、接近が叶ったならば、まずはその剣により、縦に斬り下ろす一撃を放つ

//すみません!返信遅れて申し訳ないです!
107ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/24(水)18:50:56 ID:QGi [1/4回]
>>106

「ああ、援護は任せろ──撃つッ!」

走り出したとほぼ同時、ガードナーへと向かって弓撃が放たれる。
バシュウッという宙を切り裂く音が辺りに響く。
矢は真っ直ぐにカメラアイへと向かって行き、

『2……1──ガ、ビビッ』

それを破壊するだろう。
頭部カメラを破壊されたガードナーは出鱈目に電撃棒を振り回し、肩部の銃口から鉛玉を撃ちまくる。
身体能力の上がったセレナならそれを見切ることが出来るだろう。
そして近接したならば──

『ガビッ、損傷、拡大ダイダイダイ』

咄嗟に身を翻したガードナーによって残念ながら致命の一撃とはならず。
しかし右腕を断ち切ることに成功するはずだ。

次にセレナに迫るのは左腕に備え付けられた電撃棒。
バチバチと火花を散らしながらセレナの胴目掛けて横薙ぎ。
狙いは正確ではないが勢いは十分、鋼鉄の塊から放たれる一撃は決して軽いものではないだろう。

/こちらも遅くなってしまったので大丈夫です!
のんびりやりましょう!
108セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/24(水)19:23:03 ID:Fgo [2/5回]
>>107
ガードナーによる重い一撃に対して、騎士剣を構えて、それで受けるのだった
そして、そのまま、その一撃の重さにより、後方へと弾かれ、着地するのだった
ただ、受けていただけでは無く、その間に光魔術の詠唱をしており

「………レイ」

すると、セレナの前方に光球が現れて、それにより、光属性のか細い光線がガードナー目掛けて放たれると同時に、また自身も全身するのだった

「やぁぁああ!!」

と、そう言いながら、その胸付近へと、騎士剣を突き出す
109ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/24(水)19:44:02 ID:QGi [2/4回]
>>108
『ピガッ!?』

放たれた細い光線は左肩に命中。
回路を焼き切り、左腕は力を無くしだらんと垂れ下がる。
音のする方向へと銃撃を与えんと構える──が。

セレナの前進は銃撃よりも早くガードナーへと到達。
騎士剣は胴を貫き、ガードナーの真核へと到達する。

『ガビ……コア、ソンショヲヲ……』

そう言い残すとガードナーはがしゃりとその場で崩れ落ちるだろう。
実に鮮やかな勝利だった。

「──よし、やったなセレナ!」

敵が沈黙したのを確認すると、ベルが駆け寄ってきてセレナへと手を伸ばす。
勝利のハイタッチだ。
110シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/24(水)19:53:36 ID:Gna [1/2回]
>>105

(マナメタル?聞いたことない。でも高いなら欲しいなあ……)

そんなやりとりをお金にがめついシェルシが聞き逃すはずがない。
明日もまた向かうというその穴場にぜひ同行したいと、図々しくも考えてマレタガに近付いていく。

「あ、あのー……どうかその穴場に私を連れて行ってはもらえないでしょうか?私、なんとしても大金が必要でして……」

ド直球。変に理由を隠すような真似は必ず厄介事を招くとこれまでの人生でシェルシは学んでいた。だからマレタガに対しても包み隠さず打ち明け、真摯な瞳を向けてその返事を待つ。
111◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/24(水)20:09:52 ID:OHD [1/4回]
《大遺構-最深階層》

前回の文明が残した、荒野の地下に広がる巨大遺跡。
未知と驚異が潜む空間の深淵には、未だ前人未踏の階層が存在する。

地の奥底。
幾つもの通路と扉と罠の先。
そこには白い壁に包まれた、正六面体の巨大な空間がある。
前回の時代が終えてから、未だ一人も辿り着いたことがない終点である。

部屋の中心に大きな試験管のような装置が鎮座している。
何十年も何百年も前に機能を停止した装置のガラスはヒビ割れて、中にあるものが姿を覗かせている。
それは人間の少女の姿形をした古代の遺産。
まるで時が止まったかのように、眠り続けているようにも死んでいるように見える機械人形。

彼女はずっとここで眠り続けている。
何十年か何百年か何千年か、悠久の時間を孤独に過ごし続けていた。
機械人形としての機能は殆ど損壊してしまい、再び目覚めるのは不可能と考えるのが妥当。

ここは寝室。
壊れかけの少女が永劫に眠り続ける為の部屋。
辿り着いた者は今日この時までいなかった。

//置きになりますが
112マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)20:14:39 ID:f29 [2/3回]
>>110
「おいおい、お嬢ちゃん、スカベンジャーがそう簡単に穴場を他人に…」

「…私に君の行動を制限する権限はない」

「えぇ…旦那ぁ、横取りされるのが目に見えてますよ?」

「事実、回収しているマナメタルも私の所有物ではない。
 所有権を主張する法も確立していない以上問題があるとは思えない」

「あー…旦那がそれで良いってんなら俺は止めませんよ?
 ここ等じゃ結局ウチでしかまともに買取できませんし、俺には損はないんで…」

「ああ…では、失礼する」

店主も割と良い奴のようで一度に回収しきれない宝の山を見つけた時の
常識的な心得をソイツに教授しているようだが、
ソイツはあまり金銭に執着がないのかシェルシの申し出を断るそぶりもなく、
もと来た道を戻るように歩き出す。

ジャラリ、ジャラリと金属塊を引き摺る為に使用している長い鎖が
音を立て、ある程度離れてもソイツの居場所は直ぐに分かるだろう。

だからまあ、店主の懸念通り、悪意を持つ何かしらが
シェルシとソイツの後を完全に気配を消してついてきているのは必然であった。
113シェルシ◆</b></b>h4Lt5qCl/k<b>[] 投稿日:19/07/24(水)20:25:39 ID:Gna [2/2回]
>>112

「え、あ、ありがとうございます。優しいんですね……」

絶対に何らかの交渉が必要になると思っていたシェルシ。呆気に取られた表情で、罪悪感まで覚えてマレタガのあとを追う。

「あの、お名前は……?そこに行くのは明日ですよね、今日はこれからどうする予定なんですか……?」

シェルシは尾行には全く気づいていない。
左の頬に浮かぶ服の中へ続く紋様がたまに周囲の人の目を引くのが気になるのか、左手でそこを隠しながら。
114マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)20:37:51 ID:f29 [3/3回]
>>113
「礼は要らない。先ほども述べたが私が君の行動を制限する権限はないのだ」

何かちょっとシェルシの常識とは齟齬がありそうな常識内で生きていそうなソイツ。
因みに受け答えこそするがソイツがシェルシを見たのは最初に声をかけられた時だけで、
その時も殆ど一瞥と言っていい形だった。

「正式名称はランク3以上の機械化でしか聞き取りと発音が難しいと思われる。
 マレタガ。そう呼べばいい」

自己紹介もぶっきらぼうだ。

「……本来であれば直ぐに移動していた。
 が、機械化が確認出来ない君の身体では
 この砂漠を24時間連続横断することは極めて困難と推測する。
 よって君の装備を整え日が昇ると同時に此処を出立する」

ソイツも尾行に気付いているのかいないのか。
ともかく問われるがままに予定を提示してくる。
115セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/24(水)20:44:45 ID:Fgo [3/5回]
>>109
ガードナーが崩れ落ちる姿を見送りながら、剣を鞘へと収納する。
そして、ハイタッチの為の手を確認すると、そのまま手を差し出すのだった

「そうね、いい弓の腕してるわね」

と、微笑みながらそれを受けて、そして、この先の通路へと向き直る

「それじゃあ、先に行きましょう」

そう言って、718と書かれた部屋を探そうと歩き出すのだった
116ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/24(水)20:47:29 ID:IYk [1/4回]
>>111

「――――くっそ…やっと奥に着いたのか…?」

不意の轟音。それと共に天井の一部が崩れればそこから誰かが降ってきた。
今はフードはしていないためにその顔を覗くことができる。その正体は少女であり、少女にしては荒い言葉遣いと共に瓦礫をかき分け道を作る。
辺りを見渡せばやはりここもほとんどが損壊している。変わったものといえばあの中心に鎮座している円柱型のガラスのようなものだろう。とはいってもそれはひび割れていて何の機能も果たしていないように見えるが……

「……人?」

それに近づいてみればそこにあったのは人型の何かだった。

「いや……違うな…これは、遺物(アーティファクト)…?随分と精巧だな…本物の人間みたいだ」

だがここにはどうやらこれ以外にめぼしいものは無いらしい。
だとすれば残るはこの人形の遺物だ。用途は不明だが高くは売れるかもしれない、それにどこぞの好事家が欲しがることもあるだろう。
槍に掛かった布を取りその全容を露わにする。そしてそれを一振りすれば試験管のガラスはたちまちに砕け散る。そうなれば中のその機械人形を取り出そうと手を伸ばす。

//よろしければ…
117ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/24(水)20:59:04 ID:QGi [3/4回]
>>115
ハイタッチはぱしっと軽快な音を鳴らす。
何となく友情が深まった……ような気がする。

「セレナも見事な剣捌きだった、文武両道とはこの事だな」

教養深いんだなと感心するベル。
まさか目の前の人物が……二度は言うまい。



718号室は目と鼻の先にあった。
前後の状況から察するに、ガードナーがこの部屋を守っていたに違いないだろう。

「一体中に何があるんだろうか…実にワクワクするなっ」

まるで子供のようにはしゃぐベル。見た目も相まってかなりそれっぽい。
しかし、718号室内部からジジジという音が聞こえてくるだろう。
敵か、或は別の何かかは分からない。しかし"何かが扉の前に存在する"というのは事実である。
118◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)21:23:17 ID:NER [4/6回]
>>93
「騎士、主人に従属し、対価を得る代わりに忠誠を誓う役職」

「エフオーエスゼロワン。それが私を定義する名」

ほんの少しだけ彼/彼女の言葉が円滑になる。眼前の騎士との短い会話の中で、発声を会得し始めている。
極めて高い学習能力を有していると考えて間違いないだろう。

「嗚咽、苦痛や苦悶の際に生じる生理現象。涙腺より涙を分泌する場合もある」
「何故〝泣いて〟いる?」

騎士が抱いている感情を汲み取ってはいなかった。
より近くに歩み寄りつつ、その行動の意味を質問する。
119◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/24(水)21:32:38 ID:OHD [2/4回]
>>116

寝室には金銀財宝は存在しない。
眠り続ける少女の躯体があるだけだ。
だがそれは人によっては金銀財宝に並ぶ価値がある。
ここは特別な場所で、眠り姫は特別な遺産だ。

硝子が砕ける透明な音が室内に反響する。
気の遠くなるような年月、守られていた静寂は破られた。
けれども機械人間は目を覚まさない。
壊れているのだから当然だ。

しかし全てが破損している訳ではない。
何かを引き金に動作する機能が残されているかもしれない。
そして引き金は単純な形をしていた。


室内に光が灯る。
部屋を覆っていた闇が掻き消えて、純白の空間が露わになる。
壊れかけの駆動音が反響して、古代の遺産が息を吹き返していく。

全ては少女が機械人形に触れた瞬間に引き起こされた。
そして目を覚ましたのは部屋の機能だけではない。


『……a、sス。認sy完了.再起動,実kう』

機械少女の瞳が開かれた。
人形のように澄んだ瞳で自分に触れる相手を観つめる。
電子のような光がオートマタの虹彩を走っていた。

一つだけ確かことがある。
彼女はこの遺産を目覚めさせてしまった。
120セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/24(水)21:43:40 ID:Fgo [4/5回]
>>117
「……まぁね、それよりも、もう近くにあるわね」

ふふんと、少し得意気な表情をさせつつも、すぐ近くに718号室は近いと、指差して話すのだった

そして、中から聞こえてくる音は気になるのであるが、しかし、開けない事には始まらない
故に、カードキーをまた溝に走らせて

「………開けるよ」

そう言って、ロックを解除して、そのドアノブに手をかける、そして───扉を開けたのだった
121ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/24(水)21:43:47 ID:IYk [2/4回]
>>119

こういう遺跡にはトラップなどが仕掛けられている場合が多い。恐らく過去のこういう遺跡を作った人間が侵入者用に用意していたものなのだろう。
だがここはそういうものは特になく、完全に機能が死んでいる、そう思っていた。この部屋だってそうだ、まだ生きている機能などとくに見当たらずそんな中で見つけたのがこの機械人形。

「なっ!!?」

咄嗟に機械人形に触れた手を引っ込めれば大きく後方に退がる。
部屋には明かりが戻り、機械たちの駆動音が響く。さきほどまでは確かにどれも機能していなかった、それが急に蘇っていく。
思い当たる節は一つしか見当たらない、あの機械人形に触れた瞬間にこれらは起きた。だとすればあれ自体が何らかのトラップだったのだろうか。

「動いた…!」

機械人形の瞳が開く。上手く聞き取れない言語と共にこちらを見つめているその姿は、やはり人にしか見えない。
槍を構えたままゆっくりとその機械人形へと近づいていく。何があってもすぐに対応できるようにはしているもののこと古代文明の遺物に関していえばどんなことが起こっても不思議ではない。
それに人型の遺物なんて初めて見るものだ、いくら警戒をしてもし足りない。

「……おい!言葉は…通じるのか?」

さきほどの機械人形の言葉は上手くは聞き取れなかったもののどことなく自分たち人間の言葉に近いような気がした。
だからひとまずは言葉を返す、機械に話しかけるなんてまるでおかしな話だが。
122ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/24(水)21:58:34 ID:aaQ [7/7回]
▲とある山岳地帯にて…

「オーィエヴィエヴィエ~♪」

聞いているだけで脳細胞が死滅しかねぬ頭の悪そうな歌を歌うオーク。
ノイズ塗れのエギゾーストを真っ黒排気ガスと共に噴出させるバギーに踏ん反りかえって超ゴキゲン。

バギーのテッペンには魔物の角やら爪やらから遺跡で毟ったり人間ぶん殴ったりして得たスクラップまで
車高の倍以上のショーバイ戦利品を満載にしてドコドコ山岳地帯のボコボコ地面を走っている。

『さっすがおやぶん!』『サイコーデシ♪』「ガッハッハッハッハッ」

運転しているゴブリン達がヨイショすればオークはますますジョー機嫌。
ゴマすりとヨイショはショボい下っ端ライフをどーにか生き抜くためのゴブリンの必須技能でもある。

そんなわけで糞やかましいサウンドとおたからを満載したはた迷惑なご一行はゴーイングマイウェイしているわけだったが――
123◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:08:03 ID:OHD [3/4回]
>>121

この少女は少女の形をした機械だ。
人間とは違って目覚めるにもルーチンが必要になる。
データを取得して現在の状態を最適化させなくてはならない。

「記憶領ik.セッショn開si…・……exception。データ破損」

ルーチンは正常に実行されない。
機械少女の言葉は言葉であっても会話ではなかった。
この時代にエラーという概念があるのであれば、深刻なエラーを起こしていると言える。

純白の部屋の光が明滅する。
機械少女と同じように、この部屋も壊れかけていた。
歯車が噛み砕かれる音が至る所から鳴り響いてくる。
悪意の篭った罠はない。
ここは寝室なのだから当然だ。
ただし寝室と眠り姫も、長い年月の中で限界を迎えようとしていた。

「call.復元sブroutine・・…exception、//極めて深刻な損壊のk能性、zん機能アクTiv……レスポンス、確nん」

電子の光にノイズが疾る。
光は段々と乱れて、そして弱くなっていく。
このままでは機械人形は再び眠りに着いてしまう。
それも今度は二度と目覚めることはない。

だが機械人形は優秀だった。
どうすれば自己の活動を継続できるかを判断して、実行に移すことができた。
今ある機能と記録だけで自分を作り直す。
その為の機能はまだ生きていた。
けれども実行にはどうしても、人間の許可が必要だった。

「領域仮sう再定義subroutine、呼出。実行の認syoうが必要,・,,,//"助けてください"」

空間にホログラムのパネルが表示される。
古代の言語で書かれた文字は読めなくてもニュアンスは伝わるだろう。

どうかこの画面に触れて許可を出してほしい。
機械人形が助かる為の許可を。
命ない存在の命乞いだった。
124ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:13:29 ID:QGi [4/4回]
>>120
「ああ!」

早く開けて見せてくれと言わんばかりの表情。
未知の領域に立ち入る時に見せてしまう彼女の悪癖の一つである。
それは驚くほど無警戒で、セレナに少し心配させてしまうかもしれない。

しかしそんな心配は無用、開けた扉の先に居た者は、仰向けで壁に寄りかかる人型の人形。
古びた執事服を着、顔を模した頭部が淡い光をチカチカと点滅させている。

『スゥイイイートルルルゥム、ヘヨウ、コソ……ジジジ』

脚部を見ると劣化で壊れた事がすぐにわかるだろう。
音の正体は彼以外にあり得なかった。

「ふむ、壊れかけの機械が一つ、と……内部はどうなっているかな?」

内部に入れば広々とした部屋と酷く劣化しながらも豪華さが伺えるベッドの残骸。
数々の古びた電化や未知の家具など、古代文明の生活の様が伺えるものが転がっているだろう。
セレナにはかの機械の言葉も合わせて、ここが上流階級の人間が泊まる部屋だったという事が分かるだろうか。
目的のものもあるかもしれない。
125ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:25:29 ID:IYk [3/4回]
>>123

その言葉の半分も理解することはできなかった。当然だろう、今のこの時代にそれが意味するものを理解できる者などほとんど存在しないだろう。
そして今の彼女の現状すらも飲み込めるはずもなく。

「お、おい…大丈夫、なのか…?」

だが明らかに正常ではないということだけは分かる。部屋の明かりの点滅はまるで彼女自身の命の灯火のように見えて、金属が砕ける音は悲鳴にも聞こえてくる。
その光景はあまりにも悲壮に見えて、思わず目の前の存在が機械だということを忘れてしまいそうになる。
目の前のこれは機械の人形だ、決して人間ではないし命だって宿ってはいない。
無駄なリスクは避けるべきだ、無為に危険に首を突っ込むべきではない。それは冒険者の基本であるし、常識だ。
どんなものよりも大切なのは自分の命、それを自ら捨てる真似など愚かでしかない。だが――――

「ッ……!」

……そんな懇願を無視できるほど、冷酷でもなければ非情でもない。
目の前のこれは機械だ。機械が助けを求めるなんて夢でも見ているのだろうか、そしてそれに応じる自分もまるで馬鹿げている。
息を呑み、目の前に浮かび上がったホログラムのパネルに触れる。
どうなるかは分からない、だがあの声に応えなければきっとこの先自分は後悔してしまう。そんな気がしてならなかった。
126ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)22:30:29 ID:6Dc [4/5回]
>>118

「エフオー……エスゼロワン?長いな。
 纏めて一つの名か、何処かで名と家名に区切られているのか……むむ」

しばらく迷った末、導き出したのは縮めて呼ぶという答え。

「ならば、今はゼロと呼ぼう。
 ゼロ、私が泣いているのは貴殿が哀れ故だ。
 記憶を失い、この様な場所に閉じ込められていた、それを哀れと言わずになんと呼ぼうか」

詳しい事情も知らない一方通行の同情だ、それは分かっている。
だが、神と正義を尊ぶ騎士として、この状況は見過ごす訳にはいかなかった。
錆びた鎧が軋む音と共に、右手を『ゼロ』に向けて伸ばした。

「外へ出よう。
 ……しかし近くの町に向かうにも裸ではいけないな、このマントの内側に身体を隠すと良い、二人ぐらいならば包める大きさはある」

//遅れて申し訳ありません。
127セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:50:25 ID:Fgo [5/5回]
>>124
そして、その部屋に侵入したならば、その壊れた人形、そして、豪華なベッド、広い部屋を確認したのだった
そして、スイートルームという言葉───恐らくは

「……ここは古代の、貴族みたいな人が使う部屋、だったのかな?」

と、そう言って、内部へと入って行くと、あっと声を上げるのだった
そのベッドの横の棚、その場所に、片翼の欠けた、翼のある人の金色の像があったのだった
───古代では天使と呼ばれていたそれだろう

「……どうやら鳥じゃなくて、この像の翼……みたいね」

と、そう言って、翼の像を欠けた部分を嵌めてみるとぴったりと当てはまるのだった
128◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:53:15 ID:NER [5/6回]
>>126
「ゼロ、それが汝にとって最も呼びやすい名であるのなら許容する」
「哀れ。それは悲哀だろうか。しかし、何故私が哀れなのだろうか。私は何ら問題を抱えていない」

更に問いかける。彼/彼女は自身の身の上に何一つ不満を抱えていなかった。
それどころか、既に周囲に対して敏感に興味を示している。

「外、ここで得られる情報は少ない。ここでない場所があるのならば、移動は有意義だ」
「裸では外に出ることが叶わないのか。了解した」

そう言うと、彼は騎士の申し出を受けることなく、足元まで伸びた髪を揺らす。
すると髪は瞬く間に彼の身を包み、白銀の外套へと変化を遂げる。

「これで問題はないか?」

そして、騎士に追従してこの場を後にしようとする。
129ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/24(水)22:57:57 ID:nym [1/1回]
>>127
「貴族……とすると、期待できるかもしれないな」

貴族の部屋なら何か価値のあるものでも有るんじゃないかと予測して。
ベルは機械のある方へと向かって物色を始める。

そんなときにあっと声が聞こえればセレナの方へと向き、何か見つかったかと駆け寄って。

「その像が例の……天使、だろうか」

と呟きながらその像を見ていた。
130◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/24(水)23:02:30 ID:OHD [4/4回]
>>125

オートマタは微笑んだ。
人の心のように笑って瞳を閉じた。

とても長い年月が過ぎてしまった。
機械人形を機械人形として動かす機能と記録は殆ど残されていない。
生き残る為にまずは生きている機能を統合する必要があった。

死んでいる機能は解体して、必要な機能にリソースを分配する。
そして記録は仮想的に再定義する。
データの残骸から予測した仮想データを用いて基底から組み直す。
今の自分を殺して、次の自分に機体を渡す。

「認証、完ryう,,subroutine.Execution,基底情hうのinsertを開始',,..-…____//"ありがとう"」

部屋の光は全て潰えた。
そして機械人形は糸が切れたように床に倒れた。

電子の光がオートマタを包み込む。
ホログラムのパネルに色んな文字列が浮かび上がっては、別の文字列に書き換えられていく。
その文字列こそが彼女の存在の基底になるものである。

そして暫く時間が経過した。
全ての修正が完了して、最後のホログラムが閉じられる。
そしてオートマタは静かに立ち上がる。
さっきまでと何も変わらない筈なのに、まるで別人のようだった。

「再定義完了,DBcommit; 始めまして、マスター//マスターって誰だ」

別人のような口調と、別人のような無表情で、オートマタは少女をマスターと呼んだ。

131ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/24(水)23:17:23 ID:IYk [4/4回]
>>130

「こ、これはっ……!」

淡い電子の光が機械人形を包んでいく。ホログラムに浮かび上がった文字列はまるで波が砂浜の落書きを消し去っていくかのように元のものを別のものへと書き換えて変わっていく。

「…………機械に感謝されるなんて初めてだな」

そんな光景が暫く続いた後、電子の光は止みホログラムも消える。
それらの工程は少女にとっては一切理解できないものだ、ただ何かが終わったということだけは理解できた。
少し遠くから様子を伺えば急に立ち上がったオートマタに驚くも、少しずつ近づいていく。

「…………いや、俺が聞きたいんだが…とりあえずは、無事…なのか?」

オートマタが発する言葉は今度こそはしっかりと理解できた。
会話ができるのかどうかは不明だが無事の確認をしてみる。機械と会話するなんて前代未聞ではあるものの人の言葉を介する機械なのだ、もしも会話できたとしても不思議ではない。
132ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/24(水)23:24:22 ID:6Dc [5/5回]
>>128

「貴殿がそれを問題無いと捉えられていることが、猶更哀れに思えて仕方が無いのだ。
 ……いや、良い、気にせずに済むのならばそれが一番良いことだ」

ゆっくりとかぶりを振りながら、ゼロの言葉に肯定の言葉を返す。
当人が苦痛を感じていないのならそれに越した事は無い、いつまでも勝手に同情し続けていても始まる事は何も無いのだから。

「おぉ魔法か、髪を用いた魔法とは初めて見るな。
 高きヴルの山をも手中に収めていたウェスパですら、その様な魔法を扱う者は見た事が無い」

未知に対する好奇心に、声色はどことなく楽し気で。
問題は無いと答を返して、時折後背を振り返りながら洞窟の出口へと向か。

洞窟を出れば街へ向かうだろう。
夕暮れ時とは言え身を焼く陽光をマントでどうにか防ぎながら進む道中、ジェイルはふと思い立ったように問いかける。

「ゼロ、疲れはないか。
 そう遠い場所では無いがな、きっと長い間ああして洞窟の中にいたのだろう、体力は持ちそうか?」
133◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/24(水)23:47:38 ID:NER [6/6回]
>>132
「魔法?これを魔法と呼ぶのか」
「はて、そうだっただろうか。何か別の呼び名があった気がする」

ジェイルに髪を操る技術を魔法と呼ばれ、何かを思い出しそうに首をひねる。
しかし、数秒間の静寂が齎されるだけで、そこから何かを手にすることはない。
仕方がないのでまた黄昏の満ちる大地を裸足で歩いていく。空気は少しだけ冷たい。

「疲労感は無い。肉体の異常は現在確認されていない」
「汝は私の肉体とはやや趣が違うようだが、それはどのようにして成立している?」

先程から感じていた違和感。眼前の騎士、と言うより騎士の中身が自身とはやや異なった気配がする。
それがどのような存在なのか、どのようにして成立しているのかまでは見抜けない。
しかし、確実な違和感を彼は抱いていた。
134ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/25(木)00:00:42 ID:n7i [1/3回]
>>133

「疲れが無いのならば良い、腹が空いてはいないか、生憎私は空腹感を感じる事が出来ないのでな。
 空腹ならば、街に着いたら食事が出来るところでも探そう……ふむ、私の身体か」

一歩毎に錆びた鎧は軋み、背負う大剣はそれに見合わない真新しい輝きを湛えている。
ジェイルはどう答えたものかと首を捻ったが、しかし、嘘を吐くというのは騎士の誇りが痛むのだ。

「……アンデッド、と言えば分かるか?
 生ける死人、夜の住民……所謂魔物の一種。
 私には、貴殿の様な肉体が既に無い、この鎧こそが私自身と言える」

結局、正直に答えてしまう。
だが一般的に、アンデッドは魔物として忌み嫌われる存在だ。
墓場に眠る遺品や、古い洞窟を探る事を生業にしている者にとっては、そこに巣食っている事が多いアンデッドは特に危険視されている。

「腐臭をさせてあちらこちらを歩くのも迷惑がかかるのでな……こうして臭い袋を提げている。
 死体である事を隠す目的もあるが」

鎧の首元から提げられた小袋からは花の様な穏やかな香りが漂っており、魔法が込められたそれがアンデッド特有の腐臭を抑え込んでいた。

「……どうだ、恐ろしい気分にでもなったか?」
135◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:11:52 ID:uaN [1/3回]
>>134
「了解した。補給は私の力を十全に発揮する為には不可欠だ」

ジェイルの言葉を聞き、自身の持ち得る知識の中からそれらに類するものを引き出してくる。

「死の否定。現象その物を覆す方法による永遠の再現か」
「興味深い。肉体から既に魂が離れていると言うことは、魂を物質化させることに成功しているのか?」

彼/彼女はジェイルを恐れることもなく、顎に手を当てて独自の推察を述べる。
果たしてそれが正解かどうかは横に置いて、少なくとも彼/彼女はジェイルのことを特別忌避してはいないようだった。

「腐臭がするのであれば中に元々の肉体が内包されているのか?」
「何故取り除かない。それを取り除きさえすれば、腐臭を漂わせることはなくなるだろう」

腐臭がする、と言うことは腐臭を漂わせる源がそこにある筈だ。
鎧がジェイルをこの世に繋ぎ止める楔であるならば、鎧だけ残っていればそれで十分な筈だ。
彼/彼女は率直に尋ねる。そこにどんな思いがあるのかなど想像もせずに。
136◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:15:34 ID:A4d [1/2回]
>>131

機械少女は答えない。
会話の処理に時間がかかっている。
色々作り変えてしまったから、パフォーマンスが落ちている。
それでも決して壊れてはいない。
こうして彼女のお陰でオートマタは今も稼動を続けている。

「全機能中応答なしが98%,例外がオーバーフローを引き起こしてます,無事でしょうか//無事な訳がない」

段々と報告を述べる。
生きてる機能を生かし続ける為に他を全てリソースに当てた。
人間で例えるなら、心臓は動いているが、全身を粉砕骨折しているようなもの。
けれども生きていることには変わらない。
機械に命はなくても、命の意味に近いものは宿っている。

「ここはどこですか?あなたは誰ですか?現在のdtaetime値は?___&"私は誰ですか?"」

オートマタは何も知らない。
自己の再定義に既存の記録領域さえも消費してしまったから。
参照できる記録が残ってない。

ここが何なのかも。
今が何時なのかも。
自分が誰で相手が誰なのかも。

「マスター,情報を取得させてください, 私の個体名を教えてください,でないと私は//私の定義を終えられません」

命の次に機械が乞うのは自己の名前だった。

マスターと機械は呼ぶ。
その意味は機械自身にさえ分からない。
記録領域にこびりついたアルゴリズムの残滓がそうさせている。

まるで初期設定の入力途中。

//すみません、一旦落ちます
137ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:30:51 ID:j6k [1/6回]
>>122
「あ、ま、待って、待って、お願い、乗せてくださーい!」

ドゴボゴロードをオーィエヴェと突き進む一同の元、ノイズィなサウンドにも負けない程の悲鳴めいた声が響くではないか
振り向けば何やら向こうのボロボロ遺跡のスカベンジを終えたばかりといった風体の長耳女
それがぴょこぴょこ跳ねながらぶんぶんと両手を振って存在を必死で訴えているのが見えるかもしれない
薄茶の長髪はボサボサに乱れ、衣服も所々がズタズタ……そしてその背後には発掘品でドッサリの頭陀袋!
この状態で如何にもなグリーンスキンに声を掛けるとは余程のマヌケか、或いは本当に退っ引きならぬ状況と言えるであろう

//明日の夜までかなりスローな置きペースになりますが、もし宜しければ…
138ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/25(木)00:41:03 ID:n7i [2/3回]
>>135

「……いちいち小難しい喋り方をする、奇妙だな貴殿は」

肩を竦め、ゼロの言葉にどう返すかと思考を続ける。

「ふむ、そうだな……。
 物質化しているのかどうかは分からないが、鎧に魂が溶け込んでいる様な……。
 ……いや、理屈は正直に言えば、分からん」

ジェイルはあくまで前線で戦う騎士だ、魔法使いの様に魂や死生の研究をしていたわけでも無いし、そんな事には特に興味が無かった。
死ねば神の元に逝ける、ただそれのみを信じ戦い続けていた身だ。
それがどういう訳か、今は鎧となって世界中を徘徊するアンデッドである。

「……どうにも曖昧なのだ。
 何しろ生前の記憶はくっきりと残っている、精神がまだどうにも人間のままなのだ。
 精神は人間、しかし肉体は鎧だ……時折、自分が一体何なのかが分からなくなる」

鎧が軋む音に混ざって、その内部で何かが揺れる音がする。
カラカラと、鎧の内側に当たって響く渇いた音だ。

「この鎧の中身が、唯一私を私だと証明する為の手段である様な気がしてな。
 いやはや中々……手放せん」

ほんの少し寂し気な、悲し気な声、しかしその感情は微々たるものだった。
ゼロが感じ取れるかは分からない。

しばらく歩くと、道の向こうに壁が見えた。
魔物から街を守るための外壁で、それ自体は然程珍しいものでは無いが、この街のそれは一際大きい物だった。
大陸を横断する交易路、その途中に広がる『ロデル』と呼ばれるこの街は、多くの商人や冒険家達が行き交い賑わいを見せている。
遠巻きにでも、街に出入りする多くの人々の姿が見える筈だ。

「さて……正直言えば、あまり人混みの中を歩きたくは無いのだが、貴殿を一人で放り出す訳にもいかぬからな。
 まずは食事だ、その後は貴殿が泊まれる様な宿屋でも探すとしよう」
139ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:47:57 ID:Tz9 [1/1回]
>>136

「あー……まぁなんとなくだがかなりヤバイってのは掴めた」

だが動いているということは一命を取り留めた…九死に一生を得たということでいいのだろう。
会話も通じている。どうやらこの機械、信じられないが本当に意思のようなものを持っているらしい。今までいろんな機会を見たことがあるがこんなものは初めてだ。まるで本物の生き物のようにさえ感じてしまう。

「ここは…古代文明の遺跡だよ、俺はラムベリク・オーグ。えぇと……タイムってことは、時間か…?そうだな…深夜ってことは確かだ、お前が誰かなんてのは俺が聞きたいよむしろ」

質問ばかりする機械だ。これではまるで幼い子供のようではないか……いや、見た目からして合っているのか。
人間でいう一種の記憶喪失の状態に近いのだろう、さきほどの謎のホログラムが原因なのかどうかは分からないがしかし彼女に一切の記憶…いや記録がないのは明らかだ。

「そんなこと言われても、なぁ……」
「…………そうだな、それじゃあ……アーティ、そうだな…お前はアーティだ」
「あと…その"マスター"てのやめてくれ、なんかむず痒い」

遺物(アーティファクト)だからアーティ、なんて安直過ぎるかもしれないがシンプルなのは別に悪いことではないはずだ。
そうしてマスター呼びの訂正を求める。そんなマスターなんて呼ばれるほどのことをした覚えはないし、そんな風に呼ばれるのは慣れていない。

「…………記憶がないなら、この槍のことは聞いても無駄か…」

そっと視線を落としたのはさきほどガラスを割るのに使った特異な形状の槍である。
もしかすれば同じ古代文明の遺物同士、何かこの槍について分かるかと思ったが……

//それではこちらもひとまずは凍結させていただきたく……
140ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:49:04 ID:NYl [1/8回]
>>137

オークの真っ赤なお目目が油断なき商人の眼差し、
というより単に欲望がフルスロットルなアレな目つきになった!

(おたから!)

おたからが手足を生やしてこちらを呼んでいる(※オークの手前勝手な認識である)ではないか!いざ確保だ!

「拾うぞ!イァ・ウィーゴー(行くぜ、野郎ども!)」『むぎゃ!』『痛いデシ!』

運転席のゴブリン達を思いっきり踏み踏みして言う事を聞かせるオーク。
しかしながら、この二匹のゴブリンはある程度オツムがしっかりしており、
『オークの兄貴に逆らっても良い事はない』という教訓が身に染みているので万事オッケーなのだ。

モクモク黒煙を轟音を背に迫るおんぼろワゴン!
遺跡から拝借した車両フレームベースにスクラップを張り付けた不格好な怪物がルゥロに迫る!!

え?轢き殺しかねない?そんときゃそんときだ。オークは細かいことは気にしないのだ!

//よろしくおねがいします
141メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/25(木)00:52:32 ID:CB7 [1/1回]

古都レガリア、歴史ある石造りの裏通り。その道傍にそれは在った。
視線を低く向けていた。傍らには水のたっぷりと入った桶と、植物成分を利用した石鹸、手の中にはお手製のスポンジ。
しゃがんでいても女性としては長身であることは分かろう。肌は黒い、既成品ではない、身体にピッタリと張り付くもので覆われている。
両足が胸を押し潰すくらいに豊富な身体は、後はエプロンドレスで覆うのみで、頭の上ではメイドカチューシャが揺れている。

「御主人様、いけません。御主人様の身なりを整えることはメイドの義務でもあります」

青い瞳を模したレンズは、小さな生き物に向けられていた。
周りに集っているのは野良犬や野良猫、野良兎の類である。街中で見かけるのに相違無い者達であり、そのうちの一匹がその非生物。
アンドロイドの手から、するりと逃げ出した……どころか、その頭に飛びついたのだ。

「御主人様、いけません。そこは私のメインカメラですので……カチューシャを齧ってはいけません、お戯れが過ぎます、御主人様」

ガリガリとカチューシャのフリルを齧る野良猫に困らされているのである。
野良の小動物達はそれを暢気に見ていたり、そうでなかったりしている。どうやら、このアンドロイド自体も、野良の生物判定を彼等から受けているようだった。
142◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/25(木)01:04:18 ID:uaN [2/3回]
>>138
「わからない。それはどうにも不可解だ。自身の情報を喪失している」
「それでは、汝が哀れと語った私と同一ではないか?」
「本当に、汝は汝なのか?」

問いかけ。自身を定義するものが曖昧だとして、その時どうやって「自分」は「本物」であると言い切るのだろう。
記憶が残っていたとしても、それは後付けのものかもしれない。感情が芽生えていても、それは予め設定されたものかもしれない。
自分自身が曖昧な状態でどうやって自己を確立すれば良いのだろう。

「汝は、その鎧ではなく中身に執着しているのだな」
「殊更興味深い。どうしてそうなったのだろう。気になる」

ジェイルの零した雨粒のような寂寥感の真実を感じ取れる程、彼は器用に出来てはいなかった。
いや、まだ出来上がっていないと言った方が良い。発展途上なのだ。彼/彼女は。

そして、初めて人混みを体験した彼/彼女はその煩雑さに少々思考が追いついていなかった。

「同意する。私はこの群衆の意味を理解するまでに暫くの時間を要する」
「食事。補給になるのならば十分だ。汝に一任しよう」

彼/彼女は恐らくどんな店に案内されようと頼まれた物をとにかく口に運び、食い尽していくだろう。
それこそが彼/彼女にとっての補給。自身を活動させる為に必須な行動だ。
大地のエネルギーが滞留している場所。東洋風に言えば龍脈の要があれば更に効率の良い補給が可能になるが、滅多に拝むことはないだろう。

「行こう。汝もこの場に長居するつもりはないのだろう?」

そうして、人混みをかき分けながら進んでいく。
宿屋まで辿りついたなら、彼/彼女は恐らくすぐにでも休眠に入るだろう。
その後は、彼/彼女を追いていっても構わない。きっと、この存在は好きように世界を見て回り始めるのだから。

/それではこちらからは〆レスとなります。二日間ありがとうございました!
143 : ジェイル◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/25(木)01:41:35 ID:n7i [3/3回]
>>142

「む、むむ、むむ……」

ゼロの言葉に腕を組み、何やら悩む様に唸り始める。

「成程的を射ている……私は確かに、ある意味では私自身の情報を喪失していると言える……かもしれん。
 となると私も哀れなのか……?いやしかし私は騎士故に、哀れまれるよりはより多くの人々を救い……むむむむ?」

ある種の自己矛盾か、腕を組んだまま二度三度と首を傾げる、その度にカラコロと微かな音が鎧の内側から響いた。

「……あぁ、私も知りたいものだ、何故私がこうなったのか。
 成程確信した、私と貴殿はある意味で似通っている」

くつくつと苦い笑いを溢し、さてと気を取り直すとまた歩き始める。
ロデルの門を潜れば騒めく街の中、手頃な食事処を見つければ、子供が好みそうなメニューを適当に頼む。
ゼロが運ばれてきた料理を口に放り込んでいくのを対面で見守っていた。
アンデッドは食事が出来ない、こういう時には腹が減っていないとでも言えば怪しまれずに済む。

食事が終われば、安い宿があるかどうかを店員に店を出た。
少し歩いて紹介された宿屋に辿り着く、安さに見合って部屋は狭くベッドも一つしか無かったが、アンデッドはそもそも睡眠を必要としないので大きな問題は無い。
一晩を、休眠するゼロを守る様に部屋の壁際で過ごした。



ゼロが目を覚ます頃にはジェイルは姿を消し、部屋の机には置手紙と一つの巾着袋が置かれている。
手紙には『勝手にいなくなってしまってすまない。決して多くは無いが、自由に使って良い金を置いていく』と簡素な文字。
袋を開ければ、中には数日程度暮らす分には十分な、いくらかの銭貨が入っている筈だ。

//ではこちらも〆です、長時間お疲れ様でした。
144ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)07:15:55 ID:j6k [2/6回]
>>140
「わ、わ、わ……きゃぁっ!?」

不恰好に横跳び、危うくペシャンコになる所をギリギリで回避!
おたからたんまりな頭陀袋はその重さもあり反射的に回収は出来なかった!

「だ、ダメでしたでしょうか……!?あの、近くの街まで……!」
「報酬も、キチンとお支払いしますからっ!!」

それでも立ち上がるよりも早く交渉に入るしたたかさを有している
足として使用した馬など一式まるっと失っているらしく、その辺は必死だ
145ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)07:54:25 ID:NYl [2/8回]
>>144

(惜しいデシ)(グチャが愉しめなかったデシ!)

運転手のゴブリン達も大概にじゃあくだ。彼等は格下ションボリライフを送っているが、
見ての通りあまり同情する必要はないだろう。所詮はゴブリンなのだから。

おんぼろバギーはルゥロの側で三回転くるくるスピンして無理矢理停止!
何故ブレーキを使わない?それはオークイズムを読み取ることで次第に明らかになるだろう。

そしてルゥロがはっきりと見ることになるとはゴブリン二匹に運転させている
おんぼろバギーの暴発寸前までオーバーチャージされたエンジンの出す火花のグレイトさと(安全基準?なにそれ?)
後部座席でエバって踏ん反り返っているオークのミドリでパワフルな姿だ!

「げっへっへっへ、乗りなっ!!(近くの街ってどこだっげ?)」

交渉も何もあったものではなく一発オッケー!
というより、おたから袋にしか目が行っていないような――

「メンド臭くなったら、おたからだけ持って放り出すかオメエを食うかすりゃええしな!」

ガッハッハと笑って遠慮すんなと手招きするオーク。考えが口に出ているがキニシナイ!

//夜までは安定しませんがよろしくですー
146ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)08:23:39 ID:P9j [1/3回]
>>145
「あ……ありがとうございます!本当に助かります!」

ゴブリンズの運転(というかオークイズム)やらじゃあくな思考に刹那怖気を感じた気もするがきっと気の所為
取り直しておたから袋をよいしょと担ぎ上げてバギーへ……後部座席はオークの指定席っぽいし戦利品たんまりな荷台の隅っこに縮こまる事でしょう
一応自衛用だろうか、長銃を背負ってはいるが今のところ抜き放つ気配すらゼロである

「出来れば、放り出すにしても街の見える範囲でお願いしたいです……」
「……あと、食べても多分美味しくないです、私」

苦笑ながらも一応オークに地図を見せ、ここなんですけど、と目的の街を指差して示すが伝わってるかは知らない
尚、そこまでの移動距離は50km程であろうか。馬ならばともかく人の足とこの荷物では相当な距離と言えよう
序でにルゥロは食べる部分が少なそうだ、骨までイケるクチならば別かもしれないけれども

//昨晩はいきなりすみませんでした、此方も夜まで不安定です重ねて申し訳ありません…。よろしくお願いします
147シェルシ◆</b></b>GXcWZMgMvI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)10:14:35 ID:G2n [1/1回]
>>114

「悪い人にいつか付け込まれますよ、その考え方じゃ……早いこと疑うことを覚えたほうが」

心配になる考え方だなあと前を歩くマレタガの背を見つめて、こっちを見てくれないのが少し寂しいが立場上強く言えず。

「機械化……?初めて見ましたよ、マレタガさんはどれくらいが機械なんですか?」

機械化の技術があることは知っていたが実際に目にしたのは初で、シェルシは若干興奮気味である。

「わ、私をわざわざ待ってくれるなんて。ごめんなさい。あの、しっかり準備しますので……って24時間……!?それってかなりハードなんじゃ」

砂漠は昼と夜で全く違う顔を覗かせる。自分で乗り切れるかと少し不安になってきた様子。

//大変お待たせしてすみませんでした……
148ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)12:20:57 ID:miW [1/1回]
>>146

さて、スプラップにエンジン付けて動いている系おんぼろバギーであるが荷台などない。
おたからはぜーんぶ屋根装甲の上にロープっぽい長細いキノコ(!?)でむりくり括り付けているという潔さ!
キバやら鉄くずやら剥ぎ取った外殻、顔面の皮(何の皮?ご想像にオマカセ)といった蛮勇感あふるるブツから
きらきら光る板っきれ(アーカイヴ)、がらくた同然のガンやら何やらバギーの全長を2倍にする勢いでド満載だ!

『こっちに乗るデシ』

指さされたのは特製(スペシャール)ビッグガンがぶら下がった銃射席(もちろんムキ出し)。
おんぼろスクラップのカタマリに見えて(実際そうだが)、発掘品塗れのチキチキマッスイーンなのだ。

「えーっど、こっちだな!100パーわかったぞ!」

示された地図を180度回して読んで、自信マンマンに請け負うオーク。
なお助手席のゴブリンは地図そのものを理解していない。オヤブンと子分ではオツムの出来が違うのだ!スゴイ!

せんたくしA:なんかのミラクルがアレして近くの街の方向にバギーが向ってくれる。
せんたくしB:案の定明後日の方向に突っ走り始めてどっかの魔都に向かって爆走。
149ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)14:21:34 ID:2lt [1/1回]
>>148
「あ、すみません、ありがとうございます」

ゴブリンに促されるがまま銃座にぽつねんと座る。揺れる
魔学者としての好奇が芽生えたけれどもヘタに触って彼等のディナーになるのは御免だった
それは満載されている戦利品に対してもであるが、同じように我慢の子

「凄い……発掘品の山……!」

それでも目を輝かせ、眺めるくらいは許して貰えるであろうか

「助かりました、護衛の傭兵さんを雇ったんですけど遺跡の中で大きな魔物に襲われて皆んな逃げちゃいまして……」

彼女はスカベンジャーではない
しかし過去の遺産に対する貪欲なる欲求は、時たまその足を遺跡へと運ばせている
無論イタイ目に遭う事もままあるが、その度になんとか乗り越えて今日も元気に生きているのだ
それとして、ルゥロはオークの偉丈夫を前に随分とよく喋る
名前を名乗ったりだとか、遺跡の中の様子だとか、日常の中取り留めのない事だとか、非常食にと持って来たレンバス(焼き菓子)をお裾分けしようとしたりだとか
そしてそんな中で仕方のない事なのかもしれない、目的地とは真逆に進んでいるのだと気付いた頃には

「あ、見えて来ました……って、え、えーっと……?」

なんか魔王とか待ち受けてそうな、或いは血の医療が行われてそうな魔都前到着一丁上がり!せんたくしB!
150マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[] 投稿日:19/07/25(木)16:24:40 ID:kSb [1/1回]
>>147
「問題無い。が、忠告に感謝する」

ソイツは心配し、寂しそうでもあるシェルシの方は見もせず歩き続ける。

「私の90%は無機物で構成されている」

だが質問には答えるようで、別に邪険にしているつもりはないらしい。
ただ対応が事務的なのは確かだ。

「往復は困難を極めると推測される。
君のスペックを平均的な人間として計算した結果、成功率も高いとは言えない。
昼と夜では気温からして違う砂漠と言う環境に対応する為、万全を期す事を推奨する。
24時間連続移動は現実的ではない。砂漠での野営は免れまい。
往復に所要する時間は最短で2日と見積もっている」

のそのそ、ジャラジャラとソイツはシェルシの不安を知ってか知らずか歩き続け、不意に立ち止まる。

「ラクダの使用も検討すべきだ。
幸い、この店であれば砂漠での活動に対応できる装備が十全に揃う」

会話しながら歩いていたらいつの間にか店の前だった。

//今日は返信がまともに出来なさそうです。ごめんなさい。
151ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)17:38:51 ID:BSl [1/1回]
>>149
「ゲハハハハ!オレ様の偉大さをバッチリ焼き付けるんだな!」

オレ様すげえアッピル重点で太っ腹に触ってOK!だがビッグなガンの方は下手に触らない方が賢明だろう。
如何に銃声がドでかいか最重視するオーク魂そのものなアレでマトモに撃ったら鼓膜がサヨナラする。
さらには青錆だらけでロクにメンテしてないの丸わかりという暴発カウントダウンな漢仕様だった。

発掘品は主にガンやらタマやらの発掘ウェポンを無節操にかき集め、あとはキラキラのデータアーカイヴ類を重点だ。
嘆かわしい事に歴史家が喉から手が出るほど欲しがっている旧世界の記録がただのキラキラな板っきれとして売買され、
歴史の闇に消えていく。そしてそんなクモの巣張った過去を振り返らないのがオークイズムだ!

「ガッハッハッハ、ひょろっちい人間なんぞを雇うからだ。やっぱ腕っぷしこそサイキョーで、つまりオークがイチバン!」

レンパスを齧りながら巨木のように長く太い腕を見せつけ腕自慢をする。
オークは戦えば戦うほど強靭パワフルになるという。戦うことでオークの中のガソリンめいた何かが燃え滾るのだ。
そしてゴルバグも歴戦オークの例にもれずパワフルだった。

そーんな世間話に熱中していたからだろう。熱中すること自体は悪くない。お互いに。
たとえおんぼろバギーが『デシー!?』叫びと共に途中で穴に落っこちたり、未発見のドワーフ地下遺跡をドコドコ走っていたり、
挙句の果てには太古の網路(ウェブウェイ)に突入し空間を超えてしまったとしても、
おはなしに熱中していたんだからしょーがないのだ!!

「あれ?いつのまにか魔都イェヴィに着いちまったぞ?」

荒涼とした荒野が広がり、硫黄の匂いのする空はまだら模様。
そして荒野を貫く公道であるとアピールするかのように等間隔に建てられた柱。

柱…否、それは蹂躙され嬲り尽くされた数多な種族の遺骸が吊り下げられた見せしめレリーフだ。
魔軍に挑んだ無謀なる勇者達の末路である。まーむずかしー理屈を抜けばよーするに――

「この〝くそざこロード〟を行きゃあイェヴィだ。まあ、街ならちょっと違っても一緒だな!ガッハッハッハ!」

オーク達が猪突猛進してぶち殺したくそざこ共ざまぁ記念碑を立てまくった栄光ロードなのだ!!!
152セレナ◆</b></b>9L2Fo28ACmtM<b>[] 投稿日:19/07/25(木)18:05:20 ID:M9Y [1/1回]
>>129
「……見たところ、純金?」

そう呟きながら、天使像を手に持って。純金であるならば、これだけでもかなりの収入にはなるのだろう
そして、ベルの言葉にきょとんと反応するのだった

「……天使?」

と、そう、天使についての知識は疎かった。人に翼、変な像だなーとか思っていたのであるが

「ベル、この像について、何か知ってるの?」

とそう尋ねる。そして、この部屋はスイートルーム、探せばまだ沢山お宝は出る可能性は高そうに考えて
153ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/25(木)18:11:00 ID:DX1 [1/1回]
周囲主要国同士を繋ぐ舗装路のちょうど中頃に位置し、また遺跡も近い為一大流通拠点となったとある都市。

商人と探索者と労働者による経済循環によって小さいながら祭りもかくやといった賑わいを見せるこの都市の酒場は正に縮図。
そんな中、酒場の店主の正面に一列並ぶカウンター席に腰かけて酒を呷る女がいた。

髪は酒場の照明を写し込んでも尚褪せた白さを感じさせ、毛先へと視線を向ければ次第に濃やかな朱色が帯びてくる。
流した前髪ごと結い込んで、鬼灯の花の飾りが揺れる金の簪一本でまとめた髪型から視線を下に動かせばおのずと首筋に目が行くだろう。
顎の線から続く首筋の軌跡は締まる様に滑らかな傾斜は入り、淡い陰影が女の白皙に生き物としての深みを与えていた。
線の流れはそこで止まる事は無く露わとなっている両の肩まで一息に描ききる。
肩のみならず肩甲骨の上部までひけらかして、ひっくり返せばそのまま鎖骨どころか胸元まで肌を暴いているに他ならない。

くっと押し込められた大きな胸元は、双方で押し合って生まれた深い谷間の始まりが確認できるにも関わらずまだ窮屈に見える。
金赤の反物を刺せば弾けるのではないかと言う程に張らせて、布などに収める等無駄であると駄々をこねているようにも思えた。
しかし刺繍の入った肌襦袢ごと着物を肩口に引っ掛けているこの状態から更に胸元を開け広げるなどと無理難題で
女が身じろぐ度にのしりと揺れては震えて波打つ程度にまで何とか押し込められている。

「―――クハぁ~っ!!たまらん!!!」

だが当の女は己の体の訴えなど気に留める様子はなく。
右手の華奢な指で摘まみ上げた杯を仰いでは唇を酒で濡らし、また注いでは仰ぐを繰り返していた。
呷る度に優雅な顔立ちが破顔し、長い睫毛と口元がその身に感じる喜色を表現する為に形を崩して行く。
またもう一杯。
当然こんな状態だから女の両隣には人など腰掛けておらず、店主が対面で苦笑を浮かべて居るだけだ。
そしてまたもう一杯。

//低速になってしまうかもしれませんが絡み待ちです。
154 : ◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/25(木)18:20:37 ID:k3Z [1/1回]
>>152

「似たような像を見たことがあるんだ、純金じゃなかったけどね」
「私が考古学者にそれを見せた時、天使だと言っていたよ……なんでも崇拝の象徴だった、とか」

思い出す様に語るベル。
あちこちに行ってるだけあってそういう知識はあるらしいのだ。

「昔の王族だったのか、若しくは別の何かだったか……そこまでは想像の域を出ないけどね」
「何にせよ、庶民だけでなく貴族がそれを持っていたとするなら、相当力のあった存在に違いない」

子供の様ににこりと笑ってそう答える。
やっぱりこういった話になると好奇心が刺激されてとても嬉しいらしい。

「……さて、私の方ももっと探してみるかな!」
「見た所機械も面白い物ばかりだ、ほらっ!」

と目を輝かせながらいつの間にか手に持っていた小さな四角い端末を見せるのだ。
いわゆるスマホ的な奴である。
155ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)19:57:02 ID:P9j [2/3回]
>>151
「凄い、凄ーい!」

その反応は童女めいて素直で、やや大仰ではあるが嫌味っぽさや態とらしさ、卑屈さとは無縁
無意識のうちに所謂、(相手が通常の人間種ならばではあるが)他者を立てて悦ばせる術に長けていると言っても過言ではない
これはかつての隷従時の経験から学んだスキルのひとつであり、家柄を有さぬ彼女がこの若さで魔学者としての地位を築けたヒケツのひとつでもある
ゴブコンビとは違った形で聞上手なのだ。オークを相手にお話しするのは初体験な為、お気に召すかは甚だ不明ではあるが

「本当ですね、用心棒を引き受けて頂けると心強いなぁ……」
「おお、ゆーれーるーゆーれーるー……」

報酬弾みますよ、と微笑みながら
この度彼女の雇った新人傭兵達は、遺跡の守護者たるキリングマシーンを前に我先にと遁走を選択した
挙句、妙な所に知恵が回るらしく、ルゥロの馬までを放して帰路を断つという周到さを見せる
仮に無機的な殺戮から逃れたとしても、徒歩で帰るには道中は余りにも危険だし相当な時を要する
その間に傭兵達は彼女の死亡届を提出し、強敵を前に果敢に挑んだが惜しくも雇主を失い撤退した勇者として他の街にトンズラすればいい。若さ故の浅い悪知恵であろう

閑話休題、道無き道をドコドコ走るデシデシバギー

「イェヴィ?」
「……うわぁ、なんか凄いですね……私行っても大丈夫かな?」

不安しかない周囲の様相に苦笑は浮かぶ
だが反面、魔の者の都市となれば人間種達のものとは異なる様々な魔学の研究対象が存在している事だろう
そして、少なくとも彼女の知る限りそれを成した魔学者は現時点では存在しない……或いは発表されてはいない

「……早速なんですけど、滞在の間少し用心棒に雇われて貰えませんでしょうか?」
「報酬はこの袋の中身を……えーっと、みっつ私が選ぶのでそれ以外全部」

ある種の狂気めいた研究者としての知識欲が疼き、この場面においても魔都での散策に対して不安よりも好奇が優っている
なんなら『レリーフ』の装飾品を調べたり剥いだりしたい程であった
156ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)20:28:22 ID:NYl [3/8回]
>>155

「みっつ!?」

オーク&ゴブリンズはグルリんと首を捻って改めてルゥロのおたから袋を注視する。
あわよくば全部持ち逃げしようと思っていたので中身が何なのか確認してないのだ!
いちおー外観からでもショーバイにオッケーは見てみるのだ。どっちにせよ引き受けるつもりだが。

「ヨージンボだな!オレ様は払いのいい奴の味方だぜ!」

なお、マネーを積まれたり気が向いたりしたら割とあっさり裏切る模様。
何はともあれルゥロはヨージンボをゲットだ。

しばらくはくそざこロードを爆音と共に走るオンボロバギー。
助手席でキノコ(助手席の下は様々なキノコが群生!自家栽培!)を刻んでいたゴブリンは彼女の視線を追って、

『オークの兄貴たちもワシらも死体剥ぎが大好きデシ』

つまりレリーフに装飾品などない。それどころか装飾以外もよく剥ぎ取られてる。
おたからはトーゼンいただくし、この路のレリーフどもはショボくて間抜けな連中だという見せしめでもあるのだ。

その時――!!

パラリラパラリラ♪と頭の悪くなりそうなラッパ音と共に、
不釣り合いなエンジンから黒煙と轟音を撒き散らす暴走族…発掘品バイク一団がやってくる!
バイカーは当然ながらフレッシュなミドリのオークだ!ゴルバグといいオーク連中のこの発掘ビークル普及率たるや!

「よう!ゴルバグ!相変わらず間抜けなツラと出せえバギーだな!死にやがれ!」

暴走族オークはポーイとおもむろに黒くて丸いタマが銃射手席に投げ込まれてルゥロの足元にコロリン。
丸いタマには細い縄がくっついていて、火花を散らしながらチョッ早で短くなっていく。ハロー☆彡
157ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)20:47:57 ID:P9j [3/3回]
>>156
「みっつと言っても、小さな四角い箱だけですよ。キラキラは全部持って行って下さい」
「どうぞ宜しくお願いします。ゴブリンさん達も……」

ぺこりと3人に頭を下げる
なんなら同じ……否、それ以下の扱いを受けていた為ゴブリン達にシンパシーを見出しているらしくちょっと懐いていた
尚ルゥロのおたからは彼女の背丈程の頭陀袋に満載であり、彼女曰く自身の取り分は片手に収まる程度の小箱であるという
実際発掘時にトリアージレベルを定めており、最も必要としているのがそれだけなのだ
尚、その他はどちらにせよ売り捌くつもりだったらしく見栄えがいいキラキラだとかギラギラにドカドカ……そう、要するに『オーク受け』しそうなものが多数

「成る程、通りで……」

少し残念そうにしているのは、純粋に道具の入手としての使い道が断たれた点に尽きる
誰が生きて誰が死のうが、ルゥロに取っての世界にそれはさしたる影響を与えないし価値もまたしかりなのだから

「……えっ!?お、お知り合い……ですか?」
「きゃあっ!?……あら、えーっと……ち、ちょっとこれ……!!」

にこやかな挨拶と共に足元にエントリーして来たそれを咄嗟に掴み投げ捨てる!その進路には暴走族オークの車両!グッバイ☆彡
158ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/25(木)21:14:25 ID:hl4 [1/1回]
>>141
野良犬野良猫の気ままな声に誘われて、たまたま見かけた猫を追い掛けていけばいずれ辿り着く不思議な空間。
追いかけていた猫はその野良の中に混ざって呑気な欠伸を見せる。対して犬は、ややツンとした臭いに反応するなら一ヶ所に目を向けるかもしれない。

「メイドってヤツだっけ。こんなとこに居るものなのか」

声を隠す気もない人物、縛った髪の先と外套の一部を赤黒く染めてるのは珍しいか、そうでもないか。
その人物は朱色の瞳に警戒もましてや遠慮も見せずにメイド姿のアンドロイドに近付けば、すっと野良猫を持ち上げようとするだろう。

「コラ猫、そいつ困ってるだろ、やめてやれ」

困ってるということはわかったらしく、助けたつもりらしい。善意であるらしいが周りがどう思うかはわからない。
当然、いきなりの行動なので野良の群れのみならず、アンドロイドから良くない反応をもらってもおかしくはないが……。

//まだいらっしゃれば&よろしければ……
159ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)21:16:30 ID:NYl [4/8回]
>>157

「GAAAAAA!!」

バクダンをクーリングオフされた暴走族オークはモロにボカン!をくらったせいか、
ブルってコントロールを失ったようだ。スッポ抜けたロケット花火のようにダセェ角度で空中にハネ上がった後、
エンジンのキノコ油が燃えてドカンともろとも即死!

「オレ様のドカドカキラキラ(ルゥロ)に手ぇ出すんじゃねえ!負け犬どもが!100年早えんだよ!!」

チョッパを振り上げて寄せてきたバイク野郎を掴んでムリヤリに口にスティックボムを突っ込んで解放。
数秒後には後方車両全てを巻きこんでクルクルドカーン!だ。ゴルバグは振り返りもせずに中指をおっ立てた。

「爆装族(スピードフリークス)の連中!相変わらずノってやがるぜ!」

ガハハとルゥロに笑うオーク。今の一時でもそれなりに解ることがあろう。
スナック感覚で殺し合い。オークの死生観はだいたいご覧のありさまだ。尊厳?なにそれ?
『アブねえのはわかってる。だがそれでもヤルからイカすんだ』である。

『デシ、オークの兄貴たちのグンカ(文化)にスピードは欠かせないデシ。
 ドカドカとおんなじがそれ以上に、猛スピードでカッ飛ばすことを愛するんデシ』

ゴブリンせんせいによるオーク生態のご教授。色々とイメージが破壊されそうなアレ。
人間と同じかそれ以上に発掘品の超フル活用と貪欲さなのだ。

「ガッハッハ、まあイモい田舎(フューラル)オーク共はイノシシだのに乗ってやがるがな!
 そん中でもキアイ入っているヤツはデカい蜥蜴なんぞに――お、見えてきたぜ!」

地平線から徐々に露われる天を貫くデカい石の集合体――否、それは巨大な都市であり遺跡であった。
遺跡をそのままに利用した〝人ならざる者たち〟の大都会である。
ここまで来ると荒野の路も、上古は〝あすふぁると〟と呼ばれた不可思議な物質で堅く固められ走りやすくなってきた。

「イェヴィ(ヘビー)だろ!だからイェヴィなんだ!」

ネーミングセンスはオークイズム丸出しだったが。
160ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)21:38:55 ID:j6k [3/6回]
>>159
「……凄いですね、発掘品の乗りこなし……助かりました」

事実オーク達の走りはアメイジングであった
そこに爆発が追加される事で危機的な所業になるのだが、ある種で人間種よりもそれに馴染んでいる様にすら見える
命を物ともしない生死観が、それを加速的に促しているのであろうか

「ふむふむ、スピード……ちょっと意外です」
「……おぉー……!あれが、イェヴィ……成る程、ヘビィですね」

ゴブリン先生のご教授を賜り少し小首を傾げつつ
オークのイメージが今ひとつ固まっていなかった為にそれだけ勉強になる
走る路上も固まっており、砂や土を溶かし固めたものであろうそれに変わっていた

「この道も凄いです、ここまで大掛かりなのは初めて見ました!」
「街の中も凄そう……楽しみですっ」

頭上も眼下も、魔学者としての好奇心を実に擽ぐる
この頃には既に不安要素は吹き飛び、心が踊り始めている
161シェルシ◆</b></b>eDqw2BVzE6<b>[] 投稿日:19/07/25(木)21:48:46 ID:9ZQ [1/1回]
>>150

「ううん……」

腑に落ちないが、人間は経験を経て様々な場面に対応できる柔軟性を手にするもの。
マレタガにも訪れるだろうそれが悲惨な結果にならないことを今は願うばかり。

「きゅじゅっ……90%!マレタガさん、一体どうしてそんな身体に……!?」

驚きのあまり舌を噛み、一息ついてから問いかけるシェルシ。しかし踏み込むべきじゃなかったかもと後悔。俯き、ちらちらマレタガを見ながら怒らないかなとその様子を伺う。

「だ、大丈夫です……!それなりに死線は潜り抜けてきてますから。今回だって、私の底力を見せてやりますよ……!」

とガッツポーズをし、自分を奮い立たせるシェルシ。マレタガが立ち止まるとシェルシも足を止めて店の方に目をやる。

「……あの、お金のことばっかり気にして悪いですけど往復に掛かる費用以上の額でマナメタルは売れますか……?」

そうじゃないとシェルシ的には行く意味がない。自分でも嫌な女だと思うが、これはシェルシにとって死活問題。
他人にどう思われても譲れない一線だ。犯罪に手を染める気だけはないが。

//了解しました。お待ちしますね。
162ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)22:01:46 ID:NYl [5/8回]
>>160

▲魔都イェヴィ――

都市の周囲にはポツポツとコボルト達による畑が出来ている。化物による原始農耕のようだ。
そして、不潔極まりない糞尿穴(モズピット)に駆けられた橋も通る。
穴の奥には、凶悪な牙を備えたヨダレを垂らす口に二本の脚が生えた――としか形容できぬ、
グネグネ獣がオコボレや足を踏み外して落ちてくる不幸な奴を待ってキバをカチカチ鳴らしていた。

「グネグネ獣はエコ生物デシ。オークの兄貴たちのフンニョー(糞尿)をあいつ等が食う。
 んで、グネグネ獣をオークの兄貴やワシらが食う。エコロジーデシ」

なお、人界ではこのグネグネ獣…スグイッグリー・ビーストにより開拓村が虐殺されたり、
冒険者が犠牲になったりと完全なモンスター、あるいは害獣扱いであると記しておく。

さて?いよいよ魔都に到着だがどういうイメージを抱いているだろうか?
陰鬱な悲鳴と荒々しい暴力が支配する街?あるいは絶対者めいた存在による冷酷無慈悲な街。さてさて――

-----------

ざわざわと喧噪であふれ、通りは処せましと幾つもの天幕が張られ、
オーク、ゴブリン、コボルト、スノットリングなど、人界では化け物と忌み嫌われつつも、
悪魔や魔神、吸血鬼などのように畏れられることのなき者ども達が活発に行き交う市が形成されている。

それこそまさに都(みやこ)と呼ぶに相応しい賑やかさだ。

「GAABBBB!!」「GABBB!」

焼き立てのパンやイモ、〝搾りたての真っ赤なジュース〟を両手に持って販売するコボルトなんてのもいる。
ゴブリンやオークは各々が持ち込んだ発掘品のショーバイに意気揚々。
人間のような既得権益やら陰湿なショーバイの脚の引っ張り合いとはほとほと無縁の活気にあふれている。

娯楽においては正に広場でトロールがグネグネ獣に食われる前に食うチャレンジが開催中。

「イモい田舎モンみたいにキョロキョロすんじゃねえぞ!ナメられたら終わりだ。ビシっと行け!」
163ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)22:16:43 ID:j6k [4/6回]
>>162
「へー……うぷっ、そ、そう、なんですね……」

穴の中を覗き込もうとして悪臭にやられて少し涙目
その辺は流石に慣れる事が出来ないらしい
そして都に辿り着けばほへぇと感嘆に口と目を開いてマヌケ面をしばし晒す事になった

「うわぁ、賑やか……」
「xxx(人間の大国の首都の名前だが、喧騒に紛れて聞こえず)のメインストリートみたい……!」
「あ、ご、ごめんなさい……」

オークの旦那に一喝されれば萎縮めいてそれに従う
奴隷時代の経験から、大声で指示されると縮こまってしまう悪癖があるのだ
その辺も含めて、ゴルバグからすればナメられやすいようにも見えるであろうか

「……先ずは、宿とかの確保をしておきたいんですけど……」
164ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)22:31:01 ID:NYl [6/8回]
>>163

「あ゛?宿?その辺のねぐらで寝りゃいいんじゃね?」

超フリーダムなシティであるイェヴィでは勝手にやれ重点らしい。
古代遺跡らしき石の巨塔(上古にビル?とか呼ばれてたそれ)はスペースたっぷりだし、
屋根とちょっとした空間がありゃOKだろってモンで。

宿代…ゼロ。ただし寝ている間に何かされたりしたら自己責任だ。

そして、彼女のふるまいに影を差している奴隷というキーワード。
この都にも当然ながら奴隷は存在する。奴隷制はどこにでも存在する。

「………」「………」

そして、イェヴィにおいて奴隷とされるのは人間あるいは人間に味方する種族であり屈強な男に限られる。
反骨心など芽生えぬよう、ちび飼いと呼ばれる奴隷ショーバイのオークが徹底的に虐めぬき、絶対服従を強いる。
目と口は紐で縫われ、その立場は人間がそうするよりもいっそ割り切って絶望的とすらいえる。

それらは売り買いされ、荷役や鉱山開拓など重労働に晒され、そして――

「GABBBB!」

肉屋を見ればあとは一目瞭然。――働けなくなれば食われる、のだ。奴隷であり家畜。それが人間である。
が、そんなショボイ連中の末路などオーク様のガンチューには存在しない!

「旨そうな腕だな!おやじ!一本!いや…」

ルゥロを見るオーク。手に持つキバ(これがこの都では貨幣?)を数えなおしている。
まさか、奢ってくれるつもりか!?腕を?気前よく?ホットドッグめいて!?

もしかしたらピンチかもしんない兎族さんであった。
165ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)22:43:29 ID:j6k [5/6回]
>>164
「え、そんな感じでいいんですか?」

助かっちゃうな、とはなんなら野宿だの雑魚寝だのの方が慣れているが故の肯定的な呟きである
一応ブランケットめいた寝具は荷物にあるし、いい寝床の確保さえ完了させればオールオッケーと言えようか……否

「……シャワーとか、透明な川とか、ないですよねぇ……?」

ぶっちゃけ数日間動きっぱなしでロクに体も清められていない為ちょっと気になる
奴隷達をチラリと見て大変ですねと一声、それ以上は特に感慨を抱く事をせずに綺麗な川とかの有無をゴルバグに尋ねてみた

「あ、わ、私は、ほら、さっきレンバス食べてお腹いっぱいですので……ありがとうございます、お気持ちだけ……!」

過去に生き抜く上であらゆるものを口に入れた
しかしそれと好みとは別問題!流石に丁重にお断り重点である
166◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/25(木)22:56:43 ID:uaN [3/3回]
ジェイルと別れて数日。彼/彼女は書き置きを見て、残されていた銭を元手にあてのない旅を始めていた。
現在、自身は自身にとって重要な情報の殆どを喪失している。それを補完するには、綿密な情報収集が必要だと考えた。

まず彼は服を購入した。自身の毛髪を外套にしたままでは些か周囲からの視線を集めるためだ。
シャツの上にジャケット、ズボンにゲートル。更にブーツと灰色のマント。どれも標準的な旅人の服装だ。
その格好がかえって彼/彼女の白銀色に輝く鬣の如き長髪と秀麗な顔立ちを際立たせているが、フードを被れば問題は無い。

そして、彼は港湾都市から定期的に海に出る大陸間連絡船に乗り、現在は大海原のど真ん中を進んでいる。

「空気の匂いが違う」
「これは、潮風か?奇妙な匂いだ。形容し難い」

帆船の甲板で海を眺めながら、彼/彼女は今までに感じたことのない風をその身に受けていた。
かれこれ一時間はそこにいる。一時間も何をしているのかと問われれば、風を感じているとしか言いようがない。
傍から見れば奇妙奇天烈だが、彼/彼女にとって優先すべきは周囲の目よりも己の好奇心だ。

「あれは……鳥か?」
「何の鳥だろう」

帆船に追従して空を駆ける白色の鳥を眺めながら、ゆっくりと手を伸ばす。
もしそれを捕まえて、間近でじっくりと観察することが出来ればその正体を掴める筈だ。
しかし、甲板から身を乗り出すと言うことは即ち海に落ちる危険を伴うと言うことである。
彼自身の力を以てすれば海に落ちたとしても何ら問題は無いが、周囲から見ればそれは大変不用意な行動だ。

/置き気味になると思われますが待ちを置いておきます
167ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)23:07:22 ID:NYl [7/8回]
>>165

「そんなんだからナヨっちいんだオメーは!」

言葉とは裏腹にガハハと笑って腕一本を購入しオヤツめいて食べ歩き。
仕方ないので、コボルト畑で取れたオレンジ色で長っぽそい(ニンジン)何かの搾り汁を奢ってやった。

軒先ではテキトーに整備されたガンやらお手製のタマやらがよく売られている。
銃については本質的な理解が出来ておらず、修理と改造(主にデカイ音が鳴るように)が精々。
人間と同様にイチからは製造できないらしい。が、弾丸についてはそれなりにうまくやっているようだ。

「タマのほうはなーんがやりやすいんだ。よくわかんねえけど」

それだからか、タマ造り工廠なんてもの存在し、低品質の弾丸がバリバリ量産されてるようだ。
それでも発掘品のタマよりやっぱショボいので、パワフルな発掘弾丸の需要はスゲエのだ。

この都市に限ってかもだがオークのテックノロジーはケッコーなレヴェルだ!

「綺麗な川?ミョーなモン欲しがるなオメエ?」

ジローリとルゥロを睨むオーク。オークのグンカ(文化)に入浴の二文字無し!
しかし、一応はこれでも依頼人でありおたから供給源だ。

「あ゛ー…!おうさまンとこなら、とうめい水もあるかもしんねえな!」
168ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/25(木)23:25:32 ID:j6k [6/6回]
>>167
「ニンジン!オイシイ!」

ニンジンジュースを前にすれば耳がピコーンと立ち上がりお目々はキラキラに輝いた
遺伝子ニューロンに刻み込まれているのだ、ニンジンには抗えない

「工場って見学とか出来ないでしょうか、見てみたいです」
「……あ、そうです、弾丸……一応、今回の発掘品にも少しありますよ」

後半は小声で、ゴルバグにのみ聞こえるように
一応その辺の需要は人間種としてもそれなりに高い、故に商品の目玉として確保しておいたものだ
無論ルゥロはそれを必要としていない為、今回ゴルバグへ支払う報酬に入っているであろう

「欲しいと言いますか、ちょっと、洗いたい……え、おうさま……王様?」
「お、王様に御拝謁賜るなんて、で、出来るんです……?」

それもお風呂貸してなんて余りに畏れ多いのではないか
とは言え文化圏の違いから、と言うかゴルバグの立場から可能なのかななんてちょっとした希望も所有しているのも事実
169ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/25(木)23:48:48 ID:NYl [8/8回]
>>168

「お、おう…」

ルゥロのキラキラな様子にオークも何か引いた!ある意味スゴいぞラビト!

「おうさまは忙しい!行ってもいねえんじゃねえかな?」

ゴルバグは魔軍の所属ではないし、どうやら拝謁は難しいらしい。
要するに王宮に綺麗な水が出るとこあるので勝手に使おうってことらしい。何気にヒッドイ!
ちなみに弾丸は〝当然〟もらっておく。タマはドンパチに幾らあっても足りないのだ。

「イェヴィはおうさまが建てたんだ。化け物の国をつくるってな。
 んで、オークのワル共がそれに乗っかって魔軍なんてのに入っちまった」

道中、この都の物語を世間話的に話すゴルバグ。
オークのワル共…すなわち、アレな連中の事だ。連中は訓練だのムダの無い動きだのといった、
ゴルバグのようなマジメなオークにとっては意味不明な事に熱中している。

「まっとうなオークはよ!『ルール無視上等!アナーキー最高!』『規律なんかクソ喰らえ!喧嘩上等!』って、
 当たり前のジョーシキってのを持っているモンだぜ?連中ときたら統制だの、札付きのワルの生き方をしていやがる!」

ようするに、でたとこ任せでドン!という古くて堅苦しい考えを嫌った反骨精神あふれる若者達といったところだ。

「ニンゲンにもいるらしいがな。なんつーの?反抗期ってのか?若いって奴だな!ガッハッハ!!」

王宮に向けてヌッシヌッシ進むゴルバグ。周りを見たら気付くだろうが、ゴルバグは周囲のオークと比べても結構デカい方だ。
だからか、風を切ってイバり散らしながらズンズンと歩ける。デカくて強いのがそのまま地位となる。オークのシンプルな価値観だ。
170ahty◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/25(木)23:52:11 ID:A4d [2/2回]
>>139

「登録.ahty,以後は当機をアーティと呼称ください//安易だな」

名前も忘れたオートマタは新しい名前を認識した。
機械にとって名前は重要な意味がある。
名前がないデータは参照できない。
だから赤ん坊が名前を貰うのと似たような意味がある行為だった。

「了承、会話ルーチンupdate;commit;では"お前"」

記録の殆どは風化してデータベースも損壊した。
著しく損なわれた言語データは現在進行形で集積するしかない。
マスター呼びを訂正するには、必然的にたった今聞いたばかりの他称を参照する必要がある。
だからお前と呼んだ。
目の前の人間の言葉しか知らないから、その影響を強く受けることで会話する。
壊れかけの機械人形は口が悪くなってしまった。
しかし元々口が悪かった可能性も極めて高い。

「会話取得、解析end,言ってることの意味が分かりません//致命的な乖離//古代文明とは私達のことですか.return.」

オートマタは何も知らない。
数千年ぶりに起きたばかりなのだから、外の世界は何も分からない。
内部データも損壊しているから、自分のことさえ分からない。
分からない尽くし。

表情は無表情。
何か言いたそうな少女の目の前に歩み寄る。
彼女の視線の先にある槍に視線を移す。

唐突にその鉾先を掴んだ。

「同期.開始」

データを流し込む。
データを受け取る。
槍が防衛的な機能を発揮しないのであれば、両者の間で同期処理が行われる。
成功すれば槍の機能についてオートマタが理解するかも知れない。
失敗すればオートマタが少しダメージを負うだけだろう。
どうなるかは次の行動に委ねられる。

//お待たせしました、お返しを置いておきます
171ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/26(金)00:03:17 ID:g3m [1/3回]
>>169
「オイシイ!オイシイ!」
「……、はっ!?ご、ごめんなさい、我を忘れました……」

正にウサギが頬袋を膨らませてニンジンをコリコリコリコリコリコリッと食べる所作に良く似ている
この場合はドリンクではあるが、それでも必死の様相は先祖返りとも取れる

「え、そんなお城にお邪魔してもいいんです……?」

立派な王様なんですね、との反応は言葉にせずに呑み込んだ
そのくらいの気遣いは出来るし、何より彼が多分望んでいないという事も何と無くそう思った故にである

「若さですか」
「……ん?ゴルバグさんは、その、おいくつくらいなんです……?」

実際これだけ雑多とした街にも関わらず実に歩き易い
それは多分モーセめいて道が切り開かれている為であろうし、それが彼の威厳によるものだと理解するのは容易かった
相応の古強者なのであろうと、果たして数え年の文化があるのかも知れない相手に尋ねてみる
尚、あんなことを言っておきながら足先はお城の方に向かって歩いていた
172ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)00:19:20 ID:tso [1/8回]
>>171

「んで、だ。おうさまはじんるいはいめつ(人類廃滅)って大喧嘩をはじめてよお!
 ここら一帯をあっとう間にぶち壊し、敵は全部ブチ殺しまくり、今もデッケえ喧嘩を続けているってスンポーよ!」

噛み砕けばオークやコボルトなどの蔑まれし化け物にとっての救世主が現れたらしい。
人間にとっては正に魔王そのものだったのだろうが。それは今もなお虐殺の軍を率いているようだ。
もっとも、ここが何処か分からない以上は、その規模も有様も推し量り様はない。

ウェブウェイのワープもありその虐殺行は必ずしも直線的とは限らない。

「もちろんグルグル野郎(悪魔&魔神)とかエラそうで根暗なだけの糞ったれモヤシ野郎ならソッコーぶっ殺しているところだぜえ?
 おうさまは大虐殺(カーネージ)やら何やらはするのはおもしれえ。ワルのスカタン野郎どもを率いるのはどうかと思うがな。
 まっ、発掘掘りのオレ様達もいい生活できるし、万事オッケーだろ!ガハハハハッ!」

ゴルバグ曰く、利用と陰謀の臭いはないらしい。
そしてこの傍若無人の見本のようなオークでさえ、文句言いながらもある種のリスペクトを示していた。
魔を率いる存在としてよくある上位種の傲慢ではなく、オークやゴブリン達を同朋(はらから)としているそうだ。

「数えてねえな!」

そして年齢を数えるなどという離れワザをオークがやっているわけもない。
出たトコ勝負でドン!で地図の読み方もしらない!つまり自分が進む先なんて興味ない!年齢も同様なのだ!

王宮はグレムリンがしょっちゅう掃除(リスペクトゆえ)しているのか、都の市場と比べても随分と綺麗で整然としてしている。
進めばマンティコアやキマイラなどの、狂暴極まる生物たちが尾を垂らしてのんびり昼寝している水場にたどり着く。

こんこんと綺麗な水が壁から染み出るように流れ続け、本来猛毒を持ったモンスター達が毒を発さずのんびりと過ごしている。

「ほれ、水でも何でも浴びちまえ。ここの連中は襲ったりしねえぞ。おうさまの命令がなきゃな」

水…透明度から品質は紛れもなく一等水だ。滋養もあり、妙な混ざりは一切なし。
魔物が大人しい事と、水は全くの無関係と断言してよいだろう。
173ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/26(金)00:29:29 ID:g3m [2/3回]
>>172
「成る程、この辺りは王様が開拓した土地……って事なんですね」

合点がいった
このような大遺跡を人間種が放置しておくはずもなく、派遣されたであろう勇者達の亡骸の数々諸々にも納得である
尚、無論滅ぼされる側であろうはずのルゥロの反応がやや希薄なのは何も現実感の欠如ではない
生死そのものに差したる頓着を有していないのだ、それよりも知識欲が余程勝る

「あ、やっぱりです?」

年齢に関してはある程度予測していた模様、というか聞いておきながらルゥロ自身も自分の年齢を知らない

「お邪魔しまーす……おおー、凄い……!」
「いいんですか?それじゃ、遠慮なく……あ、お邪魔しますねー……」

促されれば特に抵抗なく衣服を脱ぎ水浴びを始める
鳩尾と二の腕の呪印を薄布で隠すようにしつつ、しかしそれ以外は羞恥心だとかそう言う感覚とは無縁
というか、人間種である自身の裸体がこの場面において何の価値も有していない事くらい知っているのだ
一通り体を清めれば満足した様子、心地良さげに鼻唄混じりに服を着てゴルバグの元へ
174 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/26(金)00:39:09 ID:g3m [3/3回]
//ゴルバグさん申し訳ありません。そろそろ眠気が厳しく、凍結か締めかをお願いしたく思います…すみません
175ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)00:41:55 ID:tso [2/8回]
>>173-174

水浴びの最中も狂暴なハズの猛獣達は大人しいもの。
本来、人間を溶かして食らうはずのスライムすら粘液の性質を大幅に変えて、
石鹸ぽくしたスライム片をルゥロに寄越してくれたくらいだ。

「んじゃあとはオメーのモンで売りてえのがあったらゴブリンに渡せばいいぞ!」
『デシ!!』

ゴブリンは格下ションボリライフをそれなりにハッピーに過ごすコツ。
いわば、闇ショーバイに精通している。それには発掘品の売買も含まれているのだ。

そういう細々とした事をゴブリンにマルナゲすることによりオークの兄貴たちは、
貴重なかげかえのない一日を新しいブチ殺り方の発明やイバリ散らすことに費やせるのだ!

『ワシらもここに来たらやることイッパイデシ。キノコ油にキノコ薬にキノコ火薬の補給デシ』

オークの文化にキノコは欠かせない。食料であり、飲料であり、医薬品であり、ガソリンであり、火薬なのだ!

「よし!んじゃタマ工廠でも覗いてみるか!コージョー見学って奴だ!!
 終わったらキノコビールをガブのみタイムだぜ!!」

こうして、たぶん、一日二日ほど魔都でゴージャスかつハッピーに過ごしたのち、
いつの間にか、本来の目的地だったはずの近くの街でルゥロは目を覚ますことになるだろう。

全てはうたかたの夢だったのか?ルゥロの手にあったアルコールたっぷりキノコが実在の証明となるのだった。

//ではこれにて〆で!長時間のお付き合いありがとうございました
176メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/26(金)02:35:28 ID:O4U [1/1回]
>>158

野良犬、野良猫、野良兎達は、人の気配を察すると散り散りに去っていく……とは言え、一匹残らずではなかった。
人馴れした何匹かは、少し遠巻きになりながらも彼のことを見上げていたり、メイドの足元に座っていたりと、正しく自由気ままである。
特に犬達は遠巻きに、というのが顕著であった。メイドに張り付いている猫は、特に人馴れしているのだろう。
すいと持ち上げられても、暴れることはなかった。持ち上げられている間は、大人しくしているのだが。

「……」

問題はメイドの方である。
じっと、その青い瞳を彼へと見つけてからは微動だにしないのだ。猫を持ち上げている間も。
ただ、機械としての駆動音はする。キュルキュルとレンズが動く音だったりとか、そういうものが……動き自体も、わずかに目の奥に反映されている。

「……データベースへの新規登録を完了しました。はじめまして、新たな御主人様。御配慮に感謝致します、猫の御主人様は、こちらにてお預りさせて頂きます」

唐突に、機械的、人間的に言うならば棒読みの感情が籠もらない声と共に、彼を"主人"であると称した。
そして両手を伸ばして、その猫を預かると言う……便宜的に、猫の御主人様と呼称するそれのことを。

/すみません、遅くなりました……!
/置き気味になりそうですが、それでもよろしければ……
177ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/26(金)03:04:32 ID:DYT [1/1回]
>>176
逃げてしまった野良軍団には瞳が少し寂しそうに光る。
犬には厳しい臭いもあるだろう。猫の警戒心の緩さは不思議なものだと持ち上げて、無理に引っ掻かないところから大丈夫かとそのまま抱えた。
下半身がぶらんぶらんさせられる猫の気持ちや。

「………………」

見られてる間は何が来るのか待っていたのである。駆動音はこの世界において多少聞いたことある者が多いだろうか。
朱色の瞳はずい、とアンドロイドに迫り、目の奥の動きを興味深そうに眺めて暫く。

「御主人様? 俺がか? 感謝はいい、この猫にやられてたんじゃないのか? 行きたいのか猫」

疑問隠さない声にして、変な奴だと失礼なことを追加する口。猫が鳴いてそちらにすがり出したためにひとまず腕を伸ばして猫は譲り渡される。

「お前メイドなのか? 機械なのか? 御主人様捜してるのに俺でいいのか」

さてその猫の処遇も気になるところだが今の興味はアンドロイドの実態である。勝手にフリルカチューシャやエプロンに手をかけようとして。
機械と聞くのは駆動音のためだろう。眺めるためか周囲もぐるぐる回って全体を眺めようとするその男、失礼と思われても仕方ないだろうが。

//大丈夫ですよー、よろしくお願いいたしますー
178マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)03:49:46 ID:apk [1/2回]
>>161
「?」

シェルシの驚く様子にソイツは怪訝そうな様子。
暫くの沈黙を経て声を発する。

「成程、一つ大きな誤解があるようだ。
 私、いや、本機マレタガは半有機体自律型ゴーレムである。
 それ故、構成素材の90%を無機物が占めている。
 君の想像する機械化人類という訳ではない」

なのでシェルシの懸念する暗い過去がある訳ではなさそう。
別の驚きや疑問は生まれるかもだが。

「一度の往復でも問題ないと思われる。
 君が一度と言わず二、三度往復する気があれば店の最高級品装備を揃える事も可能だ。
 そうなれば砂漠での活動に支障は一切なくなるだろう」

既存の魔法か、未知の機械か、兎も角そういった装備があるのだ。
揃える事が出来れば砂漠では敵なしだろう…
まあ、一生砂漠地帯に住む気がなけりゃあ途端に価値は下がるが。
179 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/26(金)08:25:25 ID:clt [1/1回]
>>175
「……ん?あ、いいんですか?ありがとうございます」

スライム石鹸を受け取ればゴキゲンに身体を洗う
魔物だとかその辺に対しての忌避感は一切皆無であり、己に対しての無益有益で展開する事が叶う思考だけが存在していた

「私の……あぁ、それなら前に発掘したこれをお願いしても?」
「……成る程、キノコな訳です」

オーク目線だとしてもそこまで価値を見出せないであろう発掘品をゴブゴブな彼等に託す
その独自のルートに対して探りを入れるような真似はしない、種族特性や適応と言うものがある事位は知っている
そんでもって、ゴルバグのバギーがキノコで補強されている訳も同時に知って苦笑ひとつ
工場見学の結果は色々と、人間種に取っては難易度が高く思えたが彼女はその一挙一動を貪るように学習していた
さて、そうしてしばらくはこの魔都を拠点にしてもみたいなーなんて思い始めた辺りで夢泡は弾け、現実が溢れ出す

「……」
「……取り敢えず、先日の傭兵さん達に挨拶して来ましょうか……」

野原に白波を立てる青い風を長髪で受けながら、キノコをひとくち頂いて呟き街に瞳を細める
尚、たっぷりなおたからは無事ゴルバグの旦那の手元に残る事でしょう

//此方こそありがとうございました、また宜しくお願いします!
180 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)08:56:25 ID:y3W [1/4回]
てす
181 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/26(金)08:57:29 ID:y3W [2/4回]
//すいません…!ロール文がなぜかエラーで投下できず……
//返信はもう暫しお待ちください…
182ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)08:58:35 ID:y3W [3/4回]
>>170

「う、うるせぇ、分かりやすいほうがいいだろ」

安易という言葉には少し拗ねたように返すが、どうやら受け入れてくれたらしく一安心。ここで名前を突っぱねられれば少しショックを受けていたところだ。

「……………………やっぱさっきの無しで」
「……しかしよ、なんでマスターなんだよ?俺はたださっきあの空中に浮き出てたやつに手を置いただけだぞ」

急に口が悪くなった。流石に機械とは言え自分よりも年下で幼い見た目にお前と言われるのは少し応えるものがある、具体的に言えば屈辱感のようなもの。
そこで疑問に思ったのはやはりマスター呼びだろう。マスターというのとは自分はこの機械にとって上位の存在ということになる。
自分はこのオートマタ……アーティに名前は付けたもののその持ち主になった記憶はない、もしそうなっているとすれば何かキーとなる行動を自分がしたということだろうか。

「あぁ、古代文明。遥か昔に滅んじまった文明の遺物、発掘品。俺たちはそれを遺物(アーティファクト)とか色々と呼んでる」
「お前もそのうちの一つってこと。この遺跡に偶然潜って、その一番奥でお前を見つけた。最初はすっかり壊れてるものと思ったんだが……」

古代文明の説明といってもこれくらいのざっくりとしたものしか今はできない。
そもそも古代文明のことなんて遺物やそのあたりのことしか知らないし、偉い学者たちならもっと色々と詳しいものなのだろうが生憎とそこまでの学は持ち合わせていない。
だからとりあえず今はこの説明で納得してもらうしかない。

「あ……おい危ないぞ?なっ……」

鉾先に触れるアーティに警告した直後、槍の機構的な溝の部分から蒼白い光が漏れ出す。
今まで見たことのない反応、同じ遺物同士の接触によって何が起こるかは彼女には分からない。
槍はアーティのデータをすんなりと受け入れれば自身のデータをアーティへと流し込むだろう。拒絶反応が出ないのはやはり同じ遺物同士だからか。
そうして流れ込むのは槍の基本構造からその機能、そして槍のサブ管理者としての権利と槍を扱う為の技術をインストールする為のデータ。これで完全ではないもののこの槍の機能を少しは使えるようになるはずだ。
サブ管理者である為に身体的な反転は発動しない、あくまでこれはメイン保有者へのものだけらしい。

「お、おい大丈夫か…?…………もしかして何か分かったりしたのか!?この身体をどうにかする方法とかっ!」

アーティの肩を掴みゆっさゆっさと揺らして答えを急かす。それに合わせて自身の胸もゆっさゆっさと。
……これだ、この煩わしい肉の塊。他人に付いている分には良いが自分に付いているとこれだけ邪魔と感じると分かったのはこの身体になってから。
女用の防具を買うのもなんだか屈辱的で今まで男用の防具を使ってきている。しかも以前まで使っていたものをそのままだ。
そのせいで防具は若干緩く少し心許ない、だが新しく新調するにはお金が足りない。不便だらけのこの身体を少しでもどうにかできれば……そんな思いでの行動だった。

//昨日返信できず申し訳ありません…置いておきます…!
183シェルシ◆</b></b>eDqw2BVzE6<b>[] 投稿日:19/07/26(金)12:18:28 ID:ayr [1/1回]
>>178

「あ、あぁ……なるほど。ってそれはそれでツッコミどころしかありませんよ!?一体何処からなんの目的で来たんですか……?」

マレタガのような存在はそうそうお目にかかれるものではない。マレタガの故郷には貴重なものがたくさんあるに違いない。
まあ誰かに止められたりしたら下手に手を出す気はないが。

「あの、図々しいお願いだとは思いますが私がまた行きたいって言ったら付き合ってくれますか?」
「マレタガさんのこともっと知りたいですし……良好な関係を築けたらなあと」

打算は確かにあるがこれもまたシェルシの本心である。断られたら諦めて身を引くが。
184マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)12:37:53 ID:apk [2/2回]
>>183
「本機は覇空大戦後期に開発された戦術兵器である。
 情報が少ないため推測となるが遥か昔に戦争は各陣営に大きな損害を出し終結したようだ。
 其処へ期を見計らったように空中都市という環境下でのみ発症する死病が蔓延。
 各陣営は生息圏を空から一度は手放した地上に戻し全滅を免れようとしたらしい。
 その後の事は不明だが、放棄された空中都市はその後も空を流れていた。
 経年劣化により都市部の一部が崩落、砂漠地帯の一角に墜ち、今に至る」

空に都市が浮かんで流れている。
ソイツはそんな話をまことしやかに語る。

「私はゴーレムだ。
 ゴーレムの用途を鑑みるに、人間の要請には応えるべきだろう。
 回収可能なマナメタルの数は限られている。
 なれば君が満足するまで回収作業へ同行する事に問題はない」
185ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)20:40:08 ID:tso [3/8回]
>>153

「グハハハハハッ!」

そんな中、馬鹿笑いと共にノッシノッシと酒場に入ってきたのは流れのオーク。
酒場で許されざる者が無粋な者としたなら、完全完璧にドストライクの生物のご入場である!

「ガハハハハハッ!」

物怖じせずにドガッと女のそば(自分の座りたい席に座る!物怖じなど不要なのだ)に座り、
店主に向けて高い酒を上から順番に持ってこいというこれまた粋もクソもない思いっきり成金注文!

お酒の気持ちよさをアレしてボンしそうな奴の登場に如何する?

//いらっしゃればー
186ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)21:15:49 ID:B4H [1/7回]
>>185
「おっ…とぉ…」

右の手の杯を洋灯に透かすように高く掲げていた所、隣に大男が勢い良く腰掛けて来た。
こんな不安定な体勢で更に酔っていては、平衡を崩し手にしていた杯から酒を勿体なくも零しそうになるのも無理はない。
が、女は器用にも身構えを直しながら己の口元へと酒も運び、零れる前にぐいっと一気に呑み乾した。
嚥下する度に雫の流動そのままに晒した喉が緩く動き続け、一呼吸も挟まずに杯の中はすっかり消えてしまう。

「ほほぉう……」

どんな男が座ったのかと隣を見やると、大男はなんとまあ店の酒を上から順番にありったけ頼んでいるではないか。
反物と同じ赤い瞳の縦に走った亀裂の様な瞳孔がきゅうと細まって、今度は目元が、そして口元が吊り上がる様に続けて細くなる。
ほんのりと酒で上気した頬を緩ませて。

次の瞬間には、杯を握った右の腕を先程よりも大きく掲げていた。

「くふ……。店主!儂も全部飲むぞぉ~!!儂の分ももってこ~い!!!」

こんな面白そうな事をただ酒が飲みたいだけの女が放って置くはずは無い。
酔っ払いは無敵なのだ。

「全部頼むとは中々豪胆じゃのう、そうと来れば儂も飲むぞぉ!!」

けらけらと笑いながら杯を置き、酒を早く持ってこいと机をたたいて催促までし始めた。

//お待たせしました!よろしくお願いしますー
187ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)21:23:33 ID:tso [4/8回]
>>186

「………」

全身がフレッシュなミドリ色の大男はこの剛毅な女の言葉に反応した。
もちろん、全身にみなぎるのはオークの原初の何かがファイアした対抗意識だ!

「なんてこった。オレ様の呑みに、ヒョロい人間野郎の雌がついてくるつもりだと?ナメやがって」

店主にこの店で一番デカい杯を催促すると、そこに頼んだ酒(お値段上位10位までの最精鋭である!)を
全てミックスフルパワー注ぎ込むという暴挙。そのまま口に運んで、

「ゴッゴッゴッゴッゴ!ガッハーッ!!」

ザコにやらせたら急アルでオタッシャ必至な量をガブのみ。
そして、飲み干すや否や、女に向けて渾身のドヤ顔をキメる。
188ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)21:37:29 ID:B4H [2/7回]
>>187
「ほほほぉう……?くふっ、儂に酒興を挑もうとはの」

酒で争うなんて久方ぶりであるし、何よりも〝人間野郎〟と言うのが気に入った。

全部をごちゃ混ぜにしたゴルバクに対し、ヤヅカは十の酒には大ぶりな十の杯を用意させた。
それぞれの嵩を合わせれば男が呑んだそれと変わらない。

まず1つを細指で摘まみ上げると、そのまま唇まで運んで一気に傾ける。

「―――んくっ……。ぷへぁ!!」

縁に唇が触れたのも口を開けたのも喉を鳴らしたのも一度であるが、その一度であろう事か並々と注がれていた甘露は消えてしまっている。
ただ呑んだと言う表現では足りない。酒を丸呑みにしたのだ。

それをたった十繰り返せばまずはと出された〝前菜〟はあっという間に飲み干された。

「次じゃ次ぃ~!!」

店が慌てて用意してきた次の十種も同じ様にそれぞれを一呑みに乾かす。
一度に全てを飲むゴルバグの様な真似は出来ないが、それぞれに喉を鳴らす回数が一度であるから、速度にそこまで差は無いだろう。

とても人の物とは思えない割れた瞳孔を持ったその目でにぃと決め顔を返してやった。
189ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)21:49:50 ID:tso [5/8回]
>>188

「ブッ潰してやる!次持ってこい!ブン殴るぞ!!」

女の挑発的な目線に対抗意識をメラメラと燃やしまくるオークは、
店主に酒をガンガン注文する。もはやブレーキは壊した!退路ナシ!

『さぁさ皆さんこっちデシ!』『我らがオヤブンVSナマイキな人間の雌デシ!張った張った』

目聡い子分のゴブリンズは早速、賭けの仕切りを始めている始末。
ショボい格下ライフを送るかれら種族が発展させてきた起業根性の発露といえよう。

「ごぼぼぼぼぼぼぼ!!」

まーそっからは案の定酷いことになった。ガンガン無くなる酒に加速度的に安くなっていく酒のグレード。
最後の方なんかメチルだのエチルだのといったダメなアルコールに至らなかったのが奇跡だろうが、
だんだんと味ではなく酔うためのクソまずい密造酒系に移行したであろうことは想像に難くない。

「どうだ!?」

ラスト近くになると緑の強面が赤くなったりむらさき色になったり、平衡感覚無くして左右に揺れまくるという、
わりとどうしようもない状態になっているわけですが、対抗のヤツガさんは如何に!?
190ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)22:12:56 ID:B4H [3/7回]
>>189
一方女の呑む速度は依然として変わらない。何しろ一口であるから。

口元まで腕を持ち上げる
紅の痕が付かない様に唇をそっと当てる
傾けて一呑みにする

三つの所作にそれ以上手を加える箇所などなく、できるとすればそれをただ早めるかどうかしかない。
しかし酒の味が一段ずつ格落ちする度、杯に口を付ける前に丸い眉を潜ませる動きが加わって僅かながらに速度も落ちる。

どうだとゴルバグが女を睨みつけた時には、ヤヅカは最後の杯に口を付けて呑みはじめた直後であった。
そして今が呑み終わった直後である。
早呑みは一足先にゴルバグが到達したという事になるだろう。

「ふはぁ―――……店主よ、最初の酒をもう一度頼む。」

白く滑らかな肌に差す朱色を濃くし、漏らした熱を持った吐息に僅か九献の香りの乗せて。
酒艶で潤った唇から無慈悲な一言が飛び出してきた。

顔を赤や紫色にしているのはゴルバグだけではない。
むしろ二人の争いに巻き込まれた店の人間は泡を吹いて倒れるのではないかと思う程にふら付いていた。

「いやぁ早呑みじゃのう。さしもの儂もただの酒虫の水はああも見事には呑めぬ。」
「あれはまぁ効いた!かなり酒が回ってしまったようじゃ!」

対照的に女は最初と変わらずけらけらと笑い声をあげる。
実際その瞳がどろりと溶けかけて鋭い瞳孔が滲んでいるのもまた見て取れるだろう。
だが焦点はしっかりと捉えて。

〝まだまだ戦える〟

そう言っている。
191ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)22:27:49 ID:tso [6/8回]
>>190

「ガハハ…あんだけの量で酒が回るたぁ、やっぱ人間野郎の雌は貧弱…」

割とどうしようもなくなりつつある顔色で、それでもヤルキだけは十二分。
そのまま、最初の酒をグイっと…グイ…―!?

「オボボボボッ!!オゲーッ!!」

お茶の間には決して見せられたい逆流したアレを大披露!
ここからはそりゃー酷いことになる。既にえらいこっちゃ状態な店の人間は多数なのだ。
ゲ〇はあらたなゲ〇を誘発する。これぞ貰いゲ〇の儀なり。

店の中がどうなるか推して知るべし。災難だったネ店長さん。

『デシ?この女、ナニモンデシ?』『おーいオヤビン生きているデシかー?』

小枝でぶっ倒れたオークの旦那をツンツンするゴブリンはやがて駄目だこりゃポーズをした。

『女、オマエ強すぎデシ。なんかイカサマかましているデシ』

邪推というよりは単にイカサマのコツを知りたいという風情のゴブリン。
ゴブリンとは基本的にズル賢いのだ。どっかのスレイヤー曰く、馬鹿だが間抜けじゃないそうだ。
192ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)22:42:07 ID:B4H [4/7回]
「あ~あ~全く。止めておけばよいものを」

すぐさま己の反物の裾と足を引きあげながら側に寄せ、床に盛大に嘔吐をする大男の背中を見つめていた。
指で引っ掛けて手元を覆った裾を鼻と口に押し当て、臭いを貰わぬようにするのも忘れない。

「酒など嗜好品であろうに。好み嗜まず何を楽しむと言うのじゃ」

馬鹿じゃのう。と零しながらただ慌ててばかりの店員にさっさと掃除をしてくれと指で激を飛ばしている。
流石にこの状況でもう一杯を好み嗜む気にはなれないのか、注がれた杯を持とうとはしなかった。

「くふっ…八百長などせぬわ。ほれ」

手元に余らせたその一杯を小鬼の一人に手渡すと呑むように顎を緩く動かした。
呑めば当然それがまさに酒であると五感で理解できるだろう。

種でも明かすかのようにちろりと僅か舌を伸ばす、そこに露わになったのは、金赤の瞳よりも紅の引かれた唇よりも余程赤く。
先端が浅く二股に分かれ僅かな動きからも口腔に今だどれだけの長さが収められているかを推し測れる様な人の物とは違う舌。

「蛇は〝うわばみ〟じゃて。酒興で争うなど角の生えた鬼でもなければの」

ただ酒に強い種であると言うだけ、本当にただただそれだけの理由であった。
193 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)22:42:33 ID:B4H [5/7回]
>>191
//レス番つけ忘れです…
194ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)22:51:27 ID:tso [7/8回]
>>192-193

『出たとこ勝負でドン!こそオークの旦那のココロイキなんデシ』

人間風に訳すなら後先なにも考えていません、なのだ!

『人間は馬鹿しないデシか?バカも出来ない奴は腰抜けのモヤシ野郎だって旦那はよく言ってるデシ』

もっとも、その結果がご覧のゲロに沈んだ醜態そのものなのだが、これこそが漢道なのだ。

『うへぇ?キツいデシ。マジこの女、底なし沼デシ』

タネも仕掛けも無かったことに逆にオドロキなのだ。んで蛇という単語に舌のカタチ。
ちっちゃく色々と足りていないノーミソでもちょっとは考えるもので、

『ゴーゴン?リリス?臭いが全然違うデシ?人間だし…まざり(混血)デシ?
 それならゴルバグの旦那も相手が悪かったって奴デシね』

オークのゴルバグ。悪名高きオークの最強挽肉屋(マイティマングラー)の名であった。
195ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)23:11:45 ID:B4H [6/7回]
>>194
「いやいやどうかの。儂はある爾来より蛇になったおっつけ(後から)じゃ」
「もっとも身形は兎も角、人のままの部分などこれっぽっちも残ってはおらん」

もの腰を僅かに崩し、零れた酒が残るカウンターテーブルへ上の半身を嘱する様にしな垂れかける。
帯の括り目に乗せていた胸板に付く嫌と言う程盛られた肉を布越しに預ければ、それだけで肉体から重みと力みが抜けて行くようだ。
酒を回して酔うにはこれくらい呆けた方が丁度良い、ひんやりとした天板で心の臓から流れる余計な熱も逃げて行く。
二つ問題があるとすれば、大きさによる自重と圧力のままにたわんでしまう事と、後で襟をかい纏わなければならない位のもの。

「ほうゴルバグとな?ははぁ~。なんと手余し者ではないか」
「儂も商いに身を置いておるからのぅ。よもやこんな所で行商の敵とまみえるとはのぉ」

滲んだ眼でぐったりと項垂れている大男の姿を再び捉える。
一度捉えてしまえばこの眼は瞬き等殆どしない、蛇の瞳はその一挙手一投足を逃さない。

「儂でも嘔吐にまみれた男に触りたくはないからのう……」

改めて確認したこの惨状に眉を顰めつつも茶化す様にそう言った。
酒場で争い事など酒興と力比べ以外には御法度が常識である、いくら小さくはない額を潰してきた相手とはいえそれは変わらない。

「―――なにより面白おかしく酒を呑ませてくれたんじゃ、儂は鬼ではなく蛇じゃからの」
「ところで小鬼共は〝これ〟の世話をせんでも良いのか?」

せっせと掃除をしている店員達だがオークとゴブリンに手を触れるのはどうにも躊躇っているようだ。
当然ゴルバグは触れるべきか触れざるべきかのまま野ざらしにされている
196ahty◆</b></b>RfDaOEu7Us<b>[] 投稿日:19/07/26(金)23:22:32 ID:kTL [1/1回]
>>182

「解答:目覚めた時に目の前にいた人間をマスターと呼ばないのはオートマタ失格ではないでしょうか?//お約束」

このオートマタはひょっとすると面白い性格をしているのかもしれない。

記録領域の同期。
欠落した情報の補完が主目的だ。
流入してくる情報をデータベースに登録していく。
古代の機械は堆積された情報が命の源。
オートマタは少しだけ状態が改善された。

「insert;commit;更新された情報によってahtyの自己基底は補強されました.return;」

ぐわんぐわんと頭をゆさぶられる。
オートマタは表情を変えないで淡々と報告する。
機械だから酔ったりしない。
そして舌を噛んだりもしない。
ぐわんぐわんと頭をゆさぶられながら本題に入る。

「解析結果出力.該当兵装の機能からマスターの身体異常の解決策を提案します;//ahtyは賢いですね」

機械は情報がないと僅かな思考さえできない。
高度な機械は僅かな情報さえあれば思考ができる。
オートマタが取得した情報は、少女が望む解決方法を提示するには十分量。
ぐわんぐわんと頭をゆさぶられながら望まれたものを提示する。

「pattern1.マスターの生命活動の停止による影響解除を試みます;//死んだら解決」

「pattern2.該当兵装の破壊による影響解除を試みます://ところで破壊方法はありますか」

「pattern3.反転現象の自乗無効化を期待してマスターに該当兵装を挿し込みます;//痛いのは最初だけ」

びっくりするような名案ばかり。
このオートマタはひょっとするとポンコツなのかも知れない。
不具合が原因でポンコツなのか、元々こういう人工知能なのか。
真実は古代の開発者にしか分からない。
オートマタはぐわんぐわんと頭をゆさぶられながら、少女がどの手段を選ぶのかを待っている。
197ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/26(金)23:31:48 ID:tso [8/8回]
>>195

『ワケわからんヤツデシ!』『言ってることがムヅカシすぎデシ!』

馬鹿だが間抜けではないゴブリンだが、やっぱりゴブリンなのだ。
言っていることが半分も理解できなかった。ズル賢さは知性に必ずしも直結しない。

「「「おおおーふおおおおー!!」」」

この酒とゲロが乱れ飛ぶ修羅の巷を生き残った猛者という名のアホどもは、
ヤツカの艶やかな所作にガッツポして光景を目に焼き付けたものだ。男のサガだからしょーがない。

『???』『デシ?』

しかし!ゴブリンズはそんな機微はさっばりわからなかった。
どっかのレ〇ープ上等なスレイヤーの世界のゴブリンとは色々違うのだ。健全バンザイ!

『こうなったら旦那も明日までは絶対起きないデシ』『ゲロいけど仕方ないデシ。えっほえっほ』

一匹のゴブリンは長っ細いキノコをロープ替わりにオークをグルグル巻いていく。
それを酒場の表に留めてあるバギー(貴重な発掘品ブツ!)に括りつける算段。

引きずり回して運ぶ気だ。見上げたチューセイ心である。

『人間野郎、名前を聞いてやるデシ!旦那がリベンシするようなしないようなデシから!』

要約すればおそらくはめっちゃ不機嫌にゴルバグが目覚めたとき、
彼女の名前を告げられなかったら間違いなくボコボコにされるためだ。ゴブリンの油断なきリスクマネジメントなのだ。
198バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/26(金)23:47:31 ID:Mm7 [1/1回]
>>166
「おっと危ないデ、アンタ!」

そんな機械じみた声が聞こえたと思えば、唐突にくいっと服を掴まれ引っ張られるだろう。
それほど強い力では無いけれど、唐突に引っ張られたのでバランスを崩してしまうかもしれないが。
しかし、もしバランスを崩して倒れかかってしまっても大丈夫。硬い腕が彼/彼女を受け止めるだろう。

周りの人間と比べても、その人物の貌は異質なものである。
笠にボロ外套。笠の下から覗かせる顔は監視カメラめいたモノアイ。
そう、いわゆる機械人間なのだ。

「こんな所で海に落ちたら命助かるか分からンデ、危ない真似はやめトキ!」

そんな機械人間が方言を喋りながら不思議な彼/彼女に説教をしているのだ。
甲板はなんとも奇妙な空間になっている事だろう。

/返すのは明日になってしまいますがよろしければ…
199 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)23:50:16 ID:y3W [4/4回]
>>196

「そ、そうなのか…?いや、今までオートマタなんて見たことねぇしよく分からないんだが……」

人型の機械……それも人と同等の知能を持つ機械なんて聞いたこともない。
とりあえずアーティの中では自分はマスターらしい、しかしマスターと一概に言ってもよく分からない。所有者?それとももっと別の意味が含まれるのだろうか。

「…………却下、却下、却下!二つ目以外全部ダメだ!」
「死んだら元も子もないし挿し込むって何するつもりだよ!?あと……破壊は試した、壊れる気配すら無かった」

これが冗談か何かではないとするなら恐ろし過ぎる。しかも真顔で言ってくるのだからなお恐ろしい。
機械の知能と言うのだからもっとスマートで効果的な解決策が思い浮かぶかと思ったがやはりまだまだ道は遠いようだ。
だが希望は無いわけでもない。

「…………遺物(アーティファクト)に触れさせれば、少しは良くなるのか……」

とするのなら様々な遺物をアーティに与えれば何かが起こるかもしれない。例えば、この身体をどうにかする知識だとか。
……少しは近づいたのかもしれない。

「しかし最初は売ろうと思ってたのがこんなのになるとはなぁ……」
「これからどうするんだよ、俺はもうこの遺跡を出るが……このままここに残るのか?もしも外に出るなら一緒に来るか?一人で出て行くってなら、止めないが……」

だがそれもアーティ次第だ。
このままアーティがこの場に残ると言ってもどうもしないし、一人で立ち去ると言うのなら同じ。遺跡から出るまでの手伝いくらいなら手伝ってもやれる。
何はともあれアーティがどうしたいか、勝手に一緒について来させるなんて虫が良すぎる話だし例え機械だとしても相手の意思を無視するのはどうにも嫌だ。
200ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/26(金)23:57:41 ID:B4H [7/7回]
>>197
「こんな有様だと言うのに勃々とはの…。小鬼がそう言う種であるとは言え流石に限度と言うものが…」

一方の女は冷めた眼で湧き上がるゴブリン達を見ていた。
自らのしこなしが原因であったとしても酒と吐しゃ物の臭いが充満し、後ろでは店員たちが気分を悪くした他の客を解放しながらせっせと掃除を勤しんでいる。
そんな店員達はヤヅカの振る舞いに気づいても居ないのだから、小鬼達が特別そうであるとしか言えまい。

鼻を押さえながらも「ふぅ」と吐き出した気息は酒興を始めた頃と同じ程に冷め始めて。
朱の走って居たかんばせも元々の濃淡を取り戻しつつあり、小鬼相手の問答で心地よく周っていた酒気が落ち着いてきたという事。

……決してこの惨状が酔いを飛ばしたという訳では無い。

「名は〝ヤヅカ〟と呼ばれておるのじゃ。今日の支払は儂が面倒を見てやるからはよう連れて帰ってやれ」

名を聞かれれば答えるのが道理、もっと長い名前があるがそれを伝えた所で覚えられるものではないか。

小鬼がどのような運搬をするか等分かりもしないが、ゴルバグが話通りであれば怪我などしないだろう。
どちらかと言えば酒の飲み過ぎではらわたをやられないかの方が気にかけるべきか。
それも厘毛な話であろうとも。

力を抜いて下に垂らした指先を跳ねさせるように上下に振る仕草。
別れの表現にしては粗暴であるが、この状況にこれ程相応しいものもあるまい。

「ほほぅ〝りべんじ〟。くふっ…楽しみにしておるぞ」

笑みを浮かべた女と、顔を青くする店にいる他の客たち。
正に最高の送別と言える表情でゴルバグ達の退出を見送るだろう。
201ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/27(土)00:09:33 ID:eHS [1/1回]
>>200

『デシ?』『アレェ?デシ?』

>>197)ゴブリンはちーっとも湧き上がっておらず、湧いていたのは酒場のアホタレ達である。
つまり、ここから導き出される解答はひとつ!

(この人間野郎、実は結構酔っていたデシね!!)(旦那の奮闘の成果デシ!)

カンペキなる推理である。正解はどうかは知らない。
オークはチョっ早で未来を駆け、過去を振り返ったりはしないのだッ!

『やづか、デシ!覚えたデシ!』『おぼえてろーデシ!』

サンシタくさい捨て台詞を吐くとゴブリンズはバギーの運転席で、
数秒後、ゴウン!と糞やかましいエキソーズトと共に発進。

「ZZZZZzzzzz!!」

ロープキノコに括りつけられたゴルバグは入口のスイングドアをドガンと破壊しながら
地面に引きずられながら退店した。登場も退場も何処までもオークイズムであった。

//ではキリもいいしこれで〆で!ありがとうございましたー
202 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)00:25:43 ID:RvO [1/1回]
>>201
「―――騒がしい奴らじゃったのぅ。」

風を巻き上げて去って行ったオークを筆頭とする集団。
爽やかさとはとても無縁な香りを店内に巡廻させるも、いざ過ぎて見れば肩肌を撫でる空気に僅か寂を感じる。

粗方の後始末も終わり座興も終われば、店からぽつぽつと他の客も退いてゆく。
一度引いた波がゆっくりと繰り返し客々を連れ帰って、影法師も気づけば数える程しか残っては居ない。


その場に残った僅かな影の一つであるヤヅカは、カウンターテーブルに肩肘を立てた。
赤子の様に緩く握ったその手から人差し指を一本伸ばす。人差し指と小指だけが項垂れず背伸びをして。

「店主よ。一献頼む」

懲りていないし飽きもしない。
再び九献を嗜むのだった。

//申し訳ありません、素でゴブリンたちが盛り上がってると勘違いしてしまいました……
//お相手ありがとうございました!
203シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)10:54:28 ID:mGw [1/12回]
>>184

「信じ難い話ですね……その、スケールが大きすぎて。マレタガさんがそんな昔の存在なのに稼働しているのも、古代の技術って本当に私達の常識を軽く超えていくなあ……」

はあと溜息。その崩落した都市部の一部とやらを見れば、信じる以外に道がなくなるが。

「というかもしかして、マナメタルが取れる場所ってその崩落したところ……?」
「えっと……それはありがたいですが、もし私が他の人を傷付ける事を躊躇しないような人間だったらマレタガさんはどうするんです?」
「人間の命令には逆らえないのなら仕方ないですけど、そうじゃないなら悪い人には従わないでほしいです……」

砂漠の移動に必要なものを購入し、それを持つシェルシ。ラクダはマレタガに聞いて要らないようなら自分の分のお金だけを払うだろう。

「……あの、頼みごとばっかりで恐縮ですが半分持ってもらえませんか?」
204メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/27(土)11:01:12 ID:Xzu [1/1回]
>>177
「はい、御主人様の身なりを整えることはメイドの役目でありますので」

この古都には多くの野良がいる。猫や犬、兎や鳥は当然として、野生化・無害化した魔物のような存在すらも此処に住み着いて共存する。
そのためにも衛生面を整えることは欠かせないわけで、それは街の人々も協力して行っている。このメイドもまた、同様のことであるのだった。
……猫を筆頭とする動物達を御主人様と認識しているあたり、同様ではないかもしれない。兎に角、猫を受け取ると、メイドは脚を正座の形に整える。
唾液でベタベタのカチューシャも構わず、膝の上に猫を座らせると、スポンジを泡立てるのだ。

「はい、私はメイドです。朝ご飯から夜伽まで、御主人様達の暮らしを助けるメイドロボ……メイドロボです。宜しくお願いします」

猫を泡塗れにしながら無表情と棒読みを極めに極めたような態度で答える。
最初、メイドロボの後に名乗りを入れるつもりであったが、そもそも自分に名前がないことに気が付いたので、わざわざ言い直してはいるが。
そう、ロボット……機械、アンドロイド、ヒューマノイドだった。その態度は機械であると印象付けるのに肯定的な物と映る……かもしれない。

「私に設定された御主人様度判定によると、貴方は御主人様度の一定基準を満たしました。貴方は百四十七匹と十九人目の御主人様です、おめでとうございます。
 尚、これに際しての御主人様登録は仮にものとなり、次回本登録審査の予定は未定となっております」

その機体を見回したのであれば、エプロンとカチューシャに関しては言わずもがなであろう、造形に言及していくのであれば。
黒いインナースーツに覆われているが、首元には肌が覗く。人工の皮膚は人間のそれと大差無いように見えるだろう。
手足のバランスよく、関節部もまた覆われているようである。むっちりとした太腿と尻の造形が、体を包むインナースーツで窮屈げにしている。
目を凝らしてみたならば、スーツの下に小さく、幾つも古代文字が彫り込まれているのが理解できるだろうか。
首元に覆われていない、読み取りやすいものがある……ただし古代文字の中でも特殊なもの。もしも知識があるのであれば、『豊和工業』と読めるだろうか。

「如何致しましたか、御主人様かっこかりかっことじ様、私の類稀なる造形にご不満な点がありましたでしょうか」

そしてそちらの方向を見ること無く。桶の中でジャバジャバと猫の泡を落とす……流石にそうなると再度嫌がり始める猫である。
然しロボはロボで、引っ掻かれても動じることなく洗い続ける。猫が飛び出した頃には、すっかり綺麗になっている。

/お待たせしました、それでは宜しくおねがいします……!
205マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)11:11:19 ID:NmM [1/12回]
>>203
「本機が崩落直後に稼働できたのは保管状態が他の機体に比べ良かったのが要因だ。
 誰かは分からないが保管担当には感謝を捧げたい。
 肯定。マナメタルの回収場所は崩落地である。
 崩落した都市部、その建物の一部にマナメタルが使用されている」

穴場どころか専門家に見せれば大発見レベルの可能性が見えてきた。
金属塊回収だけの案件に収まらない可能性?

「本機はゴーレムである。
 基本プログラムの書き換えが行われない限り、その提案を快諾することは不可能だ」

シェルシの懸念は払拭されない模様。
本人がゴーレム言ってるからね、仕方がない面がある。

「それは甘やかしにあたる。
 ある程度の自己処理が出来ないようであれば計画そのものを白紙にする必要性も生じる」

何か頼めば何でも聞いてくれる訳でもなさそう?
因みにソイツはラクダの必要性を感じていない。
そもそも今までは24時間でマナメタルの回収往復をしていたわけで。
ただ、生身のシェルシが自らの足で丸二日砂漠地帯を行くのは厳しいだろう。
砂漠地帯を越えるまではラクダという移動手段を持っておく事は悪いことではないが…
206ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/27(土)14:46:46 ID:vcu [1/1回]
>>204
古都に来てからやけに清潔な野良を多く見かけた。街の人々が表でやっていれば尚更納得のいく話であろう。
だとしても目の前の者のように御主人様と呼ぶ者は見掛けなかったが。だからこそ興味は十分といった形。

「メイドロボ、名前ないのか、宜しく。朝飯は良いな。食ってみたいぞ」

先程の駆動音といい、自身の身なりをあまり気にしてないような素振り等に加えてこの言い回し。
色々な場所で例え例は少なくともそういった類の者達は見かけられた。名無しと飯についての言及はいかがなものか。カチューシャの唾液に触れてうわぁ、と呟き。

「随分多いな、緩くないか基準。でもありがとな悪い気はしない、ぞ。本登録された奴は居るのか?」

機体を見回し始めた頃へのツッコミと疑問が兼ねられる。インナーと肌の境目を覗き込んだり、造型を覗き込む際には視線を隠す気もなく集中させる。邪念は覚えあり。
彫り込まれたモノには目を凝らして。年代や、どれほどの知識によるかだがそれらを解読するのは困難なものだろうか。うーんと悩み込み。
そして覗き込み直した首元にそれがあると見れば無礼にもスーツと肌の境目に指をかけてよーく見ようとするのだ。

「不満はないぞ、良い造型だと思う。……コーギョー、だったっけ? 首になんかあるぞ」
「あと俺はナーズだ。そんな呼び方より短くなるぞ」

どっちにしても読める辺り、目は悪くないようだ。ただし、比較的「見られやすい」だろう文字が特殊言語の限界らしい。
ついでに猫が足の間を飛び抜けていく様を視界の端に捉えながら名前を告げていた。警戒が互いに緩そうである。
引っかかれた箇所も見るのは傷がつかないか気になるからだろう。猫はどこへ行くのだろうか。

「メイドなら毛、洗えるのか? そろそろかぴついてきた、頼めるか?」
「それにしても変だな、お前みたいなの居るなら表で宣伝されてても良さそうなのに。珍しいだろ、お前みたいなのって」

髪の毛の先に付着した赤黒いものの正体は知恵があれば血とわかるもの。それくらい洗えと言われたらそれまでだが。
口をついて出た感想に悪気はなく、古都において彼女の存在がどう伝わってるのかをまだ知り尽くしてないからだろう。この点から彼がここに訪れたのは初めてと見れる。
何かをアピールする相手としては都合がよろしいかもしれない。なお洗ってもらえる場合は目の前で背を向けてやけに行儀よく座った状態で告げる。
その場合、外套に汚れと背面下部が少し盛り上がってるところも見えるだろう。

//遅くなりましたー、夜まで返信が不安定なのでごゆっくりどうぞ、宜しくお願いします……っ
//こちらのロールに勘違いなどございましたらご指摘よろしくですー
207シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)17:57:20 ID:mGw [2/12回]
>>205

「その道程と崩落地にある危険についてマレタガさんが把握しているものを教えてもらえますか?」

自分がこれから向かうことになる以上ぜひ知っておきたいし、これから自分はこの事を然るべき相手に伝えるつもりだ。
マレタガは何回も行っているようなのでその情報があれば、護衛をどれくらいつけるかも決めやすくなる。

「……じゃあ、もし私が貴方のプログラムを書き換えられる信用できる技術者を見つけたらどうですか?書き換えを受けてくれますか?」

そんなアテはないがなんとしても見つける。悪人に手を貸すのは、マレタガが最悪壊されてもおかしくない危険なことなのだから。

「うっ、ごめんなさい……自分で運びます。ラクダの代金も支払いました。出発の時までここに預けていいみたいです。なので明日、ここに集合して出発しましょう。何時がいいですか?」


208マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)18:52:20 ID:NmM [2/12回]
>>207
「特別なことは何もない。単純に砂漠を横断するだけになる。
 危険性も皆無だろう。墜落時に建物の一部が地中へと相当深く埋もれた為に傾いてはいるが」

ピサの斜塔のような状態であるらしい。
下手に刺激しなければ均衡は保たれ危険性はないのだと。
マナメタルはその周囲に四散した瓦礫を拾ってきたものだという。

「技術者が見つかる可能性は極めて低いと思われる。
 加えて本機は機械神デエマの御許に帰依するものである。
 技術者がデエマの加護を受けし聖職者で必要があると判断されたなら喜んで書き換えに応じよう」

ゴーレムが宗教を持ち出してきた。ここも突っ込みどころだろう。

「出立は日が昇る直前とする。
 日中太陽が上がりきった砂漠を行くのは危険に過ぎる。
 移動は基本日が弱い若しくは夜間ということになる。
 砂漠に分かりやすい目印はない。色々と計算した上での結論である」
209シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)19:16:33 ID:mGw [3/12回]
>>208

「ならよかったです。過酷な環境とモンスターに同時に対処するのはかなり辛いですから」

なら懸念はやはり自分に砂漠を乗り切る体力があるかどうかである。いざとなれば昼は水魔法を使うことも考えておく必要がありそうだ。

「機械神デエマ……?あ、あの。それって空中都市の宗教ですよね。なら地上でそれを知る人を見つけるのは不可能なんじゃ……」

どんなゴーレムだよと突っ込みたくなったがぐっと堪える。
不機嫌という表現がゴーレム相手に正しいかは分からないが、突っ込んだらマレタガが不機嫌になるのは避けられなさそうなので。

「わ、分かりました。それでは一度解散ということで……明日、よろしくお願いしますね!足を引っ張らないよう頑張りますから……!」

そうしてマレタガの返答を聞いたならシェルシはその場を去る。準備して早く休む必要がある。そして日が昇る15分ほど前には店の前に来ているだろう。
210マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)19:36:15 ID:NmM [3/12回]
>>209
「それ故技術者の発見は困難と明言した。
 地上に降りた後、デエマ教が如何なっているかは私も知らない」

ソイツは一応デエマ教なるものの教義とかも知っている様子。
聞くも聞かないも自由だが、今はソイツから語る気はないらしい。

シェルシが集合場所につくと其処には若干砂が積もったソイツの姿があった。
そもそも何処に行く目的もなかったのでシェルシが去った後もずっと此処に居たのが真相である。

「…では、出立だ」

移動時に特別何かが起きる事はない、筈だ。
会話でもとシェルシが試みるならその限りではない。
何はともあれ目的地までは安全に移動できる。
211シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)19:48:17 ID:mGw [4/12回]
>>210

「……明日の移動中にでも詳しく聞かせてもらえませんか?その、デエマ教について」

きっと興味を持つ人がいるはずである。それでいて技術者という限られた人間を見つけるのは、もう難しいなんてレベルではないが。

「………つ、着きましたかあ………?」

最初は初めて乗るラクダに興奮していたシェルシだったが、そんな様子は本格的に暑くなってくると消え到着する頃にはグロッキーであった。
ぐったりなシェルシはラクダが止まったことに気付き、ゆっくりと顔を上げて前を見る。
212マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)19:56:39 ID:NmM [4/12回]
>>211
道中語られたデエマ教の概要を纏めると
『あらゆる宗教の教えである救いとは機械化の先にあるもの』
といったもので、全ての宗教の上に存在する信仰と言う
宗教戦争待ったなし、寧ろ積極的に殴り掛かる教えのようであった。
こりゃ廃れますわ。

さて、シェルシの前に広がるのは巨大な黒い一本の円柱が砂漠の大地に深々と突き刺さっている光景だ。
周囲にはゴーレムが引きずっていたマナメタルの塊が幾つか認められる。
黒い塔に窓や扉の類は見えない。侵入しようとなると別のアプローチが要りそうだ。
まあ、目的はあくまで周囲に散らばるマナメタルの筈なので問題ないはずだが。

「…回収作業に入る」

ゴーレムは早速鎖を近場の塊に結び始める。
シェルシも自分の分は自分で確保しないと駄目であろう。
そしてすっかり中の人が忘れている可能性があると思うが…

二人をつけてきていた人物がいよいよ動き始める。
213シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)20:10:05 ID:mGw [5/12回]
>>212

(これは……無理かな)

信者の獲得は無理そうだなあと諦め顔。こんな色んな宗教を敵に回すようなものを布教しようとしたら命がいくつあっても足りない。

「わああっ……こんなにたくさん……!」

自分はマレタガのような怪力ではないのでそんな塊を持って変えることはできない。
ラクダが平気そうな塊を一つ風魔法で持ち上げて、括り付けたらあとは小さなものを袋に詰めるだけ。マナメタルを集め終えたシェルシは塔を指差して。

「あの、この建物は入れないんですか?ものすごーく興味があるんですけど私……」
214マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)20:15:39 ID:NmM [5/12回]
>>213
「崩落時に突き刺さった塔だが私にもあれが何であるかは分からない。
 データ不足だ。アクセス権も有していない本機では内部への侵入は困難だろう」

「へぇ、そいつは残念だ。お宝の匂いがプンプンするってのによおッ!!」

シェルシとゴーレムが塔を見上げていると背後から
分かり易すぎるくらい、小悪党っぽい物言いの男の声。

「…?」

流石にゴーレムは振り向いた。
215シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)20:26:45 ID:mGw [6/12回]
>>214

「そうですか……残念です。地上の技術がどこまで通用するか分かりませんが、あとは専門家に託すしかないですね……」

シェルシも振り向き、男を見るとマレタガの後ろまで下がった。前衛が出来そうなマレタガに前を任せ、自分は魔法で支援する考え。

「マレタガさん。この人捕まえましょう……ずっと私達を尾行してきたに違いありません、間違いなく悪い人ですよ」

人間に従うようプログラムされているマレタガが戦ってくれるかは不安だが、果たして。
216マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)20:35:40 ID:NmM [6/12回]
>>215
「オイオイひでぇな、初対面の人間にそういうレッテル張りはさー?」

左こめかみから頬に至る範囲に入れ墨。
剃り込みを入れたモヒカン。
加えてサソリ型強化外骨格装備。

確かに人を見た目で判断してはいけないと言われる事もあるが…
そもそも普通の人は誤解を招くような恰好はしないのも事実。
シェルシの判断は正しい。
目の前の人物は此処周辺では悪名高い『ハイエナ』そう呼ばれる男だ。
勿論スカベンジャーの成果を横取りする悪いやつ!!

「あまりの怒りで俺様操るこのスコーピオンキングでチョッキンしちゃうぜ?」

両腕の動きに追従するように動くハサミ付きアームは人の胴体を易々切断しそうなサイズ。
尾の先端にはドリルと、殺意しか感じられない。

「…」

ゴーレムは動かない。
シェルシの行動如何で状況がどう動くか…
217シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)20:53:13 ID:mGw [7/12回]
>>216

「やっぱり戦えないんですね……貴方は黙っててください!私は貴方みたいな人がだいっきらいなんです……!」 

動かないマレタガを見てそう判断。なら自分がやるしかないとマレタガより前に出て両手を掲げ、高らかに詠唱を唱える。

「冷たき炎は柱となりて、天上より飛来する。
凍棘連なり、鮮血の華を咲かせよ」
「全ては彼女の為すがまま。凍れる痛みは誉れと知れ」

空中に浮かび上がる氷の姫の像。手を翳した箇所に氷柱が次々に落ち、シェルシが左頬の音符が複雑に絡み合った紋様を指でなぞる。
するとその紋様が消える代わりに矢筒を背負い、弓を握りしめていた。
弓と魔力の矢を擦るとハープのような旋律が広がり、その音は矢に吸い込まれるようで。

「……行きますっ!」

放たれた矢が氷柱に命中、衝撃によって砕けた氷柱の無数の破片が衝撃波と共に男に襲い掛かるだろう。



218マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)21:06:24 ID:NmM [7/12回]
>>217
「危険だ、ハイエナのあの装備は」
「おっと?俺様のこと御存じかい木偶人形!!」

シェルシの降り注ぐ攻撃をハイエナが迎え撃つ。
ハイエナの操るスコーピオンキングは用途としては土木作業用重機。
身を守る装甲などもついていないので遠距離攻撃で攻略は容易に見える。

しかしハイエナはロクデナシだが馬鹿ではない!

スカベンジャー達から奪った金品で装備を整え、こと射撃攻撃に対しては

「『矢除けの加護』ってやつよ!!」

ギュイン、と音を立てて外骨格が怪しく光る。
魔法による障壁が球体バリアのように展開されシェルシの一撃を弾き無効化した。

「ヒャハーッ!!」

攻撃を弾きながらそのまま目にも止まらぬ速さでシェルシ目がけ突き出されるハサミアーム。
カウンター気味に繰り出された一撃は体術の心得がなければ避けるのは困難だろう。

しかし、それを止めたのはゴーレムだった。

「…」
「おっと?流石にパワーはあるな?人間程度ならサックリ行けるんだがー?」

力比べは拮抗している。
しかし両腕でハサミを抑え込むゴーレムに対し、
ハイエナには未だもう一本ハサミがあり、尻尾ドリルもある!
219シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)21:33:39 ID:mGw [8/12回]
>>218

(あ、これ死ぬやつだ……)

自分の一撃を凌いだ男が繰り出すそれ。
シェルシが避けきれるものではなく、死を覚悟していやにスローに感じる時間の中で目を閉じたがその時がいつまで経っても来ず目を開く。

「マレタガさん!?人とは戦えないんじゃ……!そんなことより一分経ったらその人から離れてください!魔法で一気に決めますので!」

とそんなことを言っている場合ではない。弓を送還し、男に腕を向けるとシェルシは再び魔法発動の為に詠唱を開始する。

「清き乙女の吐息。緑深き湖の結界。水妖精の手招き」
「巡る朝靄の惑い。揺れ動く水玉は現世を彷徨う」

氷の姫の像が、息を吐くと男とマレタガの辺りに霧が立ち込める。目晦ましと次の攻撃への布石。砂漠の横断で疲弊した体には少し応えるがやるしかない。

「閉ざされた檻の中で、白に染まる咎人。黒を侵す白銀は濡れた瞳の時を止める」
「何者も動くこと叶わず、一時の安寧も得られず、全ては氷土の彼方へと消え去る」

マレタガが離れたなら男を囲んでいた霧が徐々に凍り始める。通常の氷よりも遥かに頑丈で簡単に壊せるものではない。やがて男は全身を氷に覆われることになるだろう。
魔力をかなり消耗したシェルシは、その場に膝をついて崩れ落ちる。




220マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)21:42:42 ID:NmM [8/12回]
>>219
拮抗状態。
即ちバランスが崩れれば一気に不利になるという事。
ゴーレムがシェルシにそれを伝える前に事態は動く。

「ああ、なるほど氷漬けにするつもりか芸がねえなあッ!!」

状況判断は悪くないハイエナ。
伊達に悪党をやっていない。
ゴーレムにもう片方のアームを叩き付け吹き飛ばす。
その狙いは詠唱を続けるシェルシ。
ゴーレムの質量で詠唱を中断させるどころかそのまま潰してしまう腹積もりだった。

「!!」

しかしそれをさせじとゴーレムが吹き飛ばされる中、無理な態勢で左腕を地面に突き立てる。
バキャリと変な音がして腕がもげるも吹き飛ぶ方向を変えシェルシには当たらない。
だがマナメタルの塊に強かに身体を叩き付けられ、ずるずると尻もちをつくように倒れた。

ここでシェルシの魔法が作動。ハイエナが凍り付く。
221シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)22:01:07 ID:mGw [9/12回]
>>220

「うわわ……!マ、マレタガさんの腕が!私なんかを庇ったせいで……ごめんなさいっ!」

男が凍ったあと、シェルシはふらふらながらも立ち上がりマレタガに近付いて頭を下げる。そして心配そうにその顔を覗き込んで。

「片腕ない状態で歩けますか……?マナメタルなんて今回はいらないので、ラクダに乗って帰ってもいいですよ!あ、でもそこの盗人さんの身柄はちゃんと引き渡さないとなので……それだけは持って貰えたら……!」

早口なシェルシ。マレタガの腕が取れたことにテンパっているらさあ。
222マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)22:08:31 ID:NmM [9/12回]
>>221
「おうおう、こっちに謝罪はねえのかよ…?」

脅威は去った。そう思ったのは早とちり。
ギシギシ氷の軋む音がして氷塊が砕け散る!!

「渾身の一撃だったかあ?笑わせんなよぉ!!」

五体満足というわけではない。
ハイエナもかなりの痛手を負った。
だがやるんであれば相手の息の根を止めるレベルで攻撃すべきだったのだ。
そもそも初めから相手は此方を生かす気などなかったのだから。

「…もう一度だ、凍らせろ。少しでいい」

バチリ、と音を立て破損した左腕接続部から火花を散らすゴーレムが立ち上がる。

「ああん?これ以上何ができるってんだあ!?
 そっちのガキは今ので殆ど魔力使い切ったろうよ!
 お前に至っては右腕一本じゃあねえか!!」

「問題ない」

ゴーレムには策があるらしい。であれば其れに乗るしか道はない!
223シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)22:20:31 ID:mGw [10/12回]
>>222

「え……まだ動けるなんて!一体どんな体してるんですかもう!この化物!」

もうどうしようもないか、自分は魔力がもう殆どないしマレタガは腕がない。
しかしまだ諦めてないマレタガの言葉にシェルシはヤケクソ気味に。

「ええい!分かりましたよやればいいんでしょう!?その代わりに私今から数時間後に血吐いてぶっ倒れますからね!ちゃんと連れ帰ってくださいよ……!」

荷物袋に手を突っ込んで紫の液体が入った小瓶を取り出したシェルシ。本来なら薄めて飲むものだが、今はそんな時間がない。一気飲みしたシェルシの魔力は一瞬にして全快。
さっきと同じ詠唱を重ねて魔法を使い、男の体を凍らせるだろう。
224マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)22:34:55 ID:NmM [10/12回]
>>223
「ちょっと待てなんだその便利アイテム俺様にもよこ―

カッチーーーン!
再度凍るハイエナ。
実はシェルシの持つ液体が一番貴重なのではないか、そう思う。

「色々と謝罪しなければならない。マナメタルの回収は一度きりとなりそうだ」

宣言と同時にゴーレムの身体のあちらこちらが光りだす。
あれよあれよという間に破損した腕が修復され、更にデザインが鋭角的なものへと変わっていく。
それに比例して周囲のマナメタルが消失していく。
シェルシが確保した分は無事だ、が、他のはもう全滅だろう…

「アガートラム…グラオグランツ」

ゴーレムが右腕を掲げるとその腕が砲へと転じていく。
膨大な魔力を溜め込む砲口がハイエナへと向けられ魔力が放たれた。
一瞬にしてハイエナがその場から消え去る。
放たれた魔力が天高くへと舞い上がり氷漬けのハイエナを乗せて行ったのだった。

キラーン、と小悪党が必殺技でお空の星になるシーンが展開される。

「状況、終了」

宣言と同時にゴーレムの変異部分が塵芥となって消え去る。
225シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)22:48:08 ID:mGw [11/12回]
>>224

「助かりました……。マナメタルは残念ですが、この場所を発見した功績の報酬だけで十分ですよ。だからこのマナメタルはその腕の修復に使ってくださいな……」

飛んでいった盗人も付き出せばお金はもらえたのにと思ったがまあよしとしよう。
そしてマナメタルは売ってお金にするよりその腕の修復に使うべきだと、ラクダからマナメタルを降ろして。

「さ、それじゃあ帰りますか……。はあ、またあの薬の副作用に耐えなきゃいけないのかぁ」

副作用が相当にやばいらしく、シェルシの表情は青褪めている。
226マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)23:01:59 ID:NmM [11/12回]
>>225
ちょっとばかり描写が足りなかったようで…
周囲のマナメタル消失の折、ゴーレムの腕もまた修復された。
折れて突き刺さっていた筈の左腕も修復時に分解利用されたのだ。
本来であればこんな高速再生は不可能であるが、今回は周囲の環境に大きく助けられたといっていい。

なので、シェルシの稼ぎは十分に確保されている。

「強力な薬のようだが、これからどういった反動が起こる?」

予想の範囲外らしく、珍しく疑問を口にするソイツ。
227シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/27(土)23:21:56 ID:mGw [12/12回]
>>226

「ひっどい激痛とひっどい吐血がまる一日続きます。きっとあと二時間ぐらいで始まるでしょうねえ……」

両手を大きく広げてその酷さを表現。だから早く帰って横になりたいのが本音である。

「さ、早く行きましょう。うう……なんだか気分が悪くなってきたかも……」

口元に手をやって、ラクダに乗るシェルシ。行きは体調は万全だったが今は体調が危険な状態。本当に街まで持つか不安である。
228マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/27(土)23:25:07 ID:NmM [12/12回]
>>227
「それは治癒能力を劇的に促進させた場合、回避可能な現象か?」

シェルシの様子が目に見えて悪いのはソイツも察する所である。
急ぎ移動して身体の負担を増やすならば、と。
ある種の賭けになるのだが…

「そうでない場合、もう一つ非常手段がある」
229 : ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)01:22:28 ID:gmC [1/6回]
▲循環都市ユグド――

そこは人類の最前線。そこは多くの機会と試練が待つ人の夢を吸って育つ世界樹。あるいは掃き溜めとも。
ユグドには今日も多くが来訪し、多くが姿を消す。そのまま戻ってこないことも珍しくなし。
そのような刹那的なドリーム縮図そのものの自由都市。それがユグドだ。

「グガアアアア…ZZZZzzzz」

そんなユグドにある世界樹の迷宮の浅層…つまりは薬草の採取やニュービー(新人)連中が通る道に、
現在、巨躯持つオークがグースカと眠りこけていた。
なお、割と血迷ってコレに手を出した浅慮な者は、早々に壁際の赤いシミへと変換された。

『デシ!オマイラ、このキノコはいかがデシか?』『今ならそこらのボッタな店よりお得デシ!』

その傍では怪しい闇ショーバイに精を出すゴブリンズが籠いっぱいのキノコを売りつけている。
大抵は怪訝な表情と共に過ぎ行くか、ゴブリンを襲う→後頭部を殴られる→荷物を取られてノーバンジージャンプコースだが、
時折、購入する奇特(世間知らず)もおり、そういう相手にはちゃんとキノコを売っていた。

そんなはた迷惑極まりないショーバイをしている祈らぬ者(Non Prayer=ノンプレイヤー)とも、
F.O.E.(Field on Enemy=こんな階層で出るなクソゲーか!なエネミー)ともつかぬヤツらが
なんか居たり闇ショーバイしてたりグースカ寝てたりしているわけですが――

//遅い時間ですが置きしてまーす
230ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)01:25:08 ID:fRn [1/2回]
「あのォ……お金、払いますから……ほどいて貰えません……?」
「無理ですかぁ……うぅ、困ったなぁ……むぐっ……!?、ぅー、うー……」

とある街の路地裏の一画、用心棒にと雇ったはずの傭兵に出発前に裏切られ簀巻きにされて猿轡を噛まされて転がる兎人
二人組の傭兵の彼等はその完遂の報酬よりも、この辺りでは珍しい兎人の取引の対価を選択したのであった
事実、旅の道中でルゥロが立ち寄ったこの街の治安はそこまで優しくはなく、この手の悪事と出会う確率も決して低くはない

「ん、むぐぐっ……、うー!むー!」

釣り上げられた魚めいて暴れて喉で鳴いてみるものの、返るのは二人組のせせら嗤う声のみ
最も、捕縛される直前に放ったポンプ・ライフルの発射音は高く空に響いてはいたのではあるが

//明日の夜辺りに安定する程度のスローな置きですが、もし宜しければ
231ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)04:57:43 ID:M6J [1/1回]
/>>198は破棄します、すみません…!

とある荒野、草木も生えぬ地を太陽が照らす。
生命死したるこの場所を駆ける影が一つ。
グファルに乗ったハーフリングの娘。背には彼女にとっては巨大な機械弓を担いでいる。
彼女、"ベル・クィル・アクナスタ"はアルト大森林での冒険の後、とある場所へと向かっていた。

「見えた」

荒野の高台からある場所を見つめる。
天を貫く程の巨大な木、それを取り囲む都市の街――。

「循環都市ユグド―― 噂には聞いていたが凄い大都市だな」
「ただの旅人に噂の大門は利用できるかは分からないけど……この景色を見れただけでも来てよかった」

そう呟いて、自身の相棒の首を撫でる。
相棒のグファル"トゥイ"は嬉しそうに嘶いた。
その様子にふっと笑うと、再びユグドを見据え、

「さ、行こうトゥイ。あの都市ではどんな出会いがあるかな」

と再び手綱を握ってかの街へと歩みを進めるのだった。



>>229

世界樹浅層、観光目的でふらりと立ち寄った時のこと。
あからさまにアヤシイ商売をしている二匹のゴブリンとその側でグースカ寝るオーク。
壁際の赤いシミから近寄りがたいオーラを感じるであろうそれ、普通なら足を止めないだろうが――

「……ゴブリンが商売をしてるなんて珍しいな、さすが都会」

この奇特で好奇心旺盛なハーフリングは違った。
彼らの売るものに興味を示したベルは行き交う人を避けて真っ直ぐそのオーク達の元へと向かう。
そして目の前に着けばグファルから降りて、

「やあ、一体どんなキノコを売ってるんだい」

と気さくに声をかけるのだ。

/一日中不安定ですがよろしければ…!
232アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)05:01:44 ID:iUp [1/2回]
>>230

暗がりの路地裏に閃く一筋の閃光
尾をたなびいたそれは視線に囚われることなく幻影のように立ち消えた後。ファーブーツのつま先が背後から2人組のうちの1人、こめかみを捉える
不意を打ったこの攻撃が通じたのなら、もう1人が現状を把握するまでの数秒間。ロスタイムを利用して白銀の両刃が死神の鎌めいてその首筋に当てられるだろう
姿を表した幻影は男性に負けず劣らずの高身長。
感情のこもらない、平坦で抑揚のないハスキーボイスが路地裏の空気を張り詰めさせる

「やはり貴方達でしたか。同じ傭兵仲間として黒い噂は聞いてはいましたが……」
「……非常に残念です。いいお客様でもありましたが」

声の主は、傭兵家業に重きを置く表の住人。
ふわりとした白髪のボブカットに、鋭い赤い双眸を細め、ブラウンのハンチング帽側面には騎士学校の紋章を携えて
"元お客様"の首に刃を軽く押し当てて

//こちらもそれくらいに安定する置きですがよろしければ……
233シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)06:31:47 ID:Uop [1/6回]
>>228

「多分無理でしょうね……。その、大きな声では言えませんが魔物の血を使ってるので浄化魔法でもないと……」

自分で作った薬を売ることもあるシェルシ。この薬は売り物ではなく自分用とはいえ、魔物を薬に使うなどおおっぴらには言えないことだ。

「あの、その非常手段とは?無茶なものならお断りしますよ……?」

顔色がどんどん悪くなるシェルシ。副作用が出始めたのか、ラクダの上でぐったりしながら会話がやっとと言った様子で。

//寝落ちすみませんでした
234マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)06:52:12 ID:PfK [1/9回]
>>233
「了解した。では非常手段を実行する」

無茶なものならお断りします、シェルシはそう言ったのだがゴーレムはその言葉を流した。
思ったより人間の言うこと聞かないんじゃないか、このゴーレム。

「おそらく今後こう言った無茶は出来ないだろう。
 つまり機会は今しかないと言う事だ。ならやらねば」

シェルシを確りとラクダに固定。
そのラクダを自身が確りと両腕で抱える。
ゴーレムが引き摺って持ち帰るはずだった自身が確保した最後のマナメタルの塊を消費する。

「飛ぶぞ」

宣言と同時に背中に格納している数本の突起部分が吐出し広がり膜状の翼そ形成する。
膜が光に反射し虹色に煌めいて綺麗であるが、シェルシはそれどころではないだろう。
次いで、明らかにジェット推進機と思われる機構が背中に出現、起動する。

ボンッ!と破裂音がしたかと思うと砂漠に大きなクレーターを残して、
一人と一体と一匹が宙を切り裂くようにして進んでいく。
尚、空気抵抗等の物理現象を無視しないと色々悲惨な事になる訳だが、
そもそもゴーレムが空を飛んでいる時点で其処等諸々の現象は魔術で捻じ伏せている。

途中でシェルシが薬の副作用かそれ以外の理由か、はたまた両方の理由で意識を失うだろうが致し方ない。
彼女が気付いた頃にはその身は宿のベットの上、傍らには大量の金銭と前金で雇われた医者。
宿の外ではラクダが呑気に主人を待ち。医者曰くゴーレムは何処かに去っていったと言う。

//長々とお付き合いありがとうございました 以上で終了とさせていただきます
235ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)08:06:58 ID:gmC [2/6回]
>>231

如何にもアライメント【中立・悪】なゴブリンズは次なる獲物…もといお客さまを発見。
声もかけられたとあっては、ソッコーでパタパタデシデシとそちらの方に駆けていく。

「ZZZZZZZzzzzzz!!」

大イビキと共に、ぷくーっとはなちょうちんが膨らんでは引っ込んでいる。
何ともカートゥーンな寝姿のオークであるが、よくよく見ればどうやっても持ち込んだのか、
おんぼろっぽいが、確かに動きそうなバギーの屋根で寝ているではないか。

何故オークを襲った冒険者あるいは電基猟師のニュービーが之を襲ったのがベルにも理解できることだろう。
乗り物…それも発掘品のビークル持ちになれるかもしれないというチャンスがぶら下がっているのだ。
さらに相手のオークは寝ているため先制攻撃は確約――とまあ賭けに出たのだろう。結果は壁の赤いシミだが。

『いらっしゃいデシ!』

ハーフリングのベルよりなおも小さいゴブリンの頭部は球根状で、左右に幅広でボロボロの耳がくっついている。
口元には針のような歯が並び、弱者や衰えた者の肉に突き立てられる時を待っているかのようだ。
顔から突き出した大きな鼻は並外れた嗅覚を予想させ、ビーズのように小さなその目は何ともロクな根性してなさそうである。

(デシデシ)

実際ベルの背後ではスキあらば荷物を奪いさろうと貪欲そうな手を前に掲げながら隙を伺うもう一匹のゴブリンがいたりする。
もっとも、ズル賢いことと同じくらいにスゴく臆病というションボリ気質なため、
よっぽどの多少気を向ける(あるいはクヴァルが警戒)してりゃ実行に移すことは無いだろう。(襲いでもしたら話は別だが)

『いろいろなキノコがあるデシよ、ちみっこ!回復用、戦闘用、れんきー術(錬金術)用、なんでもござれデシ!』

初手から〝ちみっこ〟ヨバワリ!この接客キョーイクゼロな姿勢も闇ショーバイにあってはチャメシインシデントなのだ!

//よろしくおねがいしまーす!
236ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)08:40:11 ID:fRn [2/2回]
>>232
蹴り足が弧閃を描き、1人の男が体躯をぐるうりと転させて地に伏せる
その相方が奇襲に対して反応するよりも素早く、冷たい魔の抱擁を首筋に感じた

『へ、へへ、落ち着きなよ、まぁ、落ち着きな』
『こいつぁ南の兎人(ラビト)だ、上手くさばきゃあ相当になる。まともに稼ぐのがバカみたいになるぜ?』

両手を軽く挙げて無抵抗を示しながらも、アゼルに対して不遜に告げた
視線の先に転がるルゥロは半泣きになりながらもがいている。薄茶の流髪に長垂耳と真紅の瞳、成る程確かに人間ではない

『3割……い、いや、半分、お前に半分だ、悪い話じゃねぇだろう?』
『……なぁっ!!』

突如男はアゼルの片足を踏み締めんとストンピング!
軽鉄鋼製のブーツの重量は事実凶器であり、その成功の是非に問わずするりと蛇のようにしなやかに抜け出しカットラスを抜き放つ!
傭兵に籍を置く身として実戦的ではあるがしかし、無手勝流の域を出る事はない構えだ

『シャァァァッッ!!』

踏み込み、そして横薙ぎ!アゼルを下し、この危機を脱すべく必死の抵抗!窮鼠猫噛!

//ありがとうございます、よろしくお願いします
237アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)09:17:09 ID:iUp [2/2回]
>>236

「……お生憎ですが」
「私は他人を害してまで大金を得ようとは思いません。その日生きる分を賄えれば……それで」
「ですから、他を当たっていただけますか?」

交渉のテーブルを蹴り倒す勢いで、艶やかさすら漂わせる白銀の刀身に赤い双眸を映りこませた
刃の隙間からちら、と伺い見るは囚われの兎人。
透けそうな白い肌、零れそうな程に大きな赤い二つの宝石。希少価値のある兎人である事を差し引いてもお釣りが来そうな薄幸の美少女。と言ったところか
ふわりと揺れる、長垂れ耳に目を奪われ

「いぎっ……!」

悪い偶然が重なり、鋼鉄の重量を持って踏みつけられる右足。
続けての横薙ぎは、引き戻した刃を腹部にてガード。鍔迫りの衝撃を逃す為に体ごと後方へ飛び。路地裏の壁に"着地"軸足は無事な左。蹴り足は痛めた右にて

「ふ……うっ!」

動作終わりの男を狙う、ライダーキックめいた飛び蹴り
結果がどうあれ、動作後は痛む右足に意識を取られてふらつくはずだ
238ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)12:32:15 ID:MJW [1/1回]
>>235
バギーに寝そべる姿を見れば、成る程命知らずが手を出そうとするのも分かる気がする。
ベルは洞察力が鋭い方ではある。好奇心を擽られたら周りが見えなくなるのが玉に瑕だが。
故に欲をかいたニュービーが壁のシミになったのも仕方がないと思うと同時、起こしたら面倒なことになりそうだなとも思うのだ。

「ふふ、これはまた可愛い店員さんだ」

と少しお姉さんぶるベル。
自分が見下ろす側になるというのもなかなか無い事、ちみっこと呼ばれても大人の余裕でスルーだ!
……そんな強がりを見せる所こそ子供っぽいと言われてしまうのだが。

ちなみに荷物を取ろうとすれば彼女のグファルがすぐさま睨みつけて警告する。
手を出したら蹴り上げてやるぞという気迫を感じるだろうか。
このグファルは賢く勇敢なのだ。主人のためならば何だってやるだろう。
まあ、当の主人はそんな攻防にも気が付かず物珍しそうな顔でキノコを見つめているのだが。

「これまたいろんな種類があるんだな、見たことない物だらけだ」
「どこで仕入れたんだ? 世界樹で採れるものなのか?」

と、鮮やかな見た目のキノコを一つ手に取りながら感心して言う。
彼女自身キノコに詳しい訳ではないし、旅先で見かけても毒を心配して食べたりはしない。
つまり知識のないカモなのだ、言われた値段が相場なのだと思い込むだろう。
239 : ◆</b></b>HxWZBAAgps71<b>[] 投稿日:19/07/28(日)13:06:25 ID:D5w [1/1回]
>>198
「む」

引っ張られるがままに彼/彼女の体は甲板側に戻され、そしてやけにゴツゴツとした、と言うかカチカチとした腕に支えられる。
視線を向けるとこれまた異様な、およそ人とは呼べない容姿の人物が立っていた。

「なるほど」
「奇妙な話し方をするが、汝は一体どんな種族だ?」

何に対してなるほどと言ったのかは定かではないが、彼/彼女は対面する人物のあらゆる部分に疑問を呈した。
人が見れば異様この上ない光景だが、生憎他人の目を気にすることはない。

/遅くなってしまい申し訳ありません!
240ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)13:07:30 ID:gmC [3/6回]
>>238

(デジ~っ!)

クヴァルのしっかりガードに悔し気な背後のゴブリン。
どろぼうムーブをすればパコーン☆彡と景気よく蹴り飛ばされる未来しか見えない!
まあ、そんな暗闘は別として、闇ショーバイを継続しようず。

『デシ!全部、イェヴィ産デシ!』

ここでゴブリンはおかしな事を言う。

※魔都イェヴィ――
世界のどこかにあるという亜人蛮族たちの都だが実存は大いに疑われている。
暴力と無秩序が支配する魔の砦とも、ただのうらびれた廃墟であり※スタンピードを起こした成れの果てに過ぎないとも言われる。

ベルにとってはどうだろうか?人々の口に昇るイェヴィの噂の多くは人間側のベクトルが大きく働いてるが――

『デシ!ちみっこが今持っているのはまどろみヒカリゴケデシ!周囲が暗くなると明るくピカピカしだすデシ!』

試しに傘の部分を両手で包むと淡い光を放ち始めることだろう。

『傘を右に捻るとピカピカが強くなるデシ!逆に捻るとだんだん弱くなるデシ!』

もっとも夜目が強いゴブリンには不要なのだが、とも付け足す。
なんとも奇妙な習性を持ったキノコであろうか。魔物と人間の生存域は植生も変わるとよく言うが。

※破壊の魔都イェヴィ:イェヴィの真実 https://kohada.open2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1563696259/155 
※スタンピード:迷宮の魔物が許容量を越えて地上に溢れる現象。人界においては災害そのもの。
241 : シェルシ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)13:38:10 ID:Uop [2/6回]
>>234

「ちょっと、なんか嫌な予感しかしないんですけど……?」

自分の発言を流され、ラクダに固定されたシェルシは戸惑い気味。
ラクダと一緒に抱えられてマレタガの一言で察したシェルシは止めようと懸命に叫ぶが。

「ひぃぎゃあああああ……!」

超スピードに耐えきれず悲鳴を上げ、途中でぷっつり意識が途絶えたシェルシ。
目が覚めた頃には副作用は落ち着いていて、恐ろしい目にあったがあの痛みを味合わずに済んだのは幸運か。

「はっ。お金がこんなにたくさん……!」

お金に飛び付くシェルシ。返済にはまだまだ足りないがこれは大きな収穫である。マレタガに心の中で感謝しながら病院を出ていくのだった。

/ありがとうございましたー
242ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)14:01:13 ID:Dqo [1/3回]
>>237
『へへへ……枯れてるじゃねぇか若いのによ、もっと男遊びだ、と……か……!?』
『ぐぶぇっ!?』

傭兵の男は事実、その道で数年を食い繋いで来た実績があった
その経歴の中で磨かれた直感だとか本能は彼も自負する所であり、しかしそれがこの場面においては致命的に働くことになるとは皮肉なものである
要するに、たった一合の剣戟で悟ってしまったのだ、分からされてしまったのだ
アゼルの操る剣技の冴え、そして剣そのものの存在格……勝てる相手ではない!
体が硬直し震えが起こり、蹴り足炸裂!吹き飛ぶ男!

『ひ、ひぃぃぃっ!?』
『おゆ、お、おゆゆ、お許しをォ!命ばかりは……!!』

ゲザァ!!
逃走すらままならない男が取った行動とは、最大限の命への縋り付き……ドゲザである!
嵐の夜に取り残され震えるチワワの仔犬めいて、その所作には反骨心の一切が皆無であった

「……、」

簀巻きにされた兎人も、男のその余りの変貌っぷりに目を丸くして見据えるのみ

//遅くなり申し訳ありません…次がまた夜とかになってしまいそうです。もしご都合等ありましたら並行なり切っていただくなりして下さい…すみません
243アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)15:56:11 ID:9wV [1/1回]
>>242

「……お生憎だけれど」
「そちらも間に合っています。そう、恐らく貴方よりも」

蹴り足が頬を穿ち、怯える小動物の如き男を見下ろした一瞥
銀の両刃は、背負う鞘に納められて
赤い双眸が敗者に向ける興味はなく。然し容赦なく冷徹に、地を擦るように運ばれたつま先が男の顎を蹴りあげて気絶を促すだろう。
その所作には遠慮も油断もなく。彼女が熟練の傭兵である事実をあからさまに晒した。
もっとも、男の耐久次第では気絶せしめるに至らないだろうが

「大丈夫ですか?立てますか。」
「赤いお目目が零れ落ちそうですよ」

結果はどうあれ、白髪の少女は男の傍を通り過ぎ
簀巻きにされた兎人女性の前にかがみ込むことだろう。
ジョークにならないような軽口は。空気を弛緩させるためか
そうして腰元に煌めく銀色の光を確認したのなら、ベルトスカートに付随するナイフホルダーから抜き放たれた一閃が、その身の戒めを解き放つ

//承知致しました、速度は元々置きと仰られていたのでお気になさらずとも
244ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)17:40:19 ID:2av [1/1回]
>>240
ぶるるんっと勝ち誇ったように嘶く山羊顔の馬。さぞ腹立つ顔をしている事だろう。
それがゴブリンの怒りに火を注ぐ結果になるかはさておいて。

「イェヴィ…?あの魔都イェヴィの事か?」

勿論、ベルも噂には聞いた事がある。
魔都イェヴィ。魔物たちが暮らすとされる、幻の都市。
何人もの冒険者がその街を探したが結局見つからず、その存在すらも怪しまれてる都市である。
そんな都市から取ってきたとされるキノコ。嘘でも付いているんじゃないかとベルは訝しんだが。

「これは……こんな光るキノコなんて見た事がない……!」
「まるでランプのようじゃないか!これは本当にキノコなのか?」

若干興奮気味でキノコをグリグリ捻るベル。
その様子はまさに子供のようで、ちみっこ呼ばわりされても仕方がない。
どうやら回復薬代わりのものや役に立ちそうなものよりもこういったよく分からないが好奇心を刺激するものが好きなようで。

「他の商品も見せてくれないか!?」

と、目を輝かせてゴブリンに迫るのだ。
まったくいいカモである。
245ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)18:10:32 ID:UOt [1/2回]
>>244
(ぬぎぎぎぎぎ~デシ!)

クヤシーなゴブリンでありましたが所詮はゴブリンなのでなにもできません。
悲しいかなこれが生物としての格差社会のありかた!
支配者と披支配者のしょぼーんなゲンジツ!

一方、闇ショーバイを続けるゴブリンはまどろみヒカリゴケを
全身を赤く塗りたくりたくなるよーな通常の3倍価格で売りつけつつカモのお相手。

「ちみっこ、オマエは草原を走る者(グラスランナー)デシか?
 やたら素早くて目のいいちっこい連中と同じ臭いがするデシ」

キノコ籠をごそごそ探りながら聞く。グラスランナー…ようするにハーフリングの別名だ。
非力であるが手先が器用で目がよく脚が短いわりに素早いので
斥候(スカウト)や弩手(クロスボウガンナー)としてゴブリンも記憶にあった。

「お、あったデシ。真っ黒死体キノコデシ。扱いには気をつけるデシよ」

その不気味なほどに真っ黒なキノコはとても脆く、強くに握ればすぐに崩れてしまいそうな程だった。
しかし、ベルがもしもソレに類似したものに遭遇したことがあるなら、これの本質に気づくだろう。

黒い粉状で、扱いに気を付けなきゃいけなくて――

「ドカドカやボムに使われるデシ。死体から生えるデシ。習性デシ」

どこの国でも欲しくてたまらないだろうソレがキノコとして生える――
246ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)18:52:38 ID:1K2 [1/4回]
>>245

悔しがっても忠犬……否、忠馬トゥイは妥協はしません。
冷ややかな眼でじーっと回り込んできたゴブリンを見つめ続けるのだ。それはもうしつこいほどに。

そんな忠誠心の裏で、面白い物を手に入れてホクホク顔のハーフリング…もといカモ。
安くはない値段を支払いつつ、次は何が出てくるかと子供の様にウキウキしながら待っていた。

「む……その呼び名で呼ばれたのは久しぶりだな、その通りだ」
「こう見えてもちゃんと成人してるんだぞ?だからちみっこではない」

ふんす、とまどろみヒカリゴケを片手に威張るベル。ついでにちみっこ呼びを訂正しつつ。
グラスランナーという呼び名を、彼女は古い呼び方として認識している。
少なくとも彼女の周りでは老いた他種族が使っていたと記憶していた。

「ゴブリン達の間ではそっちの呼び名が普通なのか?」

だからなのか、純粋に興味が湧き質問するのだ。
友好的(少なくとも今は)なゴブリンと話す機会などほぼ無いに等しい。
彼らの文化について少しでも聞けたらいいなと思っていた。

そして、真っ黒死体キノコを慎重に手にし、ゴブリンの話を聞けば。

「……!」

少しはっとした表情で、ゆっくりと慎重にキノコを降ろす。
きっとそれは、容易に爆発して破壊力と死をもたらすもの――"火薬"と似たものであるから。

「……イェヴィではこんなキノコ―― 真っ黒死体キノコみたいなものが沢山生えるのか?」

恐る恐る、ごくりと唾をのんでゴブリンへと質問する。
こんなものが山ほど取れると考えれば―― それはとっても恐ろしい事だろう。
247ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)19:34:12 ID:Dqo [2/3回]
>>243
『(ああ、これが……)』

顎を蹴り抜かれての仰け反りの中、スローリーに過ぎ行く光景に男は思った
おおよそ同年代か、或いは歳下の彼女に文字通り手も足も出ない
これが、これが持つ者とそうでない者との間の差か、と

『(お務めを果たしたら……故郷に帰ろう、実家に戻ろう……漁師を継ごう……)』

天を仰ぐ形で失神する彼は、無事憲兵に連行捕縛されるであろう
その後、故郷の漁村のヒラマサ漁に於いて傭兵時代の食料調達の経験を活かした凍血神経締めという極めて画期的な技法を編み出し成功を収めるのだが……
それはまた、別のお話

「……む、むぅー、ぷはぁっ!!」
「た、助かりましたぁ……」

ありがとうございます、とよろけながらも立ち上がる兎人の女
髪や着衣の乱れを簡単に直し、埃や泥をぽんぽんと叩く
アゼルを見上げるようなカタチでの相対となるであろうか、その背は低く線も細い
白兎の毛並みの長耳がへろんと垂れて、顔の動きに追従している

「あはは、用心棒にその日に裏切られちゃいまして」
「どうにも運がないんですよね、私……」

苦笑ながらに頬を掻く
どうやらこの手のトラブルは日常茶飯事らしい
聞けば先日も遺跡内で魔物を前にして傭兵に逃げられたし、その前は危うく船に押し込まれ海の果てに売り飛ばされかけたのだという

//ありがとうございます、間も無く安定いたします…!
248ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)19:46:38 ID:UOt [2/2回]
>>246

『ちほーにもよるデシね。ワシらの産まれたトコだと草原を走る者と呼ばれてたデシ』

彼女の里で言う古い呼び名を現在も使っている里もまたあるということだろう。世界とは真に広大なのだ。

(あ、ワシら、連中の弩でブッ刺されそうになったことあったデシ)

今でも十二分にションボリライフだがオークの旦那が居なければより悲惨だったろう。
冒険者と名乗る者に仲間(ゴブリンの仲間意識など大多数は肉盾認識だが)をブッ殺されたり、時に運良くブッ殺したり。そんな記憶の中にグラスランナーもいたのだ。

『えと、死体きのこデシか?そりゃ珍しいモンでもないデシ。たくさんあるデシ。
 なんか、おうさまはせんりゃくぶっし(?)とかよくわかんねー呼び方してたデシけど』

どうやら、イェヴィでは大して珍しくもないらしい。実際、死生感がわりとスナック感覚で殺しあう魔物が跳梁跋扈しているのならさもあらんなのだ。
そして、何やらコレの重要性を知っている存在の影が見え隠れする。

実のところキノコという形ではあるが、闘争のための資源がこうも手に入る生態は妙に人為的ですらあった。
そこはオークという種族の起源に関わるのだが現在の世界とはもう遥かに隔絶してしまったことだ。

『旦那はスゴイんデシよー。これを握ってめっちゃちっちゃくして、爆弾に詰めまくr――』
「草原野郎だと!?」

その時、パァンと鼻ちょうちんが風船のように割れてバギーの上でグースカ寝ていたオークがパチクリと赤い目を瞬かせて目を醒ました。
野太くガラガラの声でベルを草原野郎と呼ぶとバギーからのそっと降りてズンズン歩いてくる。

(旦那のお目覚めデシ!)(この性格最悪(自業自得である)のケモノにオシオキ希望デシ!)

ゴブリンズの視線も自然とそちらに向いた。
249ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)20:20:19 ID:1K2 [2/4回]
>>248

「なるほど……実に面白いな」
「いつか旅の際に出会えるといいが」

この広大な世界、会えるかどうかは分からないが彼女は遠い里の同種族に思いを馳せる。
きっと暮らしもまた違ったものなのだろう、なんて想像して、ふふっと笑うのだ。

少なくとも彼女の里は穏やかな性格のハーフリング、もといグラスランナーが多い。
そんなわけか、自分に害が無ければ例え魔物と呼ばれている彼らとも友好的に接するのだ。
何処かのスレイヤーの様にゴブ・即・斬では決してないのである。

「戦略物資、か……」

そう呟くと、しばしベルは手を顎に当てて考える。

(このキノコの有用性を理解している"おうさま"……一体何者なんだろう)
(少なくとも名前からイェヴィを統治している存在だと推測は出来る)
(それにしても……死体キノコにしても、この光るキノコにしても、何だか妙な違和感を――)

そこまで考えた刹那、突然響くガラガラ声。
そしてズンズンとやってくるハーフリングからしたら山のような緑の巨漢――。

決して友好的ではなさそうなその口調と威圧感に圧倒されそうになる。
相棒のグファル"トゥイ"も少々怯えた様子でベルに近寄り、様子を伺っている。

「……その草原野郎だが、私は買い物しに来ただけだ。そちらと争う気は全くない」

そして冷静に、相手を鎮めようと両手を上げるのだ。
最悪、彼が怒りのままにこちらを攻撃して来ても、直ちに避けられるような構えをしておく。
避けてグファルに飛び乗り、そのままオサラバという作戦だ。

そんな友好的な素振りを見せるベルに、最強挽肉屋(マイティマングラー)が起こす次の行動とは――。
250アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)20:36:15 ID:m2a [1/7回]
>>247

「困った時はお互い様です」
「……と、言いたいところですが。お話を伺う限り危なっかしくて見ていられませんね」
「……貴方、人を疑うと言うことをしない方ですか?」

表情豊かに愛らしい兎人とは対照的、無表情から繰り出される冷徹なまでの赤い双眸が問い詰めるが如く見下ろした
彼女としては心配しているつもり、ではあるのだが。これでは怯えられても致し方あるまい。
今にも頭に伸ばした指だって。埃を払うつもりが叩かれると誤解されるかもしれないというのに

「………………」

続く兎人の独白には苦虫をかみ潰したように眉を揉む。
運がないというよりは、その珍しい生い立ちも悪影響を与えているのだと仮定すれば、無闇に口を出すことも難しく。かと言って対策の練りようがない
強いて言うのなら、用心棒依頼であれば自分が請け負うという手もあるが。しかし出会ったばかりの相手には押し付けがましいかという気遣いも
―――――――尚、思考している最中も無表情な見下ろしは続く。ともすれば怒っているかのようであるが


//遅れまして申し訳ありません、こちらも安定致します!
251ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)20:53:00 ID:Dqo [3/3回]
>>250
「そ、そんなつもりはないんですけど……」
「……あはは、どうも……」

これでもそう、生い立ちの関係上他人を信頼するよりも先ずは疑ってかかるべしで生きていると自覚している
ただ問題としては、彼女自身ののんびり屋な性格と兎人本来の気質もあった
大好物のニンジンをくれればその人は親愛なのだ、仕方ないね
埃をぽふぽふっと叩かれれば、その直前に刹那走った極めて本能的な緊張による硬直と怯えそのものたる瞳の揺らぎは解かれて苦笑

「それにしても……うーん、お強いんですね」
「……次の街に行くまでの道中、用心棒になって貰えたり……?」

ハッキリとしない物言いは遠慮だとか、はたまたアゼルの仕事事情に未知であるが故である
スゴウデの冒険者や傭兵は引く手数多の世の中だ、報酬だって嵩む
しかして、彼女の表面的な……ともすれば怒っている風に勘違いされがちな風体には物怖じしていない
かつて奴隷として生きてきた経験の中で、他者の怒気などに対しては察しがある程度つくようになった
卑屈に顔色を伺い、その内面的な心理まで踏み込むようになった

「……」

それにしても先程から刹那覗かせる好奇の目である
男遊び云々の件は無論この長垂耳にも届いており、目の前の凛然たる気配の彼女とそのギャップがどうにも結び付いていないのだ
何、用心棒の依頼は決してそれもちょっと聞いてみたいなんて邪な気持ちが籠っている訳ではない。決して、うん

//大丈夫です、改めてよろしくお願いします!
252ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:04:13 ID:2B8 [1/9回]
――――さきほどまで活気に満ちていたギルドの酒場が静寂に包まれる。酒場の入り口に立っていたのはフルプレートで頭まで鎧に身を包んだ冒険者だった。
見ただけでは男か女かも分からないそんなフルプレートの冒険者は背中に大剣を担ぎ、そして片手で何やら切断された竜の尻尾を抱えている。

「ワイバーンを討伐した、証拠の尻尾の一部だ」

カウンターまで行き尻尾を置いて頭の防具を外し、そして声を発したところでようやくその正体が女性だということが分かるだろう。……最もそんなことはこの酒場にいる者たちならば知っているかも知れないが。
その後すぐに酒場の喧騒は元に戻り、近くの席に座って定食を注文する。ただ今の酒場は時間帯もあってか人も多い、彼女の向かいの席以外に座れるところはかなり限られてしまうだろう。

//平行になりますが……
253セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:06:51 ID:Uop [3/6回]
古代遺跡のすぐ側で、四肢に剣を突き刺された男が黒衣の人物に剣を向けられていた。
その表情は仮面で窺えないが、声からして女であることは間違いない。

「古代の技術は私達が手を出していいものではありません。自らの愚かな行いを恥じ、潔く死になさい」

頭を足で抑えつけて、背中から一息に心臓を突き刺そうと。邪魔が入らなければ男は確実にこの女の手で死を迎えることになるだろう。
254アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:20:07 ID:m2a [2/7回]
>>251

遠慮がない物言いに見えて、存外にアゼルは遠慮しぃである
なればこそ兎人の提案は渡りに船。先も発言した通り。欲目の少ない傭兵は護衛料を通常より割安で請け負っている
―――そうして小首を傾げたのは、おどおどした兎が見下ろす視線に怯えなかったから
少女の過去も生い立ちも知らずにいて。その結果の感想は意外と度胸があるという物であった

「……護衛の依頼ですか、構いませんよ。」
「次の街というのは……どちらまででしょう。距離に応じて依頼料も変わりますが……」

結果として怯えられなかったのは好印象。
内心の安堵に背を向けて紡ぐ言葉はあくまで淡々とした事務的なもの。然しながら赤い双眸に僅かに浮かぶのは親切心であろうか
兎人に差し出す右手は契約の証の握手。やや筋肉質に硬いそれはきっと。兎人のやわっこい掌とは別物であり

「……ええと、何か?」

そして差し向けられる好奇の視線には居心地が悪そうに瞳をぱちくり
今まで異性には数多く差し向けられた視線ではあれど。同性にマジマジと見つめられた事はなく。
ついには視線に耐えかねてふいと横顔を覗かせる。
頬に赤みは刺していないことから、分かりにくく動揺していた
255ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:33:42 ID:gmC [4/6回]
>>249

「………」

ズーンズーンと近づき、一瞬だけトゥイを見るもスグサマ視線を戻してベルを見下ろし、
しばらくジーっと、彼女を見ると――よっこらしょという感じで腰を落として地べたに座った。

「草原野郎…」

ゴクリと喉を鳴らすオーク。まさか食用にする気か!?
早合点したゴブリンズは早速、スパイシーなキノコ(調味料!)を漁り始める!

「げっへっへっへ、草原野郎だぁ」

(!?)すると、だ。超絶強面のオークフェイスが何とニーマニマとやたら不気味な笑顔をつくり始めたではないか。
この成り行きにゴブリンズも何か得体の知れないモノを見てしまいましたな仕草。ぶっちゃけドンピキだ!

そう、このゴルバグ様はそこらのオークよりもはんぱなく強くてマジで頭がキレるのだ。
小僧(ボゥイ)なオークは草原野郎を踏み潰すしてグチャするしか活用法が無いと考えているのだろうが、
キレ者のゴルバグは遥かに有意義なモンを見出している!

「やい!草原野郎っ!」

真正面からベルを睨みつけてデッカイ声で叫んだ。キアイ充分!

「丸棒よこしやがれ!!」

―――まるぼう?なお、これ、ゴルバグがそう呼んでいるだけかもしんない。
256ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:38:28 ID:49S [1/5回]
>>254
その点で言えば、弱々しさとズケズケ言う性質の奇妙な同居のルゥロは真逆か
多分、先にアゼルがルゥロに抱いた薄幸の美少女という評価は若干否であろう
ドタバタポンコツトラブルメーカー、これが恐らくはきっと正しい

「ほんとですか!?やったー!」
「循環都市ユグドに行きたくて、ここからですと……えーっと、このルートで行くと……」

ポーチから手帳サイズの地図とメガネを取り出し、真隣に立って開く
成る程そこまでの旅路にはならないが、交易路の野宿も挟むが故に護衛は欠かせないであろう
握手を交わしてニッコリと、小春のお日様めいて微笑んだ

「……あ、いえ、そのー……」
「あー、こ、恋人さん、も、ご一緒に護衛に来てくれる感じ……?」

それは最大限、善意の方面へ先の言葉の解釈を推し進めての発言であった
要するに、まぁ連れ添いの相手が存在しているのだろうとの認識なのだ
それも冒険者や傭兵家業を営む中で間に合う程の頻度で逢瀬を果たせる……詰まる所は同業者の
取り敢えず立ち話もなんだ、近くの酒場へと誘いながらの会話となるだろう
257マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:48:38 ID:PfK [2/9回]
>>252
「よく分からんが騒動を起こしていたナニカは排除した」

ジュティスの直ぐ後でカウンターに鬼だかサイボーグだか
訳の分からないモノの頭部を叩き付ける様に置く襤褸を纏ったソイツが現れた。

「…」

報酬が何か細々したものらしく一度精査したいようで…

「良いだろうか?」

ずしん、ずしんと重々しい音を立てて歩くソイツは必然、ジュティスに声をかける事となる。
258アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:49:29 ID:0Ah [1/5回]
>>252

「ここ、座ってもいいかな」

喧騒の間を縫うように分け入って、彼女の向かい側に立つ幼さの残る顔立ちの少年。
長耳を有するところから見るに種族はエルフ。
目の下にくまを飼った不健康な表情で笑みすら作らず問いかけると、そのまま答えも待たずに腰を下ろして。
スタッフに用意された水をすぐさま半分ほどまで一気に喉に流し込んでようやく一息つく。

「……凄い人だな。ここはいつもこうなのか」

周囲の囂然としたさまに辟易して目の周辺のツボを指先で押し込みながら問いかける。
白衣に似た白装束はどう見ても戦闘や冒険向けではなくて。質問の内容からもこのギルドの一員ではないということは明らか。
259 : アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:50:08 ID:0Ah [2/5回]
.//おっとすみません、引きますね!
260 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:50:18 ID:aov [1/7回]
>>252
「くふっ♪相変わらず物調面じゃのう」

ジュティスの向かいの席がすぅと引かれ、そこにしゃなりと女が腰掛ける。
見せつける様に晒された細い肩に胸元が大きく開いた赤金の和装が縒れて。
如何にも明け透けな視線を、反物と同じ色の瞳に滲ませながら頬杖を付いて居座った。

「酒は註文せんのか。〝鉄娘〟」

細く縦に裂けた瞳孔と白皙の肌、先に向かう程に朱く朱く濃淡を増す毛筋を持ち。
人の形をしながらも違う種であると生物としての本能に訴えかける。

目の前に座ったヤヅカは酒場ではちょっとした有名人で、何せ酒場に入り浸っては日がな一日酒だけを呑む。
つまり稀代の変人であり、逆に言えば変人であるこの女は対面に坐した相手が無表情であろうが鉄仮面であろうが愉しんで酒を頂ける。

―――それを証明するかのように、こうしてジュティスの前に席を取ったのもこれが初めてではない。

ただし僅かな挨拶こそすれ、それ以上の会話は挟まない、気まずくはならない程度の相手と言うのが正しいか。

「……呑むか?」

ヤヅカの注文していた酒瓶を女給が持ってくると、ついでにグラスも二つ並べられていた。
女の誘いを断っても良いし、断らなくても良い。どちらにしてもこちらの女は酔うだけだ。

//低速になってしまうかもしれませんが宜しければ!
261 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:50:46 ID:aov [2/7回]
//あうち!まさかの三重被り!もちろん引きます!
262 : ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:51:44 ID:2B8 [2/9回]
//おおうこれは…!
//自分としては複数でも構わないのですが……流石に四人ロールは厳しそうですね…
263 : マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)21:52:33 ID:PfK [3/9回]
>>258>>259>>260>>261
なんかごめんなさい!
264 : ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:54:39 ID:2B8 [3/9回]
//絡んでいただきありがとうございます…!アプリコットさんとヤヅカさんはまた別の機会によろしくお願いしますね…!!
265ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)21:59:10 ID:2B8 [4/9回]
>>257

「あぁ、構わない」

声をかけてきた方を見てみれば、どうやら向こうも冒険者なのだろうか。
自分と同じ恐らくフルプレートの鎧に身を包んでいるのだろうか、しかしこんな場でまで頭の防具を取らないとは少し不自然。

「…………ここは食事の場、それは取った方がいいのではないか」

それにもう一つ不自然なところがある。人には呼吸の流れというものがある、それをこの男からは感じないのだ。
意図的に隠しているのか、それとも何か別の理由があるのか。どちらにせよ人間味をあまり感じられないのは確かだった。
266アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:01:11 ID:m2a [3/7回]
>>256

「……なる、ほど。そこまでの旅路にはならなそうですね」
「ルート取りは……そうですね。依頼者様のご希望通りで。道中採取なさるものもあるでしょうし」

循環都市ユグド、熟練の冒険者から初心者まで幅広い層がひしめき合う巨大都市。
当然物の出入りも人の入りも多いそこは、様々な夢を見て訪れる冒険者が多いという
距離的に言えば無茶な旅路でもなく、真横に広げる地図を覗き見て太陽のような笑みにあてられ

「いえ、そうではなく」
「………………そう、ですね。どうお伝えしたらいいか」

兎人の善意をぶち壊す否定、だが煮え切らない態度は事情を抱えているのを隠せない。
普段であるのなら事情をあからさまに話す物だが、これから数日旅をする相手だと言うのだから途端に口篭り
そのまま誘われるままに酒場へと、扉を開いた先の喧騒や怒号の中でポソりと呟いた

「……例えるなら食事のようなもの、でしょうか。」

酒場の中、数人の"常連"がアゼルへと視線を送り
そして隣に並び立つ兎人の少女を見て――――更に粘っこく、獲物を見つけたスライムのような目線が突き刺さる
267アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:04:23 ID:0Ah [3/5回]
>>253

「そこまでにしておけよ」

いらだちを隠そうともせずにその声は放たれる。
声の主は長耳を有したエルフの少年だ。
白衣に似た衣服は冒険者にしては異質。

「なんのイザコザがあったか知らないが、殺すほどのじゃあないだろう」

四肢に剣を杭のように打たれ倒れた男を少しの間見下ろしてから仮面の女性に緑の視線を送る。
目の下にくまを飼って、自然と睨むような目つきは彼女の行為を非難するように。
268 : イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:07:43 ID:Plc [1/7回]
>>253

その瞬間、正面から一筋の光条が走る。
中心部を白熱させた紅の光は破壊力を以って女の頭を貫かんと宙を疾走した。

「悪いねえ、アンタみたいな類の手合いにゃ恨みはないが邪魔なんだ。
考え方を改めるか死んで欲しいのはお互い様って事さね」

硝煙を上げる長銃を構えながら出てきたのは1人の女。
砂色のターバンにポンチョといった出で立ちは様々な環境──遺跡の内部など──に対応した服装。
発掘品を手にした電基漁師である事は一目でわかるだろう。

「ああ、そこの男を助けたいわけじゃない。
そいつを狙ってこっちから注意が逸れれば好都合って程度のもんさ」
269マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:07:55 ID:PfK [4/9回]
>>265
「感謝する」

テーブルにジャラリと広げられる色とりどりの…宝石、にしては何かこう安っぽいような?
それにドレもコレもサイズが小さい。
魔力も感じられないし、討伐報酬としては如何なのだろうかといった具合だ。

「ああ、そうらしいがコレは着脱式ではない」

コンコンと太い指先で己の兜部分を小突くソイツ。

「加えて食事をする必要もない、直ぐにテーブルを空けるつもりだ」

椅子の具合を確かめ、大丈夫そうなので座るソイツ。
ギシリ、ミシリと不安な音がした。
270ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:08:53 ID:aov [3/7回]
この地域で最も栄える都市であろうユグドのはずれには記念碑が建てられている。
こちらの記念碑と言えば、ユグドの成り立ちや大門の解明等に関わって来た者達の功績を讃えその名を刻んだ物である。

「……―――。」

そんな記念碑を言葉通りに尻に引く和装の女が居た。
栄光の碑の上に端座をして、根付いたように動かずただただ日に面てを向けて。
互い違いに絡ませた指を膝に乗せたまま僅かな呼吸で肩と胸とを上下させるのみ。

女を瞑想している賢者と捉るか、偉人を足蹴にする愚者と捉るか。それは見た者の判断でしか分からない。

//低速になってしまうかもしれませんが絡み待ちですー。
//最悪凍結を挟んでしまうかもしれません……。
271イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:10:05 ID:Plc [2/7回]
>>253 >>257
//見ての通りの更新忘れです、申し訳ありませんでした!
272 : イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:10:29 ID:Plc [3/7回]
//しかも安価ミスです、>>267のアプリコット様に向けた発言になります!
273ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:16:06 ID:49S [2/5回]
>>266
「」
「……ん……、んんっ……?ひッ……!?」

食事である
その呟きを漏らす事なく長耳は捉え、絶句と共に振り返るルゥロ
しかしてその刹那後だ、粘り着くような怖気に身震いし思わず縮こまり半歩身を引いた
かつての頃は、この質の視線を受ける事を避けるためにあらゆる努力を惜しむ事をしなかったものだ
最近になって、なるべく傭兵と共に行動するようになりその手の事柄は減って来た気がするのだがはてさて一体何事か
そのキッカケが誰かを知る由もなく、

「あ、あの……場所、変えます……?」

アゼルの少し後ろで萎縮している兎人はそう囁きかけた
274ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:19:33 ID:2B8 [5/9回]
>>269

「…………」

他人の報酬を盗み見するなんて褒められた行為ではないものの、こうしてこれ見よがしのように広げられてはつい見てしまう。
報酬にしては随分と安い。宝石……とも思えない、これが報酬として認められるものなのだろうか。

「着脱式ではない?――――……君は、もしや……機械なのか」

なるほど、機械ならば呼吸の説明もつく。それに食事のこともだ。
機械ならば当然脱げないはずだし食事なんて必要なはずもない。

「もしも君が機械だとするのなら、なぜ機械である君が冒険者ギルドに?まさか機械が冒険者を目指すなんてとても信じられないが……」
275 : セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:22:36 ID:Uop [4/6回]
>>267

地面に転がる男の四肢を刺していた剣が消えた。どうせもう動けない、邪魔者を始末してからゆっくりと殺せばいいのだ。

「邪魔をするというのなら、あなたにも死んでもらいます」

土を踏む爪先。踵に風が渦巻き、螺旋を描いて放出される。風による加速。
地を抉りながら瞬く間に距離を詰め、風を纏った足で素早く蹴りを放つ。その足の周囲が爆ぜ、並の人間がその一撃を受けたなら骨が軽く砕けるだろう。




276 : セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:23:37 ID:Uop [5/6回]
>>271//申し訳ありません…またの機会にお願いします
277マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:30:29 ID:PfK [5/9回]
>>274
「この近辺に存在する村の畑を荒らすナニカがいた。
 村の子供の一人が育てていた子羊が犠牲になったのがつい先日だ」

赤色の石らしきそれを摘み上げ光源に掲げるソイツ。

「討伐依頼が出たのはそのタイミングだが…依頼主は被害にあった子供だ。
 狼や野犬の被害の方が多かったようで大人はそのナニカの討伐は後回しに考えていたようである」

ひとつ、また一つと色とりどりの石を光に透かす。

「大きな街を目指し通りかかった所、乞われてな。通りがかり序にと討伐した」

何でもない事のようにソイツは言った。
話が全て事実なら子供が用意した報酬を受け取った事になる。

「中々どうして、ガラス片もこうして見ると趣がある」

報酬は色とりどりのガラス片。
煌めくそれは確かに子供には価値あるものだろうが…
278イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:31:25 ID:Plc [4/7回]
>>270

そんな記念碑にどっかりと腰を下ろす影が一つ。
肩にかけていた大きな背嚢を地面に叩きつけるようにして下ろし、
汗を拭いながら変な声を漏らしたり水筒を逆さにする勢いで煽るのはどう見ても一仕事終えてきたといった様相だ。

「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ……ったく、今回も端金になりそうなもんだ!」

電基漁師としての成果はあんまりよくなかったらしく、不機嫌そうに胡座を組み膝の上に頬杖をつきながら置いたガラクタの数々を物色する。
一応少しばかり距離を離してはいるものの、瞑想をしているのだとしたら邪魔もいいところだろう。
279アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:32:56 ID:m2a [4/7回]
>>273

「……ふぅ」

粘ついた視線に慣れているのか、嫌悪することは無いがやや気だるげな様相を指し示し。
視線をよこす冒険者達の思惑とするのなら、いつものよりも違う雰囲気を楽しみたい。と言ったところだろうか
そして彼女の誤算は、同性から依頼を受けた事がないために、依頼相手が自分といることでその手の視線に晒されることを失念していた事
それは決して兎人を守るためでは無かったが
己の責任と恥じて、半歩下がった兎人の前に体を滑り込ませながら視線をその身に受け止めた

「そう、ですね。失礼致しました。ええと……兎、の方」
「近くに宿をとってありますので、そちらで宜しいでしょうか」

言い淀むのは名を聞いていないから、暫定的に兎の方と呼称し、強引に手を引いて酒場を出ようとするが……
結果どうあれ、少し歩けばややボロくささの目立つ安宿が見えてくるだろう中の老婆に声をかければ、鍵を受け取ってそのまま狭い部屋に誘うだろうか
280アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:41:44 ID:0Ah [4/5回]
>>271>>272

//申し訳ないです、またよろしくお願いします!

>>275

「……魔法か。羨ましいもんだ」

視界の隅で剣の消失を認めれば、憎々しげに言い放ち。

「簡単に言ってくれる……!」

吹き荒れる風に呼応するように心臓のペースを高鳴らせる。
両掌から噴き出す黒の煙。体内を巡る微小なナノマシンが漏出。

「『鉄晶偽心』《クロックワーク・ギアーズ》、起動ッ……!」

放たれた蹴りを腕一本で受け止める。
受け止めた衝撃でざりざり、と地面に列車道を作って後退するが骨折には至らない。
ナノマシンの効能、肉体強化。華奢な外見とは裏腹に現在の少年の肉体はまるで鋼鉄。

「邪魔はお前のほうだ、さっさと消えていなくなれ!」

叫びながら反撃の拳を振りかぶる。
肉体労働などとは無縁のこの少年だが、それでも力任せに振るった一撃はまともに当たれば意識を失うほど。
その威力こそが彼の身体に融合した遺物のポテンシャルを示すもの。
281ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:42:42 ID:1K2 [3/4回]
>>255

「……ッ」

ゴクリと喉を鳴らすオークに何かを準備し始めるゴブリン達。
これはまさか食べられるのでは?と考えたのはベルも同じ。
脳が危険信号を発している、今すぐ逃げなくてはと手綱を手に取ろうとした時である。

「……はっ?」

そこに現れたのはニマニマと笑う不気味なオーク!
これにはベルも予想出来ずに困惑!トゥイは逃げ出した!

「こら、トゥイっ!?」

忠馬とは何だったのか、離れた場所で成り行きを見守るトゥイ。
別の意味での身の危険を感じ始めたベル、流石に目の前のオークの考えは読めず。

「は、はいっ!」

その大きな声に驚いたか、ぴんと気をつけの姿勢。

「……ま、まるぼう?」

と、ピンときていない様子でゴルバグを見つめ返すのだった。
282ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:43:45 ID:49S [3/5回]
>>279
「ルゥロ、です」
「ええと……?」

手を引かれて連れられるまま、言外に名を尋ねつつ
既に安心感にも近しい感覚を抱いているのは、人懐こさに加えてアゼルの実直な人柄によるところが大きい
特に抵抗もなく、そのままお部屋にたどり着いた

「……ふぅっ……」
「あ、す、すみません、なんだか、気を遣わせてしまったみたいで……」

所在なさげに隅っこに立って一息
ふと気がついたように慌てて頭を下げる、垂長耳がワンテンポ遅れてぺろんと棚引く
改めてお仕事内容のお話と行く所か、ここならば酒場よりも確実に聞き耳もないであろうし
283ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:46:43 ID:2B8 [6/9回]
>>277

「……それは、仕方がない。その村の大人にとってはたかが子供の羊一匹よりも狼や野犬による家畜への被害の方が重大だろう」

正式に依頼するにも子供ならば依頼の報酬を用意することは難しい。だが無報酬で動く冒険者などそんな変わり者はまず居ないだろう。
大人たちの考えだって十分に理解できる、世の中はそう単純でも優しくはない。

「君は、そこらの人間よりも人間らしいな」

もしもこの男が機械だとしてもやはりにわかには信じられない。
きっとこんなことは自分にはできないことだろう。自分は一人の冒険者、このように依頼になることができないような依頼を受ける機会はきっとない。それはきっと他の冒険者も同じはずだ。
残酷だが……それが現実だ。

「君はこれから、どうするんだ」
284ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:47:07 ID:aov [4/7回]
>>278
「……――――。」

記念碑とは言えどもそれ程大きな物でも無く、女で二人とは言え並べばそれは手狭と言って相違無い。
しかしながら元よりそこに居た和装の女は相も変わらずおくびにも動かず。
まるで気にしていないと言う様に晒した肩と胸元は尚変わらぬ間隔で僅かに揺れるのみ。
気にしていない様にと勤めていた。

「―――……んぐぅ」

が、隣に腰掛けた女が本日の〝あがり〟を漁り始めた時。
弾けた女の汗がヤヅカの白皙の肌に振りかかったその瞬間に、溜まらず丸い眉を眉間に寄せて呻く。

「わざわざこんな狭い碑の上に坐列するとはなに用じゃ」

長い上下の眉を指の様に絡ませていた両目が開き、ぎろりと同じ動きをしてイサナを刺す。
金赤の瞳に縦に走った裂けた瞳孔―――人の物とは明確に異なるそれが睨みつける。

「えぇい、下でやれい下で!邪魔じゃ邪魔じゃ!」
285セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:47:32 ID:Uop [6/6回]
>>280
/開始早々ですみませんが睡魔が来たので持ち越しをお願いします…
286イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:56:02 ID:Plc [5/7回]
>>284

「あー?
アンタのもんでもあるまいし……
それともなんだい、金か?」

「後から来たのだから邪魔をするな」という至極当然の抗議に対し動じる事なく物色を続ける。
相当に神経が図太いらしく、目を向ける事すらしないあたり礼節というものを持ち合わせているようには見えない。

「この記念碑はねえ、ユグドのえらーい人達を称えたもんなのさ。
そんな偉人がひろーい心で受け入れてくれてるのにアンタは許しちゃくれないってかい、酷い話もあったもんだ」

屁理屈である。
息をするように並べ立てているそれがどのような反応を呼ぶかも気にする様子はない。
287 : アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:57:55 ID:0Ah [5/5回]
>>285
//了解しました、こちら明日は夜まで返信できませんが適当な時間にお返し頂ければと思います、おやすみなさい!
288アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)22:58:38 ID:m2a [5/7回]
>>282

「アゼル」
「アゼル・ローズマリーです。以後お見知り置きを、立ち話もなんですし……ベッドしかありませんが。どうぞ」

殺風景な安宿、家具らしい家具といえば貧相なドレッサーにベッドで手一杯、テーブルの類はなく。腰掛けられる場所といえばベッドのみで
ベッドの枕元に腰を下ろせば、やや離れた足元の位置を掌で叩いてルゥロを誘う

「……いえ、あれは私の不注意もありますので」
「どうか頭を上げてください。」
(……お耳がぺろんとたれて、柔らかそうですね)

好奇の視線は今度はこちらのもの、一息ついたのをいい事に視線はうさぎ耳へと吸われていく
こほんと咳払いをするのは己への戒め、居住まいを正したならルゥロの顔へ視線を向けて

「……失礼ですが、ルゥロさんの戦力をお伺いしても?」
「この先。依頼人がどれほど戦えるかを把握しておくのも仕事ですので」

仕事話特有の堅苦しい雰囲気は、うさぎ耳に吸われた視線の罪悪感故か
当然ルゥロにも聞きたいことがあるのなら、言葉のキャッチボールは可能だろう
289マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)22:59:41 ID:PfK [6/9回]
>>283
「当然である。それ自体に善悪などあろう筈もない。
 世界は理不尽である。強くあらねば生きられぬ。
 全てを十全に行うことなど夢物語であろう」

ソイツはジャラジャラとガラス片を小袋へと戻し仕舞い込む。

「否、私はゴーレムである。
 故に君の言う人間らしさとは無縁である。
 そう映るのは君がそうありたいと何処かで願っているからだろう。
 人とは得てして時に他者に願望を投影するものである」

生きるために食べる。
これをしなくて良いと言う事がどれだけの制約から解放されるかは言うまでもない。
それ故にソイツは自らの行いを人間らしさと捉えない。
ゴーレムがする事と言えば人への奉仕に他ならぬ。

「乞われれば動く。それを続ける」
290ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:03:14 ID:gmC [5/6回]
>>281

賢く勇敢であったはずのトゥイであるが、やっぱクヴァルでも出来ないことはあるって奴だろうか。
まあ、ゴブリンズも何かドンビキしてトゥイと一緒に遠くで成り行きを見守る。

『あ、キノコに串焼きいるデシか?』『タレつけて食うデシ』

何か二匹と一羽で串焼きを配り始めるし。まあ外野はさておいて――

「丸棒だ!丸棒!くそっ!!ちょっとまてぇ」

悪態をつきながらなんとか説明しようと腐心。
オークが頭を使おうとしている!丸棒という存在はこのオークにとってそこまで重要なのだろうか。

「ろー・すてぃっく、とも呼ばれてたな。えっと。こんな細っこい棒で、そう、紙ってヤツで丸めてたヤツだ!」

巨躯でヘヴィでデンジャーなオークがちっちゃいハーフリングを前にして、
先っぼまで筋肉詰まった指でわちゃわちゃゼスチャーしているのだから妙な絵もあったものだ。

「クセになるハッパが詰まっててよ!火をつけると煙が出てそれをズズッっと!!」

ここまで来れば分かるだろうか。紙で小さな筒状に丸めて吸う常習性のある薬物――煙草だ!!
ハーフリングの煙草。ホビット連中のパイプがそうであるようにオークのちっちゃい脳ミソの記憶では、
このちびっこ連中が特産品とかやっているかもな煙草はとってもイカす代物なのだ!ゴルバグにとっては!
291ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:11:06 ID:2B8 [7/9回]
>>289

「そうだな、君のいう通りだ。この世界は強いものが生き残る、そうできている」

全てが完璧な存在などない。万物には必ずどこかに綻びがある、それはきっと人間も機械だって例外ではない。

「さぁな、それはどうだろうか。どちらにせよ私には君のような生き方はできまい」
「意思を持つゴーレム、珍しい存在もいたものだな」

これはこのゴーレムにとっては当然の行いなのかもしれない。だがそれは褒められるべき行為ではあるし賞賛されるべきものだ。
全ての人間がこのように思えたらどれだけ世界はマシになるか……そんなことが不可能なのは自分含めてよくわかってはいるのだが。

「そうか……君は暫くはこの都市に腰を落ち着けるのか?もしそうならギルドに登録しておくといい、ゴーレムが登録できるのかはわからないが…そのときは私が口伝てしておこう、ギルドに登録しておけば何かと便利だ」
292ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:11:55 ID:aov [5/7回]
>>286
「えぇい、人が日の浴びをしておったのに……!」

重ねてヤヅカの顔つきが険しさを増し、それは歯噛みした口を開けばそのまま牙を立てるのではないかと思わせ。
何よりもこちらの顔も見ないと言うのがこと更に虫の居所を悪くした。

「ここに名を連ねている輩ががそんな殊勝であるものか!そんな奴数える程しかおらんわい!」

吐き捨てる様に言って放つと手では無くて足が出た。
しゃなりとした躯体の線を吸い付いて浮かび上がらせる上質な反物から、白蛇の尾の面影を感じさせる細く艶かしい高底の草履を吐いたおみ足が飛び出して。

そのまま行けばイサナの背中に容赦なく打ち付けられるであろう。
決して大した力こそ込めては居らずとも、この不安定な足場をして追い出すには十分な勢いであるか。
293ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:13:26 ID:49S [4/5回]
>>288
「アゼルさん……宜しくお願いしますね」
「え、いいんですか?」
「……では、遠慮なく……あ、何か敷物……」

失礼します、とベッドに腰掛けようとしてふと気がつく
さっき簀巻きにされて転がされたのだ、それだけ服も汚れている
直接座るのが憚られたのか、ポーチからタオルを取り出してベッドに敷いてその上に座った

「……?」

尚そのお耳はもふもふな白い毛並みを有し、その下はもちもちである
こうして視線に気が付き小首を傾げる所在ひとつにでもたゆーんと揺れて、注意を惹きつける事であろう

「私?」
「私は、この銃と、後は魔学術……あぁ、魔法みたいなものなのですけど……を、少し」
「……護身くらいなら、って言いたい所ですけど、さっきの事がありますからねぇ」

ポンプライフルを翳して見せて、更にポーチの中の学書を幾つか
戦力はなくはないのだが、ぶっちゃけさっき簀巻きにされてた訳だし言えやしない
294イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:21:37 ID:Plc [6/7回]
>>292

「へいへい、そいつはご苦労さんなこって。
私も一仕事終えてきたところでね、すこーしばかり我慢してくれると嬉しいねえ」

「おっ、こいつはちっとは値打ちがある」などと古代の遺産の一つを端から端まで眺めながら喋る様はまさしく片手間。
ノールックで行われる応答に相手への敬意は少しも感じられない。

そして当然ながら見てもいない、注意を向けていない相手の動向に気がつくはずもなく。
ヤヅカの足は目論見通り背中にクリーンヒットし体勢を大きくよろめかせる。
具体的には胡座をかいたまま記念碑から落とされ、頭から戦利品──大凡が硬質の発掘品──の詰まった背嚢に突っ込んだ形となる。

「い゛っ……たいじゃないか!殺す気か!?
あ゛ーっ!発掘品がダメになってやがる!
どうしてくれんだいコレ!高く売れるはずのもんを!」

少し前に自分で端金で買い叩かれるなどと言っていたのを棚に上げ騒ぎ出すイサナ。
自業自得という言葉を黒塗りにした辞書からはその代わりに罵声が飛び出てくるのだった。
295マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:23:52 ID:PfK [7/9回]
>>291
「人には可能性がある。
 時には竜を、更には神をも打ち倒す。
 その可能性の翼は機械にはないものだ。
 大事にして欲しい」

生き方の否定に対しソイツはそんな事を。

「私が意思を有する可能性については疑問の余地がある。
 特定の行動に対して複数のパターンから行動を返しているだけの可能性もあり得る。
 確認できない故に意思があるように見えているだけかもしれない」

更には自らの状態をそう語る。

「故に私は君らに望む。翼を広げ羽ばたく事を」

このゴーレム、ポエマーである。

「特定の集団への従属は禁止されている。
 正確に言えば既に特定集団への従属している為、乗り換えは許されていない」
296ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:27:09 ID:1K2 [4/4回]
>>290

やはり山羊と馬の合いの子のような生き物、オークの前には歯が立たない事は知っていた。
そして差し出される美味そうな串焼きを前に、ぶるるっと一つ嘶いてモグモグとそれを喰らうだろう。
ああ忠馬トゥイよ、それでいいのか。

さてはてこちらは焦るオークと若干引き気味のハーフリング。
どうやら敵意はない様子。必死に何かを伝えようとしているのを読み取ろうとする。
それをズズっと吸うジェスチャーでぽんと手を叩き。

「……はっ! なるほど煙草か!」

と理解した様子。彼らもホビットと同じく煙草好きが多い種族なのだ。
特に小さく器用なハーフリングが作った煙草は特に高品質である事は言うまでも無く。
貴族の間では結構な値段で取引されている……とかなんとか。

「しかし参ったな、私は吸わないから持ってないんだ――」

残念な事にベルは吸うタイプではない。ハーフリングの習慣とは。
それを聞いたゴルバグは怒るだろうか、それとも残念がるだろうか。
しかしそんな様子を見てベルは、

「――ただし、材料があれば作れないことはない」

と言葉を続けるのである。
297アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:28:54 ID:m2a [6/7回]
>>293

「ぁっ……く」

目の前ににんじんをぶら下げられた馬めいて、揺れる兎耳が魅力的に映るようだ
声にならない萌えを喉奥からイルカの鳴き声が如く発し、鉄の意思で伸ばしかける手を押しとどめる
遠慮しぃなところはいつまでも災いし、ルゥロにとってはやや挙動不審なだけに映るだろう。無表情なところがまたややこしい

「銃……に魔法ですか。成程、後方支援向き故に前衛に詰められると些かまずいと」
「承知致しました、ではそのように。道中何かあれば私が前衛を担当致しますので。ルゥロさんは……」
「……危なくないところで草を食……失礼。」
「食糧等の準備は如何でしょうか。宛がないのなら私が依頼料込みで調達して参りますが」

冷徹な顔が淡々と言葉を紡ぐ、ルゥロの前に指を立てるのは教師にでもなったつもりか。
戦力に関しては依頼人という事もありアゼル1人で賄うつもりである。
腰掛けたベッドから立ち上がり、再び小さな兎を見下ろして
――――喉の奥でイルカの鳴くような声再び
298ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:33:24 ID:aov [6/7回]
>>294
「ふんっ!全く……心地の良い〝酔い醒まし〟が最悪じゃ」

ヤヅカがここに鎮座した理由も実のところはイサナと五十歩百歩であった。
自ら悪酒で悪酔いして、日の当たりが良い記念碑に乗って日光浴をし。
そうして酔いを醒ますと言うただただ酔狂としか言えない道楽だったのである。

―――無論この記念碑がわざわざ日当たりの良い所に置かれているのは「建てた者達の厚意」であるし、ヤヅカは勿論知った上でやった。当然だ。

「はっ!そんなもの一部の嗜好家に二束三文で叩かれる物じゃろうが」

むずがりが去ったと言わんばかりに先程とは打って変わって清々しく口端を丸めながら。
視ずとも嘘だと分かるイサナの言の葉を吐き捨てる様に切って捨てて、再びに眼を閉じて身構えを整える。

「……―――古い銭など蒐集するなら酒でも見つける方が良いぞ。」

鈴の音の様な衣擦れの音を立たせながらもじりもじりと尻の収まりを正して。
心身の落ち着きが声色に乗ったのか、その響きには何処か助言にも似た音が込められていた。
299ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:35:21 ID:2B8 [8/9回]
>>295

「可能性か、君は人間に可能性を見出すのか……面白いな、ゴーレムとこうして話をしたのは初めてだが…なかなかに興味深い」

変わったゴーレムだ。言葉を介すことができるという時点で変わっているがその価値観も独特なもの、やはり人間ではないからだろうか。

「そんなことはきっとどうでもいいことだ。こうして言葉が通じている、少なくとも私はそう思っている。それで今はいいだろう」

「翼を広げることはわからないが、きっとその時が来るのなら…分からないかもしれないな」

……そんな話をしているうちに先ほど頼んでいた定食が運ばれてくる。
美味そうな肉の匂いを漂わせ、ナイフとフォークを使って丁寧に定食を食べ始めて。

「そうか…まぁ仕方あるまい、何か困ったことがあればギルドに頼れ。きっと足蹴にはしないはずだ」
300ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:42:02 ID:49S [5/5回]
>>297
「……?、??……」
「あ、あの、何か……お具合でも……?」

体調が悪いのかなーなんて疑問も当然であろう
覗き込む所在そのものですら、垂耳は揺れてなんなら太もも辺りをくすぐるかもしれない。嗚呼なんたる天然無自覚系か

「えぇ、では遠慮なく前はお任せします」
「背後は任せて……え、えぇっ?いえ、何かあれば私も……」
「……?」

見上げながら胸に片手を当てての戦意アピール
これは何も彼女の戦力を疑っている訳ではない
当人として掛かる火の粉を振り払うのは当然であろうとの心情故での事である
そんなこんなの後の、イルカ声にはてと傾げる小首、ふらーんと揺れる耳
301イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:42:10 ID:Plc [7/7回]
>>298
「かぁ~~ッ、私ゃ酔っ払いに仕事の邪魔されたってか!
なんなら私が醒ましてやろうか?」

どこまでが本心かわかった様子ではない身振り手振りと大きな声でわざとらしく言ってみせると同時に指先に魔術の火を灯す。
明らかに喧嘩を売っているようではあるが、まさかこの街中で買わないだろうという打算の上だ。

「ハッ、私が金だけの為に遺跡漁りなんざしてると思ってもらっちゃあ困る。
じゃあ何かって?
古代技術そのものさ、それを研究し解明し運用出来るようにする……すると何が生まれると思う?」

居住まいを正し助言を寄越したヤヅカに今になって初めて正対すると仰々しく語り出し、ついには問いかけまで行う。
先程までの適当さとは打って変わって真剣味のあるその語り口は何かしらの意味を見出すには十分だろう。
302マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:44:03 ID:PfK [8/9回]
>>299
「可能性の追求が我々ゴーレムを作った。
 であれば、人にソレを見出すのは理屈に適っている」

理屈っぽいようで何処か夢見がちでもある。
独特といえば独特なのか。

「可能性はポジティブなものだけではない。ネガティブなものもある。
 だがポジもネガも選択に誤りと言う概念があるとして、それを判断するのはやはり自身だろう」

運ばれてきた食事をしり目にそんな事を。
食事に関して感想はなし。まあ、当然といえば当然。

「助言、感謝する…精査も終わったソロソロ失礼しよう」

長々と語るつもりもなかったがツイツイ話し込んでしまったソイツ。
自覚はないが割とお喋り好き。
303ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:49:51 ID:2B8 [9/9回]
>>302

「確かに、そうとも取れる。人は何かと夢を見たがるものだからな」

可能性とは夢であり、そして空想だ。このゴーレムを作った人間は一体何を描いたのだろうか。

「それをゴーレムが言うと説得力が増すと言うものだな、人の可能性は確かに無限だ。ただその方向性は誰にもわからぬ、その本人でさえも、な……」

自分の未来など分かるものはいない、明日自分が無事に生きているのかさえもわからない。
そんな中、前を向いて生きていくにはとても難しい。だがだからこそ理想を描いて進まなければならないのだと。

「あぁ……また機会があれば」

そうしてゴーレムがそこを去れば彼女は食事に戻ることだろう。
今日の不思議な出会いに想いを馳せて。

//それではこのあたりで〆でしょうか?ロールありがとうございました!!
304 : マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:51:38 ID:PfK [9/9回]
>>303
//ありがとうございましたー
305ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:52:26 ID:gmC [6/6回]
>>296

「も…もってねえのか!?」

あからさまに動揺するオーク。アレが吸えると期待していたゆえ反動もデカい。
このオーク、オシゴト柄、結構人里に居たりすることが多かったため、
けっこう俗に染まってしまったところもあるのだ。その一つが煙草だ!

ハーフリングの側で目に見えてザンネンがっているオーク。
魔物学の学者さんが見たら卒倒するか、狂気に染まって邪教に走るレヴェルのアレだった。

「丸棒吸わない草原野郎って…オメエ、もしかしてニセモンじゃねえか?」

怪訝な目つきでとんでもない言いがかりを始める。
それならいっそ、踏んづけてグチャしたほうがまだ――と言ったところで煙草つくれると聞いたゾ!

「すぐ作れ!今やれ!オレ様は煙草が吸いたい!」

欲望に素直すぎるとはこういうことを言うのだろうか。まあ、なんともビッグな声でアピールしてくるものだ。
問題はゴルバグが材料のくだりを思いっきりスルーしていることだが、他人の話をちゃんと聞かないのはオークだからしょーがない。
ジロリと彼女を睨むとズボンに手を突っ込んで何やらゴソゴソ探って、

「ただとは言わねえぞ!コイツをくれてやらあ!」

スボンから取り出されたのは真っ赤な傘をもつ長細いキノコ…レッドキャップ!!
強壮剤製造に使われ、口にした者の魔法の能力を一時的に強化するというレア錬金素材!(群生地が無いため)
それが何とも大きく滋養がありそう。ちょっと匂うのがタマにキズ。

売るにはもちろん、コレクションとしても良き品なのだ!
306アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/28(日)23:54:20 ID:m2a [7/7回]
>>300

はてさて、当面の目標は固まり。
あとは食糧の調達といざなれど
魔性の小悪魔めいた無自覚の誘惑には抗いがたい
(勝手に)焦らされお預けを食らっている身としては湧き上がる触れたい欲に抗うのは些かきついものがあり
薄紫のベルトスカートとハイソックスの間、露出した肌色をくすぐる垂れ耳に背筋を駆け登るふわふわの快楽
イルカ声と共にかけるはやや震えた声色で

「……あの、もし。宜しければ、なんですが」
「依頼料……を、少しおやすく致しますので。その、出来れば」
「耳を……少しだけ」

欲望を堪えて、律儀にも答えを聞くまで。見下ろしたつむじと上目の顔をじぃ……と穴があくまで見つめた
無表情の赤い双眸は初めて動揺に揺れ、肩を揺らして吐く息はほんのり熱っぽく
307ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/28(日)23:59:18 ID:aov [7/7回]
>>301
「……ぬぅ。それはまた……お耳が痛い話じゃのぅ……。」

古代技術の研究と解明と聞いて瞳こそ閉じたままであれど。
もごる唇と下がる眉尻がなんとも微妙そうな答申を返していた。

「何が生まれるかと言われれば知っておる。利器による至便の時が来る……じゃろう?」

渋り渋りながら開いた瞳が碑の下から申し立てるイサナを捉える。
睨む訳でも無く。笑う訳でも無く。
何処か居心地の悪そうに、如何にも話し難そうにその輪郭をなぞる様にと瞳は揺れ続ける。

「貴様は生まれた〝それ〟で何がしたいのじゃ。ただただ生みたい等と言う訳でもあるまい?」

酒の潤いを未だ感じる唇をつぷりと開きながら、問いに宿ったイサナの確かな熱の向かう所を問うた
308ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:01:13 ID:1BE [1/3回]
>>306
「み、みみ……?……耳っ?」
「……あ、こ、これですか?えぇ、全然構いませんよ」

意外そうに目を見開いたのは、しかし体調の不良などではなかったという安堵も含まれている
手ではたはたっと揺らして見せて、微笑み頷き片耳をずいっと寄せてウェルカムの姿勢
ある程度、体に触れられる事に対しての忌避感は有しているが同性のそれも真面目そうなアゼルならば大丈夫とのゆるーい確証があるのだ

「ふふふ、これでお代が安くなるのなら幾らでもどうぞ?」

触れれば毛並みは艶やかにもふもふと、そして中はもっちりそしてほんのり温かい
しかも謎の弾力性までがあり、少し引っ張るくらいならばみよーんとそれに従って伸びるであろう
309イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:06:58 ID:KK7 [1/2回]
>>307

「はぁ?
ただ生みたいんだよ。
なにせ古代技術を解明して運用してくと面白いんだ、私が」

一足す一はと問うて答えは田んぼの田でしたと言うレベルの屁理屈。
しかも自分本位のそれを平然と言ってのける。
盤上遊戯でも他人ガン無視でひたすら自分の得点を稼いでいくタチであるのは見て分かる事だろう。

「しかも金になる、やらない理由が見当たらないしなんでみんなやらないのかわからないくらいだね。
アンタら人生燻っちゃいないのかい?」

見ての通りのダメ人間、まともな職にはつけそうもない思考故にこうして電基漁師をやっているのだろうとアタリをつけるのは容易いだろう。

「というわけだ、邪魔するよ」

何がというわけなのか、そういった理屈を抜きにしてまた記念碑に座り込もうとする。
恨みを抱かせれば根深いタチなのも見て分かる事だろう。
310ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:13:22 ID:fiB [1/1回]
>>305

「……分かった、交渉成立だ」

ああ、里で学んでてよかったとこの小さな種族は心の底から思ったそうな。
好奇心旺盛な彼女は色んなことに首を突っ込んでいる経験から、実に様々な事を覚えているのだ。
煙草作りもその一つ。覚えてなかったら赤いシミの一つになっていたかもしれない。

「ただし良質なものを作るとしたら相当な時間がかかる、簡易的なもので我慢してくれ」

と言うと、あたりを散策し始める。
逃げないと言う意思を表すためか、トゥイを一匹残したまま――
……トゥイはちょっと寂しそうに嘶いた。全く都合のいいやつである。



ここは世界樹浅層、材料になる葉っぱはすぐに見つかった。
……正直奇跡的でもあるが。

「これが煙草の葉だ、本来ならじっくり数日乾燥させるんだが……待つのは多分嫌いだろう?」
「軽く乾燥させて葉煙草にしよう。火の付きは悪いが、普通の煙草よりも強烈だ」

と日のあたりのいい所にぽんと置いて、

「糊代わりになるキノコとかないかな、あれば助かるんだが」

少し期待を込めてゴルバグへ問うのだ。
311アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:16:34 ID:Jgg [1/6回]
>>308

「……よろしいのですか?本当に?」

基本的に亜人類は特徴の強く出ている部位に触れられるのが得意ではないと知っているからこそ、切り出せずにいて。
タガが外れて、受け入れて貰えたのなら。もはや遠慮する必要はなく
かがみ込むはルゥロの真正面、丁度お腹がルゥロの眼前に来る位置
まずは右手を伸ばして耳の上外側を指でなぞり。ついで人差し指と親指で挟み込むようにして兎耳を堪能

「……ぁ、ぁぁっ……」

感極まったようなイルカ声を上げ、極上のもちもち加減の耳を立てるようにみょーんとのばしてみる
耳の頂上から側面を人差し指が降りていき、もふもふの内側。耳の穴まで指の腹が触れようとしていて
もし上目で表情を窺えたのなら、無表情が嘘のように恍惚と蕩けて。赤い双眸は少しばかり垂れていた
―――――ここで止めなければ、耳を玩具にされること必須である
312 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/29(月)00:26:47 ID:ohi [1/2回]
>>309
「若いのぅ。」

イサナが記念碑をよじ登れば、ヤヅカはかつんと草履の底を鳴らして立ち上がり。

イサナが頂きに足をかければ、ヤヅカは反物の裾ごと浮き立つような両足を垂らし。

イサナがそこに尻を収めれば、ヤヅカは碑が聳える地べたへと上絹を揺らして降りた。

上と下がまるっと入れ替わって見下ろすが見上げるになる。あからさまに避けて、明確に坐を譲った。

「貴様、俗世に向いておらぬようじゃ」

深い意味が籠って居そうな、それともほんのりと朱と熱の乗った肌を晒した酔っ払いの戯言とも捉れる曖昧な言い分のまま。
視線はイサナの頭頂からゆっくりゆっくり落ちて行き、眼、口、首、胸、腹、足。
滑り落ちる眼はそこで止まらず、そのまま石碑に刻まれて居る名前を上から順に流し見て行く。

「世捨て人にはならぬようにするんじゃぞ。それこそ人生を燻ぶらせるぞ」

碑の中ほどで落ちて行く視線は止まり。
眉も目付きも変わらず口だけを吊り上げて―――嘲笑でもするかのように―――そこにある名前を内心で皮肉った。

「儂はヤヅカと呼ばれて居る。貴様の名は何というのじゃ?」
313ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:31:21 ID:1BE [2/3回]
>>311
「はい、全然遠慮なさらず」

その中でもルゥロは多少変わり者なのであろうか
耳よりも以上に、否としている部分がある故であろうか
ともあれ確認された所で、全くウェルカムなスタイルに変化はない

「……ん、……むっ……?」
「ぉ、おぉぉ……!?……ふへぇー……ひゃいっ!?」

その触り具合はしかし、想像を遥かに超えていた
実際ルゥロも手持ち無沙汰な時に自身の耳をもふもふする事はなくはない、それだけ気持ちいいからだ
アゼルの言う所の触るのもその程度だと高を括っていたのだが、断じて否
その耳撫でテクニックに思わず声は漏れ、耳奥まで至ればビクッと肩が跳ねる

「……ふひぃー……あ、あのォ……、あ、何でもないです、どうぞどうぞ……」

苦笑と共に見上げれば至福の表情、それを制止する事など残酷なマネは出来なかった
314ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:31:28 ID:whm [1/5回]
>>310

まあ、実際ベルは結構頑張ったと思う。
ベルが煙草の葉を探している間にゴルバグはトゥイをじーっと見ていた。

「腹ごしらえも悪くねぇ…」

とか呟いた時にゃ、ゴブリンズがまたまた調味料キノコの準備を始めるは、
座っていたゴルバグがちょっとずーつちょっとずーつトゥイの方に接近してきているはで、
とてもハラハラドキドキなひと時を忠馬も楽しんでくれたように思う。

戻った時のトゥイの反応はともかく、ゴルバグは両手を上にして吼えたくらいだ。

「糊…くっつくもんか?おい、てめえら!」『デシッ!』

持ち物を把握するとかいう細々としたショボい事柄は100%下っ端ゴブリンに押し付ける。
それがオークの古式ゆかしい生き方なのだ。こうして貴重で大切な時間を有意義にイバり散らすことに傾けられる。

『青のゴークシュルーム、デシ。こうして混ぜると粘着質のペーストになるデシ。乾くと固まるデシ』
『緑のモークシュルームと混ぜたら駄目デシ。一緒に混ざるとヤバイ効能カマすデシ』

混ざるとヤバイ幻想引き起こすペーストになってしまうとか。混ぜるなキケン!

「草原野郎、オメエは弓つかうんか。非力野郎のくせしてよくやるぜ。がははははっ!」

ベルが作業している間、珍し気に彼女を見ながら自慢の力こぶをアピールしたものだ。
グラスランナーが弩を好んだのは、その小さき身体と膂力ゆえもあったという。エルフみたいな長い腕と生来の資質があれば話は別なのだろうが。
まあ、ここでベルがワザワザ己の手の内を明かさねばならぬ理由など何一つないだろう。
315イサナ ◆</b></b>OpC/e5RaBI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:38:44 ID:KK7 [2/2回]
>>309

「まだ20といくつの小娘なもんでね、魔術だの技術の真理とかいう夢追うのはアリだろ?」

かか、と笑いを零して見下す構図になるのを受け入れる。
心中でどうだかは読めないものの、目線はしっかりと下にいるヤヅカを捉える。

「俗世なんかに向くもんかい、仮にも魔女だよ私は」

どう見ても電基漁師、次いで何かしらの傭兵といった佇まいで自分が魔女であると主張する。
やや無理があるそれを素面で当然のように言ってのける様は自分への疑問を感じさせない。

「私はイサナ、魔女のイサナ。
どーせ私世捨て人にもなれやしないさ、自給自足なんざ面倒すぎてやる気にもなれん。
ここの方々のように立派な事もやるつもりはないがねぇ……」

ぶらつかせた足で石碑を二、三度叩いてみる。
敬意とかを感じている様子ではないが、今のヤヅカの言葉に思うところがあるらしい。
316アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:44:56 ID:Jgg [2/6回]
>>313

「もちもちのやわらかさ……」
「それでいて弾力のある……ふわふわの綿を触っているような」
「すん……甘い香りは耳から……頭からでしょうか」
「側面はまた……コリっと弾力のある何かが……噛み付いたら……美味しそう」

夢中になったアゼルにルゥロの反応は目に入りにくいようで
自分による自分のためだけの品評が開催された。
耳の根元の裏側を三指で頭皮ごと揉みほぐし、根元から頂点までを逆さにした人差し指が撫であげる
やや生ぬるい吐息が降りかかるのは兎耳朶の奥、その手前の皮膚に
夢のもふもふが幸せそうにその表情を崩して物騒な言葉すら吐き出させ

「ぅぅぁ……」

感極まったイルカ声は、やや筋肉質な両掌をルゥロの細く折れそうな肩に押し当て、そのまま前方に体重をかけ倒そうとし……

「……ぁっ、し、失礼致しました……つい、夢中になってしまい……」

ギリギリのところで踏みとどまった
つい我を忘れた事を恥じてベッドから離れ、先程のルゥロと同じように深々と頭を下げる
ルゥロの反応次第では土下座も辞さないだろう
317ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:57:23 ID:1BE [3/3回]
>>316
「に、匂い!?匂います、私……!?」
「噛まないで下さいね!?美味しくないですよ!?」
「……んひぃ~~~……」

色々てんやわんやにツッコミを入れつつもしかし
耳奥まで至る紅色の湿っぽい吐息にぞわりと肩を竦めて喉から漏れ出る高い声
その感覚冷めやらぬ内に肩に力がかかりくてんとベッドに仰向けに転がって

「……のー、ぷろぐれむ、です……大丈夫、大丈夫……」

秋の紅葉めいて染まる頬と瞳、そして苦笑

「……ま、まぁ、取り敢えず、ルートの確認を……しましょうか……?」

改めてお仕事のお話に強引にシフト
ともあれ旅路の途中の数日間はきっと触り放題であろう、やったね

//眠気がそろそろにつきまして、この辺りで締めか凍結大丈夫でしょうか…すみません
//取り敢えず一旦お疲れ様でした、ありがとうございました!
318ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/29(月)00:57:39 ID:tGh [1/3回]
>>314

そう呟いた日にはトゥイはおい嘘だろと言ったような表情で震えあがっていたに違いない。
ゆっくりと近づいてくる緑の巨漢とその小使、生きた心地がしなかっただろう。

煙草の葉を持って戻って来たベルを見た時には一目散に彼女に駆け寄った。しょうがないね。

「ああ、ありがとう。葉っぱの方は……うん、このくらいなら巻いても問題ないだろう」
「こうして巻いて糊で固めて……と、あとは乾くまで少し待てば出来上がりだ」

手作りの葉煙草……もとい葉巻は再び日の当たる所に置かれる
残念ながらまだ煙草にはありつけない。じっと我慢の子である。

「この弓は特別なんだ、私でも矢が撃てる仕組みになってる」

力こぶアピールをやっぱりオークの筋力って凄いなぁと感心して見つつ、弓に関してはそれだけ伝えた。
実際、この弓は機械の力を使っている為非力そうに見える彼女でも引けるのだ。
他にも見掛け以上の威力を秘めているなど、発掘品特有の謎めいた超技術が使われているのだが、それはここでは明かさない。

「そっちも随分と面白そうな物をもっているな、あの発掘品の乗り物は何処で手に入れたんだ?」

それよりも先ほどから興味を持っているのは例のバギー。
世紀末アトモスフィアを感じるそれを指差して質問するのだ。
もちろんゴルバグが答える義理も無いし、さっさと煙草を寄こせと迫るのもアリだろう。
319 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/29(月)01:07:51 ID:ohi [2/2回]
>>315
「くふっ。貴様が向いているかどうかを言ったわけではないのじゃがのぅ」

ばさりと翅の様に長い長い袖を指ごと口元に寄せて、染み出た笑いを雲の様に隠して。
記念碑を足で叩いたイサナとは対照的に、空いているもう片手の指先で掘り込みを擽る。

「理に触れれば智為りや。智を説けば叡為りや。」

「くふっ。探求に立派であるかどうかなど意味もないじゃろう?」

「〝探す〟も〝求める〟も泥塗れになるのも厭わぬという事じゃて」

柔く柔く擽っていた指先が、気でも違えた様に筋ばって伸びた爪が刻まれた掘り込みの一部を削り取る。
がり、と言う短くも人を畏縮させるには十分な音と振動が上に乗っているイサナには届くだろう。

「ん~……。貴様のせいで儂の愉しみが台無しじゃ」

爪にこびりついた記念碑の屑を、尖らせた朱唇からふぅと吐息を吹き掛けて散り散りに払って。
擦れば滑らかな手触りを還す背筋を、引っ掛けた反物とそれ以上に重みのある乳ごと持ち上げて伸ばす。
ぐっと伸ばせば、柔らかな背なの筋がより柔らかくなるのが見て取れるものだ。

「こうもなれば酒でも飲んで紛らわせるとするわい」

くふ。ともう一度笑いを零すと、高底の草履でくるりくるり器用に踵を返して背中を晒して去って行く。

イサナから。記念碑に刻まれた自らの名から。

//申し訳ありません、半分意識が飛んでおりました…
//このレスでこちらは〆とさせて頂きます。お相手ありがとうございました!!
320ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)01:18:01 ID:whm [2/5回]
>>318

「丸棒…グシシシシシッ!」

煙草が着実に完成に近づいているとなればドンドン上機嫌になっていくオークである。
実際、なんと単純明快な生物であろうか。しかしこれは強みでもある。

偏屈なエルフの学者はかつてこう言ったという。ベルも何処かで聞いた覚えがあるだろうか?

≪オークは野蛮である。野蛮であるがゆえに彼等の社会に嘘は無いのだ≫

「特別(スペシャル)――ああ、デカい音が鳴るとかか!」

何故そうなると頭を抱えたくなる反応だが、オークだからしょうがない。
さて、バギーについて聞かれたので自慢ついでに答えるのはアリアリだろう。

「オークってのはな!スピードがなきゃいけねえ!スピードが無いのは腰抜け野郎だぜ!
 だからオレ様みたいなビッグなオークは、遺跡でチョッ速なブツを見つけなきゃなんねえのよ!」

オークにとってビークルはステータスなのだ。
だから様々な遺跡にこもり、フレームやらエンジンやらを発掘することに精を出す。
より速く、ヘヴィで、殺り根性あふれるものが重視される。

「ようするに色んな遺跡から見つけたモンをブチこんで完成ってワケよ」

だからか、おんぼろバギーは統一感がなく色々とチグハグだ。
暴発寸前までオーバーチャージされたエンジンに車両フレームにスプラップを張り付けたボロッちい車体。
一発でも直撃を食らえばオダブツ間違いなしの実に割り切った構造をしていた。

しかし――オークはスピードを求める習性持ち。珍妙な嗜好もあったものだが――
イナカ(田舎)オークはともかく、グンカ(文化)的なオークにビークル持ちが必然的に多いとなれば、
案外、人類にとっては愉快ではない状態になっているのかもしれない。

「やい!丸棒はまだかッ!!」

それはそれとして催促アッピルだ!
321アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)01:26:33 ID:Jgg [3/6回]
>>317

思えばやりすぎたと
満身創痍でベッドに横たわるルゥロを見て反省するのだ
未だ興奮冷めやらぬ夢のもふもふに、トリップしかける脳内を律する
ベッドへと仰向けに倒れたルゥロの肩を2度叩けば無事を確認して

「……こほん」
「ルートの確認と、食糧調達……まずは先に食糧調達から、行ってきます」
「その……本当に失礼致しました……」

道具屋へと向かうその背は僅かな哀愁を帯びて
溢れ出た深いため息はどちらの後悔なのだろう
ともあれ、二人は循環都市ユグドへ向けて旅を進めることだろう

//それでは〆ますね、楽しめました、ありがとうございましたー
322ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/29(月)01:39:10 ID:tGh [2/3回]
>>320

「……なるほど」

そんなとある学者が言った言葉をふと思い出す。
欲のままに生き、そして死ぬ。何とも単純明快な生き方だろうか。
ベルはそんな生物にある種の潔さを感じていた。

まあ、野蛮だのなんだの言えばシミにされる事間違い無しなので決して呟きはしないが。

「意外と荒っぽい作りなんだな……だが、悪くない」
「どれほどのスピードが出るのか是非見せて貰いたい所だ」

あのチグハグ感漂う車体からどれほどの速度が出るのだろうか。
この巨漢が乗っても壊れない頑丈さは何処から来るのだろうか。
触ってじっくりとみてみたい欲求に駆られもしたが、流石に持ち主の前でそんな勝手な事は出来ない。

「ああ、ちょっと待っててくれ……っと、こんなものかな」

ちょんちょんと指で触って固まり具合を確かめつつ無事完成した様子。
銘柄の無い極太の葉巻。加えればオークの厳つさも相まってマフィアのボスよろしくとても映えるだろうか。

「よし、即席の葉煙草の完成だっ」

我ながら上手く出来たとうんうん頷いて満足気。
実際かなり良くできた方だ。

「さあどうぞ、さっきも言ったように普通の煙草よりも相当キツいよ」

と葉巻を差し出すのだ。
即席葉巻、茸風味。さて、そのお味は気に入るか――?
323ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)01:48:12 ID:whm [3/5回]
>>322

実食!!

「――スゥウウウ」

先ずは火をつけず鼻でパッパを愉しむ。もう丸棒とも言えないコレは何と言うべきか。
ハがどうとか言っているのでハッパでいいだろうと結論。

「よし、いくぞ!!」

車体に凄い勢いで先端をこすらせてムリヤリ火をつける。
そのまま口に咥えるとあっという間にモックモックと煙が発生し、
ブハーっと、口中から大量のケムリを吐き出す。

「う…うめぇ!!」

グハーっとハッパに大満足しながら、レッドキャップをポイっと寄越した。
感動のあまり両手をバッと天に向けたほどだ。

「草原野郎!おめえサイノーあるな!このゴルバグ様のお墨付きって奴だ!ガッハッハハ!」

しばらくはこーやってゴルバグ…悪名高き最強挽肉屋はケムリを大いに楽しむ事になるのだろう。
ベルもベルでこうしてたくさんの珍しいキノコをゲット&オークについて(無駄に)賢くなったので正にWIN-WINな邂逅となったよーな気がするのだ。

//ではではキリもいいのでこれで〆で。ありがとうございましたー!
324 : ベル◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/29(月)01:58:21 ID:tGh [3/3回]
>>323

投げてよこされる高価な錬金素材。扱いの雑さもまさしくオークか。
そうして受け取った物は大切に鞄の中へとしまわれていく。

「気に入ってくれたようでよかった……それじゃ私はこの辺りで」

ゴルバグという名前、何処かで聞いたような―― なんて考えながらトゥイに荷物を積んで、
手に入れた戦利品にホクホクしながらその背に乗るのだ

「また機会があったら会おう、その時はイェヴィの話でも聞かせてくれ」

そんな事を言って、ゆっくりとまた人混みの中に消えていくベルであった。
本日の戦利品、まどろみヒカリゴケ、レッドキャップ、そしてオークの知識?

/こちらこそありがとうございました! 楽しかったですー!
325メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)03:47:43 ID:5dZ [1/7回]
>>206

「本登録された私の御主人様は、過去に一人だけ存在します。データは……データは破損していますが」

(仮)ではなく本来の意味での御主人様となると、実質的には存在していないと言ってもよいだろう。
珍しくはないとは言え、このメイドロボもまた、強力な科学力によって生み出されているのは容易に見て取れるだろう……長い年月の経った発掘品となれば。
そういうことは頻繁に起こり得る。機械とて確実ではない。珍しいことではないが……しゅん、と淋しげにしていたり、そうじゃないかもしれない。

「そうですか。それはおそらく、私の権利を持つ企業のマーキングと推測できます、『豊和工業』と書かれていますが……データは破損しています。詳細は不明です。
 承知しました、ナーズ様。……如何でしょう。私の肌は人間の物に可能な限り近づけられたナノスキン構造です」

なんと書いているか、どう読むかは登録されているが、それでもデータの欠落は著しく、それが何なのかは理解できないようであった。
去っていく猫をカメラアイが追いかける……その間にインナースーツや肌に触れたならその手触りを感じられることだろう。自信ありなようだ。
引っ掻かれた箇所へと視線をやったのならば、当然の如く傷痕はある……あるが、血液のようなものがあるでもなく、ただ破れるほど深くもなく。
皮膚が裂けているが血が出ない、といった、妙な違和感を受けるかもしれない。

「洗髪ですか。承知しました。私はメイド、私に感情はありません。遠慮せず、なんなりと申し付けくださいませ。
 ……確かにナーズ様の頭髪はきったな……不衛生極まりないものです。血液は細菌の温床です。業務の最中であれば兎も角、定期的な洗浄を推奨します。」

桶の水をだばっと道の傍らの側溝に流しながら、了承するのだった。
メイドロボ、とは言えロボットである以上、人間と同様の感情を求める者はいなかろう。本人もそう言っている。感情がない、無いと言ったら無いのだ。
そして指先が開くと、清潔な水がダバダバと出てきて桶の中を満たす。流石に、動物を洗い続けた水をそのまま使う訳ではないようだった。

「それでは失礼致します。私の洗髪は夢の如く体験を提供するというキャッチコピーが登録されています。どうか御安心くださいませ」

すっと取り出したのは、先ずは清潔な白い布と霧吹き、そして透明なフィルムである。どこからともなく道具は出てくるし、どうにも現在の縫製技術のそれを超えた物。
先ずは首元にフィルムを巻いて衣服を保護。全体に軽く霧吹きをした後、水を浸した布で髪全体を拭き取っていく。付着した血液を解し、一つ一つ落としていくのだ。
背中を向けているのであれば、機体を近づけて、柔らかく胸を押し付けながら前髪のそれも。

「……切ったほうが早いかもしれません……」

感情は存在しない。無いと言ったら無い。
ともあれその一つ一つを解したのであれば、次に取り出したるは特殊な形状の平たい櫛である。
白い布と桶の水で石鹸を泡立て、両手で髪の軽く馴染ませると、それを使って頭皮を先ず洗っていく。多少の刺激にはなるかもしれない。
その後、毛髪の一本一本を丁寧に扱うように、手櫛で髪全体を柔らかく洗浄し、最後に指先からまた水を出して泡を洗い流す……随分便利である。

「お待たせしました、御主人様。これにて洗髪は完了となります。至らぬ点は、ありませんでしょうか」

そしてそこに正座して、作業の完了を告げるのである。

/遅くなりました、すみません!おそらくこちらは今日はちゃんと返信できそうなので、どうかよろしくです……
/文章の齟齬はありませんので、お気になさらず!
326セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/29(月)07:15:01 ID:EUl [1/2回]
>>280

「遺物使い。獲物の方から狩られに来てくれるとは……私は運がいい」

この異様な肉体の硬さ、生半可な攻撃では傷付けることは叶わないか。
反撃の拳を前に虚空に手を伸ばし、そこから一振りの剣を取り出す。
単純に受けきるのは難しいその一撃を、刃に纏った風でその重みを分散させふわりと流して後方へと下がる。

「祓葬…」

自らの手首を剣で女が薄く切り、血に濡れた刃を地表に突き刺すとそこを中心に血色の円陣が広がる。
男の足元まで円陣が広がると魔力が鳴動し、地面が揺れ始める。この円陣の中にいるのはまずいと男には分かるはずだ。

「血柱……散ッ!」

血色の結晶の塔が地面から勢いよく突き出して周囲の木々を薙ぎ倒していく。女の一言で結晶は次々に爆ぜ、その無数の破片が男に襲い掛かるだろう。
327ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)08:18:38 ID:Es0 [1/1回]
【アス・オブ・ジ・アース】……荒地のド真ん中に存在する超巨大縦穴。古代文明の採鉱船の停泊跡

モレロ地方の荒野には古代文明の採鉱船が地中深く、岩盤に突き当たるまでボーリング採掘を行った痕跡が幾つも残る
その中でも日中ですら底が見えない程深く、穴の直径が500メートルを超える巨大なものを〝地球のケツ穴〟と電基猟師たちは呼ぶ
コンクリートで縁を強化された穴は長い時を経ても崩落せずにこの地に姿を留めており、内部には大量の鉱石クズや古代文明の機械が今でも取り残されている
かつてはこの穴に数千人の作業員と数万のドローンが採掘を行なっていたことを想起させるような階層式のそこを、マゼンタ色の髪の少年は数日がかりで漁り呆けていた

「よっし、大漁大漁」
「グリズリー!、ヘイトフル・エイトまで後何キロ?」

布袋に大量の機械部品と輝く鉱石を詰め込み、手押し車に並べる少年。お供として連れている大きなロボットにも同じような袋がいくつも括り付けられて
パンパンと袋を叩いてその重みを確かめれば、はちきれんばかりの笑顔を浮かべ少年は手押し車に力を掛ける
地面と身体が平行になる程に思い切り力を込めて、亀の如きスピードで荷車はロボットの足元へ
その太ましい四肢や背中のハンガーによじ登っては袋を載せていたのだが、数日分の荷物でどこも満席
しかし置いて帰るには惜しいそれを、ついには己が乗るべきコクピットの中にまで詰め込み始め
そろそろ帰還を果たそうかと、拠点たるトラックまでの距離をロボットを動かすシステムAIに問い合わせる

『目標地点まで2.77キロ』

無機質な声で短い返事が返る。彼は古代文明の遺物であり、本来はAIを用いた自律行動が可能な種類のものだった
しかし少年が発掘した際にはAIのコアを司る部分が欠損しており、マニュアルでの操作こそ可能だが自律思考に必要なAIが存在しないのだ
故に操縦はキツキツのコクピットの中で、パイプやステーなどに身体をぐいぐいと押されながら行う事になる

「うっへぇ、大分深くまで来ちまったな……」
「ま、ラヴェジャーに出くわさなきゃ大丈夫だろ……行くぞ!ハイヤ!」

飛び乗ったコクピットのハッチを閉めようにも圧死してしまいかねないこの狭さ
しょうがなしにハッチを開け放ったまま、やれ発進だと操縦桿を握りグリズリーを立ち上がらせる
頬は飛び出た布袋の突起に押されて歪み、ハッチ明けっぱの警告灯とビープ音が鬱陶しい。しかしカネには変えられぬと重い足取りで上階へ続くスロープを登り
そんな状況に出くわす人物は存在するだろうか。迷い人、略奪者、同業者。まさか居ないとは思うが観光人。運命によって鉢合わせる人間は多種多様である

//置きになりますが……
328 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)10:01:24 ID:4Zg [1/11回]
>>321
ぺちぺちと肩を叩かれればその度にぴくぴくーんっと痙攣めいた震えが起こる
苦笑と共になんとか上半身を起こし、

「あ、ありがとうございます……」
「……少し、ちょっと、休ませていただいても大丈夫でしょうか……?」

とベッドに腰掛けたまま申し訳なさげに告げるのであったとさ

//改めまして、ロールありがとうございました
//この後道中お世話になりユグドに到着後、依頼完遂にて報酬を支払い取り敢えず一旦解散した、な感じで大丈夫でしょうか
//また宜しくお願いいたします
329◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)12:40:59 ID:jEs [1/3回]
>>327

遠方よりドンドンドコドン!ノイズィな重低音と野太い叫び声。更には舞い上がる土煙。

「「「GAAAAAAAいくさだぁぁあああ!!」」」

こちらに向かってガンガン駆けてくるのは――イノシシの大群!?
否、とくと見よ!雑多で粗末なブッタ切りを掲げてイノシシを駆るフレッシュな緑の群れを。

オーク・ボアライダー…荒野の略奪者である。
やって来たの人間ですらないという悪辣なる存在Xの配剤であった。

あるいは略奪者という言葉は当てはまらないかもしれない。
この連中ときたら、略奪のために暴力を振るうのではなく、暴力のついでに略奪をするという、
手段のためなら目的を選ばない――つまりは極めてクレイジーでアレな魔物なのだ!

ボアライダーの略奪団がトラックを追従追従また追従。

//こちらも夜まで置きですがよろしければー
330ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)14:24:52 ID:F5h [1/5回]
>>329
「ゲェ!グリーンスキン共だッ!?」

ここからトラックを停めてある地表まで約3キロ、直径数百メートルの巨大な穴底に響くはずのない、地鳴りの如きノイズが轟く
何事かと思って天を仰げば、採鉱跡の砂塵をブチ上げながら螺旋状の通路を駆け下りてくるイノシシライダーの一団が目に入る
そしてソレを駆るのはニンゲンですらなく、極めて凶暴なオークの中でも一際知性に欠ける連中だ
略奪をツマミに暴力を楽しむような連中にパーレイなど通じるはずも無く、サイは逃亡という選択肢に即決

「引き返せッ!アイツらがここに来る前に昇降機の所まで走るゾッ!」

『重量過多』

「ゴタゴタ言うなッ!走れ走れ走れーーーーッッ!!」

穴の螺旋側道を登って逃げようにも、一本道なそこを通ると言うことはいずれ駆け下りてくるオーク共と正面からカチ合うということだ
そこでサイは妙案を考え付く。一旦引き返し、物資運搬用のエレベーターで地表へと戻れば側道を通らずに逃げ果せられるという算段なのだ
こんな策を思い付くとは流石はオレ様なんて自惚れながら、サイとグリズリーはドスドスと重い足取りで駆け
括り付けた布袋からは足跡めいて重機のドアやらホイールナットやらをバラバラと撒き散らしてゆく
331ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/29(月)14:26:45 ID:qY5 [1/4回]
>>325
「そうなのかー。でーた? 直ると良いのにな」

存在していたが確認は出来ない。メイドロボのメモリー的なモノもある種隠された遺物のような物かとナーズは解釈した。
軽く言いはしたが、この時代とメイドロボが作られた時代の技術力の差を考えるにメモリー修復など雲の上の話だろうが。

「お前を造ったところなら凄いところだったんだろうな。……うん悪くない、ナーズ様」
「柔らかい。女の肌って感じだ、触ってたい。……でも血は見えないな」

読み方を教わり、簡単に褒めあげる。思考回路は実に単純なようで様付けにも言い様のない高揚感を見せていた。
そして不躾につついたり撫でたりする手から伝わる質感にやはり至極正直な感想飛ばす。見えない血を疑問に思うのは違和感を覚えやすいほど傷が珍しくないためで。


「今すごい失礼なこと言われた気がする、メイドロボ。先に洗うべきだったかな、でもお前に洗ってもらうし良いか」
「水そっから出てるのか、なんでもありか。…………お前造ったのって相当自信持てたんだろうな」

正直というか直球な意見が聞こえた気がして背を向けたまま首から上だけ振り向いて不機嫌そうな目。もっとも誤魔化されたらすぐに落ちるが。
不衛生と呼ばれても迷惑なことに洗われることが幸運とした様子はやはり相手が相手のためか。
ダバダバ音にまた振り向いて機能の多様性に面食らったり。キャッチコピーに昔の逞しさを感じつつ保護のフィルムを見てそれを指でつつき出す。口には出さずとも珍しく思ってるのがよくわかるだろう。

「切るのはやだな、まだ早い。……櫛か? …………うおー」

髪の毛から血が落ちていけば赤黒さに汚れた髪は明るい紫色の艶を取り戻していく。当人が覚えるのはさっぱり洗われていく感覚と女性特有の柔らかさへの幸福感。
切りたくはないと感情の無い(?)相手に抗議しつつ、頭皮への刺激にやや身動ぎ。誰が得するのか。便利機能で〆と来れば、やはり便利と口から漏らす。

「凄いな、べっとり感がなくなったぞ、至らぬどころか十分なくらいだ。流石メイドだなほめて……ほめてつか……ん?」

なお乾かし機能はどうだろうか。それも含めての作業完了ならば忘れていい。
当の本人はといえば身体ごと振り向いて見せたその目の輝きは感動すら覚えていそう。だが褒める際にそれなりの言い方をしようとして言い淀みまくって。

「凄いぞメイドロボ、俺は貴重な体験をした! ……お前ってこの街が拠点なのか?」

結局シンプルな言葉に落ち着いて手を握ろうとしながらこれまた疑問。御主人様不定なら、一ヶ所に留まっているのも不自然に思ったか。
なお仮に握れたとしても、離せと言われれば素直に離すので対応はご自由に。

//こちらこそ遅れてすみませんー、どうかよろしくです
//ありがとうございますっ
332◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)16:05:40 ID:jEs [2/3回]
>>330
「ダッガダッガダッガッ!くそ、当たらねぇ!」

上からビュンビュン粗末な斧を投げまくるもグリズリーにはなかなか当たらない。
そして、たまたま当たったとしても流石にキアイと殺り根性不足のため装甲に弾かれてしまう。

しかし防御力はともかく故意にこぼされる障害物は重量級のボアとオークには問題にならないのか、
やたらビョンビョン跳ねて容易に回避。そのままズコズコと駆け抜ける。
無駄に高い騎乗テクと頭がアレなために下り坂全力走行に対する恐怖心ゼロの嫌なシナジーコンボだ!

だが、それでも煩わしさは相当なもので瞬く間にボアライダー達の怒りがファイアする。

「人間野郎!止まれ!オレ達自慢のコイツをぶち込んでやるからよお!」

言うなり掲げられたのは平べったくて丸型の鉄のカタマリ。これぞ近距離で機械野郎とのやり取りをする時に活躍する、
強力くっつきキノコで〝はっくつひん〟にガチャリピタコンとくっついてドガーンとくる吸着爆弾、
通称「ビタコンボム」だ。火薬キノコもあらん限り詰め込みまくってパワフル満点の頭がわr…ナイスな一品だ!

モチロン時限装置なんて惰弱なシロモンなどなく吸着と同時に超近距離大バクハツなので。
爆炎と破片でくたばるオークも一体や二体では済まないどころか、
こんなところでソレやると最悪崩落起こって皆クタばるが、ナイスなドカーンに比べればそんなの安いもの。

キアイと狂気…もとい男気にビビっと来たオーク達は決して立ち止まらないのだ!

もしかしたらサイはこんな爆裂に頭わるい連中にたいせつな生命を脅かされる理不尽を覚えているかもしれない。
しかし、厳しい荒野の掟にあってはチャメシインシデントなのだ!
333ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)16:50:30 ID:4Zg [2/11回]
「……え、うそ、待って下さい、確かここに……」
「いや、ホントです、あるはず……なの、に……」

背筋が凍て付く思いと共にアセアセとポーチを漁る兎人
それもそのはず、傭兵との契約を終えて前金を支払おうとした矢先にお財布がないのだから

先日の親切な女傭兵アゼルとの出逢いは重畳であった、お陰で無事に旅の当初の目的であった循環都市ユグドへと辿り着く事が出来たのだ
しかして彼女と別れたすぐの後、別の傭兵を雇おうとした矢先に悲劇は訪れる
そう言えば、先程この酒場の入り口でぶつかった怪しげな男がいたなと
……つまり、そう……お財布を盗まれた

「あぁ、ま、待って下さい~……」
「……ど、どう、どうしよう……」

呆れてどっか行ってしまう傭兵達、酒場で呆然と立ち尽くすルゥロ
引ったくり犯は今頃意外と近く、酒場の裏でしめしめと女物のお財布を開き中身の確認を行っていた
334ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)17:07:10 ID:F5h [2/5回]
>>332
「くっそォ~~ッ……駄目かぁ……!」
「どわッ!!」

回収した遺物の中でも比較的ゴミっぽいものをぶつけてみたが、意外とすばしっこいオーク共はそれらをひょいひょいと回避、あるいは踏み越えてゆく
たまに振り返ったりしながら様子を窺い見ていたが、ブン投げられた手斧が剥き出しのコクピットの内部にザクっと刺されば冷汗を浮かべて
その内に大きな衝撃を感じ、サイは操縦桿を脚で踏んづけたままグリズリーのコクピットから頭を出して驚愕
背中に括り付けた高価なガラクタ達が綺麗さっぱり消えている。接触爆破のキノコボムが綺麗さっぱりに消し飛ばしたのである

「FUCK!オレ様のメシのタネが……!!」

ぼやきながらもコクピット内部へと戻り、空間装甲として犠牲となった遺物達に別れを告げて
確かに理不尽でもあるそれは、しかし荒野のど真ん中では茶飯事に違いない。そしてサイはその全てを生き延び此処にいるのだ

「クソ野郎共め……これでも喰らいなァッ!」
「ミサイルランチャー、全弾ブッぱなせェ!」

グルリと肩に搭載された自作のミサイルポッドが、追走するオークに向けて方向を変え白煙と共に幾つものミサイルを発射!
ミサイルとは言えど鉄柱にしこたま黒色火薬をブッ込んだだけのそれは、どちらかといえばロケット爆弾と言った方が近いだろう
速度はそこそこ、しかし空力も考えずにただ引っ付けただけのフィンの所為で、失敗した紙飛行機のような挙動で弧を描きオーク共の手前へ落ちてゆき

コンクリートの白い地面を砕きながら、ドコドコボムボムと派手な爆炎を上げてミサイルは爆ぜる
見た目の割に威力に乏しいそれは、オークライダーの行く手に立ち上がるファイアウォールとして進路を阻むだろう
その間にエレベーターへとたどり着いたサイは、グリズリーの腕を用いてエレベーターのフックを外し、自らの腰へガッチャコと装着
335メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)17:20:01 ID:5dZ [2/7回]
>>331

「データ・センターからの応答はなく、データ復元のための技術者も今では確認できません。データ復旧は困難かと思われます。
 私の製造に関するデータは欠落していますが、最高峰の技術を用いたことは残されています。血流は無論、ありませんが」

彼に返すのは無慈悲で機械的な返答であった。
既存技術と連携することが前提であるのならば、その技術者が存在しなければデータの復旧は困難……というのは、彼にもまたよく分かることだろう。
事も無げにそう言った。そして彼の感想に関しては何処か上機嫌に感じる、かもしれない。機械なので感情はないのであるが。
機械に流れているのは、血液ではなく電流だ。そのために、血の気はナノマシンによって擬似的に再現されているものの、違和感を持つのは当然か。

「はい、洗髪は完了です。お褒めの言葉、メイド冥利に尽きるものです。今後とも、宜しくお願い致します」

乾燥までは描かなかったのは、単なる文章のミスであり、メイドのそれではないことには留意されたし。
乾燥には、腕自体が一つの乾燥機に変形して温風を送ることになるだろう。
変形は即座に行われ、元通りに整えられたのであれば皮膚には継ぎ目すらも残らない……これもまた、技術力というものを感じさせるものであった。

「清潔な身体は健全な精神を育みます。以後、清潔を保つことをおすすめします」

そして最後に透明なフィルムを取り払うのであった。
やはり清潔への勧めを続けるのは、メイドであり、ロボであり、何より衛生観念がこの世界のものとはそぐわぬ点にあるかもしれない。

「いいえ、ナーズ様。私は御主人様を探し、旅をする現状に御座います。その最中に立ち寄ったこの街で、御主人様(仮)に衛生維持の手伝いを依頼されました。
 そのため、猫や犬の御主人様たちの衛生管理をしていたばかりです。あと五時間と三分後に業務を完了し、次の街に向かうつもりです」

御主人様を探す、というのは先のデータ欠落や本登録のことから何となく察することが出来るだろうか。
使えるべき者がいることはメイドとしての本懐である。そして無条件に誰かをそうだと決められないのは、この欠落したデータの中にある御主人様が未だ生きている可能性が。
まだ存在しているためである。当て所もなく、途方もない旅であった。
336リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)17:40:42 ID:G90 [1/11回]
>>333

「――――貴様、何をしている」

そんな引ったくり犯の背後から掛けられた声、もしも引ったくり犯が顔を上げればそこにはフルプレートの鎧を身に纏った冒険者。そしてその背中には大剣。
この街に住んでいるものならまずそれだけで"彼女"が誰か分かるはずだろう。

「その財布は貴様のものか?先ほどの一部始終……見ていたぞ」

低い声で淡々と語る。フルフェイスなために表情は伺えないがそれ故にそれが彼女の恐ろしさをなお引き立てることだろう。

//平行になりますがよろしければ…
337 : ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)17:41:12 ID:G90 [2/11回]
//名前先走りです…!
338ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)18:05:00 ID:4Zg [3/11回]
>>336-337
『あ?なんだよ何か文句でも……て、【鉄血姫】……!?』
『ち、ちげぇんだ、これは……ぶつかった拍子に偶々……ひぃいーー!!』

思わず財布を取りこぼした男、冒険者崩れの単なるチンピラだ
異名持ちを前に情けない声を上げて転がるように逃げようとしているではないか
ただ当然、ジュティスが平均以上の実力者であればその行動に対して機先を制する事が叶うであろう
足を引っ掛けるなりチョップで気絶させるなり、確定でお仕置きしてしまっても大丈夫なはずだ
とにかくそんなこんなでピンクのうさぎさんの刺繍入りのお財布が地面に横たわる
その僅か後である

「……どうしよう、宿代も払えない……ご飯も食べられない、ニンジンも買えない……」

ずーん、と無数の青線を背負って項垂れ出て来るのは兎人(ラビト)の女
流れる薄茶の髪と、白いもふもふの長垂耳は哀しい風に揺れている

//ありがとうございます、よろしくお願いします
339ジュティス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)18:18:40 ID:G90 [3/11回]
>>338

「金が欲しいのなら――自分で稼げ」

そう言って逃げ去ろうとする男にチョップ。ジュティスがチョップをすれば男はそのまま気絶……足元を見れば僅かに地面にめり込んでいた。
それを見ないふりをして財布を拾い上げれば持ち主を探す、確か持ち主は兎人の女性だったはずだ。
周囲を見渡せばすぐに見つかった、ただここで悪い欲が出てしまったのは反省しなければならないだろう。
幸いここは酒場の裏、誰にも見られることはない。

――――――――
――――
――

「お姉さん!もしかして落し物ってこれですかー?」

背後からそんな鈴のなるような声が聞こえてくるだろう。
その声の方を向けば、桃色の髪の冒険者が財布を差し出して笑顔を向けていて。
340ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)18:27:16 ID:4Zg [4/11回]
>>339
「ニンジンが食べれない……ご飯は草を食べよう、宿は野宿でいいや……ニンジンが食べれない……」
「……んっ?え、あ、ああぁぁそれ……!そ、それです!何処に落ちてましたか!?」

どよーんとこの世の不運を一身に背負うようにして歩く兎人
ニンジンが食べられないのは死活問題なのだ、こうなれば学術書や旅の装具を売って……
と、そこら辺までを想定した矢先にお財布を届けてくれるふわっふわな少女がやって来るではないか
差し出されたお財布、そして少女に跪くようにして見上げる真紅の瞳は半泣きだ
実際そのお財布はそこそこに重たく、中身もしっかり入っている事が伝わるだろう

「……え、い、いいんですか、受け取って……!?」

ルゥロの中では、拾主に8割9割中身を譲渡するくらいでもせねば受け取れなそうなものだとでも認識しているらしい
無垢のままの笑顔を前に逡巡するのも無理もない
341リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)18:38:33 ID:G90 [4/11回]
>>340

「道端に落ちていたので拾ったんです!それでお姉さん困ってたからもしかして……と思って!」

あの引ったくり犯を懲らしめた…ということは伏せておく。こんな小さな女の子が引ったくり犯を懲らしめるなんてできるはずがないなんて自分で思いながら。
……それにしてもやはりこの姿になっていると心が清らかになる、なんというかなんでもやれそうな気分だ。

「もちろんですよっ!これはお姉さんのものなんですから!」
「もしかして旅のお方ですか?ここは大きな街ですし、良からぬ輩も多いですからこれからは気をつけたほうがいいですよ?

ニッコリと微笑みながら忠告をして。
コロコロと変わるその表情はなんとも可憐な少女風、嘘偽りはもちろんない、見た目以外は。
兎人はこの辺りでも珍しい。珍しいということは目立つということだ、何かと因縁もふっかけられるしこうして財布をすられてしまうことも多い。

「…………(兎の耳も可愛いな…)」

そんなことを思いながら、ふと思わずジーッとその耳を見つめてしまって。
342ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:02:38 ID:4Zg [5/11回]
>>341
「先日来たばかりで……うぅ、ありがとうございます……」

拝むような所作ひとつ、お財布を受け取り頭を下げる
実際のところ近くの街で、ついこの前も攫われて売り飛ばされそうになったばかりなのだ
南の兎人のその手の需要は大きい
一挙一動の度にたゆーんと揺れる長耳はもふもふである

「……お礼にこちらを……」

お財布からそこそこの額の現金を取り出して差し出した
仮にそれを断られるような事があれば、せめてと酒場での食事の提案をさせて貰う事であろう
343ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:04:00 ID:jEs [3/3回]
>>334

カブーム!とビッタン貼りついたボムがボンして大コーフンのバクハツ振動がオーク達を奮い立たせる。
直近の数体がバクハツに巻き込まれあえなく爆発四散したが、ダサく死んだので全く問題ない。

サイの発掘品と等価交換でオークとボアのバラバラにブチ撒けられた肉がグリズリーに降り注ぐ。
オーク達はよりエキサイティングな大バクハツを表現すべく、各々が勢い勇んでビッタンボムを振り上げた!

「ガハハハハハッ!いくさだぁあああ!!」

そこにミサイルやロケットと呼ぶにはあまりにもションボリな飛翔体が飛んでくる。
かつてありし時代の超絶劣化品だから仕方ない。それでも火薬満載の派手なボムであることにかわりはない。

「ウォウォウォウォオオオオッ!」

大コーフンときどき転倒し粉みじんになりながらも、耳を弄する爆音と衝撃の中、
オーク・ボアライダー達はある種のゼンめいた心境に到達していた。
視界のすべてがスローモーで、周囲のすべてが俯瞰して理解できるような気分。己と速度との一体感。

これぞ、伝説に名高きスピードの向こう側!!
もちろん異常興奮したオーク達の錯覚でありただの妄想の産物であった!!!

それはともかくエレベーター到達したならこの修羅場を乗り切ることはできるだろう。

「グヘヘヘヘッ」

地表部についたら一際でかいオーク…ゴルバグがニタニタ笑いながら居たわけだが。ナムサンポ。
344リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:07:02 ID:G90 [5/11回]
>>342
//すいません…!次返信遅れます…!
345ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:13:48 ID:4Zg [6/11回]
>>344
//分かりました、大丈夫です。連絡ありがとうございます。こちらも少し遅れておりましてすみません…
346ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:38:45 ID:F5h [3/5回]
>>343
「ぬおおおッ!切れ切れッ!」

『HFリストブレード、RDY』

迫るオーク共をなんとか振り切るべくエレベーターへと辿り着いたサイとグリズリー
荷物を満載した両手首からリストブレードが飛び出し、赤熱しながら超高速での振動を開始
鉱石運搬用のエレベーターの四隅を繋ぐワイヤーの、残りの三つを溶断するかのように斬り刻めば、グリズリーに結ばれたワイヤーがピシっと張って
表層ではエレベーターと釣り合うように作られていたカウンターウェイトが、均衡を失って穴の中へと落下してゆくのである
つまりグリズリーは、エレベーターのワイヤーに地上へ向けて引っ張られることでこの場からの迅速脱出を果たしたのだ!

「ハッハーッ!アディオスアミーゴ!おさらばだマヌケ共!」
「WHAT A LOVELY DAAAAAAAAAAAAAY!!!」

爆炎を突破してやって来るオーク達を眼下に見据えながら、機体に付着した肉片を撒き散らし急上昇する機体
価値のあるジャンクを殆ど失ったとはいえ、結果的にはお宝ザクザク。値段を釣り上げて売ればギリ黒字にはなるだろう
生きて帰れば大勝利、サイは猛烈なGを感じながらも両手を振り上げ、グリズリーもまた同じようなポーズで。勝利の雄叫びを上げながらの帰還である

「…………あり?」

だがようやくヘイトフル・エイトを停めた表層へと辿り着いたというのに、見慣れぬでかいオークが待ち構えているのを見れば
サイは目をパチクリとさせて、呆然とそのニヤケ面を眺めているのだった
メックすらバンザイ状態の今、顔面に一発入れるなりの行動は十分可能だろう
347ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:42:30 ID:qY5 [2/4回]
>>335
「困難か……残念だな、そこまでのもの直せそうな復旧者に心当たりは俺にはないし」
「最高峰。確かにそのくらい良い肌質だったぞ、機械って言われなきゃわからないくらいだ」

機械式無慈悲な返答には分かりやすく肩を落とす。主人というのがどんな者か見たかったところがあるのだろう。
肌質を再度称賛したのは上機嫌を錯覚したからだろう。単純なだけに一度喜ばれたらそれをしたくなるのである。メイドロボとして機械要素は隠すかさらけ出すか気になるところだが。

「おう、もしまた汚れてる時に会えたらお前に任せるぞ俺は。お前が嫌がっててもやらせるぞ」
「綺麗にするのは大事らしいからな、俺もよく教えられた。…………それ売れそうだよな」

ドジなメイドロボ説が少し崩れたことはさておく。留意した。
乾燥させられてる間も実に気持ちよさげに目を閉じていたことから洗髪、ひいては清潔にすること自体は嫌ってないと解釈できるだろうか。実際こういった世界観では衛生面を気にする面も多いものである。髭とかワキ毛とか。
透明フィルムに対して金銭欲を持ち出すのはいただけないだろうが。

「ほーう。そうか、お前と一緒に御主人様も寝てたりするかもしれないからか。……衛生維持頼んだ御主人様(仮)は何してんだ? お金はもらえるよな」
「でも野良の奴等何匹か逃げちまってるな、迷惑だったか? 良かったら捕まえるの手伝うぞ」

御主人様捜し。メイドロボが作られた時代の人だろうがもしかしたら謎のテクノロジーによりこの時代まで生存してる可能性も否定できないはず。
なので察するどころか余計とも言える希望を口にする始末、場合によってはメイドロボの方が現実を見れるかもしれない。旅の中で仮登録の御主人様は一つの街にどれだけいるのかと思いつつ。
さて旅の途中の頼まれ事というのも珍しくない故にその能力を見込まれた可能性もあるのだろう。かといって時間をかからせるのも申し訳ないのでご提案である。
……逃げられる原因の彼が追い回したら追い込み漁か餌付けでもしないと更に時間がかかりそうなものだが。

「終わったらどこに行く予定なんだ? ユグドか?」

//すみません遅れました……
348アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)19:57:13 ID:Jgg [4/6回]
依頼人と連れたって訪れた循環都市ユグド
いい思い出も悪い思い出も等しく存在するこの街にての拠点探しは終了し。
白髪の傭兵はお日様が顔を出す日中真っ盛り、傭兵詰所前の開けた空間での鍛錬を行っていた

「ふっ……しゅっ!」

演舞のような足さばきは詰所に用事のあるものを数人引き留め、まるで小さな催し物のよう
人を集めるパフォーマンス演舞は依頼人か、もしくは腕自慢が名乗りを上げるのを探すためのものでもあり
傭兵としては物足りないらしく、まばらな集団の中へと目敏く視線を潜らせてそれを探した
光る汗はうなじを流れて首元を伝い、ハンカチにも似た布でそれを拭う。
飲料水の入った皮袋を傾けて喉を潤し、清涼感のもたらす快楽にほう。と感慨の吐息を漏らして
近くの塀に立てかけられた魔剣が、興味深そうにカタカタと揺れていた
349ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:10:54 ID:whm [4/5回]
>>346

「グヘヘヘヘッ」

ニヤケ面のまま、そのビッグなオークはズボンに手を突っ込む。
次に取り出した時には指の間ひとつひとつに柄付き手榴弾――スティックボムを挟んでいた。

「間抜け〝共〟が。死にやがれッ!」

叫ぶと同時にズンズンとサイに接近!若きバンディットの命運もここに尽きたか!?
否、ワイヤーでブラーンとしていたグリズリーをどかすと、
こちらを見上げて叫ぶボアライダー達にスティックボムを雨よあられと降らせたではないか。

はてさて?どーなるでしょう?
スティックボムの火力+ボアライダーが手にもつ大量のビタコンボム。
当然ながらオークのボムズに安全基準など欠片もございません!!

サイの稼ぎ場たるアス・オブ・ジ・アース――地球のケツ穴の命運や如何に!!
350メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:11:41 ID:5dZ [3/7回]
>>347
「メイドロボは御主人様の生活に寄り添うものです。こうして姿形を可能な限り人体へと寄せるのもまた製作者の技術の結晶ですので」

メイドロボとして徹底的な尽力が成されてきたのは察することが出来るだろう。
最も、そこに組み込まれた技術は少々を超えたレベルで、従者のそれではないわけであるが……有事ではない以上、それが披露されることは今はなかろう。
ともあれ、外見的にどれだけ繕ったとしても、やはり人間とは決定的に違う生物であることは、やはり否めない、血を流さないことはその代表だろう。

「私の体内には人工太陽球が搭載されております。そのため半永久的なエネルギー供給が可能であり、金銭は最低限しか必要としません。
 そしてメイドロボの御主人様への奉仕は見返りを求めるものではありません。そうプログラムされておりますので」

ロボットは人間に逆らわない……なんていうのは大昔の話ではあるかもしれないが、少なくともこのメイドロボにはそのプログラムが正確に組み込まれている。
そしてそれは、彼の御主人様に対する言及への返答も含まれている。一緒に寝ている可能性がある、ならば探さなければならないのだ。
金銭の授受は行われず、御主人様と認められる存在に対して無償の奉仕を行うことこそ、このメイドロボの本質であった。

「ただ、美味しいシチューをごちそうしていただけますので」

ただし、食事は取る。報酬はそれで十分なのだろう。

「問題ありません、こちらは私に課せられたミッションです。また、貴方の手伝いによって作業時間は増大の可能性が高くあります。
 必要な機能は既に搭載されており、私一人で十分達成は可能です」

遠回しに、余計なことはするな、ということらしい。
実際機械であるためか、野良の動物達には仲間か何かかと思われているようで、その点でも事はスムーズに進めることが出来るという計算の結果であった。
少々慇懃無礼を感じるかもしれないが。

「レガリアでの探索を終えた後、ユグドを経由してさらなる探索に努めます。ただし、この世界でのマッピングはまだ完了していません。
 データ不足の面が多く、何処かでお会いできたら、ご教授をお願い頂くかもしれません」

冒険者としては、恐らく彼のほうが地理には詳しいだろう。
起動はつい最近で、インプットされているデータから随分と変わってしまっている。そのためだ。

「ナーズ様、私はこれにて失礼します。ミッションを遂行せねばなりません。猫や犬や兎の御主人様達の衛生維持の為にも」

そうして、今度は手の中にまたたびを持っているのであった。


/お気になさらず……!
351リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:20:19 ID:G90 [6/11回]
>>345
//すいません……返信は9~10時頃になりそうです…待たせてしまい本当すいません…!
352 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:26:23 ID:4Zg [7/11回]
>>351
//大丈夫ですよ、ご無理なさらず。のんびりやりましょうー
353ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:30:55 ID:F5h [4/5回]
>>349
「え、あの…………」

手の甲か何かで『邪魔』とでも言わんばかりに退かされれば、ぶらんと斜めになったまま固まるサイ
指の間に挟まれた棒付きグレネードがバラバラと投下され、断続的に煌めきながら穴の底へと消えてゆき

「あの……」

その日、モレロ地方の地図からケツ穴が一つ消えた
ドウッ!誘爆に誘爆を重ねた巨大な爆炎が穴の底で立ち上がり、螺旋状の通路諸共アス・オブ・ジ・アースの深部が破滅的崩落を果たしたのだ!
穴の底から吹き上がる爆風と砂煙に飲まれ、一気に真っ白になるグリズリーと少年サイ。けほ、と咳払いを一つすれば
バラバラバラバラ!と機体外部に括り付けていた布袋が全て破れ、まるで手向けの如く遺物を投下したのだ

「ううッ……結局これだけかァ、オレ様の稼ぎ……」

ワイヤーのフックを外し、元ケツ穴の外縁に立つサイ
コックピットの内部に突き刺さった手斧を抜き、僅か二つだけ手元に残った袋を抱き抱えて男泣きである
袋の中身が並のジャンクだとすれば、この量では弾代だけで赤字。燃料代も含めれば大赤字間違いなし
オマケに他のバンディットや電基猟師どもが目をつけていない稼ぎ場まで失ってしまったのだ
失意の中、ふとサイは先程のオークがなんとなく気になって、グリズリーの頭にひょいと飛び乗って声を上げる

「……そういえばオークの旦那は、オレ様を助けてくれたのか?」
354ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:37:53 ID:qY5 [3/4回]
>>350
「メイドロボすげえ。また色んな機能見てみたいな俺は」

あと胸も柔らかかった、という余計な一言。ちゃっかり享受してる不貞の輩である。
技術の結晶に関しては素直に驚いてることもよくわかるほど目が輝きを見せているが、それがメイドロボに伝わるか。こちらから駆動音も鳴るはずなく。
人と違う分ナーズにとっては興味の塊になるらしく、後への期待もこもっていた。

「なんだそれすげえ。でも気を付けろ、そんな凄いものが搭載されてるなら狙われるかもしれない、人工太陽球、便利そうだし」
「シチューか。美味しい味を覚えて御主人様にご馳走するんだな、頑張れ。味見なら任せろ」

見上げた志のメイドロボである。ナーズの親代わりならきっとしゅしょうなことだと褒めて美味い飯の店でも紹介したことだろう。
だがナーズはその辺まだ思い付かないらしく、いつか見つかるかもしれない御主人様への奉仕も兼ねての報酬だろうと考えが傾いたようだった。今後会えるかわからないのにおこぼれに預かろうともしてるが。

「…………? うん、とりあえず俺の手はいらないってことだな、わかった」

なんだか手厳しいことを言われた気がするがどれがそう当たるのかまでは至らなかったらしく首を傾げた末に納得して終わった。その時の表情の抜けっぷりよ。
まあ実際、野良は彼が来た途端解散していたのだから彼と別れた途端大所帯になる可能性もあるだろう。うむ。


「ふんふん、そういうことなら任せとけ。洗髪の礼にもなるしどんと来いだ。何かの依頼でもいいぞ」

目覚めたばかり、というのがそれだけで伝わる。本来マッピングのなかでもユグドは場所が場所だけに不足しにくいからだろう。
そのため、もし合流することがあればナーズは嬉々として教えることだろう。……まあ地図買ってくる可能性も捨てきれないがそれはそれだ。

「……あとニンジンと鳥以外の骨ももったらどうだ?」

マタタビ、猫が愛して止まないもの。犬と兎は既に完了してるなら余計なお世話だがそう告げて。

「じゃーなメイドロボ。えーと……武運を祈る!」

び、と特に意味はないが人差し指と中指をくっつけて立てた手の形でキザに決めると合ってるのか合ってないのかわからない言葉を最後に。
ナーズは屋根へと跳び去って、その場から姿を消していくことだろう。メイドロボの手間を減らそうとした、僅かな気遣いかも知れなかった。


//ありがとうございます……そしてこの辺りで〆でしょうか……!
355 : ローマン・サイ◆</b></b>Qr.L7EjSl2<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:44:36 ID:F5h [5/5回]
>>349
//ゴルバグさんすみません、急用でこれから出なきゃならないので、凍結か〆をお願いしてしまうことになりそうです……!
356 : ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:47:47 ID:whm [5/5回]
>>353>>355

「ガッハッハッハ!!土くせえイナカ(フェラル)モンが!ざまあ見やがれ!」

チョーゼツ派手な爆発とそれに呑まれてバラバラになるボアライダー達を指さしながら爆笑するオーク。
オーク同士で殺し合い?実際、それは珍しくもなんともない。むしろ大推奨。

これがちょっとの間、電基猟師の間で噂になる『ケツ穴が屁をこいて事故った』事件だ!!

「ん?機械野郎かと思ったら人間野郎が出てきやがった」

ひとしきり大爆笑したのちに、ハッチから出てきたサイを睨む。
睨んでいるが元々目つきが悪いだけで今のところ敵意はなさそうであった(スッキリしてるし)

オークは満足げにハーフリングお手製葉巻を口に咥えて火をつけると、その芳醇な香りを愉しみつつ、

「あ゛あ゛!?テメエなんぞ関係ねぇ!あのクソド田舎野郎どもはよりにもよってオレ様のバギーに!」

ゴルボグが指を指した先には原色の青でドキつく塗られたおんぼろバギー。
よく見れば屋根のところに手斧が一本突き刺さっている。ここで大体は察してもらえるだろう。

「ま、そういうわけだ!今回は特別に助けたってんでもホーシューはチャラだ!ラッキーだったな!!」

ガハハハハと笑うゴルバグであったが、実際サイがラッキーだったかといえば疑問の残るところであった。

「このゴルバグ様がタダ働きなんて珍しいぞ!じゃーなッ!!」

言いたい事だけ言うと、ゴルバグ…悪名高き最強挽肉屋の異名を持つブン取り屋は
超絶騒音を放つバギーに乗り込んで暴風のように去っていたとさ。

//了解です。では駆け足ですがこれで〆で!ありがとーございました!
357メイドロボ(自称)◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:51:26 ID:5dZ [4/7回]
>>354

「次にお会いした際には、より多くの機能を見せられることを私も願っております。……私の身体は、一部は人間を超えるように出来ておりますので」

搭載されている機能に関しては、彼女自身も把握しきれていない。そのための言葉であった。
……そして彼の余計な言葉へも一言。メイドロボにしては、少々含みをもたせた言い方ではあるが、やはり感情は存在しない。

「はい、遺物として少々高価な部品であることは自覚しておりますので、警戒は万全です。お任せください、何れ素晴らしいシチューをご馳走することを約束します」

人工太陽球は、下手をすればそれだけで街一つの電気を賄えるほどの能力を持つ……それが扱える技術があればの話だが、その点では心配はないかもしれない。
本人としても、今後遭遇した際にもやはり奉仕は欠かさないつまりであるらしい。
これでも、味覚に関しては人間にほど近い。ある程度の期待はできるだろう。この広い世界で、もう一度会うことが出来たら、の話ではあるが。

「本来奉仕を目的とするメイドである以上、データ提供の要求は不躾であるということは理解の上ですが……宜しくお願いします。
 ……早速のデータ提供、有難う御座います。効率化の為、ルーティンの改善に組み込みます」

妙なところで抜けているようである。人参と動物の骨に関して、データの中に書き込んだのであれば、プログラムの修正がリアルタイムで行われていく。
僅かに駆動音が高くなるが、まあ大したことではないのは分かるだろう。彼の言葉は、余計なお世話にはなりえなかったようだ。

「はい、ナーズ様。私も、旅のご無事を祈っております」

そして深々と頭を下げると、彼の背中を見送るのであった。それこそ、姿が消える方向に。
……そして追記事項、彼は身体能力がとても高いらしいということを書き込んで。それからまた、古都レガリアでの、メイドロボのお仕事が始まるのだった。

/それではこちらも〆で……置きになってしまいましたが、絡みありがとうございました!!
/時間がかかってしまいましたが、よろしければお願いできれば……!
358アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[] 投稿日:19/07/29(月)20:56:23 ID:a6J [1/2回]
>>326

「狙いは遺物の回収……いや、破壊か?
ナチュラリストは結構だが他人を巻き込まないでくれよ」

狩り、などという物騒なワードに露骨に眉を立てる。
しかし雑談をしている余裕はない。地面に陣が描かれれば、そこから脱出すべく揺れる地面を蹴って。

「チッ……おい、そっちの男!
ここは危険だ、逃げるぞ」

結晶片が雨の如く寸前、四肢から出血して倒れる男へ駆け寄って声を掛ける。
意識、脈拍、呼吸。簡単なバイタルチェックを行った後に、両手から噴出させ続ける黒い煙で覆い隠すようにしながら彼を背負い。
両足にナノマシンを送り込み、脚力強化。
木々が倒れて生み出される悪路を結晶の破片が降り注ぐ中。セラから離れ距離を取る方向へ駆けていく。

「く、ぐぅっ……!」

ナノマシンを脚力強化と背中に守る患者にあてた分硬化しきれていない部位、主に上半身に降り注ぐ破片による傷を作りながら。
それでも止まらず前に進むべく両脚はガードして。

セラからしてみれば折角の獲物が目の前から逃げ出そうとしている形。
戦闘行為の放棄とも取れる行動だが、彼女は果たしてどのような反応を見せるだろうか。
359 : ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/29(月)21:06:48 ID:qY5 [4/4回]
>>357
人間を超えるように。既に大分人間を超えてる気もするがそれ以上に何かあるのだろうかと期待は膨らむ。
含みを持たせた結果変な解釈に繋がる相手というのはどうだったのか。見る機会があれば彼の中でのメイドの概念が揺らぐことは違いないが。

警戒は十分らしいメイドロボにご安心。いつになるかもしれぬ約束にもナーズは期待していたり。

「奉仕のために得るのは悪いことじゃないだろ、気にするな気にするな」
「おう、頑張れ」

去る前のものとして正当か。彼に難しいことはわからないが、奉仕を教えられる過程もあった筈なのだから悪く思うことはないと。
自分が教えたことで何が変わるのかはさておき、駆動音と言葉からその意味も分かったようで今後インプットの際も理解されたことだろう。


――――なお彼のその跳躍は身体能力のみではなく、足につけた装備によるものであるために誤解が生まれたことをここに記しておく。
これはナーズに非があるので、まあ訂正する機会を待ちましょう――。

//こちらこそ絡みありがとうございました、楽しかったですっ
//またのロールということでしたらその際はこちはこそよろしくですよー、読み取り間違いでしたらすみませんっ
360セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/29(月)21:22:21 ID:EUl [2/2回]
>>358

「強力過ぎる力は身を滅ぼす……よく言ったものでしょう?過去には自らが産み出した技術で滅んだ文明が数多くあります。何故その愚行から何も学ばないのです?」

淡々と語る女。逃げる男を追うために先程のような風力による加速を行う。
自らの命が危うい状況で他人を救うなど少女から言わせれば愚かでしかなかった。

「そんなハンデを背負って私から逃げられると?舐められたものですね」

女は剣を次々に召喚し、投擲する。風を纏い、螺旋を描く細身の剣。
四方八方から二人に十六の剣が殺到し、躱したとしてもまるで意思を持つかのように強風を受けて向きを変え、襲い掛かる。
今は背負われた男に斬撃が集中している。アプリコットよりそちらを先に仕留めたいのだろう。

「必殺の一撃――見切れますか?」
361リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)21:26:54 ID:G90 [7/11回]
>>342

「あーなるほど…来たばっかりなら仕方ないね、人混みと極端に人気がないところなんかは要注意っ!」

ビシッと指を立てて彼女へと注意を促す。
人混みは今回のようにすられる可能性が高く、人気のないところは言わずもがな。兎人となれば特に注意が必要だ。
目立つ服装に兎耳、これで目をつけられないはずがない。

「え、えぇっ!?い、いいですって!そんなお金の為に拾ったわけじゃありませんし!」

流石にこんなことでお金をもらうことも気が引ける、旅人であるのならお金を下手なことで失う必要はない。
だが向こうも引け目を感じているようであまり断り続けるのも悪い気がする。
だから酒場での食事の誘いということならと共に酒場へと入っていったのなら二人席へとついてお手頃な価格の定食を頼むことだろう。

//ただいま返信しました……ただまた次の返信もさきほどほどではないですが遅れます…
362ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)21:41:53 ID:4Zg [8/11回]
>>361
「田舎者でして、参考になります……」

実際ルゥロは片田舎の地方都市の魔学者であり、今回の旅も見聞を広めるなどの目的があったりしている
当初は帽子などで長耳を隠す手も考えたが、耳が痛いし何も聞こえなくなるので却下

「まぁほら、せめてもの気持ちですから」

その辺は割と譲らぬ性格らしい、控え目に見えてその実グイグイ来る感じなのだろう
循環都市の異名を持つユグド、そこには数多の人種が集い成る程兎人も悪目立ちし過ぎるという事はそこまではなさそうだ
要するに、今に限っては酒場の混雑と喧騒の中に上手く紛れられているらしい

『おうフェイリス!今度また仕事付き合えや、お前がいねぇと退屈でかなわねぇ!』

寧ろ冒険者としての身分を持つ少女の方が、昼間からジョッキを掲げゴキゲンな同業者に声を掛けられる事であろう
尚、メタ的に問題があるようならこの部分はカットしていただきたい

「……え、これでいいんですか?」
「じゃあ私はこれと、あとー……えっと、飲め、ます?」

オーダー時、おずおずとしてリーシャに問い掛けるのはアルコールの是非であろう
年齢的にどうかなーなんて思いつつ、酒のオーダーを悩んでいるらしい
リーシャが飲むようなら合わせてルゥロも頼むし、そうでないならグッと我慢の子なのである

//分かりました、大丈夫ですー
363リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:06:37 ID:G90 [8/11回]
>>362

「じゃあ…お言葉に甘えて~…」

この酒場にはまぁ顔見知りも多い……がバレることなんてまずない。それに彼女がここまで言っているのだから断る方が失礼というものだ。

「分け前が1:9なら考えてもいいかな~♪なぁんてね~♪」

同業者にはそんな冗談で答えて上機嫌で席につく。やはりこの身体は素晴らしい、きっと"本来"の姿だったらこんな声なんて絶対にかからない。
優越感と若干の背徳感に浸りながらも病み付きになる、これだからやめられないのだ。

「はいこれで!あんまり私食べる方じゃないですから~」
「そうですね……じゃあ飲んじゃおっかな?」

飯の方は元の姿でもう食べてしまったために少量でも事足りる。だが酒となれば話は別。
この見た目ではあるものの元は普通にお酒も飲める身体だ、それに嫌いというわけでもない、むしろ好きだ。

「えっと…そういえばお名前聞いてませんでしたね」
「私はリーシャ、リーシャ・フェイリスっていいます。好きなように呼んでくださいっ!」

//返信です…!
364ハゲツ◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:18:04 ID:5dZ [5/7回]
>>348

傭兵達の間で、偶に耳にする話があるだろう。「困ったやつがこの街に居る」と。
普段は冒険者として生計を立てているが、偶に傭兵達に試合を強請ってはノしてしまう……問題児は山ほどいて、その中の一人でしかない。
無いが、会って、目をつけられると非常に面倒なことになる。明日は仕事ができないと考えたほうが良いというそんな疫病神みたいな生物がいる。今、此処に。

「……わぁ……」

彼女の演舞を見つめる者達の中に、その少女は居た。
目を輝かせて、傭兵達に混ざってその様を眺めているのだ。一人の傭兵は、「ご愁傷さま」と呟いた。それが聞こえるか否かは定かではないが。
重苦しいロングコートに、腰には黄金の装飾が鍔に施された長剣。口元まできっちりとロングコートを閉じて、表情の半分は隠れているが。
その目が眩く輝いていることは誰の目にも明らかだろう。
パチパチと拍手をするのだが、それに重ねる人物は居なかった。少女のそれだけがよく響いて映えているほどに。

そして我慢ならないと、彼女の前に繰り出した

剣以外の何かを携えていないため、彼女への差し入れは無い。気が回らない少女であることは確かであった。
そして次に視線をやったのは、立てかけられた魔剣である。それにもまた目を見開いて、実に興味深げに、彼女と魔剣を行ったり来たりさせて。

「……凄い……素敵……!!」

先ずは素直な賞賛の言葉を口にするのであった。
腰に揺れる長剣は、間違いなく少女が剣士だと謳っている。お望みのものであるかどうかは別として、だが。

/まだいらっしゃれば……!
365ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:19:38 ID:4Zg [9/11回]
>>363
リーシャのジョークに豪快に笑う冒険者一行
冒険と酒と喧騒、これこそが華である

「……ほへぇ……」

そんなやり取りを眺めて口を開きっぱなしにしている兎人
どうにも矢張り新鮮なのだ、田舎者の身としてはこの手の賑やかさというものは

「本当ですか?よかった」
「じゃあ私も……えーっと、あのサイズのジョッキふたつ」

ウェイターへのオーダー時、先程の冒険者が手にしていた大きなジョッキを示しながら
どうやらこの兎人自身、割と飲みたかったらしい

「リーシャさん」
「私はルゥロ、魔学者をしています。宜しくお願いしますね」

ぺこりと頭を下げればワンテンポ遅れて長耳がへろーんと揺れる
運ばれて来たジョッキ、なみなみと注がれたビール、或いはエール

「来た来た……♪それじゃあ、えーっと……」
「感謝を込めて」

微笑みながらジョッキを差し出して触れ合わせようと
そしてその音色が響いたならば、

『おう、かんぱーい!!』

目敏い冒険者が便乗し、他のテーブルでも乱雑にジョッキ同士がぶつかり合い波紋となり酒場中に波及した

「ふふ……あ、どうぞどうぞ、食べて下さいね」
「いただきまーす……ニンジン!オイシイ!」

運ばれて来た料理、ルゥロは大きなボウルのサラダである
手を合わせていただきます、そしてニンジンを食べれば豹変!重力を無視したお耳はピンと立ち上がりお目々はキラキラと輝きポリポリポリポリ
これは兎人の遺伝子ニューロンに刻まれた抗えぬ本能なのだ、ニンジンに対する
366アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:42:35 ID:Jgg [5/6回]
>>364

「……どうもです」

しばらくの間ユグドを空けていた身としては、悪い意味で名を馳せている少女については預かり知らなかった。
目敏い双眸は重苦しいロングコートよりも。少女の表情や声色よりも先に剣を見据え、そして端的な賞賛への令の言葉を述べる
こうした反応は職業柄何度もあるもの。身なりからして依頼人ではなく手合わせ志望の線だろうと当たりをつけた
気づけば傭兵や聴衆は先程よりもその数を増やして渦中の二人へ視線をよこす

「手合わせ志望でしょうか、お嬢さん……それとも剣のコレクターでしょうか」

魔剣はカタカタと揺れ続け、独りでに鎬部の桃色がチャームにも似た妖しい光を発した
身長差故に見下ろす形の彼女は、騎士学校の校章の付けられたハンチングのつばに指を添えて抑え
整えられた呼吸がハスキーボイスを耳に届ける

//ありがとうございます!
367リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:43:24 ID:G90 [9/11回]
>>365

「おぉ飲みますねぇ~」

どうやら案外飲める側らしい、そうと決まれば少し楽しみだ。思ったよりも長居するかもしれないが……まぁ良いだろう、その分のお金は流石に自分で払うとしなければ。

「魔学者っ!?すごいですね……あぁなるほど、だから傭兵さんを雇おうとしてたんですね!」

…………ここでルゥロは疑問に思うだろうか。リーシャが声を掛けたのは傭兵たちが離れていってかなり後だ。ジュティスとしてその様子を見かけ、そして引ったくり犯を懲らしめたのだ。
その後現れたリーシャがそのことを知っているのは少しおかしいかもしれない。

「かんぱーいっ!!!」

酒場の雰囲気は好きだ、こちらの姿でいるときはこうして一緒に楽しむことができる。ジュティスとしてならこうは絶対にいかない。

「あ、やっぱりニンジンが好きなんだ…」

兎=ニンジンという図式はここでも健在らしい。
まさに小動物的な可愛さというべきだろうか、軽く頭を撫でたくなるようなその仕草は確かに少し悪いかもしれないが飼いたくなるようなそれだ。
368ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:53:39 ID:4Zg [10/11回]
>>367
「オイシイ!ニンジン!……、と、し、失礼しました、つい我を忘れて……」
「あ、すみません、ジョッキおかわり下さーい」

極めて非科学的に膨らんだ頬に詰め込んだニンジンをごっくんちょ
その後ハッとして苦笑、本能的な行動なのだ
いつの間にか空になっている酒の追加をシレッと頼みながら、駆け出しの身分ですけど、と肩を竦める

「え?えぇ、まぁ……そうですね」
「あれ、さっきもいらっしゃったんですか?」

リーシャの言葉の微妙な矛盾点に軽く小首を傾げながら
その辺が気になる性質なのは学者系として仕方のない事であろう
喉に引っ掛かったエンゼルフィッシュの小骨めいて、どうにも呑み込めないらしい
369アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[] 投稿日:19/07/29(月)22:58:46 ID:a6J [2/2回]
>>360

「何故、だって?本当に分からないのか?
アンタにはないのか。リスクを背負ってでも成し遂げたい何かが」

飛んでくる剣を時に飛び越え、時にターンし、時に避けきれずに身を抉られて。
それでも前へ前へと走らせていた脚を緩め、立ち止まる。
周囲をぐるりと取り囲む剣へは目もくれず、背中に背負った男を地面に下ろして。
その顔面に手のひらをかざすと、ナノマシンが煙という形でより濃く現れ、それは口から吸い込まれるような形で男の体内へ。

「クッ……ハンデか。確かに今の今まではそうだったさ。だからこうして捕まった。
でもここからは違う。ここからは……アンタが許しを請う番だ」

ざくり、ざくりと飛来する剣が容赦なく男に突き刺さる。
その度に鮮血を撒き散らし体を弓のように逸らす男。
だがその命が尽きることはない。
アプリコットによって男にもたらされたナノマシンは異常な回復力を彼に与えて。
さらにそれに留まらず、肉体は人の形を離れ怪物へ近づいていく。

『グ……ウウォォォオオオオオオ……』

同時に、霊長としての知性を奪い去ったかのように。
男が漏らしたのは獣性に満ちた唸り声。

「見切る必要などないさ。全部受け止めてそれでも立つ。それくらいでないとな。
さあ……行け」

その掛け声とともに、男だったものは飛びかかる。
血を吹き出したままに、ギラついた瞳で敵を見据えて。手始めに、硬く強靭な爪で敵の肉体を引き裂かんと両腕を振り抜いた。
370ハゲツ◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:04:06 ID:5dZ [6/7回]
>>366

「……どっちも……」

彼女の問い掛けに肯定の意を示す。何方も……刀剣にも、手合わせにも、興味があるという欲張りな返答であった。
見下ろす彼女の視線に視線を返す。黒い瞳は東洋のものであることは簡単に察せられることだろう。それから、唐突にその場で跳ね出した。
足首や手首をフラフラと揺らす様は、準備運動のそれであった。体格差はあれども、緊張はしていないように見える。
それどころか、楽観的にすら感じられるものだろう。感じられる雰囲気は、暢気なものだ。

「……これ……」

帯剣した剣を、右手が引き抜いた。
両刃、且つ、細身の直剣である。長い刀身は鏡のごとく磨かれているが、既存の鉄のそれとは違う輝きを放っているのが分かるだろうか。
然し、彼女のそれのような魔剣の類とも違う。純粋に材質が違うものであった。黄金の装飾も、実際には金の類ではなく、同等の質感だ。

「私の、剣……」

勘が良ければそれが発掘品のような、現代の技術で作られたものではないことは察せられるだろうか。
剣を抜いたということは、何時でも掛かるが良いという意思表示とも取れる。その瞳は、いつでも来いとばかりに、挑発的に輝いている。

/よろしくお願いします……!
371リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:06:45 ID:G90 [10/11回]
>>368

「いえいえ、眺めてるだけで十分楽しいですよ?」
「あ、私にもお願いしますー!」

カリカリとニンジンを齧る姿は愛らしい。
それにしてもまだ飲むとは中々酒豪なのだろうか、あまり酔っ払ってしまうと彼女が泊まる場所も分からないし酔い潰れてしまったらと思うが……だが酒の美味しさにはやはり抗えない。

「……へ?……あ、あぁえぇと…!」

しまった、つい気分が良くなって口を滑らせてしまった。
何か言い訳を考えなければならないがこうも咄嗟だと中々思い浮かばない。どうしようと焦っているときにふとニンジンが目に入って。

「……えいっ!」

それを掴めばひょいとルゥロの口に突っ込む。あまりに力任せだが……これで乗り切れるだろうか。
372アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:18:31 ID:Jgg [6/6回]
>>370

「分かりやすいのは好きですよ」

こちらは存分に体を解した後、もう一度飲料水を口に含めば首元にハンカチをあてがって
上目には傭兵らしく好戦的に蕩けた双眸を返した。
何よりも彼女が好むのは、真剣になにかに打ち込むことであったから
少女とは対照的、どこまでもお堅い傭兵は逆に雰囲気を張り詰めさせ。楽観的なそれと混じりあって戦場は異質なプレッシャーを孕んでいく
ゆるりとした動作は然し、それでいて隙が無く。
白い指先が握る刀身は中段構え、魔を孕む剣は狂気に沸いて妖気を垂れ流した

「……お見事な得物です、あまり明るくはないのですが、遺物の類でしょうか」
「……では、こちらから」

地を踏み締めた左脚を軸足に、半月を描く軌跡でもって少女の背後へと
肉体に重きを置くからこその高機動、踏まれた土草は摩擦により擦り切れ。一本の半月を地に描き出した
続く問答無用の一撃は、上段から少女を唐竹割りにする軌跡。
もしバカ正直に鍔迫るのなら、間髪入れずにしなやかな脚の前蹴りを腹部に見舞うだろう
373ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:23:18 ID:4Zg [11/11回]
>>371
「……お、飲みますね……?」

見た目によらず、とまでは流石に口に出してはいない
その辺の弁えくらいは出来るつもりだし、無礼を働けば何をされるか分からない身分の過去の経験があるのだ
因みにルゥロはジョッキ一杯程度ではそこまでダメージがないらしく、ほとんど酔っていない様子

「?」
「……あの、どうかしましむぐっ!?」
「……ニンジン!オイシイ!ニンジン!」

シャクシャクシャク……耳を立てて目を輝かせる兎人!
ニンジンには抗えない、遺伝子ニューロンにもそう刻まれているのだ

「、し、失礼しました、えーっと……あ、すみませーんジョッキおかわりお願いしまーす」
「えーっと、なんのお話を……あ、そうそう、用心棒のお話なんですけど、もし良ければ数日間でいいので引き受けて貰えませんでしょうか?」

そうしたのならばまた平謝り、ジョッキの追加
小首を傾げ何の話をしていたかなーなんて思い出そうとして若干違う話題にシフト
リーシャからすれば無事、危機を脱したと言えるであろう
374リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:40:27 ID:G90 [11/11回]
>>373

「まぁそれなりには~♪」

特に見た目のことを言われてもこのときは気にしない、むしろ見た目の割になんて言われたら逆に喜ぶだろう。
実際の見た目はまさに相応なのだから酒の量も当然、ただ彼女の方はずいぶんと飲む。それとも兎人はみんなこうなのだろうか。

「……成功…」

なんとか誤魔化せた。兎人の相手を誤魔化すときは今度からこうしよう。

「用心棒…ですか?」

用心棒、あの傭兵たちにはそのことを依頼しようとしていたのだろう。
悩むが、しかし彼女のことは少し心配でもある。今日すられていたことと言いまた何か厄介ごとに巻き込まれるとも限らない。ジュティスとしても依頼は確か入っていなかったはずだし暇はある。

「……私でよければ喜んで!これも良い経験になりそうですし!」
「じゃあお仕事の内容の説明は…今からできます?」
375ハゲツ◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/29(月)23:43:52 ID:5dZ [7/7回]
>>372

「私も……好き。剣も……戦うのも……」

ボソボソと呟くような、掻き消えるような声色を続けているのであるが。その楽観的、或いは楽しげとでも言うような雰囲気は声にも乗っていく。
生真面目な彼女からすればふざけているのかと思うかもしれないが、これこそが少女の真面目でもあった。
構えを取る。親指を柄に沿うような形で添え握り締める、片手で剣の切っ先を向けて、左手は鞘に添え、半身になる構えであった。
彼女が見たことある構えで言うならば、レイピアのそれに酷似しているだろうか。それよりもやや右半身気味。どこか軽妙な構えは、彼女の好戦的な色と。

「……うん。多分……その剣も、良いね。そういうのも。好き……」

その場に噴出し、湧き出る狂気に対して、あろうことかそれも好ましいと肯定するのだった。
剣であるならば全て肯定的、というと少々大袈裟であるが、懐は深いものであった。寧ろ、その妖気から、どんな割断が生まれるのか、湧いてすらいるのだ。

「……私、ハゲツ。君は……」

瞬間、踏み締められた軸足。その瞬間を見逃さず、少女もまた動き出す。
土を抉る形で刻まれるのは半月の姿。然しそれを視認してからでは遅く、またそこまで少女も愚かなわけではなかった。
右足を軸に、体重移動を利用しての反転。次に来るのは冗談から脳天を真っ二つに斬り裂かんとする唐竹割り――――

「……名前……」

惜しげにそう言いながら。『死合』の最中にそう言ったのだ。
無論、馬鹿正直に脳天に剣を受けるつもりはない。即死軌道を避けるため、彼女から見ると左手側に弾けるように“跳んだ”のである。
更にそこから、繰り出すのは三段突きである――――彼女の左肩から、左関節、手首を精密に、撃ち抜くように突きを瞬時に放ったのである。

「ふふん……」

そしてそこで得意げに笑うのだ。今のはどうだった?と。そして挑発的に……こんなものではないだろうという期待をも笑みに含ませている。
まだまだ死合は最序盤。加速していくのはここからだと。
376アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:00:24 ID:2mW [1/5回]
>>375

「実践において突き技は死に技と言われてはいますが」
「冴え渡る剣技の一撃、お見事です。」

時代が違えば必殺であろうと評された天然無心流の三段突き、驚くべきは回避のインターバルが極端に少ない返す刀での一撃だ。
左肩への突きは身を逸らして避け、関節への一撃を両刃で弾きながらボブカットを空気に晒して側面へ回る。
賞賛の言葉を吐く唇は鋭い息を吐き、額に流れる一筋の汗はそのまま首筋へ滑り落ち。地に落ちた雫が地面を湿らせた
好戦的に緩めた唇は死合を楽しみ、少女へと感嘆の笑みを捧げて

「アゼルです、アゼル・ローズマリー。以後お見知り置きを」

二の太刀は剣にあらず、長身が身を屈め。鎌を振るうように放たれる地を這う超低空の足払い
もしも飛んで距離をとるのなら、着地を狙った袈裟斬りが腹部に迫る
377ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:01:25 ID:a8D [1/10回]
>>374
「それでしたら、どんどん飲んで下さいね」

告げるルゥロのお財布は実際、それが不安になる事の無いほどの重量感に溢れていた
それに恩人に対してケチを働く程、彼女は落ちぶれてはいないと自覚している
尚酒量に関してはルゥロが特別好きなだけで、兎人全般がそうな訳ではないらしい

「えぇ、ちょっとこの街を見て回るのに、案内と用心棒を引き受けてくれる方を探していたんです」

要するに滞在の初期に、ボディガードを雇い街を見て回ろうと言った所であろう
内容的にはカンタンな部類であり、成る程駆け出し冒険者たるリーシャにもピッタリと言えるか
最も、その正体からすれば話だけすればタイクツもいいところであろうが

「報酬はこれで、日数が、えーっと……」

サラサラと契約書類めいて書き記して行くルゥロ、実際その報酬は内容からすると少し割高
それでも、たった数日の間だけの仕事にも関わらず彼女が引き寄せるさまざまなトラブルを鑑みれば
ルゥロ自身、なんならもう少し色を付けるべきであったかな、と後々思う事になるのではあるが

//すみませんがこの辺りで締めでも大丈夫でしょうか?
//お相手ありがとうございました、また宜しくお願いします
378ハゲツ◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:21:38 ID:Z5A [1/8回]
>>376

観衆から歓声が上がるのは、少女が繰り出したことよりも、その三段突きを捌き切ったことへだった。
称賛と飛ばされる野次。「やっちまえ」と飛ばすのは、犠牲者の言葉なのだろう。ともあれ、彼女は観戦者の期待を一身に背負うものとなっている。
そして何より、その期待の中には少女自身の物も含まれているのだ。全てを無傷で捌き切った彼女に向けて、汗一つを掻いていないながらも。
背筋を奔る旋律は、間違いなく本物だ。

「剣は……どんな技も、無駄にならない……」

磨き上げればどんな技も実戦に耐え得ると信じ切っているのは、少女が剣術馬鹿であるが故なのだろう。
そこまで到れるのはごく少数で、だからこそ死に技と称されるものがある。が、はっきり言ってしまえば、そうして切り捨てられるのであれば興味はない。
あるのはただ、鮮烈に、研ぎ澄まされた刃と技術のみ。

「……あっ」

低く身を屈めたのを見たのであれば、反射的に後方へと飛び退る。下段、脚部への攻撃を主とするのは容易に見て取れたものである。
だから反射的に後方に飛び退ることによって回避を選んだ……だが次の瞬間に迫っているのは腹を狙った一撃である。
考え込んだが、完全な防御よりも、それを弱める方向に向けるべきだとし。瞬間、肉の切れる感触と、金属の衝突音を彼女の手の内に届ける事になる。

「すごい……すごく……良いな……!」

コートに食い込んだ刃は、それだけに留まらずに腹を確かに抉っている。が、それが最奥に達する前に、細身の長剣が受け止めていた。
そして間髪入れずに、右足が地面を叩く。巻き上げられた砂が、彼女へと直撃して視界を奪おうとして、それに合わせて左手の掌底が放たれる。
殺傷能力はない。左手である以上、威力は低いが、兎に角距離を作りたかった。泥臭い様は、正しく『死合』の様相を色濃くさせる。

「アゼル……私は、楽しい……」

そうなれば、浮かべる笑顔も、狂気的にすら映るだろうか。
左手を使って、無理矢理に纏っているコートを脱ぎ捨てる。歯車と満月のシンボルが宙を舞い、中から現れるのは。
身体に張り付く黒光りする胸当てに、ショートパンツとブーツ、それから薄手の手袋のみを纏った少女の姿。腹には確かに、どくどくと流れていく血。
然しそこを抑えることもなく、流す儘にしている。太腿を伝って地面を濡らすまま。だがその姿以上に、身軽であることを、見た目から示しているのだった。
379 : リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:22:57 ID:rgn [1/10回]
>>377
//返信に後少し時間がかかります…!〆の件了解しました、ロールありがとうございました…!!
380アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:44:01 ID:2mW [2/5回]
>>378

剣戟の刹那にて、思考を整理
無傷であるとはいえその突きは無駄ではない
急な動きはスタミナを著しく消耗させ、観衆の応援にも似た怒声を背に受けながらも喜ぶだけの余裕はない
空手の息吹にも似た鋭い呼吸法で身体に酸素を行き渡らせる

(……純粋な剣技で言えばあちらが上、ですが私の持ち味は剣戟に格闘戦を交えたバトルスタイル)
(食い下がる……否、下すことを目的とした手合わせと行きましょう)
「成程、流石に勘が鋭い」

飛び退るのを見届けたのであれば、足を払うこと無く左の蹴り足がインパクト。
聴衆に泥と草のサービスを送った上での袈裟斬りは中途に刃によって止められ、どぎつい金属音を響かせた
然し相手もさるもの、巻き上げられた砂は視界を潰すことはなくとも、刹那の間に閉じた瞳は状況把握を遅らせ

「こふっ……」

己の腹部にめり込む掌底に鋭く息を吐き、じわりと響く鈍痛を抱えながらも後方へ下がって衝撃を和らげた

「私もです、ハゲツ。」
「認めましょう、剣技は貴女の方が上。いつか手解きされたいものですね」

中段に構えた刃は守りの姿勢、喜色に跳ねる刀身はカタカタと揺れて。刃に付着する赤が刀身に吸われていく。
両刃の白銀は血の色に染まった
真剣勝負に生きるもの同士、真剣に囚われたアゼル自身も娼婦のように艶やかな笑みを浮かべて。赤い唇を舐め回すはこれまた赤い舌
381 : リーシャ・フェイリス◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)00:50:34 ID:rgn [2/10回]
>>377

少し気が引けるがそこまで言うならやはりご馳走になっておこうと。
何かあればこれのお礼として何か力になれれば、なんてそんなことを考えて。

「なるほどなるほど……それなら任せてくださいっ!こんな可愛い子を襲う人なんてきっといませんよ~♪それに街の案内にも自信があります!」

可愛い云々の話は別として、冒険者が護衛についているような相手をわざわざ襲うようなゴロツキはよっぽどのことがない限りはいない。
街の案内についてもここでの暮らしは長いのだから困るようなことはないだろう。

「ほうほう、なるほどなるほど…」

そうして仕事の話は続いていく。幾らかのトラブルがあったとしても大抵はきっとどうにかなるはずだ。
リーシャ・フェイリス、その本当の名をジュティス・カリューテ。【鉄血姫】にとってこの程度の護衛ならばきっと造作もないことなのだから。

//改めてこれで〆となります…!ロール楽しかったです、ありがとうございました!
382ハゲツ◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)01:05:39 ID:Z5A [2/8回]
>>380

野次も怒声も、戦場に立たない者の声を少女は聞き入れなかった。
握っている剣、斬りつける感触、斬りつけられる痛み、生暖かな赤色、手足を振るう反射神経、死合を構成するものだけが『破月』にとっての全てだ。
集中を乱す要素にはならない。ただただ純粋に、彼女を斬り刻む方法を模索し、そのシミュレーションが何れも上手く行かないことを確認して。
喜ぶ。上手く行かない、ならば強い相手だ。こうして剣技を見ることが大好きで、これこそが醍醐味なのだと確信できる。

「私も……アゼルの剣技……好き……。いっぱい……努力したんだ、ね」

そう一言で、軽率に言い切るが、彼女がその剣に幾つの血を吸わせたか理解できていないわけではない。血と汗によって彩られていることは容易に見て取れる。
言葉を飾るのは苦手だった。故に直情的な感情表現以外を見せないが、勿論、剣にかけては例外だったが。
白銀に染まる血の色を見て、禍々しいとも思わず笑う。次は何が来るのだろう。自分も……これを起動するべきか、とタイミングを見計らう。

「……その、剣も……好き、だよ」

トン、トン、と二度、跳ねた。心臓の鼓動にリズムを合わせるように、何らかの調子を整えているようであった。
彼女の赤い舌を見たのであれば。それをアクセルに飛び出していく。それは一つの歩法だ。
縮地術。聞いたことはあるだろうか、東洋の古い武術に記述は残されている。彼我の距離を一瞬で縮めるという……眉唾なものであるのだが、少女はそれを。
純粋に身体能力のみで再現する。瞬きの間もなく距離を詰める。何度も使えるような技ではないが、ここが使いどころだと確信する。死合とは、意表を突いてこそ。


「……だから、もっと……知りたいな……剣を……!」

然し真正面からではなく、そこから半月を描く軌跡を以て、彼女の背後へと回り込む。
土草が摩擦によって抉れて半月を作り出す。そう、最初に彼女が見せた動きを、見様見真似で少女は再現して実践しようとしているのだ。
続く一撃は、片手剣術から外れた大上段からの振り下ろし。所謂唐竹割り、然しそれと鍔ぜるのであれば前蹴りが彼女に叩き込まれる……ここまで来たならば。
彼女は、少女がやろうとしていることを手にとるように分かるはず。当然であろう、それは彼女の動きの再現なのだから。
383アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)01:26:41 ID:2mW [3/5回]
>>382

「……ええ、然しそれは貴女も同じ事」
「こうして剣を合わせていれば分かります。時として剣は言葉以上にその意志を伝えるもの」
「下手に飾るよりも私は、素直な狂気の方を好みます」
(……動きが変わった?先程よりも軽い。体捌きも……)
「くっ……!」

東洋に明るくないアゼルがその技法を知る故もない、が。瞬間移動のように目の前に現れるその姿への対処を
……しかし、その刹那。まるで幻影のようにその姿はきえさる。
縮地からの半月の軌道。それは常人をはるかに超えた高速移動。筋肉への負担が恐ろしくもあり
が、しかし。それが瑣末事に思えるほど濃密な死の気配。
己の技を模倣されたのだと気づく間すら与えられなかった。咄嗟に取れたのは愚かにも悪手の鍔迫り合い

「かはっ!」

腹部への鈍痛は遅れてやってくる。
前蹴りは筋肉質な腹筋を抉ってその奥にまで衝撃を伝え、嘔吐感が僅かにせり上がってくる
が、しかしそこは歴戦の傭兵のプライドからか、少女の視界に映るのは好戦的に唇から血を流す傭兵の姿
魔剣を手放し、すぐさま蹴り足に手を添えて体を半回転
刃の内に入り込み、続けるは背中からの体当たり。鉄山靠である
結果はどうあれ、掌底と前蹴りを食らったダメージは消しきれず。
鈍痛に眉を顰めてどこかの動作が遅れることもあるだろう
384破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)01:44:36 ID:Z5A [3/8回]
>>383

人外じみた軌道とそれによる負担は、一撃を与えたことを考えればお釣りが来る。死合を求めるものと言えば、そういう者なのだ。
たった一撃を叩き込むためだけに全身の骨を砕かれようとも身体を駆動させる。少なくともそういう性質であった。軽妙に、そして確実に剛殺することこそその剣戟である。
思った通りに一連の動きが入ったのは気持ち良くもあった……意趣返しだぞ、という気持ちをいっぱいに口元にまた狂気的な笑みを浮かべて。
腹から噴き出すように血が滴るが、そんなことはどうでも良かった。今はこの死合を制すのだと身体を無理矢理、無視させる。

「……ごほっ」

然しその体当たりに対応できなかったのは、間違いなく流した血によるものである。
僅かに起きた目眩が鉄山靠に対しての対応を送れさせる。そのまま直撃して、後方へと身体が弾け飛ぶようであった。
門を壊す、大砲の如く拳法の名に恥じず、その一撃は或いは少女の五体をバラバラにせんとするかのような錯覚すらも感じるものであったが。
それでも、立っていたのは、剣士の意地……いいや、そんなにキレイなものではない。

「ぐっ、ふ……ふふふ……」

獣の如き、死合への衝動こそが少女を動かしている。
その剣に青白い光が纏われた。この剣自体に搭載された機構である……使えるのは一回限り、それをここで使ってもいいと確信したのだ。
次元を割断し、防御を完全に貫く一撃をもたらす。少女の剣戟の腕とは関係が無い辺りに、不満を感じつつも、そうも言ってられない相手であると確信したのだ。

「……嬉しい……私の、意志……」

剣に言葉を載せて、それを受け取られるのは、口下手な少女にとっては嬉しいことであった。
そして何よりこの刃に載せることとする。蓄積されたダメージを考えると、全力で打ち込めるのは後はこの一撃……ならばこの一撃に全てを賭けると。
剣を握り締めて構える。左手を刃に僅かに添えるように、大きく剣を引きつつも切っ先は彼女へ向けて、僅かに姿勢を低く。

「――――届け」

そしてこれで、正真正銘最後の一撃を繰り出すのだ。
片手平突き。それを先の速度と合わせて解き放つ。小細工無く、真正面から突っ込む形である……最も、急所を貫きかけたのであれば、それは寸前で止められるが。
それでも、全身全霊、結果はどうあれこの一撃を撃てば……後は、身体はまともに動けはしない。

/すみません、良いところなのですが凍結か〆をお願いしても良いでしょうか……?
/明日の返信は恐らく夜となってしまうのですが……!
385アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)01:52:15 ID:2mW [4/5回]
>>384
//承知しましたー、それでは1度お疲れ様でした。お返事は後ほど書かせていただきますね
386 : 破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)01:54:07 ID:Z5A [4/8回]
>>385
/御配慮ありがとうございます……!一旦お疲れさまでした、遅くまでのお相手感謝です!
387アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)02:14:24 ID:2mW [5/5回]
>>384

「こほっ、模倣……」
「成程、これは厄介な相手ですね。恐るべきは戦闘中にすら技を盗む成長性」
「例え力拮抗していたとしても。戦闘中に追い抜かされる。さぞやライバル泣かせなことでしょう」

鉄山靠により開いた距離に、投げ掛ける言葉
剣技に置いては少女が上と評した通り、故に体術を織りまぜた剣技で優性を取っていたものの、そのアドバンテージもすぐに消えうせることであろう。
いつの間にか聴衆の怒声はなりやみ、手練同士の試合の中身へと興味は移る
場を支配するのは完全なる静寂
それが打ち破られたのは――――少女の剣が異様な光を放った時
それは魔剣の内側から空間に鳴り響く、焦りを孕んだ女性の声

『アレやばい!絶対に受けないで避けて!!!!!』
「はっ……?い、やっ……もう無理!」

慣れない縮地による高速移動は思考する暇を殺す
魔剣による忠告を生かすこと無く突き立てられる刀剣に対抗するべく

(左右に逃げれば待っているのはなぎ払い……後ろへ逃げれば突きの的……切っ先から体を逃がして避けるのも距離的に困難であるなら)

『ちょっとまって別次元に位置を合わせて調律するから……まってって!まてーぇぃ!』

必死な魔剣の訴え虚しく、切っ先を中心に円錐の動きで相手の突きを巻き込み。こちらが突きこもうとし

『ぎゃあああああ死んだァァ!はい私死んだァァ!』

切っ先から真っ二つに割れる刀身、手放された二股の刃は地面に突き立って
少女の切っ先は急所である胸元に、僅かに埋まり、心の臓を貫かれる前に寸止めの形となった

「……お見事、手合わせでここまで熱くなったのは久々です」
388セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/30(火)07:37:02 ID:GNV [1/1回]
>>369

「……詮索無用」

一体何をする気か知らないが今男を殺せばそれも杞憂に終わる。
全ての剣を受けて生きていられるはずがないと、そう思った女の前で起こる男に起こる劇的な変化。

「人を異形の怪物に変える力……このようなものが存在していいはずがない」

異形に刺さっていた剣が消失し、手元に再召喚することが間に合った剣でその一撃を防御する。
火花を散らして揺らぐ剣。手が痺れるように痛み、それが自分に防ぎきれるものではないことを女は理解した。

「かはっ……!」

押し切られて吹き飛ばされるその刹那、手に収束させた魔力を向ける。黒と朱の閃光が渦巻き、異形の体を貫こうと。
そして女は吹き飛ばされた先にあった木に背中を強打する。背の骨が軋み、口から逆流してきた血を吐く。

「まだです……!」

片手で剣をどうにか構え、低い姿勢で駆け出す女。螺旋を描く風と闇の魔力が尾を引き、突進。男を突き刺して怪物をその勢いのまま遺跡の壁に叩きつけるだろう。
389ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)08:46:22 ID:Nzw [1/11回]

「はぁっ……はぁっ……!」

夕刻の森林を、息を切らしながら駆ける一人の少女が居た。
長い耳と大きな翼は、少女が数少ない有翼人種『フィン』の血を引いている事を示している。
時折背後を振り返りながら、苦々しく眉を顰める。

「くそぉ、なんでよりによってこんな時に……!」

不意に、沸き起こった吐き気に顔を青くして口元を抑えた。
先程まで空を飛んでいた、それによる『空酔い』を起こしていたのだ。
一瞬立ち止まったその頬を、背後から飛来した一本の矢が掠める。

「うぷ……!」

青い顔はますます青くなる、吐き気と恐怖の相乗効果だ。
このまま黙って狩られる訳には行かないと、また木々の隙間を縫うように逃走を再開する。




「良いぞ、逃げろ逃げろ」

少女を追うのは、つば広の帽子を目深に被った男であった。
左腕に取り付けられた弓砲の歯車が、弦を引いてキリキリと鳴る。

「狩りは楽しまないとな」
390マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)10:02:24 ID:MyG [1/10回]
>>389
のそりのそりと森を行く太い影が一つ。
単なる移動途中か依頼帰りか。
兎も角、森林自体に用がある訳でなく、移動中。

「…?」

が、不意に立ち止まり周囲を見回す。

「……」

そうして前方から何かが近づいてくるのを察する。
森林故視界は悪く、未だその姿は視認できていないが。
ヒトデナシのソイツが周囲を認識する手段は単純な視覚と聴覚に留まらぬ。
流石に千里眼などのような超感覚は持ち合わせてはいないが、
それでも常人のそれよりは遥かに敏感に周囲を認識する事が出来る。

と、解説しつつ先日砂漠で悪意あるものの尾行に気づいてなかった実績もあるのだが…
391ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)12:04:28 ID:Nzw [2/11回]
>>390

「あ……ひ、人影……!」

視界の端、自分と追跡者以外の何かの人影があった様な気がして、そちらへと足を向ける。
方向転換により、また背後から飛んできた矢が翼を掠める様に外れた。

「人、人……じゃない!?」

それが見える所まで近づくと、人影は人の影では無く、人の気配が感じられない鎧か何かの様な物であると気付く。
が、この際贅沢は言ってられない。

「あぁもう!何でも良いや!お助け!」

そのまま鎧の前に姿を現すと、その背後に身を隠そうとした。
その直後、また少女を追う様にして矢が飛んで来る。
392マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)12:10:41 ID:MyG [2/10回]
>>391
「承知した」

ライアの唐突な登場と要求にソイツは戸惑う様子もなく。
己の発した言葉と共に向かってくる矢を撫でる様に振るった右腕で掃う。

矢と腕がぶつかればカキンッと甲高い音がなり火花が散る。

「射手よ、何故にこのような事を?」

正体不明の襲撃者に問うソイツ。
何せ状況がサッパリ分からん。
戸惑ってはいないが事実確認をしないまま一方を擁護する気もない。
393ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)12:54:06 ID:Nzw [3/11回]
>>392

「気持ち悪いし追いかけられるしでもう最悪だよ……!」

鎧の背後にしゃがみこみ、青い顔で口元を抑える。
矢が飛んできた方角からは、木の影からこちらを見据える影があった。

『……フィンの翼は高く売れる、金持ち達が欲しがるんでな。
 女の方も中々活発だ、翼を売った後は奴隷商にでも売ればこっちも金になる。
 まぁ、ただの狩りだよ、邪魔をしてくれるな』

つば広の帽子を目深に被り、灰色のポンチョを羽織った男は、左腕に取り付けた弓砲に手を当て答える。

「飛んで移動してる最中に襲われたんだ、取り合えず、この吐き気さえ収まれば逃げ切れると思うけど……」

少女が言うやいなや、ポンチョの男は左腕を鎧へと向ける。
機械仕掛けの弓砲が形状を変化させる、先端の突起に穴が開いた。
次の瞬間、炸裂音と共に放たれるのは小さな爆弾だ、鎧に弓矢は効果が薄いと判断したのだろう。
394マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)13:05:00 ID:MyG [3/10回]
>>393
「そうか」

どちらに対しての返答か定かではないソイツの呟き。
しかし男への返答は行動でこそ示された。

相手が弓砲を構え打つ間と迎撃準備はほぼ同時。
ソイツが男に向けた自身の右腕は相手の弓と同じように形状の変化が起きていた。

「アガートラム、クーゲル」

腕から砲へと転じたソレから銀の魔弾が放たれ爆弾へと着弾する。
同時にソイツは左手で纏っていた襤褸をライアへ被せる。
そいつの背後にいる事もあって直後に発生するであろう熱と衝撃は緩和される。
395ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)13:41:31 ID:Nzw [4/11回]
>>394

「うわは……!!」

爆風に吹き飛ばされそうになる襤褸をしっかりと握りしめ、熱から身を守る。
ポンチョの男は木陰に身を隠し、衝撃を防いだ。

『フン……』

爆音が鳴りやめば、木陰から飛び出して鎧に向けて駆ける。
衣服の内側から手斧を落とすと右手に握り、左手の弓砲にまた砲弾を装填すると前方へ向けた。
放たれる今度の砲弾は、爆発する種ではなく、ただ高速で真っ直ぐ飛ぶのみの質量弾だ。

『一発調達するのに幾ら掛かると思ってやがる、鎧野郎』
396マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[] 投稿日:19/07/30(火)14:00:22 ID:x8F [1/1回]
>>395
衝撃と熱に表面を撫でられる位では、問題ないソイツ。
質量弾を左腕で受け、ヘコミや傷を生じるも意に介さず。

「生憎、相場を把握していない」

そのまま次に繰り出されるであろう斧の一撃を、
あえて左腕の装甲の隙間、つまりは関節部で、
損傷覚悟で受けようと構える。

相手が更なる一撃をと斧を動かしたところで
ガチリと隙間に食い込ませた斧はソイツの剛力も相まって微動だにしないだろう。
それに気づいた時には、右手から放たれる電気ショックの餌食だ。
397ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)14:24:13 ID:Nzw [5/11回]
>>396

『そうか、なら割り増しで請求してやるよ』

真っ直ぐに振り下ろされた斧の一撃は、鎧の隙間に食い込んだ。
ギシリと関節部が刃を噛み離せないが、関係無いとばかりにそのまま力尽くで捩じ切ろうとして。

『ぐあっ……!?』

突如空いた右腕から放たれた電撃に、思わず手斧から手を離すと背後の気の側まで飛び退いた。
自分の左腕を見る、弓砲が電撃に打たれた影響だろう、煙を吐いている。

『……てめぇ、気配が妙だと思ったら。
 さては人間じゃねえな?』

男の口角が吊り上がり、こけた頬を汗が伝う。
ポンチョを軽く揺らして、新しい手斧をまた右手に握った。

『あんなちっぽけな報酬じゃ割に合わねえ、フィンの翼は惜しいが、ここは一先ず退くか……。
 ……?』

視線を一度鎧の後ろへと向けて、しかし。
いつの間にだろうか、そこに少女の姿は無く、鎧が少女へかけた襤褸が残るのみで。
表情へ怪訝そうに曇り。



「どりゃああああああああ!!」
『アァッ!?』


直後、男の背後の木陰から木刀を手に突進する姿があった。
突然の出来事に男の視線は少女へと誘導されて。
398マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)14:32:33 ID:MyG [4/10回]
>>397
視線の移動。
男が隙を見せた。
好機以外の何物でもない。
少女が向こう見ずな突進をするのは後で注意するとして。

「ふん」

腕に突き刺さった手斧を引っこ抜くと刃を寝かし面の部分で
……思いっきり男のケツ目がけフルスイングしてやった。

「折檻である」

折檻で済めばいいが、ケツの骨が砕ける可能性すらある。
399ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)14:45:02 ID:Nzw [6/11回]
>>398

『このガキィッ……!?』

高く売れる翼を傷つけるのは無しだ、と逡巡が動きを鈍らせた。
鎧が振るう手斧が尻を打ち、それとほぼ同時、少女が振るう木刀が男の腹を打った。

『ぐがっ……!!』

歯を食いしばり、少女を押し退けると木の向こうへ。
そのまま木々の隙間をよろよろと縫い、逃走を開始した。

「うぶ」

押し退けられバランスを崩した少女は、そのまま転倒。

「助かったぁぁぁ……!」

両手両足を投げ出して、大きく安堵の息を吐く。
400マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)14:53:11 ID:MyG [5/10回]
>>399
「反撃の可能性もあった、声を上げて突進するべきではない」

ライアが攻撃を行ったこと自体は問題にしていない。
しかし奇襲で声をあげて敵に存在を知らせるのはいかがなものか。
ソイツが気になるのはソコだった。

「兎も角、無事で何よりである」

バチッと損傷した左腕がスパーク。
二の腕あたりからだらりと力なく左腕が垂れ下がっているようだがソイツは意に介さず。
男を追う気はない。
そもそも足は遅いほうだし、手負いの獣が何をするか分かったものでもない。
401ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)14:59:01 ID:Nzw [7/11回]
>>400

「気合いを入れて打ち込んだ方が良いって聞いたからつい……。
 とにかくありがとう、鎧のおじさん……」

腹這いでゆっくりを顔を上げて、その視線は鎧の左腕で止まる

「……私は無事だったけど、おじさん、その腕……。
 ごめん、私のせいだね……」

気落ちしたように深く溜息を吐くと、また顔を地面に突っ伏した。
402マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:05:21 ID:MyG [6/10回]
>>401
「それはルールのある道場剣術で遺憾なく発揮すべき教えである」

実戦では出会いがしらの一撃必殺が推奨であるし、
色々と…まあ、戦い慣れしていないのは良い事だとソイツは考える。

「問題ない。修復に然程の時は要しない。
 マナメタルか肉でもあれば修復時間は更に短縮されるだろう。」

実際損傷は軽微。
戦場のど真ん中でもない。
暫く大人しくしていればいいだけの話だ。
肉を切らせて骨を断つ戦法は割とゴーレムに合致したものだといえる。
403ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:14:32 ID:Nzw [8/11回]
>>402

バサリ、と一度大きく翼を羽ばたかせて、寝転んだ状態から立ち上がると衣服に付着した土や砂を落とす。
じっと鎧の損傷した腕を見つめて。

「やっぱりおじさん……ゴーレム?
 私、ゴーレムって初めて見るかも」

今度は興味、感情がコロコロ変化する質だ。
拒否されなければ、差し出す指先で損傷部位をツンツンとつついてみたりするかもしれない。

「うん……とにかくありがとうおじさん。
 吐き気も収まったし、ここから街までなら飛んでいけそう。
 おじさんも街まで戻る?」
404マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:19:29 ID:MyG [7/10回]
>>403
「本機は半有機体自律型戦闘用ゴーレム、マレタガである」

簡潔な自己紹介を済ませるソイツ。
ライアは迂闊に触っているがソコはさっきバチリとスパークしたところだ。
触れれば軽く感電するのではなかろうか?

「私も帰還途中である。
 移動速度から考えて到着は夜間になるだろう」

移動速度が遅いのである。
牛歩並み。
その分馬力はあるので荷物運びには便利。
405ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:31:18 ID:Nzw [9/11回]
>>404

「私はライア、ライア・リリィ。
 へぇ、ゴーレムってこんな感じなんだ……いっつつ!」

ツルツルかざらざらか、どちらにせよ鎧の肌触りを確かめている最中、バチリと走った電流が指先を打った。
さながら静電気、慌てて指を離して手をひらひら振るう。

「……ふふん、今、翼の調子が良いんだよね。
 よし、おじさん、私が飛んで連れて行ってあげる。
 助けてくれたお礼も兼ねて!」

言うやいなや、無事な右腕を掴もうとするの。
人一人二人くらいであれば何とか飛ばせるフィンの翼だが。
さて、ゴーレムの身体の重さは如何ほどだろうか。
406マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:38:02 ID:MyG [8/10回]
>>405
「…無理をするな」

右腕を捕まれ抵抗しないので片腕だけ万歳しているような格好になるソイツ。
流石に200キロオーバーとかそんな重量はないが、飛んで運ぶのは少し難しいのではないだろうか?
そもそもゴーレムの腕も自重の負荷に耐えられるのか疑問である。

「歩いて戻ることに支障はない。
 寧ろ空を飛んでいる時に狙われたのなら、私を運んでいる時にこそ狙われるだろう」
407ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:47:51 ID:Nzw [10/11回]
>>406

「むっぐ、むっぐぐ……!」

バッサバッサとマレタガの頭上で腕を掴み翼を羽ばたかせる。
……しかし残念、飛びません。

「お、重い、おじさん……!」

もしかしたら努力実ってほんの少し浮くくらいはするかもしれないが、しかしすぐに諦めて、地面に降り立つと肩を落とした。

「はぁ、はぁ……鍛え方が足りないか……。
 里の力自慢だったら飛べたかもしれないけど……」

額に僅かに滲んだ汗を拭って、しかし折角助けられたのにお礼も何もしないというのは自分のプライドが許せない。
さてどうしようかと腕を組んで。
しばらくすると、何かを思いついた様に近くの樹木へと駆け寄った。
腰に装着された鞄からナイフを取り出すと、少し太めの木の枝を選び斬り落とした。

「ちょっと待ってて」

丁寧に慎重に枝を削り、何かの形に成形していく。
やや丸みを帯びた木の板の様な。
408マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)15:53:33 ID:MyG [9/10回]
>>407
「…」

右腕だけ天を見上げているのは中々にシュール。
無抵抗なのがそこに拍車をかけている。
そして結局飛べない。

「私はゴーレムである。重くないゴーレムなどいるだろうか…?」

突っ立った状態でライアを見下ろすソイツ。
なにかこう、釈然としない。
ちょっと罪悪感すら芽生えるのは何だろうか。
そもそも今さっきの出来事を鑑みるに、空飛んで帰るのは危険だと思うのだが。

「はて?」

ライアが何を作っているのか見当がつかず、その作業工程を見守る。
いや全くもって何を作っているか想像も出来ない。
409ライア◆</b></b>qz5eaVhqxc<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)16:04:55 ID:Nzw [11/11回]
>>408

掌で包み込めそうな大きさの、丸みを帯びた木の板状に枝を成形。
表面にナイフで文字を刻む、古代の文字だ。

「……よし!」

それを満足気に空に翳し、いそいそとマレタガの元へと戻ってくると、その手にそれを握らせようとする。

「安全祈願のお守り!私の故郷で、こういうお守りがよく作られてるんだ。
 私は不器用だから、あまり綺麗には作れてないけど……焼け石に水でも無いよりマシ!」

ニ、と白い歯を見せて笑う。

「私は先に行くけど、街まで気を付けてね、今日は本当にありがとう!」
410 : マレタガ◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)16:13:33 ID:MyG [10/10回]
>>409
「…感謝する」

お守りとは恐れ入った。
正直全く想定していなかっただけに興味深い代物だ。
ソイツは自身の中にある格納スペースにお守りを大事にしまい込んだ。
本当は何かに括り付けて見えるようにでもと思うが生憎手ごろなものがない。
後で何か見繕うのもいいなと、ソイツは思った。

「君も気を付けて。なるべく見通しの良い場所を飛ぶことを推奨する」

森林なんぞ上空から見下ろしたら何が潜んでいるか分かったものではないだろうし。
忠告を交えながらライアを見送った。

//といったところで終了でしょうか ありがとうございました
411バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/30(火)17:35:15 ID:8QF [1/1回]
循環都市ユグドには各地から大門を通って様々な物品が集まる。
地方の特産品は勿論、新鮮な野菜や畜産物、そして高級な発掘品まで、とにかくなんでもだ。
色んな物品に目を奪われてついつい買い過ぎてしまうものも多くはない。

「……あかん、流石に買い過ぎタ」

彼もそんな客の一人。
人混みの中、いくつかの発掘品の入った袋を抱えて呆然と立っていた。

全身を包むボロ外套に笠という妙な出で立ち。
外套の中から覗く手は機械の骨組みの様。
そして何より異質なのは、頭が監視カメラめいたモノアイであるという事である。

「どこかのギルドで仕事紹介してもらうしかないやろナァ…ホンマアホやわワシ」

ついつい溜め込んでいた旅の資金を全額使ってしまった彼。
ショックからかろくに前も向かず、仕事を紹介してもらうためふらふらと歩き始めた。
412ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/30(火)19:39:45 ID:em0 [1/3回]
>>411
「しまった……宿の金まで使っちまってた」

やや離れた人混みで買い過ぎたことを悔やむ客がもう一人。主に食材の類である。
薄灰色の外套に身を包んで、首元のスカーフめいたマスクに口が隠れるほど項垂れてる。
そんな彼だからこそ、きっと後ろから来る相手には気付かないのだろう。

「ぐへっ」

そんな声を漏らして衝突し前によろけたが踏み留まり、振り向けばそちらの顔を眺めて朱色の瞳を持つ目を見開いたことである。
その後、そちらが抱えてる袋と雰囲気から実に都合よく察したことで。

「はっはーん、お前も買い過ぎだな。金無いんだろ、一緒にギルド行かねえか」

前半やや上から、下からちょっと下手に出て提案する男は最近たまーに見かけられるようになった男であった。
たまに女性のみならず、男からすら殴られたり叩かれたりしてるところを見られる、とか。

//まだよろしければ……
413バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/30(火)20:14:37 ID:xTa [1/2回]
>>412
「むおっ!? す、すまんナ! 前見とらんかったワ!」

どしんとぶつかれば袋から何やらべたつく小さな缶がころんと転がり落ちる。
身体が物理的に硬い彼、追突すればまずは自分の荷物よりも相手の無事を確認するだろう。
そして大事には至らなかったと分かれば安心して、

「兄ちゃん頑丈やナァ、いやぁ何事も無くてよかったワ」

と安堵した様子で言うのである。

「お前も…ってことは兄ちゃんもカ」
「……せやナ、これも何かの縁、一緒に行こうやないカ」

誘いを快諾すれば、一緒に歩こうとするだろう。
一人では難しい仕事も二人でやれば楽に終わる、そんな考えで。
……まあ、仕事まで一緒にやるかは別なのだが

「ワシはバルトって言うんヤ、兄ちゃん名前ハ?」

とことこ歩いて行く最中に軽く自己紹介。
このロボット、妙にフレンドリーである。

/大丈夫ですよ!ですがちょっと急用が出来てしまったので置き進行になってしまうかと…
途中で切ったり平行して頂いても構いませんので…!
414ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/30(火)20:32:02 ID:em0 [2/3回]
>>413
「……なんだこれ」
「いやこれでも結構痛いぞ、悪気見えないから、良いけどな」

ちゃっかり缶を拾い上げる根性。――もしも見逃した方が良い場合、人混みが災いするか。
痛いことには痛いと言っている。正直者だ。

「腹が減ってつい飯とか食材とか買ってたらいつの間にかな。俺そこまでできないのに」

まあお互いの仕事の傾向が真逆でもなければ多分同行ルートでしょう。人数に制限がかかってもなければ。
頻りに背中を擦るようなしぐさもあるが、よく眺めると背中というか、そこに提げているものを気にしてる感じである。

「俺はナーズ、護衛や探索依頼をよく受けるぞ。…………バルト、お前もロボットなのか?」

フレンドリーなロボットに対して聞いてることだが言葉遣いが変なので誤解を与える可能性あるか。
じっと見つめるところはモノアイである。ギルドに辿り着いてもそちらの身体を眺めかねないぞ。

//了解しましたー、それでは置き進行で! そちらこそ負担でなければよろしくお願いいたしますねー
415ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)20:41:37 ID:rgn [3/10回]
「…………やっと着いた…」

どれくらいの間歩いていただろうか。もはや何キロ歩いたかなんて些細なことのように感じてしまう。
――――循環都市ユグド。様々な人種や職業の者が集うこの都市でならきっと何か手がかりを掴めるはずだ。

「それにしても…広いな…ここまででかい都市は初めて見たぞ……」

キョロキョロと辺りを見渡しながら感想をこぼす。循環都市という名前は伊達ではない、人が次から次へと雪崩れ込んでいて眺めているだけで目を回しそうになる。
ひとまずは宿探しにギルドの登録が先だろう。ただ初めて来たのだから当然勝手などは分からない、だから周囲を見回して"あなた"に声をかけることだろう。

「なぁすまん、近くで一番安い宿ってどこかあるか?それとこの都市のギルドにも案内して欲しいんだが……」

//絡み街です…!
416ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)20:51:54 ID:a8D [2/10回]
>>415
「……はい?」

と、振り返ればワンテンポ遅れてふらあり揺れる白垂長耳と薄茶の流髪
真紅の瞳に白磁の肌、ゆったりとした空色の衣服は南平原大陸の兎人(ラビト)の民族衣装

「えーっと、私も先日来たばかりですのでちょっと曖昧ですけど……」
「宿場方面でしたらご案内出来ますよ、ギルドも近くにあります」

宜しければ、とエスコートを申し出る
その立ち振る舞いは騙くらかして金銭を奪おうとする類の輩とは無縁である事を示すように嫋やかであった
問題としては、どうにもその他の……
どうにも粘着質な、害意だとかそう言った視線がこの辺りでは珍しい兎人の彼女と、そして如何にも街に慣れていない風のラムベリクにへと浴びせられていると言う点に尽きるか
ともあれ兎人はそれらに一切気が付いていない様子、こちらです、と宿場方面へとのんびりなペースに歩き始めるであろう

//少しスローペースにはなりますが、もし宜しければ…
417破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)20:57:37 ID:Z5A [5/8回]
>>387

「……私……成長中……でも。アゼルも……凄い……対応力……反射……それから……予測出来ない……」

少し自身有りげに、少女はまだまだ成長中なのだと口にする。だがそれ以上に、彼女のことを少女は高く評価しているのだ。
勢いに任せてはいたものの、模倣した技も彼女の精度には全く至らない。研鑽の結果を何一つ余すこと無く即座に掠め取ることが出来るわけがないのだ。
ただ、知見を得た。こういうやり方もあるのだろ言う知見。周りの人間からしれならば、全く以て余計な気づきかもしれないが、少なくともいまこの瞬間はだ。
観衆は静寂に呑み込まれ、ただ、青白い光を孕んだ剣は、なにかを引き裂くようなブオンという音を立てる。

「……喋った……?」

縮地を絡めた高速の突き。これが通じないのであれば、そこで少女の敗北は決する、そこまで追い詰められているということなのだ。
その最中に気付いたこと。明らかに野次馬からの声とは異なる第三者の声に目を見張った……が、もはやそれを停めることなど出来ない。
片手平突き。突きから薙ぎ払いへと移行する、派生を前提とした一撃を……放てれば、そうそう避け切れはしない。

「……!?」

最後に彼女は受けて、その上で突き込もうとした。結果としては……彼女の刃を真っ二つに引き裂いて、寸止めの形で終わらせることになったのだが。
それさえ……時空剣『シンギュラリティ』の機能さえなければ、恐らくはカウンターによって敗北していたことだろう。
つまり、周囲がどう思っていようとも、少女個人的には敗北だった。ただ……それで良かった、それがとても嬉しかったのだ。

「……アゼルも……凄く良かった。格好良くて、強くて……嬉しい……とっても楽しかったよ……」

だが、それを口に出すこと無く、剣を引くと青白い光が消える。払って腰元の鞘に収めると、無理に駆動させた身体の限界が来たのだろう。
そこにどすん、と尻餅をついた。それから、脇腹に抱えた痛みに「いたた……」と言いながら顔を歪める。無論、満足気な表情は崩さないのだが。
さて、嬉しくて仕方ないのは山々だが。問題はその剣だ。真っ二つにしてしまったのだが……。

「……ごめんね、剣……。楽しく、なっちゃった、から……大丈夫……?」

熱くなりすぎて、相手の剣を破壊したとまで行くと頂けない。少なくとも、自分の剣が折れたらとても困る、その上相手の物は魔剣の類。
それも喋ったとあらば意思だって存在するはず。というわけで、謝罪の言葉は彼女と、その剣に対してかける、かけてみる……といった具合。
見るからに、大丈夫ではなさそうだが。

/すみません、先日は凍結をありがとうございました……!!
/御配慮に感謝です、遅くなりましたが返信させて頂きます、失礼いたしました……!
418ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:02:19 ID:rgn [4/10回]
>>416

流石循環都市といったところか、兎人をこの目で見るのは初めてだ。確か南の方に多いのだったか。
こちらは全身を布で覆っていて顔をなんとか覗ける程度でかなり不審に見えるかもしれない。そんなのが話しかけてきたというのに平然と対応してくれるとはなんとも優しい。疑うことを知らないだけかもしれないが。

「あぁ、じゃあお願いするよ。俺来たばっかだから金もあんまり無いからなぁ…」

ひとまずは何かの依頼をこなして生活資金を集めなければならない。
……と、ふと周囲の視線に気がつく。友好的なものでは決してない、敵意だとか害意だとかその類のもの。
奇異の目で見られるのは仕方がない、だがそれが自分一人ではなくこの彼女にも向けられているというのはやはり、こういう場所でも完全に違う人種同士が混じり合うことの難しさの証明だろうか。
チラリとその視線の方へと目をやれば、しかしすぐにルゥロへと視線を戻してその後ろをついていく。

//全然構いません!よろしくお願いします!
419ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:16:01 ID:a8D [3/10回]
>>418
視線を向けた先、自然な所作にて雑踏に紛れる人影が幾つか
循環都市を流れる血脈は潔白のみでは決して皆無という事であろう
しかしそれはふたりが歩けば一定の距離を開き尾行を続けている
精錬され切っていない空気は、本職の暗殺者などではないと言外に語っているようなものだ
しかして、一見して冒険者たるラムベリクを前にしても怯む事がないと言う点は留意すべきであろう

「えーっと、こちらです、こっちが近道なんですよ」

一方兎人、あからさまに人気の無い道を行こうとしているではないか
護身用と思わしき長銃を背負ってはいるが、それに手を掛ける様子も一切ない
そこは住宅の影の影、昼間だと言うのに薄暗くすれ違うのにも苦心しそうなアブナイ路地裏であった

//と言うかすみません、連続になってしまっているのに気がつかず…大丈夫でしたでしょうか…!
420ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:25:34 ID:rgn [5/10回]
>>419

「…………(尾いてきてるな…)」

人数は正確には分からないが複数。恐らくさきほどこちらに視線を向けていた相手だろうか。
ただその気配を自分が察することができることから熟練の暗殺者などではないということが分かる。目的が分からない以上、泳がせておくというのも一つの手ではあるが……

「あ、あぁ……」

彼女が案内する先はまさに如何にも、そういうことをし易いであろう薄暗い路地裏。それに一番厄介なのがこの狭さだ。これではもしも何かあった時に槍を十全に振るえない。
少しルゥロとの距離を詰めて、その耳に口を近づける。

「…………後ろから複数、尾けられてる」

小声で出来るだけ不自然ではないように伝える。
一つの可能性、彼女自身もまた後ろの連中とグルというのも考えられたが、さきほど向けられていた視線は彼女含めて。それは無いだろうとタカを括ってのことで。

//こちらは気にしていませんのでお気になさらずに!
421アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:28:36 ID:zYt [1/3回]
>>417

「私もです、ハゲツ。剣技において適わないと感じたのは初めてでした」
「……ふふっ、獣のような勇猛さの中に力強い太刀筋。見蕩れて……技の教えを受けたいと思うほどでした」

全てが終わった静寂。
アゼルが負けたのだと集団が認めるのはやや遅れた間の後
然し集団が奏でるのは賞賛の声色だ、当然である。冴えた技と技のぶつかり合いはそれだけでどんな観劇にも勝り。それだけの娯楽を提供したのだから
それは勿論アゼルへも、そしてハゲツにも「よくやった」「すげー剣技だったぞー!」等の賞賛が浴びせかけられて
じわりと衣服に染み出す血を勲章としながら、アゼルは片膝をついて屈んだ

「大丈夫です、すぐにくっつき……いえ、治りますから。気になさらないで」
「立てますか?」
『大丈夫じゃないんですけど!!!くっつくにはそれ相応のエネルギーがいるんですけど!分かってんのアゼルちゃんにそこの剣術バカ!』

差し出した右手を取るのなら、アゼルはそのまま立ち上がらせに。
腰が抜けたままであるのなら、長身と筋肉質な体を活かして横抱きに抱えようとするだろう
おしゃべりな魔剣はまっぷたつに割れながらもキンキン声を響かせて二人を罵倒していた

//おきになさらず!
422ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:42:00 ID:a8D [4/10回]
>>420
ゆらーんゆらーんと長耳を揺らし手足をぶんぶか振って呑気に歩く兎人
なんなら鼻唄混じりだ、ちょっと気候にやられた可哀想なひとなのかもしれない

「……え、尾け……、えぇっ!?」

この場面におけるラムベリクの行動は実際正しい
同行者のこの、戦闘力に欠けていそうな相手に予め知らせておく事は必須である
問題としては、兎人が余りにも間が抜けているという点に尽きる
大声と共に振り返り、バッチリ尾行者と目があってしまった
そして彼等には悟られた事を知り、行動を前倒しに実行するだけの判断力が存在した
つまり3人の武装した男が一気に距離を詰め、必然として後ろを歩くラムベリクに襲い掛かったのだ!
先頭の男の振るう曲刀(シャムシール)が煌めき、素早い刺突を
だがこの狭さ、成る程1対1を3度繰り返せば撃退は可能か……!?
423 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:42:25 ID:a8D [5/10回]
>>420
//ありがとうございます、改めてよろしくお願いします…!
424ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:51:13 ID:rgn [6/10回]
>>422

「バカッ、そんな声出したら…!!」

いや、こちらの配慮も足りなかったのかもしれない。明らかにこういう荒事などには慣れていないだろう彼女がいきなりそんなことを聞けばこうなることはある意味必至。
だとするなら教える前に幾らか段階を踏んでおくべきだったか。

だがここで悔いたところで時間は戻らない。相手は三人、ただこの狭さではこちらの槍はほとんど使えない。
曲刀による刺突を身体を逸らすことで避ければ、その刺突を放った男の腹に思い切り蹴りを放つ。この狭さだ、前の一人が倒れればドミノ倒しのようにかは分からないが、少なくとも障害物にはなるはず。

「こっちだ!!表通りへの道は分かるか!?」

そしてその隙にルゥロの手を引いて路地裏を走る。このまま逃げ切ることができれば万々歳なのだが……
425破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)21:55:07 ID:Z5A [6/8回]
>>421

「うん……またやろ……アゼルの剣、私も、教えて欲しい……!!」

言葉数は少なく、感情表現の言葉を幾つも知らない少女であったが、それでも先程剣を交えた彼女であればその言葉が偽りないことは理解出来ようか。
続けて、観衆から出てくるのは称賛の声である。群衆とは随分と正直なもので、普段は問題児扱いでも見世物として面白いと為れば。
正直に評価してくれる。アゼルに対して「やってくれたなー!」「お前に賭けてたんだぞー!」「次はぶちのめしてやれ!」などと荒っぽい声もかけられていくのだが。
称賛の声を聞くのは慣れていなかった、厄介者扱いが基本のためである。恥ずかしさに、投げ捨てたコートを手にとって顔を埋めるのだった。

「そう……それなら、良かった……大丈夫、立てる……」

差し出された右手を取って、彼女に助けてもらいながら立ち上がる……それから、口元まで隠す重たげなコートをもう一度着直すのだった。
……とは言え、その後フラフラっと身体が揺らめいて、対応しきれなければどすっという音とともに彼女にぶつかることになるだろう。
正真正銘の全力駆動をやったのだ。糸が切れた今、まともに立っていることも難しいが、こうして剣を交えたことを考えれば、その程度のこと、些細極まりない。

「……凄い……喋るんだね……剣さん。そういうのも……良いな……好きだよ……」

そして罵倒を浴びせてくる彼女の魔剣へと視線を落とす。
驚きつつも、素直な感想を告げる。剣が喋る……摩訶不思議ではあるが、凄く良いと少女は思っていた。自分の無機質な剣もそうだったら可愛げがあるとも。
目を輝かせながら、笑顔で応対する。剣術馬鹿の罵倒など、平気の平左であるようだ。

「じゃあ……早くくっつけよ……ご飯、食べる……」

そしてコートの中で、ゴソゴソと何か蠢いた……取り出したるは、缶詰だ。中にはどうやら乾パンが入っているようだが……それを開けようと考えたが。
全く手に力が入らないために、アゼルの方をそっと見上げると。それを静かに差し出すのであった。

/ありがとうございますー!
426ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:04:09 ID:a8D [6/10回]
>>424
「、ご、ごめんなさい!!」

叱責を受ければ目を丸くして萎縮して大袈裟に詫びる
それでもハッと気がつき、状況に対応して即座に復帰する事が出来るのは多くの経験が成せる技と言えよう

『ぐぇっ!?』

「む、向こう、このまま真っ直ぐです!」

男は吹き飛び、しかし後続はそれを踏み越える様にして僅かな遅れのみで追跡を辞めない!
ルゥロは先程までの様子とは異なり、足が速い
冒険者であり鍛えられたラムベリクにも遅れを取らぬ程であった

『……止まれ!!』

「きゃっ!?、っ……!!」

だがそれも、追跡者のひとりが投げたナイフがルゥロの太腿に食い込みバランスを崩して転倒し掛けるまでだ!
ふたりの追跡者はそれぞれナイフと、直剣を手に迫る!
表通りの光はまだ先……しかし確実に見える位置、取るべき行動は撃退か逃走か!?
427アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:15:21 ID:zYt [2/3回]
>>425

「そう、それなら……」
「こふっ……」

立てるというのなら、余計な手出しはするまいとし
結果として腹部にぶち当たる衝撃に小さく声を漏らす
本当に大丈夫かと懸念を抱きながらも、本人が大丈夫と言うならそうなのだろう。
釈然としないが右手が白髪を無造作に掻き乱して頭を振り。痛いじゃないかと言わんばかりに少女の額にデコピンを

「無口な方が、私は好きですよ。この子はうるさくて堪りません。」
『好きだなんてえへへ……はっ!ま、惑わされないんだから!』

対照的に辟易とした様子のアゼル、拾い上げた刃はさやにぶち込み、その上から乱暴に持ち手も突っ込んで黙らせた
ついで庇護欲をそそる仕草を目の当たりにしたのなら。そっと左手で頭を撫でようとし
右手は缶詰を受け取って蓋を外した。僅かに甘い乾パンの香りが二人の鼻腔をくすぐり、手のひらにのせたそれを差し替えして

『そんなかったいの食えるかボケェ!』
「……うちの魔剣が失礼、ですが一応事実なのです。これは貴女がどうぞ」
「さて、くっつけるにも条件が……煩いのを黙らせるために1度お開きに致しましょう」

左手は乾パンをつまみ、桜のように色づく唇へと運んだ。
そうして戦闘の残り香を惜しみながらも魔剣を気遣い、少女を見つめる赤い双眸が和らぐ
428ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)22:18:07 ID:rgn [7/10回]
>>426

「クソっ!しつこいッ…!」

他に足止めをするような手段もない、あとはただひたすら逃げることのみ。表通りに出てしまえばこちらのものだ、流石に他に多くの目がある前で乱暴なことはできまい。
逃げる際には幸いにも彼女の方は健脚らしくこちらのスピードにも劣らずについてきてくれている。

光が差し、あと少し。そんなところで男が放ったナイフが彼女の太ももに食い込んでしまう。その拍子に彼女は地面に転倒、そうして男たちの接近を許してしまう。

「もう、やるしかッ…!」

徒手での格闘はそこそこ出来るものの手練れというほどでもない、おまけに相手は武器を持っている。ここではやはり扱いにくいがそれでもやるしかない。
背中の布で包まれた棒のような何かを手に取ればそれでまずは鉾先ではない柄の方で直剣を持った男の腹部を思い切り突く。
そうすれば一度槍から手を離し、壁を蹴ってさらにさきほど突いた男の頭部を蹴って跳べば背後へと回って、もう片方の男の丁度股間へと思い切り蹴りを入れようと。
429ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:29:26 ID:a8D [7/10回]
>>428
しつこい、そう、しつこいのだ
兎人は高く売れる、そして今は更にそれに加えて冒険者もいるのだ
両者をさばけばしばらくは遊んで暮らせるはずだ、それだけに手を引く事はない

「ごめ、ご、ごめんなさ……!」

半泣きでナイフを引き抜き、溢れる血を止めている
応戦するラムベリクの槍柄打突、そして追撃の襲脚!
吹き飛び倒れる男、そしてもうひとりは……

『……!!!????』

クリーンヒット!イタイ!
股間を抑えて蹲り痙攣、見事な撃退劇となった

「……、凄い……!あ、あぶなっ……!!」

ナイフの痛みも忘れ、目を丸くしてその光景を焼き付けるルゥロ
だがここでしかし、それでも!

『……セェェッッ!!!』

横道より、最初に倒した曲刀男が復帰しアンブッシュ!
大上段に構えた曲刀を持ってして、ラムベリクを斬り伏せんと!
430破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:39:10 ID:Z5A [7/8回]
>>427

「あうっ」

そこには多分に強がりな面が含まれている……口には出さない、態度にはあまり出さないのだが。
折角対等な相手が出来たのだから、手を借りずにいなければ、という少女の気持ちである……その結果がデコピンであるのだが、仕方あるまい。
なんだかんだで、気持ち的には元気なのだ。ちょっと寝れば直ぐに回復するだろうことは、何となく見て取れるだろうか。
少し涙目を浮かべたのは、反射に等しい。剣で切られる痛みよりも、何か作用するものがあるだろう、ということだ。

「……本当?……嬉しい……私も、真面目なアゼルは……好き……。お喋りな……剣さんも……。
 ……ふふふ……ありがとう……」

口下手であることを褒められたのは、少女は初めてだった。やはりそれは嬉しいようで、お礼にとばかりに口にするのはやはりストレートな言葉であるのだが。
それはそれとして、お喋りな剣のこともフォローする。おまけのようになってしまったが、好意的に見ているのは間違いないのだが。
缶詰を受け取って、それから彼女の左手が頭を撫でたのであれば、両目を閉じて受け入れる。外見よりも子供っぽい反応であった。
缶詰を開けてもらったこと、それから頭を撫でてもらったこと、両方にお礼を言ってから。

「……食べれないの……ごめんね……? うん……分かった……。じゃあ、一回、お別れで……じゃあね、アゼル」

魔剣が乾パンを食べれないとは、想定していなかったようだ。いや、そもそも剣が何を食べるかを少女は知らないが。申し訳無いと言った後。
彼女が乾パンを口に運んだのならば、それはそれで無駄にはならなかったと嬉しそうに、彼女自身も片手で抱えた乾パンを口に運ぶのであった。
それから、彼女のお開きの言葉を了承すると、フラフラとまた歩き出す……のだが、その最中に振り向いて。

「また……剣……やろうね……!絶対……!!」

そう言ってまた歩き出し、また振り向いて手を振る、というのを短い間隔で繰り返すのであった。
ちょっとしつこいが……ともあれ、今回の剣術演舞はこれで終わりということだ。少女もまた、その戦闘の残り香を惜しみながら、離れていく。
431ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:39:37 ID:rgn [8/10回]
>>429

「脚は動かすな!そこでジッとしてろ!」

幸いあの様子を見るにナイフが奥深くまで刺さったというわけではないらしい。ただ今下手に動けば出血が激しくなる、ナイフを抜いてしまったのは仕方がない、とにかく今は血を止めるのが先決だ。

「クソが…こいつら一体なんなん――――」

二人とも仕留めた、そう思っていた。
だが最初にもう一人いたことをこのときにはすっかり失念していて。

「なっ…!!」

すぐに一歩下がって避けようとするが少し遅い。幸い身体を庇って両腕を前に出していたために腕に切り傷ができたくらい。血は流れるがこの程度ならば大丈夫なはずだ。

「ッ……!しつこいって言ってんだろうがッ!!」

すぐさま男と距離を詰めて、その頭部へと渾身の後ろ回し蹴りを放つ。壁が狭いために蹴るどころかそのまま壁に叩きつけるようになってしまったが、これはこれで結果オーライだ。
そうしてもしも撃退に成功したのならルゥロの元へと急いで駆け寄っていく。

「大丈夫か…!落ち着け、まずは呼吸を整えろ……」

背中を摩り少しでも気持ちをを和らげさせようとする。
傷は深くない、出血はあるもののこれなら脚を切断するようなことにはきっとならないはず。
432ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:55:36 ID:a8D [8/10回]
>>431
「は、はいっ……!」

彼女の性分として、大声での指示にはほぼ無条件で従うと言うものが存在していた
それはかつての隷従時の体験がそうさせているのだが、この場面でそれを無意識に活用するラムベリクの行動は極めて効率的と言えよう
事実しっかりと視認すればナイフは内腿ではなく外腿に刺さり、致命傷に及ぶ事はないのが見て取れるはずだ

『ぐべっ!?!?』

壁と足に挟まれ白目を剥き崩れ落ちる男、完全なるノックアウトだ
尚、襲撃者達は装備も統一しておらず単なる冒険者崩れであるのが見て取れるであろう

「、わ、分かり、ました……ふぅー……」

追われて全力疾走、更に手傷を負ってまで落ち着いてはいられない
それでもラムベリクに声をかけられれば深呼吸、なんとか立ち上がり引き摺るようにして表通りの宿場町に向かうであろう
433アゼル・ローズマリー◆</b></b>5Xsy9QNXaM<b>[] 投稿日:19/07/30(火)22:59:47 ID:zYt [3/3回]
>>430

「真面目……ですか。」
「最近よく、言われますね。私は真面目なのでしょうか」

他者からの評価と自己評価は噛み合わないもの、後ろめたいことをしているからこそアゼルの自己評価は低い
然しながら照れは存在するようで、白い前髪を指に搦めて巻き付けながらややうつむき加減
……どちらかと言うと戸惑いの要素が強いようだが
口内に含んだ乾パンは意識を切り替えるようにがりりと噛み砕かれ
少女のさらりとした絹糸の髪に指を通して一度、二度梳く
去りゆくフラフラな背中を見つめる瞳はやや不安げですらあったが

「ええ、また。次こそは不覚をとりませんよ」
『二度おられてたまるかボケェーッ!』
『す、好きって言われてもぜんぜんうれしくなんかないんだからねっ!』

子供のように何度も振り返るその姿に愛らしさすら覚えながら。振り向く度に顔の横で小さく右手を振り振り
完全にその背中が消えてなくなるまで見送り、終わりを感じた集団も離れていく

「……お願いがあるのですが」

そんな集団の中の一人を呼び止めるのは、他ならぬ傭兵の声
戸惑いながらやや強引に腕を引かれるのは、アゼルよりも一回りは体格が上の男傭兵であり
筋骨隆々とした浅黒く、丸太のごとく太い片腕を伴って。アゼルもユグドの街に消える

//二日に渡るロールありがとうございました。楽しかったですー
434 : 破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:04:47 ID:Z5A [8/8回]
>>433
/こちらこそ長く時間を頂きましてありがとうございました……!戦闘ロール楽しかったです、また機会がありましたらよろしくお願いします!!!
435ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/30(火)23:06:40 ID:rgn [9/10回]
>>432

「とりあえずこいつらの始末はあと…」

まずは治療が先決だ。この程度の怪我は冒険者には日常茶飯事、治療の方法だって心得ている……と言っても薬草と包帯というシンプルなものなのだが。
薬草はここに来る前にいくつかストックがあったはずだ、包帯の方も同様。だからまずは彼女を落ち着ける場所に移動させなければ。

「……歩くのは辛いだろ、宿の場所だけ教えてくれればいい」

よっ、と彼女の足へと手を回し持ち上げて、そしてもう片方の手を添えればまるでお姫様抱っこのように。
まだこちらの腕からは血が流れているためもしかすれば服に血がつくかもしれないがそこは我慢してもらうしかない。
ただその体勢故に自分の胸が彼女の顔にちょうど当たるような位置に来てしまうが。

「あんたが止まってる宿はどこだ?そこまで運ぶ」

そうしてそのまま表通りに出れば周囲の人の目なんて一切気にせず、ルゥロが教えてくれるなら宿まで運んでいくことだろう。
436アプリコット◆</b></b>vARfS6QD52<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:09:14 ID:Lgb [1/1回]
>>388

『―――――!!』

魔力の閃光を浴びて声にならない叫び声をあげる怪物。
どうやらこのナノマシン、魔力というものとの相性自体が良くないようで。

「……やれやれ。知性は残しておきたかったんだが、やっぱり調整が難しいな。
パワーの方は申し分ないとはいえ、これじゃあまりに扱いづらい」

そう呟くアプリコットの目は暗く光りを返す。
男を救おうとする医者のものではなく、それを駒か実験動物としか見ていない研究者の目だ。

『グ……グゥォォ――――……』

そして魔力をまとった刃が怪物に突き立てられて、そのまま狙い通りに壁へ追いやられて。
怪物と化した男はあっけなくその生命の花を散らす。

「……まあ、即席の投与じゃあこんなものだよな」

諦観に近い色を纏う発言とほぼ同時に、事切れた怪物の全身から多量の黒い煙、ナノマシンが噴出して彼とその周囲を包む。
怪物にとどめを刺すために接近していたセラも、急いで離脱しなければ巻き込まれてしまうこととなるだろう。
経口投与で怪物化するのを見せた直後だ。強い警戒があって然るべき。

そうして黒煙で目眩しをして、それが晴れる頃には……既に白衣の男はその場を離脱した後だった。
残されたのはただ怪物の骸がひとつだけ。

――

「クッ……あの女、好き放題しやがって……見てろよ……」

戦場より少し離れた森の中。
アプリコットは肩で息をして大樹に身を預けていた。
ナノマシンの製造を司る遺物は彼の心臓と同化している。
今回のように大量のナノマシンが喪われれば、新たなナノマシンを作り出すために遺物は彼の意思から離れて自動で働きだす。それは宿主のエネルギーを多大に消費するのだ。
怪物化も楽ではない。だからこそ。
今回は痛み分けという形であったが、次回はそうはいかないと。内心で強く誓うのだった。

//お待たせして申し訳ありません、あまり長く拘束してもアレなのでこの辺りで締めで!
//数日間絡みありがとうございましたー
437ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:14:48 ID:a8D [9/10回]
>>435
「へ、あ……きゃあっ!?」
「わぷっ、あ、あの、腕、腕……!!」

その体躯は細く軽く、背負う銃の重さを足したところでさしたる重さを感じ与えぬであろう
ルゥロからすれば同性である事からの安心感があるのは事実だ、そうでなければこの体勢は恐怖に近いものがある

「……助かります、ごめんなさい……あの、表通り沿いの……」

因みに彼女は片田舎の所属とは言え立派な魔学者であり、自ら遺跡に潜りおたからを掘り当てたりもする実践派だ
何が言いたいかというと、割とお金には困っておらずその宿もかなりの立派なものなのであった
ドアマンが何事かと驚きつつも、サラリと事情を説明すればエスコートをしてくれるであろう
ルゥロの宿泊している部屋は実際広くふかふかの絨毯敷きだ
最も、遺跡から拾ってきたガラクタや酒瓶、本の類などが無造作に散りばめられてとってもアレな様子ではあるが
438ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:33:13 ID:rgn [10/10回]
>>437

「このくらい唾つけときゃ治る、それよりもそっちの方が傷は大きいだろ」
「謝らなくていい、今回のは別に誰が悪いとかねぇよ」

宿まで辿り着けば経緯を話す。ついでにせっかくならと包帯も貰っておいた。
ルゥロの部屋まで来たのなら少し驚く。この宿に来た時もそうだったがかなり良いところだ、もしかすると結構偉い人だったりするのだろうか。
そんなことを考えつつもひとまずは彼女をベッドへと寝かし、怪我をした時用にと事前にすり潰していた薬草を傷口へと塗る。染みるかもしれないがそこは我慢してもらうしかない。
そして最後に包帯を巻けばひとまずの処置は完了だ、あとは激しい運動などをしなければ傷口が開くということもあるまい。

「……大丈夫か?しかしよぉ…あいつらはなんだ?何かやばいことにでも巻き込まれてるのか?」
439バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:38:51 ID:xTa [2/2回]
>>414

「おっと、大事なもんなんヤ、そレ」
「すまんな取ってもろうテ」

その缶は非常に古く、発掘品の一種であることが伺えるだろう。
蓋の部分が特にべたついていて、独特な匂いもある。
ちょっと黄色っぽくてペースト状のそれ―― いわゆる機械油的な物である。

「安売りしとったからついつい買ってしもたワ、ナハハ」

片手で頭を掻く動作をしながら、取って貰った缶を袋の中に入れてもらおうとする。

発掘品商店では手入れ用の油等が時々大量に仕入れられ、安売り(と言っても発掘品にしてはだが)されている。
そんな安売りセールの文字に負けてしまったバルトは、ついつい大量に買ってしまったのだった。
袋の中身を見れば殆どがその缶だろう。彼にとっては食料品くらい大切な物らしい。

「せやデ、元々はアルト大森林のガードナーやったんヤ」
「そういうナーズもロボットかいナ? アンドロイドとかゴーレムとか、その辺りカ?」

初めてみたわぁ、と勘違いしながらまじまじとナーズを見つめる。
実際そう言った者達が居るという知識はあるらしい。記憶データ万歳。
モノアイを覗き込めばキュイキュイと頻繁にレンズを調整しピントを合わせているのが分かるだろう。
気になって触れたりしても恐らく大丈夫だろう。バルトはびっくりするかもしれないが。
440ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:45:39 ID:a8D [10/10回]
>>438
「つ、ツバじゃ治りません!不衛生ですよ!」
「……すみません……」

抗議の声の後に、結局謝る事しか出来ない兎人
心なしか長耳も力なく落ちるように

「……」
「あの、ありがとうございます……何から何まで……」

手際の良さに魅入っていて、沁みる痛みを訴える暇すらなかったと言えた
既に血はほとんど止まっていて、成る程薬草の効果の充分な発揮と言えよう

「はい、お陰で大丈夫です」

助かりました、とベッドに腰掛けたまま頭を下げる
尚、ラムベリクにはふかふかのソファに腰掛けるよう促すであろう

「……それが私にもさっぱり……」

分からないのだと言うが、逆説それで察しがつくだろう
兎人を狙った単なる刹那的な犯行であり、撃退された今となっては彼等が再犯として襲撃する可能性はそこまでは高くない

「あの、これ、少ないですけど……」

と言って、駆け出しの冒険者が数日かけて稼げる程のお金を差し出した
命を救われた対価なのだ、変えられるものではないが気持ちは大切である
尚さっきから、完全に同性であるが故の油断もありゆったりとした民族着の下は半脱ぎである
441ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/30(火)23:52:17 ID:em0 [3/3回]
>>439
「気にするな、大事なものがなくなると悲しいからな。……安売りか」
「ってことは食えるのか。それだけお気に入り? なんだろ、この缶の中身」

袋の中を不躾ながら覗き込み、大量に詰められたそれを見て缶をわりと丁寧に入れる。
その後の言葉がこれである。そちらを見据えながら聞くことにしては頭が足りない。
仮にも機械用の油に対して食用かどうか聞くのは多分こいつくらいだろう。
独特な臭いの食材は少なくないだろうがそれにしてもそちらから止められそうなものだ。

「アルト大森林、それなら仕事もそこにするか」
「いやどうだろう? 俺からは血が出るぞ。でもロボットなら一人レガリアで見たぞ、すげーメイドロボ、胸柔らかい」

否定が否定を成せていない。今の彼の中でロボかどうかは流血の有無になってるらしい。
機械音は鳴らないし便利なメモリーもない。ましてや腕を伸ばしても変形しない。つまりロボットではないのだ、こいつ。
もう一人のロボットの説明が邪念ありきのものになりつつ――――何の許可もなくモノアイに向けて指を伸ばした。

「…………やっぱり機械の目ってやつだな、柔らかくない」

「おっとギルドに着いたぞ。何の仕事をしよう?」

モノアイに触った感想やそちらの抗議も交わされた頃にようやく見えてくるのである。ナーズ、主体性が低いのかバルトに聞いておるぞ。
442 : ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)00:11:58 ID:Hq7 [1/8回]
//ラムベリクさんすみません、以降のお返事が明日になりそうです…ごめんなさい…!
443バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)00:21:27 ID:qxk [1/7回]
>>441

「"グリスオイル"ヤ、食っても良いけど不味いし腹壊すデ、ナハハ」

なんて食う訳無いだろうと思いつつ冗談を一つ。

「ワシの身体はオンボロやからナ、関節に油差さんと色々とマズいんヤ」

肘に当たる部分を曲げてみせて、キイキイ音を鳴らせてみせる。
ボロ外套の下は鎧を除けば殆どがフレームで、随分と年季が入っている事を伺わせるだろう。
このロボット、口調に似合わずおじいさんなのだ。古代文明時代の機械はみんなそうだろうけれど。

「言うてもワシそこまで詳しい訳じゃないデ……ん、メイドロボ?」
「そりゃ面白い"生き残り"が居たもんやナァ……あっ、胸の話詳しク」

古代文明時代のロボットを生き残りと称して、しみじみと言うロボット。
自我に目覚めたのは最近ではあるが、やはり何か思う所はあるのだろうか。
ついでに胸の話には凄い勢いで喰いついた。機械の癖に邪念まみれである。

「おっ!? なんやなんや急ニ―― 柔らかくなイ?」
「……おのれは機械に何を期待しとるんジャ」

ピントを慌ただしく合わせながら、ナーズに突っ込みを一つ。
全く自由な男だとブツブツ言いながらギルド前に辿り着くだろう。

「ん、せやなぁ……ナーズは何が得意なんヤ?」
「ワシは軽い戦闘や遺跡の探索が得意やナ」

とりあえず決める前に相手の能力について把握しておこうという魂胆。
戦闘が得意と言えば狩り、探索が得意と言えば遺跡調査になるだろう。
444名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:19/07/31(水)00:42:17 ID:nMR [1/9回]
>>443
ペロッ、――ブッ。
以上、指についてた微量のグリスオイルを舐めてみたナーズの拒否反応の音である。

「ネンダイモノ、ってやつか。油差すの辛いなら手伝ってやろうか?」

グリスオイルの後味にうげぇ、って顔をしながら相手の年季にちょっと懐かしさを感じつつ。
おじいちゃんに肩叩きする孫のような言葉はロボ相手にはこんなところだろうか?

「御主人様探してるらしい、この前話した時はユグドにも顔を出すって言ってたぞ。すごい良いやつだった」
「柔らかかった。血ついてたから洗髪頼んだら背中にむにって」

その中に付け加える、なんでもメイドロボも比較的最近起きたらしいというもの。マッピングデータも不足してるらしいので。
なお邪念に関してはこいつも良い勝負らしい。表情も少し緩んでる。グリスオイルの件といい、欲求に忠実だ。問題は洗髪誘導ではロボのそちらは難しいことか?

「メイドロボの方は肌も柔らかかった、だからロボットって皆柔らかいところあるのかって思った」
「バルトは硬い、新鮮だ」

ペチペチと肌を数度叩いたナーズは自由人。なお拒否すればしなくなるのでそこは素直である。


「俺も戦闘だな、探索も習ったことあるぞ。ちょうど良さそうだな、あ、でも回復は無理だ。ロボット用の魔法知らない」
「……でも今日の宿とか考えるなら狩りのが良いかもな」

着けた籠手を改めて見せて真面目な回答である。そしてロボット治療にも真面目である。そんな魔法あったら世の中大騒ぎだろう。
しかしどちらもそこそこ得意と言い張ってなぜ狩りか。答えは簡単、探索用の準備をするのも金がかかるからだ。
それならば、お互いに得物があれば極論それで済む狩りの方が金銭的に良いだろうと判断したらしい。
よって狩りの内容はそちらへ一任することになるだろう。……難易度が高過ぎるもの(例えば巨大なドラゴン退治とか)をとろうものなら止めるだろうが。
445 : ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)00:42:35 ID:nMR [2/9回]
>>444
//すみません名前抜け……!
446バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)07:19:55 ID:Yah [1/1回]
>>444 >>445

「――ッテ、本当に食う奴があるカァ!?」

なんでやねん、とナーズの胸にトンッと軽く手を当てて。

「……こほン、まぁそんな感じやナ」
「おおっ、実は背中辺り差しづらくて面倒だったんヤ!ぜひ頼むデ!」

彼の胃を心配しつつ、おじいちゃんロボットは彼の好意に感謝した。
ロボット故に、ありえない方向に関節を曲げられるもののやはり背中はやり辛いらしい。

「御主人様を探して一人旅、カ……泣ける話やナァ」
「かーっ!羨ましいナァ!かーっ!」

ハンカチを持ってオイオイと泣き出しそうな仕草をしたかと思えば、羨ましそうに拳を握りしめる。
なんとも下手な人間よりも感情に富んだ機械である。悪く言えば変人。

「大抵のロボットは硬いと思うデ、メイドロボが特別なだけヤ」
「しっかシ……かーっ!ワシも髪が生えてたらナーッ!」

コロコロと感情を変えるこのロボットもある意味自由かもしれない。
……あと相当なスケベだと言えるか。


「成る程戦闘が得意、カ……ちょっと待っててヤ」

と言って向かうは受付。
何件か紹介してもらうとナーズの方へと戻ってくるだろう。
そしてこんなのがあったで、と依頼書を手渡すのだ。

一つはアルト大森林を根城にしている盗掘団の退治。報酬は多いが多数との戦いになるだろう。
もう一つは大森林のエルフの村を脅かす魔物の討伐。こちらは一匹だけで報酬はそこそこと言ったところ。

どちらを受けても今日の宿代を稼ぐには十分だろう。
ちなみにネタでドラゴン退治を頼もうとしたら受付からやんわりと断られた。無名って辛いね。

/すみません、寝落ちしてました……!
447ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/31(水)08:40:15 ID:60R [1/9回]
>>440

「…………気にすんな、他人の心配よりも今は自分の心配をしとけ」

彼女の謝りに、しかし気の利いた言葉も思いつかずそんなぶっきらぼうに言うばかり。
だから言葉のかわりにとその頭をやや乱暴にくしゃくしゃと撫でてやる。

「いいよ別に、流石に放っておくわけにもいかないだろ?」

処置したあとの様子を見るに薬草が上手く効いたらしい。人間には効果はあるものの兎人相手だともしかしたら……なんて一抹の不安もあったが杞憂だったようだ。

「薬草も効いてるみたいだな…これでひとまずは大丈夫だろ」
「うぉ……ふかふかだなこれ…」

久々に……いやこんなふかふかなソファを座るのは初めてかもしれない。
今まで取る宿はほとんどやすい場所ばかりなために下手したらベッドすら無いことだって多かった。だから座った瞬間に興味深そうに手でソファに圧をかけたりしてふかふかを確かめている姿は少し子どもっぽくも見える。

「……まぁ一度痛い目に会えば奴等もまた襲おうとは思わねぇだろ、ただ一応気を付けとけよ?もし嫌じゃないなら出来るだけその頭は隠した方がいいかもしれねぇな」

この耳だと一目見ただけで彼女が兎人だというのがすぐに分かってしまう。
ただ種族を隠すなんて屈辱的な行為であることに変わりはない。自分は顔を隠したいためにフードを被っているが彼女もそうしたいとは限らないのだから。

「あ、あと……服はちゃんと着とけ…」

少し顔を逸らしながら。今まで治療に必死だったから気付かなかったがこの状況は少しまずい気がする。
一つの部屋に男女(女女)が二人きり。しかし一度気が付いてしまえばどうしても見てしまうのが男のサガというものか。
自分のものはもう腐るほど見ているために何も感じないが……今までずっと旅で女性と会うことなど無かったがやはり他の女性に対しては別なようだ。

//寝落ち申し訳ありませんでした…!返信しておきますのでお好きな時に……!
448 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/31(水)08:46:48 ID:60R [2/9回]
>>447
//抜けがありましたので少し書き直します…!
449 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/31(水)08:49:28 ID:60R [3/9回]
>>440

「…………気にすんな、他人の心配よりも今は自分の心配をしとけ」

彼女の謝りに、しかし気の利いた言葉も思いつかずそんなぶっきらぼうに言うばかり。
だから言葉のかわりにとその頭をやや乱暴にくしゃくしゃと撫でてやる。

「いいよ別に、流石に放っておくわけにもいかないだろ?」

処置したあとの様子を見るに薬草が上手く効いたらしい。人間には効果はあるものの兎人相手だともしかしたら……なんて一抹の不安もあったが杞憂だったようだ。

「薬草も効いてるみたいだな…これでひとまずは大丈夫だろ」
「うぉ……ふかふかだなこれ…」

久々に……いやこんなふかふかなソファを座るのは初めてかもしれない。
今まで取る宿はほとんどやすい場所ばかりなために下手したらベッドすら無いことだって多かった。だから座った瞬間に興味深そうに手でソファに圧をかけたりしてふかふかを確かめている姿は少し子どもっぽくも見える。

「……まぁ一度痛い目に会えば奴等もまた襲おうとは思わねぇだろ、ただ一応気を付けとけよ?もし嫌じゃないなら出来るだけその頭は隠した方がいいかもしれねぇな」
「…………じゃ、せっかくだし貰っとく」

この耳だと一目見ただけで彼女が兎人だというのがすぐに分かってしまう。
ただ種族を隠すなんて屈辱的な行為であることに変わりはない。自分は顔を隠したいためにフードを被っているが彼女もそうしたいとは限らないのだから。
差し出されたお金に対しては貰えるものは貰っておくらしい。それにこれで彼女の気が晴れるのならそれに越したことはない。

「あ、あと……服はちゃんと着とけ…」

少し顔を逸らしながら。今まで治療に必死だったから気付かなかったがこの状況は少しまずい気がする。
一つの部屋に男女(女女)が二人きり。しかし一度気が付いてしまえばどうしても見てしまうのが男のサガというものか。
自分のものはもう腐るほど見ているために何も感じないが……今までずっと旅で女性と会うことなど無かったがやはり他の女性に対しては別なようだ。
450ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)09:14:44 ID:paO [1/2回]
★ギルド内の鍛冶屋にて

都市部のギルドに鍛冶屋が併設されているのはそう珍しくはない。
田舎から粗末な武具を持ち出してきたニュービー以外は大抵がそこで
初心者用の装備を見繕うし、ベテランとて縄や楔などの消耗品の補充に利用する。

「………」

そんな場所にも一際不釣り合いな存在がいた。
フレッシュな緑色の肌で猫背なのに人間より一回り大きい巨躯。
地面スレスレまで拳が伸びている異様に長く太い腕。

それはサイキョー無敵な緑ことオークである!
明らかにオマエ冒険者に退治される側の存在だろが!な実にTPOガン無視のそれであった!!

//置きをおいてみますー。日中はだいぶ不安定ですがよければー
451ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)13:29:56 ID:gSd [1/8回]
>>450
「……堂々としてるのね」

そう呆れて呟きながら亜人種の女が一人、鍛冶屋を訪れる。空色の肌と体に入ったカラフルなラインはウミウシ
タイプのそれである。

「お陰で無駄に探し回っちゃったじゃないの」

バツの悪そうにオークに食ってかかるのは彼と同類の
遺跡荒らしとして手配中の女。

「まぁ良いわ、ココじゃアレだから場所を変えましょ?」

特に抵抗がなければその巨大な腕を引っ張り暗い路地裏にある人目につかないような酒場へと連れて行こうとするだろう。
452ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)14:43:45 ID:paO [2/2回]
>>451

[ああン?ウミウミ野郎?」

声をかけられたオークは真っ赤な目でチラリとそちらを向く。
のっそりと顔をウミウミ野郎と呼ぶ女のほうに近づけて、そして首を傾げた。

「んーっ!?おお!いちおーは雌だし、オメエならわかるかもしんねえな!」

唐突に言って何やら上機嫌になると、女の誘いをいったん保留したのか、
先程まで何やら睨めっこしていたブツに先っぽまで筋肉が詰まっている指を向ける。
それにしても無駄に声はでかく、ドカドカ動くので腕を引っ張るポワイが振り回される結果になるかもだ。

「どっか行くのはかまわねえがよ!その前にちょっとコレ見やがれ!」

オークが指さしたブツ――それは!?

分類で言えば部位鎧と言えなくもない。防御部位には一応はそこそこ良い鋼を使っている。
しかし、驚くべきはその防御箇所にある。なんと胸部と被部を申し訳程度に護っているのみ。
他はすべて露出という実に割り切った仕様なのだ!

これぞ、ある意味で冒険者に名高きビギニアーマーである!

「オレ様にはコレの意味がサッパリわかんねえ!雌ならワカんのか!?」

腹を狙ったら一発昇天しそうなシロモノ…人間のヘナチョコな皮膚を知るオークにはサッパリなのだ。

「あまぞねす(?)の連中ならよ!そりゃキアイ入ってて皮膚もカッてえが、
 連中のは鋼(カナ)モンじゃなくて布とか革だしよ!鋼(カナ)モンにする意味がワカんネエ!」

ギャースカ吠えるオーク。そう、オークのニブチンな価値観では決してわからないのだ。
婚期に焦る女冒険者/女電基漁師たちのアレな…もとい涙ぐましき努力など!

トロール一撃ずんばらりんする女性って頼もしいけどちょっと…な。ってゲンジツなのだ。

//よろしくお願いしますー
453ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)14:50:04 ID:Hq7 [2/8回]
>>447-449
「……はいっ」

伸ばされた腕、手が頭頂に触れれば微かに体が反応ししかし撫でられれば目を細めて心地良さげ
尚、その背までに伸びる薄茶の髪質は艶やかであった

「えぇ、これって調合したものですよね?」
「ほとんど痛みも……ぁ痛っ!?あ、あはは……な、無くはないですけど引きました……」

白磁の肌を露出したままの太腿を動かしてみる
矢張り痛いは痛い、無茶をすればそりゃそうだ
苦笑ながらに小首を傾げ、へろーんと揺れる垂長耳

「ふふ……。え、えぇ、ありがとうございます……」
「……帽子で隠そうとも思ったんですけど、痛くて……」

ソファをもふもふしている様子を見守り……果たしてラムベリクのフードなどによる隠匿はそのままであろうか?
仮に素顔を晒しているとすれば、思いの外若いと少しビックリ
しかし提案には渋い顔
隠す事に対しての忌避感はないが、それでも耳を無理矢理帽子に詰め込めばそりゃあ痛い
しかも序でに何も聞こえなくなるのだ、問題が多いと言えよう
金銭のやり取りは簡素に済ませられた、実にスマートでいい
無論これだけで済ませるつもりはないが、それでも気持ちの良い渡す受けるの所作は悪い気が一切の皆無なのだから

「へ?あ、すみません、お見苦しいものを……」
「……よいしょ……っ!?、ち、ちょっとその、擦れて痛い……」

羞恥という意味ではルゥロには元々それは余り備わってはいない。過去の尊厳なき経験により削ぎ尽くされたのだ
どちらかと言えばむしろラムベリクに対して失礼であったかと、ゆったりなデザインのズボンを上げる
だが傷を包む包帯に触れた辺り、布擦が起きればそりゃ痛い
半泣きで哀願するように見据え、要するにこのままでも大丈夫でしょうかと言外に告げている

//此方こそ遅くまで引っ張ってしまい申し訳ありませんでした…。続けさせていただいても大丈夫でしょうか?
//次のレスは夜になってしまいますが、もし宜しければ…!
454ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)18:01:27 ID:gSd [2/8回]
>>452
「なんて馬鹿力…ッ!!!」

ゴルバグの半分以下であろう体重のポワイが振り回されるのは当然の結果だった。

「ん?分かるって何が…あぁ、これね
……フッ、なるほどこれはどう見ても…」

手を離し華麗に着地を決めると例のビキニアーマーを
見つめ上目遣いで説明を始める。

「…真の強者が身につける鎧……極限まで鍛え上げた
肉体を持つ強者は無駄な装備品なんて邪魔になるだけ
だから守りを最小限にとどめておくのよ?
分かったかしら?」

自信満々に説明しだすもそれは不正解。
女冒険者の涙ぐましい努力なんぞ知った事ではない。
なんせ彼女の恋愛経験は250年の中で一度のみ、それも10代の頃なのだから結婚に急ぐ者の気持ちなど知る訳がないのだ。

「まあ、私レベルともなるとこの体がその辺の防具なんかよりも丈夫だからそもそも何も纏ってないんだけど」

唐突な全裸発言、だが安心してほしい、ちゃんとポーチ付きベルトを巻いているし外套膜がワンピースの様に変形している為側からは全裸には見えないのだから。
455ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)19:15:45 ID:oB5 [1/1回]
>>454

「真の強者?人間野郎ごときが?――ガハハハハハっ!」

ポワイの(的はずれな)説明にゴルバグは当然ながら大爆笑。
肌がフレッシュな緑でもなければ、牙もあまりにションボリな人間がそれを言うとは
身の程知らずな上に気の毒すぎてとてもツッコメねえ!

「ガハハハハッ!あー笑った笑った。ああ、服着てねえってアレか。ちじょって奴だ!!」


声がデカいため、オークの発言にそれまで見ないふりでやり過ごしていたギルドの連中が一斉にこっち向いた!
そして衣服っぽく見えるので期待はずれ!視線はすぐに戻された。ゲンキン!

かーなーりヒドい解釈をしつつもノシノシと改めて彼女に近づいて、

「場所変えるんだったか。よし!ウミウミ野郎!連れてけ!」

そんなわけで脱線しまくっていた状況はとりあえず本線に戻ります。
456ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)19:26:56 ID:nMR [3/9回]
>>446
「体洗ってても背中ってやりにくいもんな、任せろ」

クソマズイ、という嘆きの後。すぐに吐き出したためかお腹の心配もなさそうである。
背中というのはほとんどの生物が見えないところだ、それに油差しを体験したかったためでもある。

「あいつの御主人様見つかれば良いのにな。羨ましいか、バルト。でも普通にしてれば許してくれると思うぞ」

願いがあるかのような切なげな表情からフッ、とどこか上からな雰囲気を纏い出す。
普通にしてれば、というが彼の場合許可なき接触も普通認識なのでロボットじーちゃんなそちらは色々苦戦するかもしれない。

「確かに肌に自信あるって言ってたな。……お前も油差しを頼んでみたら良いんじゃ? それに洗髪も凄かったぞ」

性別オス同士の下世話なお話、もしもメイドロボにそういう機能があれば今頃悪寒かくしゃみでもしていそうである。
ナーズからの助言は相手が相手なので頼むだけ頼んでみたら、である。仮登録式御主人様は後で知った方が面白そうなので黙っておいたナーズであった。


哀しいやりとりを眺めて半分安堵半分同情。
戻ってきたバルトに「俺は面白いと思ったぞ」と馬鹿正直に励まして周囲で盗み聞きしていた者にも「言うかそれ」的なリアクションをされ。
渡された依頼書は交互に眺めている。時間的には後者の方をやや長く眺めているのは数の問題か。

「うん、今回は魔物討伐にしようか。余裕があったら受けても良いくらいで」
「あとエルフの村なら依頼の礼に泊めてくれたりするかも」

邪念だらけである。とはいえ、多数との戦いは手傷を負いやすくもしものことがあるためだろう。
しかし、先に言った言葉通りこの二人でも余裕がとれたら近いうちに行くことができるかもしれないと言っておき、今日のところは魔物討伐を取ることにしたようだ。
単独相手なら不慮の事故があっても撤退しやすいと踏んだからだろう。幸い自分の装備にはすぐに離脱できるものもあるし。
さてバルトの反応にもよるだろうが、滞りなく進むならば準備をしていざ出発となるだろうか? 油差しのタイミングも少しナーズは気にしていた。

//こちらこそ遅れてすみません……! まだよろしければお付き合いいただければ……!
457 : セラ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/07/31(水)19:30:16 ID:HgA [1/1回]
>>436

痛む体を押してその場から離れる。男がいなくなったあと、木に背中を預けて血に濡れた仮面を魔法で壊して。

「あの醜い精神……次に会ったら必ず仕留めます。あのような男が生きていいはずがない」

背中の痛みが落ち着くまでここで休もうと静かに目を閉じ、女は聞こえてくる環境音にただ静かに耳を傾けた。

//ありがとうございましたー
458ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/31(水)19:34:26 ID:60R [4/9回]
>>453

「そうだな、この街に来るためにいろんなところ巡ってきたからそういう知識が無いと不便なんだよ。魔物やら野盗に襲われることはしょっちゅうだったからな…」
「っておいおい、今は安静だ。無理して動かそうとすりゃそりゃ痛むに決まってる」

とは言ってもこの程度の浅い怪我なら数時間もすれば動かすのに痛みを伴うこともなくなる。兎人相手でもこの薬草は有効だと脳内にメモっておこう。
とりあえずはこれで治療も完了した、あとは自分の腕だがそちらの方は包帯を巻くだけで済ませる。どうせ深いものでは無い、幸いもうユグドには付いているのだしこの程度ならばすぐに治る故に余計な消費はするものではない。

「あーそっか…兎人にとってはそれが耳なんだもんな、人間とは勝手が違う」
「まぁ無理強いはしねぇよ、もしあれなら俺みたいに布で覆うだけでも全然違うとは思うぜ」

そう言って自分の素顔を隠している布をペロリとめくる。
あまり人前でこの素顔を晒すのは好きではないが、まぁこの場なら良いだろう。どうせ見ているのも一人しかいない。
それにしてもそういうことであればあの耳は何かと不便が多そうだ、何もしなければどうしても目立ってしまうのだから。

「い、いやそういう意味じゃなくてだな…別に見苦しいとかじゃなくて、目のやり場に……」

ここで自分が男だから~、なんて言っても信じてはくれまい。なんたって見た目は完全に女なのだから。しかしここで伝えなければ女という身体をいいように使って近づいた、なんて勘違いをされかねない。
それに今の指摘にも何やら少しずれた返答をしている、抜けているのかそれともそういう概念がないのか……なにぶん自分とは種族が違うためにそこのところはよくわからない。

「…………分かった、そのままで良い……ただ、そのだな……」
「ほんっとうに、馬鹿げた話とは思うだろうが…俺は男なんだ、だから人前…とくに男の前であんま肌を晒すってのは、な…?」

ぶちまけてみることにした。突然こんなことを言われてもあまりにぶっ飛んでいて馬鹿げた話。笑い飛ばしてもおかしくはないが……

//いえこちらが寝落ちしてしまったんですし…!続行に関しましてはこちらは全然構いませんので!
//引き続きよろしくお願いします…!
459ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)19:55:51 ID:Hq7 [3/8回]
>>458
「あはは、そ、そうですね……」
「うーん、薬草学はほとんど知らないから……こんなに効果のあるものなのですね」

そりゃあ安静であろう、何せ痛みが引いているとはいえついさっきナイフが刺さったばかりなのだから
毒塗りでなかったのは単なる幸運に味方されたに過ぎない
そして実に効果的に作用した薬学に対して
実際薬草を塗りつけるくらいならしていたが、それの調合となると話は別
なんなら魔法治療に頼りがちな為、専門的な知識によって生み出された効能に改めて膝を打つ思いである

「ん、え?」
「何か、お顔を隠している理由でもあるんですか?お綺麗なのに」

鮮やかな朱色に煌めく髪と意志の色を宿したような眼差しにを前に小首を傾げた
事実、隠している理由がルゥロには見当たらなかったのだ

「……男、男性……?」
「あ、そ、だ、そ、そうだったんですね、ご、ごめんなさい、やだ私ったらつい……」

そうだと言われてそのまま呑み込み信じ込み、俯いて赤面しつつタオルケットでショーツ一枚の下半身を覆い隠す
羞恥は皆無ではあるが常識は知識として有している、そしてそれが異性間でのみ発揮されるものだとも同じくであった

「……でも、そのー……すみません、見た限りだと……その……」
「あ、もしかしてそれでお顔を隠して……?」

兎人の多くは好奇の心を強く持っている
そしてそれはルゥロも例外ではなく、魔学の研究に多大に役に立つその性質は
こんな場面でも空気を読まずに発揮される、ラムベリクの事情に関して興味の鎌首を擡げる
流石に言葉の選択をしつつではあるが、グイグイと首を突っ込むのであった
最もラムベリクからすればそれらに対して懇切丁寧に説明する理由はないし、なんなら興味本位で尋ねて来るのは無礼でもあるのだが

//ありがとうございます、宜しくお願いします!
460バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)20:08:46 ID:qxk [2/7回]
>>456

いやーホンマありがたいわぁ、と嬉しそうにしているバルト。
なんだか孫に世話されるおじいちゃんを彷彿とさせるか。
見た限りナーズの身体も心配なさそうだと安堵もしつつ、

「せやナァ、会えたらまずは挨拶からやナァ」

と、すこしデレデレした様子なおじいちゃんロボット。
……年甲斐もないとはこの事だろうか。ロボットだけど。

「おお名案やなナーズクン!会ったら是非頼んでみるワ!」

調子よくナーズに言い、ポンポンと背中を叩こうとするだろう。
こうして何処かのメイドロボさんは怪しいロボジジイに狙われる事になったのだった。ナムサン。


馬鹿正直な慰めに逆に辛いわ、と思いつつもナハハと笑いつつ。

「おっ、確かにそうやナァ。折角やしエルフの村も見てみたい所ヤ」
「それにエルフ言うたラ、えらいぺっぴんさんがぎょーさん居そうやしナ!グフフッ!」

こちらも邪念だらけである。機械の身で何を期待しているのだろうか。
とはいえナーズの推察は正しいだろう。多数との戦いのリスクは大きく、報酬の値段がそれを表していた。
宿代を稼ぐのに十分、あわよくばタダで泊めてもらえる可能性のある依頼を選ぶのは必然だ。

「さて、そうと決まれば早速出発……と言いたい所やけド、出発前に油差してもろてもええかナ」
「ここじゃ邪魔になるシ、隅の方でたのむワ」

と隅の方へ移動し、ボロ外套を脱ぐだろう。
外套の下はフレームを守るかの様にスクラップで出来た簡易的な鉄鎧を着込んでいる。
否、着ているというよりも巻き付けていると言った方が正しいだろう。
その鉄鎧を上半身のみ取り外すと、袋から発掘品のグリスオイルを一缶取り出してナーズに渡すだろう。

「背中のこの……歯車の辺りに頼むワ、指挟まんよう気ぃつけてナ」

ここ、と指差して指示するバルト。出来るだけ身体を動かさないようにしてナーズの対応を待つ。

/大丈夫ですよ!気長に付き合っていただければ幸いです…!
461ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)20:26:37 ID:G7x [1/5回]
『……どうでしょう、ヤヅカ様』

ユグドに店を構えたとある武器屋。
机の陰で縮こまった膝の上に行儀よく手を乗せ、ズボンの布を指で巻き込んで握りしめる商人の風貌をした男。
緊張した面持ちで、日々頼りなくなって行く頭髪よりたらりと一筋汗が伝い落ちた。

「……―――ふむ」

その視線の先には見目だけで言えば商人と父と子程の差があろう女が一人。
白磁の肌を肩口まで晒し、嫋やかな反物に豊麗な肉体をぎゅうと詰め込んでいる。

その手には抜き身の剣が一振り。

片刃にて上品に反り、軽くしなやかであっても刃先に至るまで強靭。
刃を上向かせて、澄んだ文のまますぅっと通った刃の流れから、まるで筆の〝とめ〟の様に見事に〆られた切っ先。
まばたきを殆どしない朱色の瞳が釘付けになる。

「無銘と聞いたが見事な打ち刀じゃ。くふっ、貴様の目利きも随分と良くなったのぅ」

その言葉がヤヅカの口から零れた時、肺と腹の両方から息の全てを吐き出して商人からどっと力が抜けた。

//スローペースになりますが絡み待ちです
462ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/07/31(水)20:37:39 ID:60R [5/9回]
>>459

「薬草学なんてそんな大したもんじゃない、最低限の知識があるってだけだ。実際こういうの以外はからっきしだしな」

そこまで即効性は無いものの効果は自分が証明できる。なんせ今まで何度も世話になってきたのだから。
薬草の調合などであれば多少の知恵だけで事足りる、ただそれ以上の専門的なこととなれば話は別だ。
専用の道具などが必要になるしあくまでこれはお手軽にできるようなものでしかない。

「綺麗…綺麗なぁ…」

正直今の容姿を褒められても複雑な気分である。この身体は確かに自分の身体ではあるもののまだ慣れない部分だってある。
確かに、事実この顔は女性の中なら綺麗やら可愛いの部類に入るのだろう。だが男としてそういう褒め方をされるのはどうなのだろうかという気持ちが邪魔してそれらの褒め言葉を素直に受け取れない。

「謝らなくても別に良い、んなこと言われなきゃ分からないし言われても分からないようなもんだからな」
「……古代兵器…遺物(アーティファクト)のことは知ってるだろ?」

そう言って取り出したのはさきほど男を撃退したのに使った、布で包まれた槍だ。
布で包んでいるのはこれが遺物だと悟られないため。遺物というのは貴重なものだ、これを見せびらかすようにして歩いていればどんなことに巻き込まれるか分かったものではない。

「この槍…これが原因で俺の身体は女になっちまった…らしい」
463ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)20:38:58 ID:nMR [4/9回]
>>460
なんだかナーズもほんわかした気分になっている。モノアイのおじいちゃんは新鮮間違いなし。
色々回っているが好色な老人というのも珍しくないからか嫌悪感もまるで覚えないのがよりそんな気分の手助けを。
背中を叩く感触は同じ場所ばかりでなければ一ヶ所やや丸みを帯びた硬質な感触が混じったり。
メイドロボの良いロボ仲間になれば良いと考え出したナーズは恨まれたってしかたない……というのはバルトに流石に失礼であった。


「エルフは男も女も美形揃いって聞くな、楽しみだ、魔物討伐も頑張るぞ」

むしろ機械の身なら先入観で受け入れられやすいのかもしれないバルトおじいちゃん。
兎も角魔物討伐後のお楽しみとなるだろう。ワクワクが止まらない孫のナーズであった。

「了解だ、遠慮するな差しすぎなくらい差してやる」
「……ロボットにも色々居るんだな。この鎧は自作か?」

移動先でボロ外套の下を覗き込めば見えてくる機械の身体。やはり以前の者とは違う構造に頷きつつグリスオイルを受け取る。
歯車に対する注意点にわかった、と妙な自信つきの返事をすれば慎重に油を差していった。
……少々多量に感じるかもしれないので危ないと思ったら止めるのが一番である。

「差してないとやっぱり辛いんだろうな。こう、軋むのか?」

一通り、結構お時間要して差し終えればグリスオイルの缶を返却しながらナーズは呟く。手の指先を油まみれにしたまま。

//こちらこそ……!
464ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)20:53:07 ID:Hq7 [4/8回]
>>462
「でも、学術も元々は実体験で身につけた技法を明文化したものですし」

知識があるというのはそれだけで宝です、と人差し指を立ててちょっぴり胸を張って
その辺は学者の端くれとしての矜持があるのだ

「……と、なると、その……えっと、か、カッコイイ!」
「って、すみません、取ってつけたみたいになってしまいました……でも本当ですからね?」

男性が言われて悪い気がしない言葉という事でセレクトしたそれは、実になんとも間の抜けたタイミングであった
元来ルゥロは奴隷時の経験から、相手を悦ばせる術に長けてはいるのだがそれは彼女の中での常識の外に出てしまえば別なのだ

「……!」
「あ、ああぁぁ……さっきから何の匂いだろうって思ってたんですこんなステキな……あぁ、は、拝見させていただいても……?」
「大っきな……うーん、うん、このフォルムは、槍……?それも、実戦的な……嗚呼、やっぱり古代でも槍は立派な武器として扱われていたんですね……」
「原因がこれで女性に……初めて聞くケースです、女性にしか扱えないとかではなさそうですけど……」

布越しだと言うのにも関わらず、そのフォルムからつぶさに検分を進めて行くルゥロ
突然早口&冗舌になるのは学者気質故のものであろう
じっ、と無言であざとく、人差し指先で自身の唇に触れながらラムベリクを見詰めるその瞳
何よりも雄弁に語っている。少しでいいから見せて欲しいな、と
尚、散らばっている学書や先程の検分からルゥロがその手の学者であると看破するのは容易であろう
465バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:04:57 ID:qxk [3/7回]
>>463
「せやナ、アンドロイド、ゴーレムなド……まぁワシら造られたモンは色んな種類がおるわけヤ」
「ナーズの会ったって言うメイドロボってのは恐らくアンドロイドやろナ、いわゆる人造人間って奴ヤ」

ナーズの呟きに対してバルトおじいちゃんは語る。
ついでに言えばアンドロイドに比べればワシは使い捨ての兵器みたいなもんやな、と付け足して

「昔はちゃんとした外装……アー、鎧を持っていたんやけド、壊れてしもうてナ」
「分からんなりにその辺にあった鉄屑で作ったんヤ、中々イカすやロ?」

少なくとも彼の美的センスは少しズレていることは鎧を見れば物語っている。
ポストアポカリプスか何かを思わせるそのワイルドな作りは、下手すれば山賊か何かと間違われそうである。

そしてナーズが手を離せば、多量に塗りたくられた歯車は調子よく回り始める。

「おっホ、随分塗ったナァ!ヌルヌル動くワ!」
「ん、いやでもなんカ……まあええワ」

バルト、何か違和感を感じるも気のせいかなとスルー。
……ここで彼が気付く事は無いだろうが、実はこのグリスオイルは本物を何倍にも薄めたものなのである。
発掘品はそれはそれは高価で持っているだけでも凄い代物。そんなものが安売りされるなど怪しいにも程があるのだ。
しかし彼は目先の安さ(本来の発掘品と比べたらだが)に眼が眩み、ついつい大人買いしてしまったのである。

まあつまり、多量に塗ったナーズの判断は間違ってはいなかったのだ。
いつか気付くだろうがそれはその時。多量に塗れば問題ない事は分かっているので問題は無いだろう、多分。

「せやナァ、こうやって差してもらわんと動きにくくてかなわン」
「人間で言ったラ……せやな、滅茶苦茶酷い肩こりと腰痛に悩まされてる感じやろカ」

ありがとうと缶を受け取ると、袋に再び仕舞って。
そして冗談めいて手拭くか?とボロ外套を差し出した。
466ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:09:20 ID:gSd [3/8回]
>>455
「たまに居るのよ、私も何回か闘ったわ?その鎧を着た
化け物じみた奴と…」

幾ら笑われようとも顔色ひとつ変えずに堂々と言い放つ

「私こう見えて250歳なの、多分アナタより年上なの
……口には気をつけて下さる?」

痴女扱いには流石にムッとして、彼女なりに釘をさす。
普段ならここで魔法をぶちかましている所だが今回は
そうともいかない、何故なら理由があるからだ。

「……ウミウシ野郎はよして、代わりに麗しい海の女神と呼ぶ事を許してあげる」

再度腕を引き連れて行こうとするのは路地裏の寂れた
酒場、いかにも悪い奴らが居そうな場所だ。

//見落としておりました申し訳ございません!
467破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:16:18 ID:zy5 [1/4回]
>>461

鍛冶屋の端、一本銀貨一枚の中古品や失敗作……兎に角質の悪い武器を漁って居る音がする。
ガチャン、だの、ガコン、だのという音を鳴らしながら武器を探す様は普段ならば気にはならないだろうが、現在は……なんとも格差を感じさせよう。
その音を鳴らす正体は一人の少女のものである。背中に歯車と満月の紋章を背負った、重苦しいコートを身に纏って、腰元には黄金の鍔を持った剣が帯剣されている。
きっちりと鞘に納められており、その刃は見えないが……鍛冶屋で扱われているものとは少々、出自が違うのは、ある程度の目利きが出来るのは分かるだろう。

「……むぅ……」

さて、一山いくらの武器達は、大抵は粗悪品である。錆びついていたり、破損していたり、そもそも質が悪かったりといった者達ばかりだ。
それを少女は真剣な瞳で物色していた。見るのは特に刀剣類。錆びついた刀身を持った刃をじっと見つめたり、曲がった刃の両刃剣を動かしてみたり。
新人の冒険者にはよくあることかもしれないが……正直に言って、悲しくなるような光景だろう。

「……これ……?」

一本の刀を脇に避ける。形は悪くなく、刀としては分厚い刃を持っているが、如何せん柄は腐っていて、何より刃全体が錆に覆われている。
そしてまた物色を再開する。ガチャンガチャンという音は、何度も何度も響き渡るのであった。
468ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:19:11 ID:h53 [1/5回]
>>466

「ガッハッハ!それならオレ様は年齢(トシ)なんぞ端から数えてねえ!
 だから、オレ様がトシウエのカノーセーははんぶんだ!!」

オークの中でもはんぱなく強くてマジで頭がキレるを自認するゴルバグは、
釘が刺されようとも完璧なロンポーで返すのだ。シュレディンガーの猫ならぬオーク!

「わかったぞ、ウミウミ野郎!(わかってない)」

★裏酒場――

「ほぷほぷ…」

ギルド併設の酒場の騒がしい明るさとはまるで異なる雰囲気の酒場。
陰鬱で、後ろ暗くて、皆どこか余所余所しく誰かが誰かを監視している。

だがそのような人間のションボリな暗さなど全く縁のないオークは、
最近ドはまりのハーフリングお手製葉巻を吸って大量のケムリをもくもくさせている。

「で、なにかようか!オレ様は沢山笑って機嫌がむちゃくちゃいいぞ!」
469ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:23:06 ID:nMR [5/9回]
>>465
「だからあいつの肌は人並みに柔らかかったのか」

納得する理由がそこらしい。体験したことを理由に繋げるのは仕方無いことでもあるにしても。
付け足し呟きには、使い捨ては言い過ぎだろ、とフォローにしては足りないフォローが。

「そうだったのか、壊れた鎧は売っちまったか?」
「結構良いかもな、外套とかにも合ってる気がする」

ボロ外套に合ってるとは中々アレな評価に聞こえなくもないだろうか。
壊れた鎧の行き先が気になりつつも、鎧の出来映えには結構良い評価らしい。手作りでここまで作れるのがすごいという意味で。


「おー、滑らかヌルヌル動いてるな、これが油差しの恩恵か」

勿論、と言っていいのか微妙だが機械を扱う様子が見えないナーズもグリスオイルの品質はわかってない。舐めた時点でお察しだが。
そのためバルトとは別の意味で怪しくなる。例えばそう、本来の品質のグリスオイルをより高値で買わされるとか……。

まあ彼が頼まれない限り問題は無いだろうけど、この時点でそんな可能性は生まれてしまった。南無。
なおこれから薄めてないグリスオイルを彼が差す場合ヌルヌル通り越して滑りまくる可能性を危惧する必要も出ていた。おのれ悪徳商人(?)。

「俺は肩こり腰痛を体験したことはないけど辛そうだな……軋んできたら言え。ありがとう」

――ナーズは素直だ。
ボロ外套を差し出したままなら本当にそのまま拭き始めてしまう。もちろん冗談だと止めれば回避され彼は自前の外套で拭くだけだ。
止められなかった場合一張羅がえらいことになる。悲劇。


さて。

「そういえば馬車使うのか? それとも徒歩か?」

もしかしたらたんこぶが頭にできてるかもしれないナーズの発言から依頼にゴーとなるだろうか。
470ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)21:32:05 ID:60R [6/9回]
>>464

「そういうもんかぁ…?」

確かに知識というのは生きていく上でどれだけあっても困らないがその知識というものに対しての認識の違いはそのまま学者と冒険者の違いということか。

「ははは…無理して褒めなくてもいいって、こんな格好じゃかっこいいもクソもないけどな」

お世辞にもこの容姿はかっこいいとは言えない。可愛いやらと言われるようなこの身体は自分にとってはコンプレックスの塊。
いつか慣れる日が来る……そう思うと恐怖すら感じるくらいだ。だからこの身体に慣れる日が来るまでにどうにかしなくては。

「あ、あぁ…察しの通り槍だ。それを持った時頭に直接その槍の名前と力が流れてきた」
「反転の槍ゼスフォード。触れたものの性質を反転させる…その所有者に俺はなったみたいなんだが……その結果がこのザマだ…………触りたいなら好きにしろ」

その饒舌に気圧されるも、槍の説明をする。確かに学者ならば自分とは違う見解をこの槍に見いだすことができるかもしれない。
触っていいと許可を出せばその間に少しソファーに横になる。今日は色々とあったのだ、身体も疲れていて少しだけ休もうという魂胆で。
471ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:32:16 ID:gSd [4/8回]
>>468
「………」

眉間に皺を寄せ、このタイプの亜人特有の怒りのサイン
である体色の変化が現れる。
今の彼女は顔色が少しピンクがかっているのだ。

「はぁ…頭は回らない様だけど舌はよく回るのね」

見下す様な目つきで睨んでいる。
彼女はミルクを頼むと一気に飲み干して話に入るだろう

「じゃ、本題…単刀直入に言うと私の手伝いをして欲しいの、私はのポワイ・ルルーって言うの、昔は冒険家で
今は遺跡荒らしとか盗賊だとか呼ばれてる、そうねぇ…
ポワイさん、かポワイ様と呼ばせてあげるわ。」

偉そうな態度は変わらず、まず人に物を頼む様な態度では無い
472ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)21:34:10 ID:G7x [2/5回]
>>467
「しかし~…これは良い刀ではあっても業物としては僅か足りんの。それに工芸品としては売れんの、なにせ銘が無い」

「―――……おや?」

手にした一振りを指さしながら店主と話し込んでいた女が、金属のぶつかる騒がしい音に釣られて音の鳴る方を見る。

―――ふむ。

この店の樽に刺さった刀剣は護身用であるとか訓練用であるとか〝剣を必要〟としている者の為に置いてあるもの。
〝剣を生業〟にする者に特別あつらえた物は相応に値が張る。故に店主が直接裏から持ち出さねば見る事すら叶わない。

しかし少女が腰に佩いた剣はこの店の店主の秘蔵の一品よりも値が張るのでは無いだろうか。
雰囲気―――いや、似たような物を持っている身として直感としてそう思えた。

「ほれ見ろ店主。貴様が勘違いして買った数打を見られておるではないか」

女の言葉に苦虫を噛み潰しながら、尚笑顔であろうと努める店主も反省しているのか覇気のない声色で短く返事をするだけだ。

「そこな小娘。そこにあるのはどれも一山いくらの物じゃ」

「随分立派な剣を提げている様に見えるがなにか訳ありかの?」

ちょいちょいと空いた手で手招きをした

//ありがとうございます!よろしくお願いします!
473ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:36:31 ID:h53 [2/5回]
>>471

「手伝いか!誰とケンカすんのか聞かせろウミウミ野郎!」

両手を上げてノリノリなオーク。どうやら上機嫌なのはホントらしい。
なお頼まれるこっちは態度を気にしていないというか
気にするほどの知性がそもそもあるのかビミョいというかそんなだ。

「ブン盗るのがおもしれえのはオレ様にもワカルぞ。
 つまりウミウミ野郎とオレ様は同類ってヤツだな!」

ハッパ(葉巻)をモクモクさせながらガハハハっと笑うゴルバグ。
474ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:42:36 ID:Hq7 [5/8回]
>>470
「……でも、ステキなのには変わりませんからね?」

本当ですよ、と付け足してそこは真顔だ
事実、見ず知らずのルゥロの騒動に巻き込まれた上にその元凶を助け更にケガの治療までを成してくれる人間がどれだけいようか
内面から出る行動とは外見以上に物語るものなのだ、当人の生き様というものを

「名前、力、流れ込んで……!?」
「反転の槍ゼスフォード……凄い、契約術式……!?」
「魔法的な要素も併せ持ってる古代遺産……え!?触っていいんですか!?」

触れるお許しが出れば、ぴこーん!と耳が直立してお目々はキラキラ
結構無遠慮に様々に触れてみている、怖いもの知らずと言えるほどに
更にスケッチブックを取り出して、これも許しが出れば写し描きを開始する事だろう

「あ、お休みになられます?」
「もしよろしければこちら側の……はい、このベッドを使って下さい、私これ使ってますので」

どうやらこの部屋ツインルームであったらしい
ルゥロの使っているベッドの隣、物置みたいになっていたそこから荷物をドサっと動かせばもうひとつのベッドがこんにちはだ
そうしてすぐにも槍の観察に戻る様は、学者としての性分が他の様々な点を上回っていると察するに容易であろう
475バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:48:49 ID:qxk [4/7回]
>>469
「……かーっ!羨ましイ!」

先ほどのやり取りを思い出したか、羨ましがるスケベジジイである。

「まァ、壊れた同胞を幾つも見れバ、そうとも思いたくなるんヤ」

そして少しセンチな気分になりつつそう言うのだ。
彼はガードナー、古代文明時代に広く使われた汎用ロボットである。
故に打ち捨てられてる数は非常に多く、酷い扱いを受けたであろう痕跡も幾つも見てきたのだ。

「……おっと、湿っぽい話は無しやナ」
「ンー、売れもしないくらいボロボロやったからナァ、遺跡で捨てたワ」
「おっ、そうか!?やっぱり分かる人には分かるんやナァ、ウンウン」

似合ってると言われればあからさまに嬉しそうにする。
まったく単純な思考をしていると言われそうである。


「おかげで助かったワ、ありがとナ!」

シャーッと滑らかに動く歯車。かなり調子が良さそうだ。
ご機嫌に肩を回しながら振り向いて礼を言う。これなら道中軋んだりすることも無いだろう。

悲しいかな、彼らが劣等品のグリスオイルに気が付くことは今は絶対に無いのだろう。
悪徳商人の手の平の上で転がされている二人であった。

「あア、また頼むワ――って待て待て本当に拭く……あっ、あーっ!」

残念、手遅れでした。
ボロ外套はベタベタのグリスまみれになり、ナーズの手は綺麗になるだろう。
しかしまあ差し出したのはバルト本人なのでこの場合は何も言えずぐぬぬとなるだけなのだ。
故にナーズがたんこぶを作る事は決してないだろう。多分。


「……せやナ、幸いにも大門から近い所にあるらしいから徒歩でいこカ」

ちょっとシュンとなりながらとことことアルト大森林へと繋がっている大門へ歩き出す。
そんなこんなで彼らの魔物討伐は始まったのであった。
476ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:50:26 ID:gSd [5/8回]
>>473
「喧嘩じゃ無いわよ、でも喧嘩になりそうな事なんだけどね…」

もう言うだけ無駄と悟ったのか反論はしない。
カウンター席のいかにもヤバそうなモヒカンがナイフを舐めながらゴルバグに飛びかかろうと席を立つがその瞬間ポワイが指先から放った水鉄砲で敢え無く撃沈。

「まぁアナタと私の同盟みたいなモノよ、私はあの遺跡とそこから出てくる物を全部壊したいの、あんな物があるとロクな事無いから。」

飲み終わったコップの氷をカランカランと揺らしながら
少し悲しげに言う。
477ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:57:25 ID:h53 [3/5回]
>>476

「???掘ったりパクったりするんじゃなくてぶっ壊す???」

ケンカを売る前から轟沈したモヒカンなぞ当然眼中の外。意識にも留めやしない。
そのまま会話を続けることになる。しかし微妙にワカラナイ。

「ウミウミ野郎とケンカすんのは構わねえ。だが、オレ様が欲しいと思ったもんはそのまま貰う!」

ドカドカとかタマとかキラキラとか。オークイズム溢れるブツは皆オレ様のモン主義なのだ。

「ヤルなら派手にだ!だからシケた顔すんじゃねえぞ!グシシシシシッ!」

ガハハハ笑いながら己のいかつい顔の頬を指で押し上げてブキミな笑みをつくる。ともにかくにも物凄く話が早い。
オークというのは野蛮だ。そして嘘がない。哲学など考えるアタマも無いので諦念などとは程遠い存在だ。

「ホーシュー(報酬)はもちろん貰うぞ!イア・ヴィー・ゴー!」
478破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/31(水)21:58:13 ID:zy5 [2/4回]
>>472

「……あと……これ……」

次に取り出したのはもはや刃こぼれを起こしすぎて、鋸として使ったほうが良いのではと思うほどのものであった。
然しその柄は先のように腐っているものではなく。柄巻を解くと、剥き出しになった目貫を抜いて、刀自体は取り外して、先の柄の腐った錆びた刀に同様の処置を施す。
それから柄を入れ替える。多少のズレやガタツキは感じられるものの、調整は容易に効く範囲に見える……錆びついた刀を見つめて何処か満足気。
このまま、このなまくらをお買い上げか……と言ったところで、声を掛けられるのだった。

「……ん……?」

錆び塗れの刀を鞘に納めながら、振り向いた。
彼女のことを視認したならば首を傾げるが、手招きをされたならば、その武器を抱えて覇気もなくとてとてと歩み寄っていくのであった。

「……これ……あんまり……好きじゃない……」

そして質問に対する返答が始まる。腰に納めた剣に対して、少女はあまり好きじゃないと言った。
剣としては上物中の上物と言って過言ではない、彼女の直感は一つたりと間違っていない。となると、手に持っているそれもどういうことか理解出来よう。
代わりの刀を探しているのだ。これはその候補……剣士が持つには少々お粗末だが。

「……使えると、思った」

そして抱えていた刀へと視線を落とす。安物のこれを、手入れをして使うつもりだったのだが……それにしたって、安物が過ぎるか。

/こちらこそよろしくお願いします!こちらもスローペースになりそうですが……
479ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:00:21 ID:nMR [6/9回]
>>475
「壊れた…………直せたら良いのにな」

哀しいかな、この世界において遺物達の完全な修理というのは不可能、神の御技に等しい技術だろう。
だからこそ、幻想としてそれを抱くのも不思議ではないはずだ。多分。それに同胞達が望んでいるかも、わからない。

「もったいない、ボロボロでもお前が身に付けてたって言えばマニアが買いそうなのに」

単純な思考を持つがゆえにこの二人は初対面でもこんなに砕けていけたのかもしれない。


「どういたしまして、仕事紹介の先のお礼だ」

悪徳商人の懐は今日も潤う。これが経済というものなのだった。あとはまあ正義の人か衛兵さんに期待しましょう!


「綺麗になったぞありがとう。…………どうした?」

幸い、外套の端の方で彼は拭き拭きしたためあからさまな汚れではない。
……ある意味これをいつ会えるかもわからない相手への接触理由に使うのも手かもしれないけど。
周りで覗き見していた人達も「あーあー」と同情したり笑ったり様々である。



「よっしゃ、それじゃ出発だ、待ってろ美人のエルフ!」

目的がすり変わってるぞこの男。シュンとしてる相方も引き連れてるのに。
さて大門まで問題なく着けば、それこそまた滞りなく通ることはできる……はずだ。さあ、そのまま通ったとするならば二人の目の前に広がる景色は!

「おおー……」
480ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)22:18:22 ID:G7x [3/5回]
>>478
「ほほぅ。」

〝立派な剣があると言うのに現を抜かすか〟

―――等とは微塵も思わない。このご時世どれ程の剣であっても振るいたくは無い物はいくらでも。

少女が持ってきた組み合わせの刀を見て、ヤヅカはにやりにやりと口元を持ち上げた。
抜き身であった一振りをしゅるり石目の鞘に滑り込ませる。
剣であれ人であれ正しい形に収まるればそれだけで映えると言うが、女の手にした刀もまたその類であった。

爪の先まで手入れのされた華奢を指を手にほらを晒しながら差し出して。

「貸すのじゃ。代わりにこちらを持たせてやろう」

互いに今手持ちの刀を取り換えようと持ち掛けた。
女の手にしている物は明らかに上物であるし、奥に腰掛ける頭にほの寂しさを感じる店主の瞳も忙しなく刀と、女と、少女を行き来して。

「どうした。こちらの剣を持ってみたくはないかの?」

花魁の様に肩を出した簪の女は、先程手招いた時と同じく。
ちょこちょこと跳ねるその指先で「はようせい」と伝えてくるのだった
481ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:27:37 ID:gSd [6/8回]
>>477
「えぇ…壊すのよ、二度と元に戻せない程にね」

ゴルバグの目をしっかりと見据えて
その意思は本気であると示す。

「良いわ、アナタが欲しい物はアナタの勝手よ、でも
遺跡の破壊は絶対するって約束できる?」

元を破壊してしまえばもう新しく現れる事もないのだからそこは了承、これまで発見された物は時間をかけて
後から壊せば良い、なんせ寿命なんてものは彼女に存在しないのだから。

「報酬…そうね、何を望むのかしら?」

482ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)22:27:51 ID:60R [7/9回]
>>474

「…………はいはいそうかよ」

だがこれだけ褒められると流石に照れる。頬をぽりぽりと掻いて満更でもなさそうな顔をするその様子、案外顔に出る性格なのだろうか。

「そういう詳しいことは俺には分からん。俺はただの冒険者、遺物なんて売れるものかそうでないかの区別しかつかないからな。あ、鉾先とかは気を付けろよ?」

今まで武器としても使ってきたのだ、多少粗雑に扱ったところで壊れるようなことはないだろう。ただこれでも槍、鉾先は鋭いし怪我をしないように注意して。
この手の人種は自分のことに熱中すると周りが見えなることが多い、危険なことを躊躇なくしそうで怖いが……大丈夫だろうか。

「それじゃお言葉に甘えて……何かあったら起こしてくれ…」

とりあえず疲れたから横になりたい。言われた通りベッドの方へと歩いていけば倒れこむ。ふかふかなベッドが心地いい、今までが野宿がほとんどだったためにこういうベッドは久々だ。
だから眠気が来るのも仕方がない、目を閉じればすぐに睡魔で眠りに落ちてしまう。だが何かあればすぐに起きれるように眠りは浅い方であるし、声を掛けられれば目は覚めるだろう。
483破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:33:04 ID:zy5 [3/4回]
>>480

上物の剣を買えるほどに少女には手持ちも、稼ぎもない。あまり金銭に執着しない性質であり、そのために探索者としても稼ぎが少ない身である。
あの一山いくらの剣たちを漁っていたのもそれが理由であった。勿論……剣の目利きはそれなりに利く。故になまくらの中から使えるものを探していたのだ。
そのため、彼女が手にしている刀が上物であることは容易に見て取れた。

「あっ……でも……私……お金……」

だからこそ、抵抗が生まれる。
視線はしっかりと刀へと向けられているのだが、勿論払えるものでもない……それがどれほどの値がつくかどうか。
発掘品の最上大業物とは行かずとも、少女の半年分の食費にはなるので。そう考えると、どうしたって容易く頷くことも出来ないのであるが……。

「……うん……」

正直に言うならば、彼女の言うとおりに持ってみたいのが本音である。そのため、観念してその剣を彼女へと差し出して。
それから、納められた上物の刀を受け取るだろう。少々不安げに、恐る恐ると受け取った後、慎重に鞘から僅かに、刀を抜いてその輝きを明かりに照らす。

「わぁ……」

目を輝かせて、その刃を見つめる。映し出される少女の姿は、静かながら確かな笑顔であった。
484バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:33:55 ID:qxk [5/7回]
>>479
「……優しいナ、ナーズ」

そう一言言えば、それ以上は話を掘り返す事もしないだろう。
きっと不可能に近い事だろう、修理をするのも、自分の様に自我を持つガードナーが現れるのも。
神の気まぐれで生まれた彼は、過去の殆どが壊れた先のこの世界で何を思うのか――それは彼にしか分からない。

「そういうもんやろカ、そう考えると確かに勿体ない気もしてきたナァ……」

今更惜しくなってももう遅い、主無き鎧……もとい装甲は、名も無き遺跡で朽ち果てるのを待つのみなのだ。


しっかしいい買い物したわ~と思っているおじいちゃん。
悪徳商人を衛兵さんがしょっ引いてくれる事を願うばかりである。頑張れ衛兵。


「いや、まァ……なんでもないワ」

お気に入りの外套が汚されたがそこまで騒ぎ立てるほどでもない汚れだった。
ましてや自分がどうぞと渡したのに怒るのは理不尽極まりないだろう。
奴に物を頼む時は注意せなならんな……とバルトはこの時そう思ったそうな。



大門を通り抜ければそこはまだ開拓されたばかりの小さな街。
門を囲むように塀が建てられ、衛兵が外を見張っている。
そしてそこは少しだけ薄暗い。何故かと言うと――

「いやァ、いつ見てもデカいナァ……」

いくつもの巨木の葉が天を覆っているからだった。
アルト大森林の一部、巨人の森と言われているこの場所は一帯を巨木が連なっている。
何故この一帯で木が巨大に育つのかは学者達の間で色々議論がされているが、詳しい事は分かっていない。
過去の遺物の影響か、はたまたユグドが関係しているのか―― それはいずれ分かる事だろうか。

「さてさテ、依頼について再確認しよカ」

それはさておき、今は依頼に集中しようとバルトは紙を見せてくる。

今回の依頼は巨人の森地域に住まうエルフの村からほど近い穴蔵に住み始めたある魔物の退治。
その魔物の名は"トロルサーペント"、毛深い大蛇とも呼ばれる魔物だ。
鎧替わりの剛毛と早い回復力を兼ね備えた強敵である。

「……何気なしに取って来たけド、マズかったやろカ」

ここにきてちょっと不安げになるバルトである。
485ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:38:11 ID:h53 [4/5回]
>>481

「キンカ(金貨)でもスクラップでもドカドカ(ウェポン)でもいいが――」

ゴルバグにとって金貨は正確にはマネーではないが、
色んなモンに交換できることは知っているので報酬足りえるのだ。

「遺跡でぶっ壊しすんならスクラップ出るだろ!優先的にオレ様のモンにする!それがホーシューだ!」

ガハハハッと笑いながら了承。実際、ゴルバグ自身は遺跡そのもののシステムだの何だのには全く興味が無い。
むしろぶっ壊して大量に出るスクラップのほうがよっぽど魅力的だ。

イェヴィに持ちかえればカネになるし、
そこで様々なナイスなブツに加工されておうさまも大満足。ウィンウィンって奴だ。

(ジボージキってのに付き合うのも悪くはねえな!)

親指を立てる。何やら珍妙なことを考えながらだったが。
野生の勘というか出鱈目生物の妙な嗅覚というか、ポワイのことを――切羽詰まっているように感じられたのだ。
悠久の刻を生きる存在に対しての印象としては甚だ逆説的に過ぎるのだろうが。

「ま、ぶっこわしゃうみうみ野郎もちっとはスッキリすんだろ?のったぜ!」
486ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:50:41 ID:Hq7 [6/8回]
>>482
「そうですよ、だって助けてくれたじゃないですか」

それだけではなく、こうしているだけで感じられる人柄の様なものですらそれらの要素を多分に含むものだとルゥロは考えていた
太陽の様な笑みは屈託無く純に向けられ、しかし直後には

「これは売ってはダメです、もし手放すとしても然るべき機関に……」
「……っ、と、は、はい、気をつけます」

どうやらフツーに穂先に触れようとしていたらしい
直前で制止されてハッとして慌てて気が付き停止、危なかったとは内心
しかし槍の機能が知れるのならばそれもまたありかなーなんて考えている辺り、キケンな思考の持ち主である事に変わりはない

「はぁい、おやすみなさい」
「食事の頃には起こしますから、お気になさらずごゆっくり」

若干煩いルゥロの検分は進み、次に声が掛けられるのはルームサービスの夕食が運ばれて来た辺りか
しっかりふたり分、ホテルクオリティのお食事がやって来るのだ

//少し早めではありますが一応締め、もしくはまだ大丈夫でしたら引き続き夕食描写もオッケーな感じにしてみました…!
487ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:51:17 ID:gSd [7/8回]
>>485
「スクラップ…本当にそんな物で良いの?」

与える報酬が楽ならそれに越した事は無いが予想外だったので拍子抜けする。
実は今まで様々な遺跡荒らしに協力を持ち掛けていたが
ことごとく断られるかほぼ無理強いに近い報酬を要求されたりでここまで話が進む事は無かったからだ。

「フフッ…契約成立ね、所で私ってそんなに鬱憤でも溜まってる様に見えるかしら?」

首を傾げて?に指を当てる。
確かに遺跡を破壊する理由は私怨であるのだがそれを悟られる様な動きは見せていないはず

(なるほどこの男、思った以上に鋭い第六感をお持ちの様で…)
「まあ良いけど、所でアナタ名前は?」
488ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)22:56:31 ID:G7x [4/5回]
>>483
「これこれ。気が早いのぅ。買うかどうかも持ってから考えればよいのじゃ」

少女が引き抜いた打ち刀は光に晒すと刀身の肌地がよく見えた。
するりと液体から引き抜く様な瀟洒な鞘走りに似合わず岩肌の様で、刃の付いていない反りのある側は思ったよりも肉厚だ。

〝力強い〟

そう感じさせる逸品であった。

「松皮の肌に棟の高い細直刃と来れば名うての一派の作品じゃろう」
「じゃが銘が無いとなると、まだ下積みの若い衆が打ったかはたまた影打故銘を入れられんかったか……」

対して女は少女から渡された錆びた刀を手に取る。

「むっ……。」

今にも鞘から引き抜かんと女がぐっと力を込めた時、はばきをわずかに晒しただけでぴたりと腕が止まり。
女は一度収め直してから、今度はなにかを確かめる様におそるおそる慎重に引き抜いた。

服を脱がせるのを嫌がる子供をあやす様に優しい手付きであったが、いざ晒されたのは柔らかい肌とは正しく無縁の錆付いた刀身である。

「……―――なる程のぅ。数打と言うのは失礼であった」

反りの位置が〝はばき〟つまり柄の側に近い、それだけで古い刀だという事が分かる。
古刀の部類だが錆ては居ても刃こぼれをしているようには見えない。ただ手入れをされなかっただけで元は良い刀だったのだろう。

「しかしあつらえた柄でもなければ刃も錆びて重心が釣り合っておらんのぅ」

刃を上に向けて、反りの中心を空いた片手の人差し指に軽く乗せて。
それを支点として船を漕ぐように剣を上下に揺らしてみれば、下ろす時と上げる時で力のかかりに違いがあるとすぐに分かった。

「これは余程腕のいい研ぎ師にでも頼まんと、重心のずれで癖が付くぞ」

中央を探る様につつ、と錆た反りを指先が滑り。
やっと指が止まったそこは元々刃が持っていた反りの中心から大きく前へ突き出ていた。

「手慰みならともかく、いざ武器に扱うには儂はお勧めせんのぅ」
489ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:57:03 ID:nMR [7/9回]
>>484
優しい。そう言われたナーズはやや首を傾げて、そうか? と呟いた。
自分は直せないことを知ってて、それでも直せたら、と語ることは優しいのだろうか。ナーズにはそこはわからなかった。
それでもバルトには良く生きて……動いていてほしいと思うが。
案外その鎧は誰かに拾われてるかもしれないし、他のガードナーが目覚めたら利用してる可能性もある。朽ち果てるだけの存在は恐らく、この世に滅多にないはずだから。

外套を汚したくせになにも悪びれてなさそうなナーズ。バルト、貴方の注意は正しいものである。世の中厚意をそのまま受け入れるものが一番怖いのだから。


(暗い?)
「…………でかいな。栄養でも多いのかこの地域」

もう夜だったか? と思い見上げてみれば視界に広がるのは一面の空ではなく葉の群れ。
巨木に気圧された様子を見せて呟く言葉は比較的常識的な見解と見れるだろう。多量の栄養は生物に大きな変化を与えるのだ。
……地下に何か潜んでいると睨む者も一定数は居るのかもしれない。木とは根を張るものだから。

「ん、そうだな」
「…………トロルサーペント、ふんふん……良いんじゃないか?」
「鎧代わりの毛も斬ったり燃やせば問題ないはずだ。もしくは水で濡らすとか」

情報も依頼紙、もしくはバルトから聞いたことだろう。そして発言するのはこの内容である。
刃物も持ってなさそうな見た目だが、手につけた籠手がなんとなーくイメージを付けさせるかもしれない。あとの手段がかなり乱暴だが。
ともかく自信はありそうである。大丈夫大丈夫と油差したての背中をバシバシ。

「じゃあ、早速穴蔵に行くか? 夜行性か昼行性かでも変わるけどな」

森に指を差して聞くのはまず穴蔵に直行かどうか。所謂下見である。問題無さそうならそのまま飛びかかる気満々であるが。
先に情報を仕入れ直すのも勿論大事なことだろう。顔見せという意味でも。……そこをわかってないのがナーズらしい。
まあ基本的に言われたら着いてくスタイルなのだが。
490ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/07/31(水)22:58:11 ID:h53 [5/5回]
>>487

「スクラップはサイコーだぜ!」

ガハハと笑って両手を上に上げるオーク。遺跡のスクラップは何にでも使えるのだ。
特にビークルにベタベタ張る装甲にはサイコーだし、いろんなモンがデッチ上げられる。
※魔物の都市イェヴィでは一部のプラントが奇跡的に稼働しているため。

「ん~っ自分じゃわかんねえモンかぁ?めんこいツラ台無しにしてりゃイッパツで解るぜ!」

オークにしてみればむしろそう見えない理由のほうがよほど分からないのだ。
不景気なツラと言ってしまえばそれまでなのだが――物事を複雑に考えすぎる連中が多いことは知っている。

「オレ様の名前はゴルバグ様だ!最強挽肉機っていやオレ様のコトよ!」

ビシっとポーズまでキメて大宣言だ。悩み無さそうである。
491バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:14:06 ID:qxk [6/7回]
>>489
「どうやろナァ、栄養多いにしてもここまで育つやろカ」

笠を少し持ち上げて上を見上げるバルト。
他の地域の木からしても異様であるそれ、一体どれほどの時を経てここまで育ったのだろう。
もしくは本当に栄養が多いか、はたまた地下に何かあるのか――それはバルトには分からない。
ただそそり立つ巨木は不思議とロマンを感じさせるのだ。

「なんヤ、火でも出せるんかいナ」
「トロルの名を持つ魔物は大体が火に弱いと聞いたことがあるデ、火属性の魔法が使えるんなら心強いナ」

バシバシと叩かれてナハハと笑い返すバルト。相方がこの調子なら何とか大丈夫な気もしてくる。

生憎、今回の魔物とバルトは相性はハッキリ言って悪い。
自身の得物は腰にぶら下げてる電撃を発生させる棒のみ、切る事も焼く事も出来ないのだ。

「いヤ、まずはエルフの村に行こうヤ」
「依頼主に顔出しとくのも大事やシ、何よりべっぴんさん見て見たいやロ?」

とは言いつつも、実は武器を貸して貰えるかどうか相談するのが目的だ。
お金がスッカラカンなので新しい武器を買う事も出来ない。何とも世知辛い。
492ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)23:15:48 ID:60R [8/9回]
>>486

「…………」

こうして見るとやはり普通に可愛い。コロコロと変わる表情に更に兎の耳がアクセントとなっていてその可愛さを強調させる。

「然るべき機関ねぇ…まぁこの身体が元に戻るまでは手放す気は無いけどな」
「まったく…また怪我して治療しないと、なんてやめてくれよ?」

事前に忠告をしておいてよかった。この様子だと絶対触ろうとしていたに違いない。
反転させる、とは言ってもまだその槍の力がそれで全部とは限らない。これは一応危険なものだ、触らせたはいいもののこれで何か怪我でもしたら敵わない。

「あぁ……わか…………んぅ…」

返事をする頃にはもうすっかり眠ってしまった。旅の疲れもある、やはり身体疲労が溜まっていたのだろう。
それからしばらく、起こされれば見ればルームサービスの夕飯が運ばれてきていた。久しぶりのまともな…しかも美味しそうなご飯。思わずよだれが垂れてしまいそうだ。

//ありがとうございます…!こちらは続けても構いませんのでそちらの都合に合わせて続けるか否かの判断をしていただければ…!
493ポワイ◆</b></b>USbZQ19kvJrz<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:16:48 ID:gSd [8/8回]
>>490
「スクラップが最高……私には価値なんて分からないわね」

遺物も彼女にとっては災いの元になる様なロクでも無い道具なのだがスクラップなんてそもそも価値を意識した事すら無いのだ。

「フフッ…めんこい、そんな事言われたのはもう何年前にっ………毎日言われてもう聞き飽きたわよそんなの」

分かりやすい照れ隠しだ。

「こほんっ……ゴルバグ、これから宜しく頼むわよ
それじゃあマスター、お釣りは要らないわ」

席を立ち金貨を一枚置いていく、それは飲んだ分を考えると不釣り合い極まる物だ。
そして店を出る直前に、ゴルバグの方を振り向くとニッコリと笑ってみせた。

//眠気の関係でここで〆とさせて頂きます。
ロールありがとうございました!
494ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:23:45 ID:nMR [8/9回]
>>491
「でもここまで育ってくれてると有り難いな、大物とか動きにくそうだ」

早々容易に薙ぎ倒せそうにも見えない巨木達、天然の城壁とも言うべきか。
ロマンではなく現実面を見るとそれもまた良さに見えるだろう。手で触れれば生命を感じられそうだ。
まあ今回は洞窟で相手にすることになりそうなのでこの地形を利用することは無さそうだが。

「おう、弱っちい炎出せるぞ!」

自信満々にすごく不安なことを言う。これが例えば謙虚な賢者とかなら大したことない風に業火を使うのだが。
言ってるのはナーズである。言葉は額面通りに受け取るのが正しいだろう。……まあ弱い炎でも引火させるとかで使い道はね?

それに今は存在を知らないが電撃の棒というのは相手がよほどの脂肪の塊でもない限り麻痺などを起こすこともできる。使いようだ。多分!

「それもそうだな、よし行こう今すぐ行こう」

考えがすぐに変わる男である。ここまで来ると逆に清々しいものに見えるかもしれない。
武器は自前のがあると言っているが借りれるものは借りれるスタンスな彼であるためちゃっかり便乗する可能性もあるのだ。

さて世知辛さを体感しながら二人はまず村へと赴くだろう。さあそこでの周りの反応や待遇はいかに。
495破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:25:26 ID:zy5 [4/4回]
>>488

波紋を眺めて、刃へと目を凝らす。柄巻は手に張り付くように上等なものである。先の古びたそれとは比較にならない、手入れの行き届いた上物であることは容易に見て取れる。
峰は分厚く整えられているのは、これは恐らく実践を想定しているからだろうと予想する。仮に鎧の上からでも、折れず曲がらず頑強であることが望まれるのだろうと考える。
正しく、強靭な刃である。握りしめれば岩山すらも容易く叩き斬れそうな程に、重厚な切れ味を感じさせ、自信を与えてくれるような業物であった。

「凄い……な。これ……好き……」

湧き出る言葉は直球なものである。学がない、というよりは単純に口下手なことが理由であった。
漏れ出た二つの言葉は何れも本心から来るものであるのだが、こればかりはどうしようもなかった。ただ……やはり、これは食費の半年分程度では済まない値段になるだろう。
とは言え、それでも満足気ではあった。上等な刀を握れたならば、それでも十分だったのだ。音もなく、鞘へと刃を納めるのであった。

「……それ……良いと思った……んだけど……」

少女には実行する力はあるが知識が足りない。彼女に受け取った刀も、彼女に渡した刀も、何方も詳細な出自をそれから読み取ることは出来なかった。
ただ、錆びついた刀も"良い物"であることは確信していてのこと。古いものではあるが、手入れすればなんとかなるだろう……程度の気持ちで張った。
だが少女の持つ整備の腕など、やはり剣士が持つべき範囲に収まる。一度放置された刀を、完全に立ち直すには少々どころではなく、腕が足りないのだ。

「……そう、なんだ……。……研師の人、見つかる、かな。そのままなのは……可哀想……」

じっと、彼女と、彼女が持つ剣のことを見つめていたが、然し忠告は素直に聞き入れる。武器として扱うには……となると。こくりと頷く。
名残惜しそうにそれを見上げながら、それでも刀に対して同情的な言葉を漏らす。出来の良い刀であるのだ、こうして錆びつかせておくのは惜しいと思うのは。
純粋に剣士の性なのであろう。そしてそれから、彼女のことをまた見つめた後……一つ、気になっていたことを口にする。

「……お姉ちゃん……剣士……?」

その刀の目利きと知識に対しても当然ながら、その立ち居振る舞いから、少女はそう疑問を持つに至った。
刀の目利きに対しては全く彼女には劣るだろうが、剣に携わるものか、それ以外かを見分ける術は少女はそれなりに持ち合わせていた。
496ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:27:08 ID:Hq7 [7/8回]
>>492
「……お食事、食べません?」

と、声を掛けるのは夕陽が地平線に溶けた後
藍色の空にぽっかりと白銀の月が昇りきった……いや、そうではなく槍を調べていたルゥロが満足した頃と言えるであろう
ふぅと額の汗を拭いツヤツヤな肌の様子でご満悦
槍に意識があったとすればきっと端から端までじっくりたっぷり観察されて疲れ切っているであろう

「勝手とは思いましたが、頼ませていただきました」
「あ、そうそう、私ルゥロって言います」

テーブルに向かい合い着座、グラスには白い葡萄酒
サラダとオードブル、パンにあとは鴨肉系のメインが並ぶ食卓
循環都市を巡るのは何も人だけではない、それが運ぶ食材の多様さもまた魅力のひとつであろう
卓上燭台の橙色の灯火、匂い立つ鴨の血のソース……上々の食卓と言えようか

//では自己紹介等々で軽くお食事描写をっ
//0時少しには落ちになりますので、あと1、2レス宜しければお付き合い願えればと思いますっ
497ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)23:43:27 ID:60R [9/9回]
>>496

「……ならついでだ、食べて行こうかな」

この際せっかくだしもうご馳走になっていこう。貰えるものは貰う、ここで遠慮しても変に気を使わせるだけというのはさきほどお金を受け取った時と考えは同じ。
どうやら槍の方は満足したらしい、爽やかなその表情はあまりにやり切ったような顔をしていた。

「いやちょうど腹も減ってたし」
「俺はラムベリクだ。ラムベリク・オーグ、よろしくなルゥロ」

本当にこれほど豪華な食事は久しぶりだ。今まで贅沢なんかとは無縁な生活だったために目の前にその食事が並んでいるだけでヨダレが止まらない。

「……な、なぁ…これ食べていいんだよな…?」
498バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:43:58 ID:qxk [7/7回]
>>494
「弱っちい炎カァ……」

そう来たかと少し考えるバルト、まあ本人がそう言うのだからそうなのだろう。嘘をつくとも思えないし。
とすると少し使い方を考えるべきかもしれない、うーんと頭をひねりつつ。

「切り替え早いなオイ」

そんな彼に突っ込みを入れつつもエルフの村へと向かう一行であった。


大門の拠点から北へと向かった場所にその村はあった。
エルフ達が暮らす小さな村、隠れ里と言っても良いだろう。
村に入れば物珍しそうに遠巻きからナーズとバルトを眺めている。皆、噂に違わぬ容姿端麗だ。

『これはどうも、一体何の御用でしょうか』

村に入って暫くした後、一人のエルフが話しかけてくる。
麻布のローブに身を包み、長い金色の髪を束ねている美しい女性だ。

「ギルドの者ヤ、依頼を聞いてやってきたデ」
『まあ、良く来てくださいました。立ち話も何ですからこちらへどうぞ』

彼女に従って向かえば、村長の家まで案内してもらえる。
道中の会話で彼女が村長の娘である事が分かるだろう。

さて、彼女にすんなりついて行くのも良いし、若しくは道中ちょっと寄り道して誰かに話しかけるのも良い。
499ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:51:02 ID:Hq7 [8/8回]
>>497
「ラムベリクさん」
「……よろしくお願いしますね」

グラスを手に取り傾けて微笑み掛ける
そしてひとくち湿らす程度に含みほぅと一息

「……勿論どうぞ、遠慮なさらず」
「あ、お酒大丈夫でしたか?」

一応飲水なんかもなくはないが、こういった都心の場所では酒より高価なものである事も少なくはない
都心で汚染から逃れた安全な水とは貴重だ、最も魔法で処理しているのかもしれないが少なくとも街に来たばかりのルゥロはそれに対して未知である
尚、お料理の味はどれも並以上の品質であると付け加えておこう
お肉もジューシーで、パンも焼きたて、野菜も新鮮であり、

「……ニンジン!オイシイ!」

兎人もご満悦のニンジンが添えてある。耳がピコーンと立ってお目々キラキラ、嗚呼哀しき兎人のサガ
500ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/07/31(水)23:55:01 ID:G7x [5/5回]
>>495
「店主が金物屋から蔵出しさせた一点ものじゃからの。言い値を考えれば高くは無いが……まぁ安いとはいえんの」

ちらりと肩口に座っている店主の姿を見やる。
一丁前に深く頷いているが、事ここに至るまでの幾年の失敗を知っているヤヅカからすれば失笑せざるを得ず。

刀剣を集めるのが趣味なぼんぼん相手の嗜好品にはならなくとも、良い武器を求める剣客―――ちょうどこの少女の様な―――ならば十二分に欲を刺激するだろう。
勿論完全に実用品である事から余計な額は付いておらず出来栄えからすれば割高ではない、だがそう易々と出せる額でもない。

―――余程儲けて居なければ十四十五の小娘には中々出せる訳もないかの。

「そうじゃのう。研ぎ師に頼むのは当然として、柄と鍔でも重心を整える必要はあるじゃろうな」

視線をヤヅカが手にしている古刀に移し。
研ぎ師に頼んで使えるようにして貰うのは当然だが、恐らく完全に元の状態にすることは尋常の手段では不可能だろう。
錆びる前の、生前の切れ味に辿り着く事は決して無く、やすった分だけ細くなる手前重心のずれも手直せるか怪しいか。

「ただ使えるようにするのであれば短くしてしまえば良いだけじゃが……」

戻せないなら別の物にしてしまえば良い、具体的には先端から手折って短くしてしまうのだ。
別段珍しい事ではない。古今そのような経緯で細く短くなっていった刀は何本も存在するのだから。

「儂か?剣士であるかと言われるとまあ剣士でもあるし、今はただの商人でもあるのぅ」

「剣士としても探索者としても今は引退しておるのじゃ。隠居生活よ」

女が引退と語るには容姿が若々しすぎて。
だからこそ太々しい口調と妖艶な仕草から、見目と年齢がかけ離れているのが容易く想像できるだろう。
そして隠居生活が送れる程の探索者がどれほど居ようか。

「なんじゃ儂の剣が気になるのか?目の色が変わったぞ?」

滑らかな女の手付きに対し、僅かに軋みをあげながら、鞘へと刃を納めるのであった。
501ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/07/31(水)23:56:58 ID:nMR [9/9回]
>>498
「松明とか着火とか、スライム退けるには便利なんだけどな」
「切り替えいい方が生き残りやすい、って言われたからな」

一応、火としてちゃんと使えるレベルではあるようだ。野宿で焼き魚とか作るのには便利だろう。
そして切り替えの早さは誰かからの教えらしく。もっとも都合がいいとも言えるが。


手頃な紙で大門拠点から通じるルートを書いていきながら、目印になりそうなものも記録して。
雑とはいえ道筋はわかる程度の簡易地図を作りつつ。
ただし、隠れ里が見えるとなにか察したのか直接繋がるルートをぐしぐしと塗り潰してから懐にしまった。

「敵意とかは感じないな」

ヒソヒソと。エルフのイメージとして他種族を嫌うなんて話は眉唾なんだろうと安心したご様子だ。

「お、綺麗なエルフ。やったなバルト」

美しい女性にはてんで弱いとも言うべき態度、鼻の下は伸びてないが男である以上仕方無い喜びも表情からうっすらと見える。

「なあなあ、村長の娘ってことは偉いのか? ――――よーう美人のエルフ」

案内の最中ぶしつけな質問をしつつ、道中見つけたエルフに少し声をかける。例え驚かれても気にしない。逃げられたらちょっと落ち込むけど。

「俺らって珍しいのか?」

情報集めろよ、とどこからかツッコミが聞こえてきそうなフリーダムっぷりである。
502 : ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:01:36 ID:ipx [1/2回]
>>493

「ガハハハハハッ!奢りの酒はうめえ!」

彼女が払った余剰分で早速、酒を注文してゴクゴク飲み始めるゴルバク。

契約を結んだポワイに一点ささいな注意点。
ゴルバグは割とザルい記憶力しているので結構あっさり忘れたり裏切ったりもする。
嘘は無いが欲望にはモノスゲー忠実なのだ!

よってポワイと同行した時のみ、ある程度はちゃんとやったりやらなかったりなのだ!

「ガハハハハハハハッ!」

こうしてしばらくは金貨1枚分の酒をたらふく飲み、
後ほど酒場のゴロツキと乱闘し、晴れて出禁を食らうことになるのでありましたとさ。

めでたしめでたし。

//ロールありがとうございましたー!
503破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:15:22 ID:oIi [1/6回]
>>500

「……うん。それは……分かる……買えない、けど……」

結局、少女の稼ぎではなかなか手の届かないところにあるのであるが、それはともかくとして、その値段が全く適正であるということは分かるのだ。
だから非難するようなこともないし、強請るようなこともない。ただ、素直な気持ちで称賛するのであった。いつかそういう剣を持ちたいものだと思いながら。
持っている剣の隅から隅まで、それこそ目貫の装飾まで眺め続けるのであった。なかなか手放そうとしないのは、高価な剣を持っているその珍しさからくるものだ。

「いっぱい……掛かるんだ……。でも、折っちゃうのは、ちょっと勿体無いかも……いいのかな……?」

尋常ならざる手間がかかることは分かった。それを折って短刀にする、となると勿体無い気もするが、然しながら。
それも刀を生き返らせるという行為に当たるのであれば、選択肢としてはアリなのだろうか、話しながら思考している故に、それがそのまま口を衝いて出る。
少女としては、その錆びついた刀も、全盛期の姿であればこの上物の無銘刀と変わりないものであろうと確信していたのだが。
……ともあれ、それを購入するかどうかは迷いどころである。銀貨一枚、とは言え、少女にとっては結構割合の大きい支払いではあったりするのだから。

「……商人……さん……。引退、しちゃったの……まだ、若そう……」

確かに、彼女の喋り方は古風で、見た目よりも、時間を重ねて重厚に磨かれた芯があるようには見えていたが……引退しなければならない年齢だとは。
少女は思っても居なかった……見た目で言えば、ちょっと年上のお姉さんくらいに思っていたのだ。
若そう、というのは良い評価と取るか、それとも別の方向に取るかは彼女次第であるが。良くも悪くも正直であった。

「……うん……"剣"、好き……だから。お姉ちゃんの剣も……見たかった……」

剣……兎に角、少女は剣が好きだった。
上物の剣を見るのもいわくつきの剣を見るのも、研ぎ澄まされた剣術を見ることも……そしてそれの究極系として、真剣を用いた"死合"があった。
目の色が変わったというのは、全くその通りであった。そうであるならば、剣を抜いての手合わせを願おうかと考えていたのだから……どころか。
視線を上げて、彼女へと、既に引退済みであることを理解しながらも、それでも強請るような視線を見せているのだから、全く救いようが無いのだった。
504ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:18:13 ID:cFT [1/5回]
>>497
//申し訳ありません、返信明日になりそうです…!
//一旦お疲れ様でした、また明日よろしくお願いしますー!
505バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:18:19 ID:Apc [1/7回]
>>501

「せやナ、穏便に済みそうで良かったデ」

こちらもヒソヒソと。もしも警戒されたり敵意を持たれていたらどうやって鎮めたものかと考えていた所。
しかし他種族だからと選り好みしている訳にも行かない事態なのかもしれないと思い、慎重に行動する一行――

「これまたえらいべっぴんさんやナ……来て良かったワァ」

……少なくとも、片方はすっかりデレデレな様子である。機械のくせに。


『えっ、いえ、そう言う訳では……村の方針は殆ど父が決めてるんです』

急に飛んできた質問に少し戸惑いつつも答える娘。
彼女の言う通り、やっぱり一番偉いのは村長らしい。

「自由過ぎるやろおまエ」
『あ、あはは……』

道中話しかけられたエルフも驚きつつ、質問にこう答えた。
こうして旅人やギルドの者が訪れるのは殆ど無いとの事。村が依頼を出したのも今回が初めてらしい。
それに動く機械を従えた旅人なんて見たことが無い、とも。

どうもバルトは使役されてると思われてるらしい。彼は横で何か複雑そうにううんと唸っていた。
506ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:23:02 ID:Vv5 [1/6回]
>>499

「酒……まぁ少しなら」

少しなら……確かに少しなら大丈夫だ。だからほんの少しだけそれを口に含んで……一気に飲む。
お酒なんて久々、一度飲んでしまえばもう止まらない。そして当然そんなことをすれば酔ってしまうのは自明の理。

「っぷはぁ…♪うめぇなぁやっぱり!」

顔はあっという間に真っ赤に染まり、声も少し上ずっている。完全に酔っ払っているようだ。久々の豪華な食事で調子に乗ってしまったのだろう。
ルゥロとは違ってどうやら酒にはめっぽう弱いらしい。それに確かに水は貴重だが、しかし酒の美味しさが変わるわけではない。酒と水はあくまで別、酒の楽しみ方というのがある。

「あっはは!ニンジン食ってる!兎みてぇ!」
「それにしても暑いなぁ…なんでこんな布羽織ってんだ俺」

笑い上戸なのだろうか。指を指して笑いながら暑さを訴えて布を投げ捨て、更に布どころか上着一枚ごと脱いでしまう。
この調子だとこのまま全て脱いでしまいそうだ。
507 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:23:31 ID:Vv5 [2/6回]
>>504
//了解しました…!今日はお疲れ様です…!
508ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:27:21 ID:1TR [1/7回]
>>505
慎重とは何だったのか。この二人の様子が不安を与えないことを祈りましょう。

「な、この依頼で良かっただろ」

これが盗賊退治なら、相手が女盗賊軍団でもない限りムサイ集団を相手にするということになる。
罰当たりな考えではあるがモチベーションは大事なのである。多分。
機械なのに人より人らしいバルトは打ち解けも早そうなものだが。

「そうなのか、父親ってどんな気分なんだろうな」
「自由はいいぞ、後悔なんてものが少なくなる。って言われた」

自由なナーズ。質問に答えられればありがとうと結構素直なお礼とタッチをしようとして。無論タッチは避けて構わないし拘らない。
自由気ままに生きることが良いとしているわりに、さてバルトの扱いを見るとナーズは不思議そうに唸って。

「違うぞ。動く機械のバルトと俺、ナーズは一緒に依頼を受けに来ただけだ。立場同じ、使役してない」

失礼、とでも言いたげな。不満そうではないが申し訳なさそうな様子も見える。
誤解は避けておきたいとでも言うのだろうか。何にせよ結構フリーダムなナーズに手を焼かれつつも到着することはできるだろうか。彼は満足げである。
509ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)00:40:36 ID:Upv [1/6回]
>>503
「むぅ~……」

反物と同じ金赤の瞳、その中央に収まる細い亀裂の様な眸子が僅かに広がり、そして縮まり。

「えぇい!すがるなすがるな!……仕方のない奴じゃのう」

呼吸にしてはやけに深く、かと言って深呼吸にしてはやけに憂いた青息か吐息を吹いた。

最初から立っては居たが正しく重い腰をあげたというようにぐっと筋を伸ばし。
そして退廃衰微な腰付きで高底の草履をかつりかつり鳴らして歩きはじめた。

振り返っては絹糸を遊ぶような手付きをして、少女に後を追ってくるようにと。

「この店は裏手に試斬の為の空き地があるのじゃ。数合相手をしてやろうぞ」

その言葉を聞いてただ座っていた毛寂しい店主も立ち上がり、場を使うための準備の為に店の奥へと消えていった。

長い長い睫毛をほんの湿らせる女の視線は優しく、とても剣を打ち合うと取り決める時に見せる様なものではなく。
どちらかと言えば遊び相手をする時の親か祖母かが近いだろうか。

だがしゃなりと歩く―――その体の運びだけからも、僅か剣気が溢れていた
510バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)00:53:53 ID:Apc [2/7回]
>>508

「あア、ナーズは依頼選びのセンスがあるデホンマ! ナハハッ!」

綺麗なエルフに案内されて上機嫌なスケベジジイ、もとい機械。
仮に盗賊退治だとしたらこうはいかない。彼に表情があれば無表情になっていただろう。
ちなみに村長の娘とは二人とも程なくして打ち解けてるだろう。割と彼女も友好的だ。

『え、あ……はい、タッチ?』

と頭にはてなを浮かべつつ伸ばされた手に手を合わせようとするだろう。
違うそうじゃないと言われたらそれまでであるが、どうやらそれが外の挨拶だと思った様子。
不思議に思いつつもとりあえずやってみせるのだ。

「せやせヤ、間違えんでくれナ!」

ナーズに同調するように横から口を出すバルト。やっぱりそこは重要らしい。
そんなこんな誤解を解きつつ、彼らは村長の家まで辿り着くだろう。

『おお、良く来てくださいましたギルドの方々。私がこの村の村長です』

家では少々老いたエルフの男性が出迎えてくれる。
二人は席に案内されすぐさまお茶が出されるだろう。

『早速で悪いのですが、村の現状についてお話させて下さい』

と言うと、以下の通り話を進める。

この村の近辺には薬草の群生地があるのだが、今回トロルサーペントが住み着いた穴蔵がその群生地の近くらしい。
その為、気軽に薬草を取りに行けなくて困っているとの事。
村の備蓄も少なく、病人が出たら村の外まで運ばないといけない事になってしまっていた。

『村の若い者が退治に挑んだのですが、全く歯が立たず……ギルドに依頼したという訳でございます』
511破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)01:04:23 ID:oIi [2/6回]
>>509

「やった……! ありがと……嬉しい……!!」

これが犬であれば尻尾を千切れんばかりに振っていたことだろう。視線での訴えかけは、引退した剣士の重い腰を上げさせた……相手をしてくれるのだと思うと。
先のアゼルの剣といい、少女はほとほと運がいいと思っていた。
後を追うように招かれたのであれば、パタパタとその背を追いかける。今度は宛ら鴨であるか、宜なるかな、店主の姿は今の今まで殆ど視界に映していなかったのだが。
そう言えば、とそこで思いつく。この抱えている剣はどうしようかと、声をかけようとしたのだが、その前に店の奥に消えていく店主であった。

「……いい、のかな……?」

とりあえず、まだ抱えていてもいいということなのか、忘れていることもあるまい。
その試し切り場に着いたら聞けばいいか。そう思いながらその背中をパタパタと追いかけていく……最中、こちらに向けられる彼女の視線に、少しだけ首を傾げるのだ。
これはなんだろう、そう考えて、ふと答えに行き着いた。これもまた口を衝いて出た言葉であったのであるが。

「……お母さん……」

悪気はない。ただ、親しみとは少し違う……母性的なものをそこに感じ入ってだった。
少女には両親が居なかった。そのために、その捉え方は少しずれているかもしれないと思うところはあったが、それでもそう感じたのは仕方ないものだった。
そこに僅かに溢れている剣気も、少女にとっては寧ろ心地が良い。それは、少女がどうしようもないくらいに好むものなのだから。

「……あ、剣……どうしよう……」

さて、辿り着いたのであれば、先に抱いていた不安を先ずは解消するためにそう聞くことだろう。
少女は、自身の得物がそこまで好きではないが、剣を振るうのにそこまでの私情は入れ込まないし、何よりそれを上回るくらいに少女は剣を好む。
自身の得物を使うのであれば、それはそれで良い。何より、あまり高価な剣を抱えておくのはやはり、不安が募る。

/申し訳ありません!ここで凍結をお願いしてもいいでしょうか……水を差すようで申し訳ないです!
512ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)01:06:39 ID:Upv [2/6回]
>>511
//了解しました!後ほど返信させて頂きます
513ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)01:09:52 ID:1TR [2/7回]
>>510
きっとナーズもあんまり乗り気ではなかったことだろう、被害に遭った者には申し訳ないが。
比較的友好的なエルフ達だったのでナーズは落ち着くこともできた。良い縁と思うのも仕方あるまい。

「おー、よし、バルトもやるか?」

確かに想定とは違ったが大きな問題でもない。
手軽な挨拶としてハイタッチが伝わればそれはそれで何だか嬉しい気分である。
なおナーズの手はやや硬めである。とはいえ剣類などを振って出来るタコなどはないが。

上機嫌になったまま辿り着いた村長宅。おもてなししてくれた相手を村長と思うのも仕方ないことだろう。
失礼ではあるが若々しい皆の中、目立ってお歳を召しておられるのだから。なお出されたお茶は遠慮なくごくごくである。
現状は普通に聞いているがそれにしても自由なのでバルトのが期待されるだろう。誰だってそうだ。

一通り話を聞き終えるとうんうんと頷いて、穴蔵の位置を確認しつつ。

「ってことは薬草に被害出るような戦い方はダメだな、まあ燻しは無理か」
「……全員若いのに見えるのは気のせいか? 武器とかはあるんだな」
「……んじゃ、バルト」

バルトに視線を向ける。行けるなら行こう、という合図である。
そして不謹慎だが、被害として重いものは出てないかも心配だった。
出来れば居ないと聞きたいところだがそれを聞くほど彼はそちらに勇気はなかったらしく窓があればそこから外を覗いたりして。

「任せろ。しっかり討伐してくる、茶のお礼と美人の礼だ」

それはそうとしてどこから出るのかこの自信。調子の良いやつである。
514 : 破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)01:25:13 ID:oIi [3/6回]
>>512
/お気遣いありがとうございます!お手数ですが、よろしくおねがいします……!
515ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)02:09:39 ID:Upv [3/6回]
>>511
「お母さんではないわ!儂はまだやや子もおらん!」

聞き捨てならなかったのかしゃあ!と歯をむき出しにして。丸い眉を顰めて鼻息を荒く店の裏口を蹴り付ければ、そこにすぐ空き地はあった。
空き地の端には巻藁や丸太、鎧をまとった案山子等が無造作に転がされている。
その丸太には店主が腰掛けており、先程席を立ったのはこの準備の為であったのだろう。

「少し待っておるのじゃ、儂も準備する。」

女は持っていた錆刀を店の壁に添えると、反物の帯に指二本を潜り込ませてするする何かを引き抜いた。
何のこともないただの紐だ。その紐を肩口に背から反対側の脇へと回し、風を含んで翅のような長い袖をたすき掛けに織り込んで。

「邪魔じゃのう……」

残るは高底草履を脱げば直ぐにでも土に引き摺ってしまいそうな裾であるか。
左右の裾を寄せて無理やりに一纏めに揚げ折り、織り込めぬ分は臀部の上から後ろに放り投げれば宛ら孔雀模様が美しい朱い尾の様。

「待たせたの。準備ができたぞ」

普段は長い裾に隠されていた足が日の下に晒されてそこにはまさしく白い蛇尾―――否、滑らかな脚線ではあったが尾では無かった。
……それこそ目を惹く線が見せつけた虚像であったかもしれない。

「その剣を使いたい〝なら〟それでも良いぞ?儂は儂の獲物を使うがの」

ぬるり。

そんな擬音が相応しい程に女の背後から左肩に向けて白蛇が。
正しく鎌首をもたげる白蛇は大口を開き、細く長く、肉の赤み深い二股に裂けた舌を曝け出して。
その食道の奥から湿った水音と共に何かが這い出てくる。

「……―――【蛇紋雲薙八頭之大刀】」

細く。長く。鋭く。視線すら断ち切る程の気品と、毛が逆立つ程に獰猛で。
蛇の眼の様に底見えぬ刀身に浮かび上がる、絡み合った八尾の様な八重乱れの刃文。


〝八頭の名を頂く蛇の霊剣〟


「儂の名はヤヅカと言う。―――抜け」

向けられた鋒端をして白蛇の牙を研いだ様に鋭く、尋常の域の刀剣ではないと思わせるに十全であると。

//返信を置いておきますので御手透きの時にお返しください!
516バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)02:23:40 ID:Apc [3/7回]
>>513
/すみません、またちょっと寝落ちしてました……!
時間的にも眠気的にも辛いので一旦凍結願います…すみません…!
517 : ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)03:38:49 ID:1TR [3/7回]
>>516
//すみませんこちらも寝落ち……! 凍結了解です、またよろしくお願いします……!
518ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/01(木)07:28:57 ID:cFT [2/5回]
>>506-507
「ニンジン!ニンジン!オイシイ!」
「……ハッ!?し、失礼しました、つい理性が……」

笑われれば少し気恥ずかしそうに
だが抗えない本能なのだ、遺伝子ニューロンに刻まれている

「あはは、蒸しますね……って、ち、ちょっと、あの……?」
「……だ、大丈夫……かな……?」
「……えぇっ!?あっ、ま、そ、……、」

実際若干熱い気はする
それでも南平原大陸の兎人の民族衣装は照り付ける陽射しの元で生活するのに適している
ゆったりとしていて、暑さとば疎遠……あとタオルを巻いているとは言え下脱いでいるし
対照的にラムベリクが鍛えられ尚且つ女性的な上半身を曝け出せば流石に動揺
あわあわと目を逸らしつつ手近にあった真新しいテーブルナプキンを押しつけるように手渡した

//失礼しました…おはようございます
//また夜まで不安定で、次のお返事はお昼くらいになってしまいますがもし宜しければもう少しお付き合い願えればと…!
519バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)11:14:24 ID:Apc [4/7回]
>>513
「ワシもカ?ええデ!」

そんな様子をみてほっこりしてたのも束の間、誘われるがままハイタッチ。
いえーいと言いながら軽いノリでハイタッチするだろう。何とも気さくなじいさんである。
言うまでもないがバルトの手は鋼鉄なのでカッチカチである。


そして村長宅、話を聞いた後。
ナーズの様子を察してか、彼の心配を取り除く意味でも村長に質問する。

「……聞きにくい事なんやけド、討伐に行ったモンは無事だったんカ」
『怪我人は出ましたが、幸いな事に死者は出ていません』
「それなら良かったワ……ん、せやナ」

視線を向けられればモノアイが彼の眼を見つめ返し、こくりと頷いた。

「安心しとキ、大船に乗ったつもりで居てくれヤ」

と村長に向かって言えば、ぽんっと胸を叩いた。
その調子の良さにつられてか自然と勇気が湧いてくる。
魔物退治も難無くこなせるような気がしてきた。

「そう言えば武器を借りたいんやけド、剣とかあるかいナ」
『ええ、ありますよ。好きな物を使ってください』
「助かるワ、ナーズも欲しいモンあるなら借りてケ」

武器を求めればすぐに持ってきてくれるだろう。
いたって標準的な剣、槍、弓など。流石に珍しい物は無いが。
他にも討伐に必要だと思う物を挙げれば持ってきてくれるかもしれない。
ただし、辺境の村である。豪華な物は期待しない方が良いだろう。

/お返ししときます…!今日は一日中不安定ですが、お付き合い頂ければ……!
520ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/08/01(木)11:52:27 ID:Vv5 [3/6回]
>>518

「ほんとに兎だなぁ、ほれニンジンっ!」

ひょいっと自分のところの料理にもあったニンジンを手に取ればルゥロの口元へと放ってみる。
まるで愛玩動物のようで癒されるがしかし、酔っ払っている身からすれば一つの宴会芸のように感じてしまっているのが残念なところ。

「大丈夫だぁっての!あー……全部脱いじまおっかな………………あんのクソ遺物がぁ!俺は男だってのぉ……」

と思えば急にしおらしくなり残りの料理をちびちび食べ始める、正直言ってかなり面倒くさい。旅の疲れ……それに今までのストレスが一気に吹き出したのかもしれない。
男から女に、そりゃあ不便だって色々とあるに決まっている。そんな元に戻るかもわからない中で必死にもがいているのだから。

「……お前は優しいんだなルゥロ…こんな飯まで用意してくれて……俺の話を真面目に信じるなんてそんないないんだよ、大抵は冗談と思われたり馬鹿にされたり……」
「だから……ありがとな…」

テーブルナプキンを受け取れば、そうお礼を言って。

//了解しました…!それでは今回もよろしくお願いします!
521ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/01(木)12:57:04 ID:IyU [1/3回]
■未接続領域1A211b

その大地は見捨てられた地だった。硫黄混じりの黄色い雲。
素足を焼く地面は常に熱く、悪意に満ちて罅割れ、全ての希望は潰えて久しい。

「ハァ…ハァ…ハァーッ!」

彼女らの部族は逃げ続けていた。いつからそうだったかなど誰も知らない。
気の遠くなるほど昔からそうだった。その部族は絶望の地でかろうじて命脈を保ってきた。

20代を越えて生きられる者さえ少なく、30代を越えられるなら奇跡的、40代は先ずいない。
過酷に過ぎる生は老人になれる余地など与えてくれるわけもない。

だがそれももう終わった。人食い集団の襲撃を受け、脚の弱い者は即座に殺された。
そして次には赤子…これで部族の滅亡は決定づけられた。

今や20人に満たぬ数の部族は体力の尽きた者を切り離しながらひたすら逃亡を続けている。
屈強だったはずの同朋、後方で想像も出来ない絶叫をあげている。助かるまい。
ここに神の祝福はなかった。祝福とは出来るだけ苦しみの無い最期を迎えられますようにということだけだった。

だから、これは全てが偶然だっただろう。追い詰められきった挙句にたどり着いた三角州。
赤錆の川が流れるどん詰まり。名もない部族が終わりを迎えるはずだった場所。

地面が突如隆起した。この大地では辛うじて存在してるだけの貧相な植物とは異なる――
隆々と逞しい木の幹が幾重にも束なり絡み合い、やがてアーチ状の構造物を形成。
それが光を放つとともに、現れる見知らぬ者ども。血色もよく、疲れ果ててもいない。未知の者たち。

--

『人型種族の集団を発見…現在敵意は見受けらえず!』『言語祝福の神官を呼べ!共通語に翻訳させろ!』
『大門通過、魔素に汚染あり、生電技師にライブラリ照合を――』

大門を抜け〝未知の大地〟に降り立った者たちはその有り様への動揺を押し殺し、即座に各々の役割を果たし始めた。

彼等こそ、冒険者、あるいは電基漁師と呼ばれる者たち。
人類の最前線たるユグトより来たりし、かつて引き裂かれし未知に挑む人類の先駆け。

「あ゛あ゛?シケたトコもあったもんだぜ!イァ・ウィー・ゴー!」

そしてカネで雇われ一団に加わっていたゴルバグは無理やり大門に押し込んだバギーの上で両手を挙げて吠えるのだった。

//新規に開いた大門を調査する者たち~みたいなシチュエーションで置いてみまーす
522ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)13:09:06 ID:aSQ [1/3回]
>>521
「未知の大地、いいね、刺激的だ!」

カチカチと小さな歯車の音を両手足から響かせて、
手持ちのステッキをクルリと回してにんまりと笑う男が一人。

「何やら妙なのも仲間内にいるようだし、加えて先住民発見、心躍る展開になるかな?」

身なりからして周囲から浮きまくる妙なの筆頭が大きな独り言。
思考駄々漏れの彼から適応力に優れた一団は早速距離をとっている。
本人は全く気にしてないか気づいてないかだ!
523ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)14:29:48 ID:1TR [4/7回]
>>519
鋼鉄の手と硬い皮膚の手。エルフにとって珍しいのはきっと前者であることは違いないだろう。
なんというか、後でわかることとはいえ依頼の事情に対してやけに和やかなムードであった。

「ん、良かった良かった。全員無事なら、やり直せる」

バルトが気遣って行った質問に対するその答えを聞いたナーズは微かに安堵の息をついていた。
村を見る限りは平和だったのだから、哀しい事情を含んだが故のものでなくて何より……と言ったところか。

「バルトが船から落ちたら錆びそうだしな」

多く乗ったからって、そうそう容易に落ちる船ではない、的なニュアンスで言いたかったようだがこの辺は下手である。
泥船でも沈まないかもしれないのはナーズ筆頭に調子が良いからか。沈む重さが船の分しかないようなものだ。


「俺は剣とか槍は投げるけど借りて良いのか? ……あと油類どうしよう」

なら弓を選べ、と言われそうな台詞である。投擲も立派な攻撃手段とは言えども弓矢の方がマシか。心得としては持ってる程度だ。
そして呟きの台詞はあるところはあるし、ないところはとことん無い物品の名前である。
……依頼の相手が相手なだけに燻しはアウトと言いつつ火気を使う気配が見えるが。グリスオイルって引火するのかな、と考えても。

「あと小腹減った」

……図々しいやつである。そろそろバルトか、もしくはエルフの村民からスパーンされても文句は言えないだろう。
もしもご厚意に与れるならやはり喜んでるのだろうが。とにもかくにも準備としてはそんなところか。

そのためナーズの方は追加されるなら僅かな弓矢類、油類、投げてよしなら手投げ槍辺りだろう。
家の外に出た際にやや家屋から離れて懐から取り出した筒を起動させて、周囲の空気を取り込ませつつ魔石を起動させる姿が準備の最後の光景になるだろうか。


//こちらこそよろしくお願いいたします……! 何かありましたらご遠慮なくっ
524ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/01(木)14:39:57 ID:IyU [2/3回]
>>522

当然ながらロウェルのあまりに奇矯な風情と様相に周囲はドン引きだ。
それでもなるべく近づかないようにして各々が作業に没頭している。
現地人類集団とのコミュニケーションをさっそく開始している如才なさだ。

このような未知領域への新調査は慎重を期して行われること疑い無い。
大門の向こう、ユグド側では多数の術師と技師が待機しており、最悪の場合は即座に大門の封鎖とそれまでの刻を稼ぐ準備が整えられていた。

さて、今回の場合は明らかに人類にとってのハズレ感ただよう新領域である。
実際、今回の大門記録(ログ)を発見したグループはたいそう落ち込んだ様相だ。

これがもし分断されし人類の未発見の文明との再結合を果たすものや、
未知の資源に溢れた領域だったとすれば、彼等は莫大な利益と共に歴史書にすら名を残せたやもしれぬ。
しかし、現状を見る限りそれはとても難しそうだった。

電基漁師という人種が一種の山師でありバクチ打ちめいているという一側面であろう。
当たればデカいを地で行っているといえばいい。

さて、ロウェルも実際、大コーフンな状態であるが、それでもこの未発見領域の調査団に加わっているのだ。
大なり小なり己の有用性を周囲に示さないと、次からはお呼ばれされなくなってしまうかもしれない。

「ガハハハハッ!!」

ちなみにバギーの後部座席でふんぞり返っているオークは完全に荒事のみ専門なのでよゆー面。
ロウェルも同様に荒のみ事専門なのでOKな手合いだろうか。それとも何かしら技師としての有用性を示すのだろうか?
525ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/01(木)14:54:15 ID:cFT [3/5回]
>>520
「ニンジンッ!!」
「……って、も、もう!やめて下さいよー」

投げられたニンジンを見事にパクリ!
オイシイオイシイと爛々に輝く瞳と逆立つ長耳
しかして理性を取り戻した後は若干気恥ずかしそうに頬を膨らせて見せるのであった

「ぜ、全部!?バスルームが向こうですので、そっちでなら……」
「……それは……大変だったんですねぇ。私には、想像も出来ないくらいに……」

全裸発言には流石に苦笑ながらに待ったを入れる
この宿は個室ごとの浴室も備えているらしく、そちらでならとの提案だがそもそもがなんかズレている気がしなくもない
しかして、しおらしく……かつトーンが下がればそれに従う
対面していた席から立ち上がり、嫋やかな所作で隣立ち肩に軽く手を添えんと

「いいえ、私に出来る事でお役に立てる事があればそれは幸いです」
「お礼を言うのは私の方ですよ、槍も見せていただきましたし?」

言葉面よりも遥かにそれは、口調や所作が相手へ取り入る術に長けている
これは魔法などではない、単にかつての隷従の生の中で、媚び諂い相手の顔色だけを伺っていた
今も宿痾が如く無意識の内に露呈するそれは、彼女の中で断ち切れぬ因果なのだ

「……ですから、うん、大丈夫です」
「さ、ご飯食べちゃいましょうっ。……あ、次赤いきます?」

そんなネガティブから発生する対話術はそれでも、少なくとも今までの多くはポジティブな人間関係を築く為の役目を果たしている
赤い葡萄酒を手に取り微笑みかけ、垂長耳がへろんと揺れる

//ありがとうございます、次の返信が夜の20時過ぎ辺りになると思います…すみません、よろしくお願いします!
526ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)15:10:14 ID:aSQ [2/3回]
>>524
「…ん、冷静になってきたな。これと言って目を引くものもない」

周囲を見回しジーコジーコと音を立て仮面に覆われた左目で遠くも見てみるが…

「地中にレアメタルが埋設されている様子は…」

コンコンとステッキで地面を軽く叩く。
別にこんな動作をしなくても『金属操作』は効果を発揮し、
万が一にも金属が地中に埋まっていれば反応が返ってくるはずである。

「後は現地人との会話くらいしか刺激がなさそうだ。
 …さて、どんな具合かな?」

すっかり興奮も冷めて早くも帰りたくなってくる。
まあ、会話の一つや二つ楽しんで、突拍子もない話題が出たらそれが刺激になるやも知れぬ。
男は現地人らのもとへとステッキをクルクル回しながら歩み寄っていく。

「やあやあ、どんな具合だい御両名!」

現地人と仕事仲間の輪にタイミングを計らず臆せずブッ込み入れる男。
527ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/01(木)16:35:18 ID:IyU [3/3回]
>>526

ロウェルの金属操作探知の能力は実際未知領域においてはかなり重宝されそうなソレだろう。
調査団に彼が加わる許可が下りたのも納得である。

『目新しい金属反応は皆無。土地がほぼ死んでいる事も影響しているかもしれない。
 この場合、呪われた性質の金属が出土する可能性はあれど危険性も――』

ロウェルの言動すべてをスルーして彼の大門出現地点調査結果にのみ羽ペンを走らせる調査員。有能!

『空気に汚染痕跡があります。人が住むに適しているとはとても』『この水を採取し、錬金術師に分析依頼を――』
 『これは評議会は荒れますね。撤退か進駐か、モメるのが目に見えるようです』

一定以上の基準をクリアした技師たちが集っていることもあり、結果を基にした分析が次々に交わされていた。
羊皮紙に次々に走らされる筆の文面をとっても知識欲旺盛な連中にとっては垂涎そのものだろう。

『な…!?』

ふと、彼が突然に緊張した声があがる。現地の人類集団とコンタクトを取っていた神官のものだ。

『か、彼等は追われていました!人食いの集団、祈らぬ者(Non prayer)です!』

緊張が即座に調査団に伝わる中、

「ガッハッハッハ!そんじゃオシゴトの時間ってこったな!!」『ゴルバグの旦那、ガンバデシ!』

ブチ殺りの予感に獰猛に笑うオークは景気よく吠える。子分のゴブリンズはヨイショを忘れない。

「よぉ!なよっちいイガイガ野郎!ド派手に行こうぜ!」

オークがロウェルに声かけ。何とも喧しく知性に欠けた風情だが、
身につける装備の殆どが発掘品というテックノロジーなオークだ。

//次は20時以降になりそうです。そこから安定します
528ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)16:50:43 ID:aSQ [3/3回]
>>527
どうやら周囲の連中の様子を見るにこの土地自体には期待できる刺激はなさそうだと男。
次の機会に期待しようと帰る事を考えていたのだが。

「…ほう、で、追っては何処に?」

野蛮なる闘争の予感。
文明人として忌諱すべきソレは同時に本能を刺激するもの。
即ちインスピレーションを得る機会。
故に男は闘争そのものを毛嫌いしない。

「なよっちいだけ余計だ、緑肌」

しかし同じように闘争を良しとする存在まで受け入れているかといえばそうでもなかったり、自己中。
イガイガ部分は否定しない男は予想される襲撃に構える。

//今日の19時以降は逆に私が返信できなくなりますので… 並行等もお考え下さい
529バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)18:17:55 ID:Apc [5/7回]
>>523
「落ちてたまるかイ!ナハハ!」

下手な事を言われたものの、何だかんだ上機嫌なので良しとしよう。
この調子が最後まで続けばいいのだが。


『ええ、勿論です。あの大蛇が住み着いて皆ほとほと困り果ててましたから』
「あとは油、カ……カンテラ油を代わりに使えないやろカ?」
『大蛇を仕留められる程の量はありませんが、ある事にはありますよ』

どうやら武器よりも薬草の方が大事な様子。それほど困り果ててたともいうか。
油はあるというがそれも少量。使えても大蛇を足止めできる程度だろう。
恐らく薬草も洞窟内で使う分には問題無いだろうか。

ちなみにバルトに聞けば答えてくれるだろうが、グリスオイルは中々引火しないそうだ。
松明の様に布にしみ込ませれば或いは、といった具合だろう。

「……お前ナァ、少しは遠慮せイッ」
『ハハハ、どうぞどうぞ、決戦前に腹ごしらえして行って下さい』
「ええんカ?何だかすまんナァ」

こつんと軽く小突こうとしたバルトは村長の言葉を聞いてやめた。
生憎スパーンッと勢いよく叩く人間はここには居ない様だ。たっぷりご厚意に甘えられるだろう。


「さテ……」

ある程度武器を吟味した後、外に出てナーズの準備が終わるのを待つ。
バルトが借りたのはロングソード一本、ナーズの所望した武器もすぐに手渡されるだろう。
530◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/08/01(木)19:16:59 ID:3Qy [1/2回]
ギルド併設の酒場の隅っこで一人、和装の刀を携えた少女がミルクを飲んでいた。
未成年が依頼を受けに来ることも多いギルドでは、酒場とはいえそれは珍しい話じゃない。

「ミルクのおかわりをください」

とはいえ和装は少々目を引く服装で、先程からその少女の双眸はずっと閉じられたままでなかなかに目立つ。歳の頃は外見から察するに一桁だろう。
たまたま側を通った店員にそう声を掛け、小さな口でドーナツを食べるその様は刀を除いて戦闘などとはとても無縁そうである。
531ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/08/01(木)19:28:05 ID:Vv5 [4/6回]
>>525

「いいじゃねぇか減るモンじゃあるまいし~」

まさに鯉に餌をやるような感覚である。食い付きがいいところなんてまさに鯉そっくり。

「うぅ……お前は優しいなほんと…涙が出てきそうだ…」

肩に置かれた手は暖かい。涙が出てきそうなんて言いながらもう既に少し出ている。
ルゥロの言葉はその一つ一つが染み入るように感じる。その理由がルゥロの暗い過去にあるのだとしても、それでも今この場での彼女の心は癒されている。

「色々吐き出しちゃったな…………ルゥロも吐き出せるモンは全部吐き出しとけよ…そしたらだいぶ気分が良くなる…」

酒に酔っている人間が吐き出すなんて言えば別の意味に聞こえるが、これも彼女なりの気遣いのようなものなのだろう。
勧められた葡萄酒を手に取ればもう一煽り。自棄酒というのは実に美味しいものだ。

「すっかり世話になっちまったなぁ…もうこのまま泊まってくかぁ…?」

未だアルコールはまだ全部抜けきってはいない、そんなことを言えばお腹いっぱいとなったお腹をさすりながら立ち上がる。
とは言っても流石にこれ以上世話になるわけにはいかないとヨロヨロと立ち上がって覚束ない足で荷物をまとめようとする。
532ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/01(木)19:53:53 ID:cFT [4/5回]
>>531
「わ、私の尊厳がですね……!」

ゴリゴリ削り取られている気がしてならないのだ
最もそもそもが既にゼロに等しいものなのではあるが
因みに抗議しながらも、ニンジンがぽいっちょされれば食い付く哀しいサガであった。ニンジン!

「ふふふ、そんな事ないですよ」
「優しくなんてないです、お礼ですからね」

そう、結局の所善意でなくはないのだが現在の時点でのこの場面は全て謝礼なのだ
それは命の対価にしては余りにも安く、しかしルゥロに出来る精一杯の

「吐き出す……って、言っても……ふふふ」
「ご覧の通り、気楽な学者させて頂いてますからねぇ」

風に舞う雲の様に、草原を行く綿毛の様に
その生き様は自由気儘、多くのトラブルに巻き込まれながらも逞しく生き抜いている
赤い葡萄酒をひとくち、鴨肉に良く合った

「えぇ、もう遅いですし……宜しければどうぞ」
「明朝、ギルドまでご案内しますよ」

既に夜も更けた
今から宿を探すのは一苦労だし、すっかり酒の回ったふたりで外出するのはキケンが付き纏う
先程まで寝ていたベッドを勧め、断られれば無理にとは言わずとも矢張り心配はある
533ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:04:36 ID:1TR [5/7回]
>>529
「なんで住み着いたんだろうなー」
「おっ、良かった。火に弱いなら使えるぜ」

油類が貴重なところもあるが使えるときには使うスタンスで。交渉のほとんどをバルトに丸投げしてる男のなんと気楽なことか。
さて油類をどうするかと言えば一部を後々鏃に少し塗り付けようとしてる姿が見られるだろう。慣れた者なら連想もできる代物だ。

「一張羅大丈夫か?」とグリスオイルの説明を聞いた後の疑問はまあ、ここに来るまでの惨事の繋がりを考慮してだろう。
あの、グリスオイルがついた手を外套で拭き切った末の……。


「やったぜ。村長いい人だ。美味い飯は力のみなもとだ、きっと」

意外にも好き嫌いの類はほとんど見当たらないらしく美味い美味いとありついたという。
相手がロボットと知りながらバルトにも勧めたりするのはアンドロイドが食事をすることを知ってるからか。


「待たせたな、こっちは準備できたぜバルト」

筒を背面に戻して、小さな結晶を指で空中に弾きながら降りてきたナーズ。彼はどうやら数本の矢のほとんどに油を塗ったらしくちょっと臭い。
弓を背負えば準備はバッチリ、手持ちにちょうどいい槍も借りてさあ行こうとばかりに歩み出す。
バルトが待ってる間にエルフが話し掛けてたりしたら空気を読んで覗いてたりするが。

「そんじゃ、行ってきます」

まるでちょっと遠出してくるような感覚でバルトと共に出発するだろう。目指すは大蛇の待つ洞窟だ。

//遅れてすみませんっ
534ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:27:26 ID:ipx [2/2回]
>>528

「クセェ…クソ野郎の臭いがするなぁ!」

ゴルバグは鼻を鳴らして顔を顰める。彼はオークらしく闘争が好きだ。
ぶっ殺したりぶっ殺されたり。オークは同族間でも闘争を繰り返し、
生まれもった戦士の資質に磨きをかけていく。だが――

「片殺しのクソの臭いだぜ!」

今、ここに群がろうとしているのは闘争とは異なる。それが気にくわないのだ。
ただ、一方的に殺すために向かってきている。闘争を経ずして〝お楽しみタイム〟だけを平らげようとしている。

そして隘路よりその姿を現し始める――それらは狩猟団だった。フックや斧、鎖などの無骨な武器を携えた集団。
だが、侮るなかれ。獲物の骨を砕き、肉を引き裂くにはそれで十分なのだ。数は50程だろうか?かなりの大所帯。

「………」

彼等の肉体は生者の肉を生涯に渡って喰らい続けたことで均整のとれた強靭さを得ている。
そしてこちらを見るその眼差し――血の臭いに取り憑かれ、調査団を見る目はただ肉が増えた以上の認識が無い。

「GRRRRRR」

そして、だ。一際目を引いたのは狩猟団が連れた一頭の犬。
否、その数え方は適切だろうか。それはゴーレムにもみえた。しかし、見慣れぬ形状である。
大型の狼犬のカタチを取った機械そのもの。洗練さと注がれた技術が魔法ゴーレムとは全く異なる系統。

「発掘品だな。いいモン連れてやがるぜ!」

ゴルバグが牙だらけの口でニタリと笑う。

「「「「オオオオオオオオオオオッ!!」」」」

人食いの狩猟団の咆哮に空が震え、鼓膜が痺れる。
そのまま血の滴る肉を求め、それらは調査団に向けて殺到した!

「ダッガダッタダッガッ!」

ゴルバクは皆より一呼吸早く、ドガドガバラマキ(二連装重機関銃)をフルオートでブッ放した。
535ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:27:40 ID:Vv5 [5/6回]
>>532

「男から女になった時点で俺にだって尊厳もクソもないんだよ!諦めろ!」

そんな暴論を振りかざしながらもう一本ニンジンをひょいっと投擲。一向にやめる気はないらしい。

「お礼、お礼か……もうこれだけしてもらえばむしろ俺がお礼しなきゃなんて思うくらいだ」

ふかふかのベッドで寝て、美味しい食事まで出してもらった。そもそもあの時は確かに助けたのかもしれないが自分も狙われていたのだからお互い様のようなもの。
それにあんなのは事故のようなものだ、ルゥロが謝礼やら何やらと気を使う必要もないというのに。

「マジでいいのか…?それなら……そうだな…」

最後まで言う前にフラフラと歩いたままベッドにダイブ。
そうして数秒後にはもう寝息を立てているのだった。

//これでこちらはこのまま〆てもらっても構いません!
//もしもまだ何かありましたら書いていただければ!
536ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:43:57 ID:cFT [5/5回]
>>535
「そ、そんなぁ……ニンジン!オイシイ!」
「オイシイ!……ふ、ふふ、あははっ」

諦観的に苦笑、飛来するニンジンをパクっ!
何だかんだ言いながらもニンジンはオイシイのだし、やってる内に自分自身で面白おかしくなって来て笑う

「えぇ、どうぞどうぞ」
「私は少し、もう少し資料を纏めたりするのでお先に寝てて下さいね」

なんて言い終えるよりも先にラムベリクの寝息が聞こえて微笑みを浮かべた
タオルケットをふわりと掛けて、おやすみなさいと一礼
翌朝、ギルドと宿の案内をと出掛ける事でしょう

//ではこの辺りで締めな感じで…長期のロールありがとうございました!また宜しくお願いしますっ!
537 : ラムベリク・オーグ◆</b></b>sEZp/6mw0ps4<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)20:46:30 ID:Vv5 [6/6回]
>>536
//こちらこそロールありがとうございました!とても楽しかったです!
538破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:52:36 ID:oIi [4/6回]
>>515

「うん、分かった」

準備する、そう告げられたのであれば、こくりと少女は頷いた。
そしてその準備をするさまを眺めながら、軽くその場で飛んでみたり、手首を曲げたりと言った準備運動をし始める。重たいコートを脱ごうとする様子は今はなかった。

「わぁ……」

感嘆の声を上げる。刀を抜く……それだけでこうも神秘的な光景を曝け出すなど、そうそう在るはずもない。
現れた白蛇に対して、白昼夢すらも疑った。それは大きく口を開いて、正しくその中から長い刃を吐き出す――――正しくそれは、人外の剣であろうか。
化性の類、というよりは化性そのものとは既に剣を交えた身ではあるが、これはどうにも声質が違うらしい……こういうものには、なにかひどく馴染みがあった気がする。
空白の記憶の中に、滑り込んでくるように錯覚しながらも。

「いいな……蛇さん。そういうのも、好き……白くて……綺麗で……似合ってる」

あいも変わらず、少女の感想は飾るというものを知らぬものであるらしい。
だが嘘偽りはなかった。その白蛇は彼女の生き写しであるかと錯覚するものであったし、その刃は……背筋まで凍るかのような、神聖な気品と凶暴性を含む。
それが彼女自身の美しさによく馴染み――――最初から彼女の体の一部であるかのよう。

「うん……分かった」

ならば、言っては何だが、あの刀に対してこの刀は、役者としては少々格が達していなかろう……とばかりに、その剣を彼女がそうしたように。
錆びた刀の隣にそっと添えると、パタパタと彼女の前へと戻って、その帯びた長剣の柄を掴んで、ゆっくりとそれを白日の元へと晒すのだ。
然し、大袈裟なものはなかった。ただただ引き抜かれた……そう、あまりにも何もない。剣としての質は、相応に高いものであるはずだというのに。

「……私……ハゲツ……。よろしく……」

その長剣の切っ先を、彼女へと向ける。波紋は存在しない、既存技術によって作られたものではないことは素材からして分かるだろう。
だが、造り手の意志というものがそこには存在しなかった。あるのはただ、徹底的に……それが剣の形を取った兵器であること。理路整然とした切断装置であること。
そういうものを突き詰めたかのような。そういう点では、そこに二本並ぶ刀のうちの何方にも遥かに劣るかのような。

時空剣『シンギュラリティ』……技術的特異点の名を冠する、遥か彼方の力で製造された剣は少女の手の中で、僅かな声を漏らすこと無く彼女へと向けられる。

/遅くなりまして……申し訳ありません!昨日は配慮頂きありがとうございます、また今日も宜しくいただければ……!!
539バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)20:59:59 ID:Apc [6/7回]
>>533
「野生動物に詳しくないからよー分からへんガ……多分餌場が近いとか居心地が良いとかやろカ?」

なんて、時には適当な事を言うロボット。彼の頭の中身は情報の偏ったデータでいっぱいだ。
それ故に、ナーズが何をしようとしているかは大体予想が付いている。

「マァ……洗えば落ちるやロ、タブン」

彼に顔が付いていたなら間違いなく遠い眼をしていただろう返答。
最悪ボロ外套が新しい物になるかもしれないが、まぁそこは今後次第?


「あア、申し訳ないがワシはいらへんデ」
『おや、宜しいのですか……バルトさんって一体何を食べるんです?』
「ワシにもわからン!」

と、何故かえへんと胸に手を当てて言う。誇らしい事なのだろうか。
実際彼は古代文明の超技術の塊みたいなもの、動力やその他諸々は謎に包まれている。
多分日光か空気中の何かを取り入れて動いてるとかだろう。多分。


「――いヤァ、何から何まですまんナ!ほナ、後は任せとキ!」

ナーズが戻ってくると村長の娘と話をしているバルトが見えるだろう。
何やら嬉しそうなバルトとふふっと笑う村長の娘。そして彼女がナーズに気付けば手を振って迎える。

「おっ、ナーズか!こっちも準備オッケーヤ、あと朗報が一つあるデ」
「今晩の宿に困っとる言うたラ、仕事が終わったら空き部屋に泊ってってええッテ!」

そう親指を立ててナーズへと話す。
彼に交渉術があるのかどうかは知らないが、少なくとも今晩は暖かいベッドで寝る事が出来そうだ。

「ほんジャ、早速行こカ。期待して待っときヤ!」

準備も出来たと分かれば早速出発。出発前に村長の娘へ何か言っておきたい事があれば言うのも良いだろう。



さて、村から西へと進めば巨大な穴蔵が見えてくる。
洞窟の入口には巨大な何かが這ったような跡と幾つかの茶色い毛が見つかるだろう。
ここに目的の魔物が居るのは明らかだった。

「さて、早速突っ込むカ?」

バルトはやる気十分。いつでも敵が出てきてもいいようにロングソードを構えて洞窟を見据えている。

/大丈夫ですよ!こちらも遅くなってすみませんっ
540 : ◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/08/01(木)21:11:55 ID:3Qy [2/2回]
/>>530で引き続き待ちます
541ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)21:23:06 ID:1TR [6/7回]
>>539
「せめて迷惑かけないなら住み着いてて良いのにな」

向こうからすれば縄張り荒らしなのだろうか。まあ呑気な考えでは居られないのであくまでただの感想である。
心なしかモノアイから哀愁を感じた気がするナーズ。狙うときは気を付けようと心に誓った(?)。


「油とか食えるのかバルトって」

食事以外のロボットの動力と言えば電力や魔力に燃料だろうか。わりと真面目な顔で言うので場に居る者を困らせたかもしれなかった。


(おっ、仲良くなってる良かったな)
「おっ、本当か! いや助かるぜ、野宿とか切なくなるからな!」

迎えられたことも嬉しいが宿も嬉しいと村長の娘の手とバルトの手をそれぞれ取ってぶんぶんぶんと上下に。フリーダム。
交渉の賜物かそもそもエルフ達が寛容なのかはきっとバルトにしかわからないのであった。

「よっしゃ出発。あ、美味い飯も出来たらよろしく! あとバルト用の美人」

絶対余計なことを行ってきますと共に告げてレッツゴーバルトナーズ。深刻な事情を吹き飛ばすかのようだ。



「これが毛か。どのくらい固いんだろ」

茶色い毛を一房ほど拾い上げてピン、と引っ張ってみるナーズ。千切れるか千切れないかで大体はわかると。

「理想はこっちが気付かれる前に、だな。突っ込むけど先に気づかれた可能性も考えて……もし向こうの出が早かったらお互いまずは避けようぜ」

弓を手に持ち、矢を一本取り出しつつ弓にかけて。
そうしてもしものことを考えてナーズは混乱防止のために伝えるとそのまま共に洞窟へ侵入しようとするだろう。

「……最悪広いところに誘き寄せることも考えようか」

その呟きはここが相手のテリトリーと踏んでだろう。――さて、見えてくるものとは。
灯りは多分、不要かもしくは松明でつけられてることだろう。

//いえいえこちらも大丈夫です!
542ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)21:54:16 ID:Upv [4/6回]
>>538
「〝はげつ〟なるほどのぅ。東洋人であったか」

東洋人の面影を感じる顔つきに、その中でもまこと一つの島国でのみ使われるであろう名の響き。
その音の訛りはヤヅカの音と近似を感じさせ、それだけでも同郷なのではないかと疑わせた。

そう思索に耽りながらもヤヅカのほおずき色の瞳はハゲツが立った今抜いた剣に注がれていて。
―――余りにも質素すぎる。

柄に施された視線を流れるままに誘う金の縁取りに比べ、いざ曝け出された刃と言えば淡泊であると疑い様も無く。
優美な装飾が似合わぬ事に。装飾が施された事には理由があると捉えるべきでだ。からこそ凡その予想が出来た。
この剣は〝光る〟か〝剥ける〟と。

「―――……ただ打ち合うだけではつまらんじゃろう?」

「儂が負けを認めれば先程の刀をこうてやろう。」

「貴様が負けたら……そうじゃのぅ。貴様が見繕ってきた刀を儂にこうて貰うとするかの」

大刀の切っ先を差し向けたまま、横に滑った視線が並べて立てかけられた二振りの剣を肩口に捉える。
にぃと持ち上がった口角は、薄く引かれた紅も相まって女芸者お道化てみせたかのように可憐で醇美な。
最初からこのつもりで刀をここまで持ってこさせたのだろうと。容易に読み取れるだろう。

「くふ。どうじゃ、愉しくなってきたじゃろう?」

手にした白蛇より這い出た一振りにもう片手を沿え、縦一文字に構えを取って。
それは東洋の剣術を少しでも聞きかじった者であれば一目に分かる〝正眼の構え〟。
構え自体に何の変哲もなく、しかし一歩目を摺った所でその異変は起こった。

正眼に構えた大刀の向こう側に居たヤヅカの姿が消える―――否。
指先の厚さにも満たぬ刃にて、その上半身が覆い隠されたのだ。剣が突如として太くなったのでもヤヅカが突如として細くなったのでもない。
剣の纏った〝気〟が、ヤヅカと纏った〝功〟が、そう見せているのだ。


「……―――ゆくぞ」


その一言の後。後と言うにはそれこそ数瞬の間に大刀はハゲツを既に間合いに捉える程の位置に。
その所作は踏み込んできたとはとても言えず。なにせ地肌に残されたそれは足跡と言うには長く、摺り足と言うには太く。宛ら大蛇がのらり這った様で。

悠々と刃が持ち上がってようやくヤヅカの姿が見えると、朱色の瞳の奥に見える縦に細い亀裂の様な瞳孔がすぅと広がって。

――― 一閃

非の打ち所もなく、正しく唐竹を断つ瞳孔と同じ縦一文字の一刀。
刃通ればそれこそ斬られた者もその瞳孔と同じく、避けるならば鋒端を掠めた地表に同じ形した傷が付けられることに間違いはない。
543 : ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)21:55:06 ID:Upv [5/6回]
>>538
//すみません、遅くなってしまいました!
//よろしくお願いします!
544バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/01(木)22:02:58 ID:Apc [7/7回]
>>541
「ま、野生の生き物やししょうがないんちゃうカ」

対話が出来れば良かったのかもしれないが、残念ながら動物の言葉など話せる訳もなく。
そんな発掘品がどこかにあればまた別なのだろうが。


「……そもそも口が無いデ」

彼の頭は監視カメラめいたモノアイ。口のような部分も見当たらず。
じゃあ何処から声が出てるのかと言うと小さな穴が複数空いていて、そこから出ているのだ。
やはり人間とは違うのだと言う事を思い知らせてくれるだろう。


『わ、わっ!ど、どういたしまして!』
「ナッハハ!元気やなぁナーズハ!」

ぶんぶんと振り回されて慌てている村長の娘とけらけらと笑っているバルト。
エルフ達が寛容なのもあって、交渉は非常に上手くいったらしい。

『え、あ、はいっ?』
「た、たわケ!なんちゅーこと言っとるんやコラ!」

流石に恥ずかしかったのかごすっ、と肘で軽く小突こうとして。
それを避けられればこらーっと怒りながら追いかけていくことだろう。



場面は変わり洞窟前。
ナーズが毛をピンと引っ張ってみれば千切れず、しっかりとしているのが分かるだろう。
長ければ弓の弦にも使えそうなほどの強度を誇っている。相当な硬さを誇っている。

「……了解やデ、慎重にいこカ」

静かに返事を返すと、若干ナーズよりも前に出て剣を構えながら進む。
洞窟内は見通しが良く、多少激しく戦っても崩れなさそうだった。
そして暫く進んだ先に見えてくるもの、それは。

――ゆうに5mは越えるであろうトロルサーペントの姿である。
頭から尻尾までを鎧のような茶色く硬い毛で覆われた大蛇。
奴はこちらに気が付いていないのか、それとも小さき者など気にする必要も無いのか。
とぐろを巻いて、静かに眠っているのだ。
545ナーズ◆</b></b>1m1n3jj84c<b>[] 投稿日:19/08/01(木)22:20:15 ID:1TR [7/7回]
>>544
しょうがないか、と腕組んで頷き。そんな発掘品があればなあ、と呟きつつ――そういえばメイドロボは動物と馴染んでたなあなんて。

「スープ流し込むか」

言われてから小さな穴をどうにか見つけたらしく怖いことを。信じられるだろうか、これでも修理できたらいいななんて言ってた奴であることを。

「元気さえあれば大概のことはなんとかなるって言われてたからなっ」

台詞だけならまだ熱血とか元気っこ的なものはないが行動がそれを見せさせてない状態である。
さて肘打ちには珍しく避けて鬼ごっこを楽しむ様子がエルフ達に見られたことだろう。


だから多分洞窟前で少し息を整えていたのは仕方無いことである、生身故の災難。

「うーん、毛並み十分、抜けるってことはそれくらい多いってことだな」

這うタイプとはいえ、毛が少ないならば必然的に跡に残る毛量も減るはずなのだ。これは火矢を用意して良かったと自分ながら自慢げ。

近接格闘が主体ではあるが今はバルトに前衛を任せるのはトロルサーペント自体の知能も測るためか。
洞窟内の様子に少し安心しつつも気を引き締め、見えてきた相手には思わず生唾を飲み込む。

「…………手っ取り早いのは、頭と首を落とすことだな。バルト、先に頼む」
『燃えよ、唱えよ、火の微精。火種はここだ、それ灯れ』

唐突な詠唱を終えて矢の先に点火を終えるナーズ。
相手が油断して、眠っているならさっさと終わらせるのが一番だ。そしてそれならば、バルトには遅れないうちに攻撃を測ってもらうべきだろうとして。

巨大な体を逆手にとり、とぐろ中央に向けて狙いは粗くも火矢を放った。油同伴ゆえに燃え広がることを狙って。
中央を狙ったのは相手が巨体ゆえに本命の頭から外れても何処かに当たるだろうと踏んでのことだった。
546破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)22:33:47 ID:oIi [5/6回]
>>542
>>543


「……東洋……多分、そうだよ……」

実際に、少女の祖先が東洋に端を発することは事実であった。悠久の時を生きる彼女であるならば、その永い命の中で聞いたことはあるだろうか。
嘗て『管理者』と名乗り、今は実在をすら疑われる一族の末裔であり……そのコートに刻まれている歯車と満月の紋章もその証明であった。
故、同郷であることは、少なくとも間違いはなかろう。ハゲツの中に、そこでの記憶はすっぽりと抜け落ちているのであるが。

「……本当!?」

何処と無く眠たげな少女の瞳も、今度ばかりは驚きに見開かれた。
少女にとっては分の良い賭けであった。勝利すれば、あの刀を買ってもらえて、敗北したとしても銀貨一枚程度の損失で済む……それ自体は少女にとっては大きいが。
それでも、大好きな剣の交わりにそんなおまけが付くとなれば、最初からよくわからないまでに高まっているそのやる気も、有頂天と言わんばかりである。

「うん……頑張る……!」

かくして少女はあまりにも容易に彼女に乗せられるのであった……ともあれ。
正眼の構え……東洋剣術の中ではかなりポピュラーなものであろう、彼女がそう構えるのを見たのであれば、頷いた後、少女もまた構えを取り始める。
東洋剣術として考えるならば、特殊な構え方だった。完全な右の半身であり、その左手は鞘へと添えられる。切っ先は彼女の喉元へと向けられる。
それは寧ろ、東洋のものではない細剣術に近い構えであるが、然しそれともまた違うという。珍妙なものにも見えるかもしれないが

そして最初に驚いたのは、彼女から溢れ出る剣気だ……それが正しく、現象として作用するとは。
それほどまでに至るのに、果たしてどれほど剣を練り上げれば気が済むのか。剣気は彼女の上半身を覆い隠した……それは剣術家にとって大きなアドバンテージとなるが。
それ以上に、それほどまでの技巧に、身震いした程だった。無論、それは恐怖によるものではなく。

「いいよ……!」

来る。踏み込み……というよりかは、接近と言ったほうが正しいだろうか。かの剣気の膨大さも合わせて、距離感を狂わされそうになるが。
辛うじて、辛うじてそれは掴めた。であれば後は刀の軌道を見なければならない……刀を持ち上げられて、漸くそれを地殻できたのであれば。
「下手に受けられない」という感覚。先のアゼルが行う技巧とはまた違う、純粋に、受け切るのには……体勢が整わない、間に合わないと確信できる力強い一撃、であるならば。

「――――そこっ」

相手が大上段からの唐竹割りであるのであれば、等しくそこには隙が生まれる。大振りだからだ、その間隙を縫う――――そう、正しく縫うように。
たんっ、と軽い音がした。半身になった身体の際の際。それこそ肩を切り落とすか、そうしないか、と言った寸前の部分で、少女は唐竹を回避したのだ。
そして刃を水平に。踏み込むと同時に、その剣を突き込む。その様は、紛うこと無く、東洋的な"殺人剣術"の様相であった。

/お気になさらず、私も少々遅くなりました……改めて、宜しくお願いいただければ!
547ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/01(木)23:15:08 ID:Upv [6/6回]
>>546
ハヅキの構えは刺突剣のそれにしては柄の位置が低すぎる。そう感じた。
刺突剣で相手の上半身―――更に胸から上を狙うのであれば柄を頬に触れるまで肉薄し、切っ先が僅か下がる構えが自然であろう。
つまりヤヅカの知識の中でそれは刺突剣の構えではなく。無頼の構えであると。

刃が風を切る音の鋭さだけで、正面から受けた肌が切れるのではなかと言う程の打ち込みをして。
しかしそれは相手を捉える事はなく虚しく空を断ち。当たり散らされた大地だけが両断される。

「ぬぅ―――……!儂の渾身の打ち込みを避けよったか―――……!」

横方向に身を逸らしたハヅキを鬼灯の瞳は捉えていた。捉え逃さずにいた。
大刀を抜いたその時からヤヅカは一度も〝まばたき〟をしていない。それこそ〝蛇〟がそうであるように。
避けられた打ち込みはそう何度も打てるものではなく、溜めた息を腹から吐く間が生まれる程度には隙を伴う。

「……―――ちぃ!!」

その隙を逃さず放たれた一突きに即座に腕が反応する。跳ね上げられた剣でその一撃を弾かんと。
しかし今度はこちらが数瞬遅く。何より鋭い一撃を弾くのは無理だと。然らば。

キィ―――!と耳障りな金切り音と僅かな火花が走る。
ハヅキの平突きに対し、引き戻して立てた大刀の切っ先が彼女の長剣の鎬を捉えていた。
切っ先に付いたふくらみが。薄皮一枚、紙一枚にも満たぬ薄さの曲線を用いて、平突きの軌道がを流したのだ。
突きは片頬を掠め、ほんのりと朱ののった女々しい頬に赤い傷をつけて。

だが驚くべきことに金切り音は止まらない。ハヅキの長剣の鎬を捉えた切っ先が真っすぐ走り出したのだ。
ただ走り出しただけではない。この体勢をしてその刃は加速している。
ハゲツの長剣をまるで線路として、なぞる様に滑る様に。ヤヅカが踏み込む以前から勢いを付けて。

「―――しゃぁ!!」

満を持してヤヅカも踏み込む。その掛け声は人の物でも無く、四つ足の獣の物でも無く。正しく〝蛇〟の呼吸の様で。
狙いは前に競り出たハヅキの踏み込み足の太もも。既に勢いも体勢も十二分。
走る刃は一条の銀の軌跡となり、狙い通りに弧を描くであろう。
548破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/01(木)23:43:12 ID:oIi [6/6回]
>>547

「ふふん……!」

少女は得意げに笑う。どうだタダでやられはしないぞと、相手の認識を改めてさせたつもりですら居たのだ。
自信過剰であると言ってしまえばそれまでであるが、少なくとも少女は思惑通りに相手の一撃を避けることが出来た……という事実だけは、そこに確かにある。
そして喉を狙って突き込んだ刃。確かにそれは疾く、刺し貫くに足る一撃だと確信していたのだが――――予想していた感触とは、違うものが手には帰ってくる。

「……あっ……!!」

僅かに散った火花は、鮮烈に少女の印象に残るものであった。
手の中に届くのは、金属を引っ掻くものと、薄皮を斬り裂いたもの。一撃を受け流された――――そうなれば、また今度はコチラが攻められる番になる。
そう思ったときには、彼女は走り出している。あろうことか、自身の刃をレールのように……距離は取れない。接近は止めようがない。であるならば。

「くぅっ!」

迎撃するしかない。相手の攻撃軌道は自身の足へと向けられている――――致命傷には至らない。
無論、脚を奪われるというのは、かなり致命的だ。機動力を奪われるということは、少女が持っているやり方の一つを完全に潰されるということなのだから。
故に、それをするのであれば確実に相手の機能を一つ奪わなければならない……ならば、確実にそうするための手段を講じる。

手に握る刃が、青白い光を放った。

次元割断。今より遥か彼方の力、科学、論理によって構成された、兵器として搭載されているこの時空剣の最大機能。
これこそが、少女があまりこの剣を好まない理由であった。自身の実力とは関係のない、剣自体に搭載されている機能を用いるということは、あまり気が引けるが。

相手は、明確に格上だ。悔しいながら……であるならば。

「――――やぁっ!!」

……太腿に刃が通る。弧を描きながら迫った刃は、慥かにその脚を斬り裂いて機動力を奪った。
だが、痛みに歯を食い縛り、今この瞬間だけと身体を全力で維持し、駆動させる。放たれる一撃は……彼女の胴部へと向けて、両断せんとするものであった。
勿論、殺すつもりはない、それが彼女を胴から二つに切り分けるかというならば、その寸前で止められることだろう。だが、彼女の実力であるならば。
捌く事もできるだろう。そして少女もそれを想定していて、その時には、素直に膝をつくだろう。
549ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)00:21:05 ID:R1Q [1/1回]
>>548
「……やはり〝光る〟か―――!!」

光るまでは正に読み通り。だが一つ心得違いがあったとすれば。
背筋を走り抜ける、それでいてぬるり這うような得も言われぬ感覚。亀裂の様な瞳孔が丸々と太る程に開き、ハゲツよりも輝く刃に視線が集中する。
まだ人一人分押し込めるかと言う隙間がそれと自分には開いていると言うのに。
きゅうと喉元を絞められたような、己の筋で心の臓が脈を抑え込もうとする本能が。

「……―――!!!」

間違いない。

これは〝恐怖〟。

軸足としている足首を無理やりに捻じ曲げる。それこそ足首を挫く程に、実際に足首の関節に甘く苦い痛みが走る。
体勢を無理やりに崩し。

―――それでも尚、青い光を携えた刃は、女の片の脇腹を掻ききった。

光を放つ刃は溢れた鮮血すらも切り裂いて、恐らくは血糊で煩い光を隠す事すら叶わなかっただろう。
胴を両断とはさせなかった。そして滑らかな線を描く脇腹を〝蛇〟のように撓らせて、刃を何とか臓器の隙間に通してやった。
だが出来たのはそこまで。

「―――……ぐぅっ!ぁ、っ……!!」

苦しさを噛み潰した引きつった吐息が喉から漏れる。
金赤の美しい反物は孔雀模様浮かぶ帯ごと裂け、そこからとくとくと溢れ出る生血で暗く染め直される。
折角臀部から伸ばす様にしてやった裾は解けて血溜まりに垂れ落ち、白い白い足の片方だけに蜜の様にとろり伝って紅く汚す。

思わず片手を空けて傷口を抑え背を丸めてしまう。打ち合いを見物していた店主が慌てて立ち上がるのが視ずとも分かる。

―――だがヤヅカは膝を付かなかった。

「……―――驚いたぞ。」

ひゅうとか細い呼吸を乗せて、頬に傷が走った時に見えた肌に差した朱色はもう無い。
挫いた足首に鞭を打ち、無意識に大刀を支えにしようとする意識をすり減る程に噛み潰して。

〝蛇〟は手負いとなった。故に。その瞳は更に煌々と輝きを増す。
―――生存の為に。
550破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/02(金)00:43:42 ID:jtk [1/3回]
>>549

少女が時空剣の機能を持ち出した時、気持ちとしては完全に負けを認めているときだと言ってもいいだろう。
その機能は言うならば後付だ。剣自体に搭載されているただの機能であり、扱えるものであれば誰であろうと実力に関係なく同じことが出来る……。
故に、その交錯の後。膝をつくことには抵抗はなかった。これを捌き切られたのであれば、正真正銘の敗北であると潔く認めて、終わりにすることが出来る。
そしてこれは少女にとって『死合』であり。それこそ、首を差し出しても、問題はないと考えているほどだった。

「……負けちゃった」

それから、ぺたんとそこに座り込んだ。
蛇がその頭部から、それこそ頭から呑み込むというのであれば抵抗無く受け入れるだろう。
視線を彼女の方へと向ける。彼女の白い足を流れる血を見るに、それなりの傷を負わせることは出来たように見えるのだが、然し、それでも、今立っているのは。
彼女の方である。故に、その輝ける瞳を前にしても、実に楽しかったと、笑顔を向けることが出来る。

「……でも、凄い楽しかった……嬉しい……ヤヅカ、好き……」

何より剣を交えることを少女は至上とする。相手が極上の剣士であればあるほど、それは素晴らしいものになる。
彼女の剣筋はそれに違わぬものであったと、そして彼女に対する好意を、また嘘偽り無く、不器用ながら口にして、後は……。

「……剣、買ってあげない、と……?」

疑問形なのは、後の処分は彼女に任せるということなのだろう。
剣を買わせることであるならば、それで良し。そうでないのであれば……或いはここで彼女が刃を振り上げるのであれば、それで良し。
551ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)01:13:25 ID:8Le [1/2回]
>>550
「……―――何が負けじゃ馬鹿者め。儂で無ければ死んでおるわ阿呆」

ぐらりと女の躰が揺れると、糸が切れた様にずるりずるりと倒れ込んだ。
血の溜池に蛇の尾の様に揃えて投げ出された足はしおらしく、そして己の血を肌理より吸って艶肌へと染まり。

「この傷。審判など居ればどう見ても儂の負けじゃろうが」

鋭い痛みを未だ残して裂かれた脇腹に視線が落ちる。ハゲツの敗北の宣言を受けて既に瞳の輝きは色褪せて。
しゅるりと何処から迷い出たのか、長く細い白蛇がヤヅカの女が肢体を這い回ると、大口を開いて傷口にそのまま噛り付いた。
しかしそこから蛇の頭は動かず、逆にその胴だけがぐるりと腰を一周し。気づけば帯ごと覆ってしまった。

「こうしてくっ付けておけばすぐに塞がるか……―――」

「しかし小娘。貴様が何故その剣を嫌っておったのかよぉく分かったのじゃ」

眼の色を見れば。先程の光る刃―――それを嫌っているのだろう。
その気持ちはよく分かる。

「じゃがの。―――……儂の蛇の身とてこの大刀から来るものじゃ」

「―――刀を継いで蛇となった。剣の力に頼らぬと言うのであれば、儂は最初から負けておるわ。」

本を正せばヤヅカはただの人間である。この蛇神の力こそ彼女が握る刀によって与えられた力そのものなのだ。
容易く死ねぬ。決して捨てられぬ。そして時代に継がさなければならぬ。それは祝福と言うよりは―――。

「貴様には錆び刀をこうて貰う。儂は貴様にあの無銘の刀をこうてやろう」

「それが、手打ちと言うものじゃ。」
552破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/02(金)01:35:00 ID:jtk [2/3回]
>>551

「……でも……ヤヅカのほうが……強かった……」

技量は間違いなく彼女が上だった。積み上げてきたものが違うのだから、それは当然の話で、結局の所あの剣がなければこうまで傷を負わせることすら。
出来なかっただろう。脚を切られてそれで終わりだった。審判……とくると、そこで店主へと視線をやるのだが果たして答えは得られるかどうか。
兎も角、少女はフルフルと首を振ってそれを否定するのだ。手傷を負わせられたのは剣の機能のおかげで、実質的には彼女の勝利であると。

「……蛇さん……良かった……」

そして現れる白蛇へと向けて、安堵の表情とともに柔らかい視線を向ける。すぐに治るのであれば、それに越したことはない。
長剣の刀身からは、すっかりと青白い光は消えていた。座ったまま血を払えば、腰の備えた鞘にそれを納め、それからコートの内側から包帯を取り出した。
この前の死合の反省から、持ち歩くことにしたものである。それをぐるぐると、足の傷へと乱暴に巻きつけていく。衛生観念もへったくれもないものだった。

「……うん。そう……これ。私の……力じゃないから……」

そしてこうまでくれば、剣に関する心もまた彼女には御見通しであったか。見抜かれたのならば、素直に白状する。
が……そこに続く言葉を聞いたときに抱いた感情は、複雑なものであった。何かモヤモヤとしているものが、少女の心の中に生じたのである。

「……ヤヅカは……刀のお陰で、蛇さんの……でも、ヤヅカは、強かったから。うーん……。
 ……じゃあ、私も……でも……」

彼女のその身が、刀を継いでその蛇の力を手に入れたというのであれば、それは……確かに、この剣の力と変わりないかもしれない。
ただ、それ以上に彼女自身の強さを少女は感じた。ぐるぐると思考する。
剣の力に頼っても良いということか? それとも、やっぱり頼らずに己を鍛えろということか……それとも、剣の力それ自体も、己の力と考えるべきなのか?
一度浮上した疑念はぐるぐると、頭の上を回っている。

「……! 本当!?」

彼女の言葉を聞いた時の少女の反応は、なんとも正直なものだった。或いは現金な反応であった。
すっかりと諦めていた刀のこと。こうして刃を交えることが出来ただけでも値千金であったというのに……少女にとっては、降って湧いた幸運とでも言おうか。

「……手打ち……いいね……!!」

なにか勘違いしている気もするが。ともあれ、総合的に見るならば、少女は上機嫌だった。
553ヤヅカ◆</b></b>SOmX/gdPzL1Y<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)02:03:24 ID:8Le [2/2回]
>>552
「あの〝小僧〟は昔からそうなのじゃ。剣に魅了されてこの道に入った癖に血を見ると竦んでしまってのぅ」

店主はと言えば血の溜まりに腰を下ろしたヤヅカに顔面蒼白で、立ったまま固まっている。
いくら刀剣を扱っているとは言え店主はただの商人であるし、よもやこれ程の流血沙汰になると思っていなかったのだろう。

「―――……身に余る力であったとしても薬にも毒にもなろう。」

別な白蛇が大刀を飲み込むのを見送るヤヅカの耳には、ハゲツの呟きが呼吸すら含めて聞こえる。
なんともこそばゆくなる悩みだ。嘗ての自らの幻影が少女に重なって見えた。

「儂とて日に日に変わって行く己の肢体に人に戻りたいと泣いた日もある。」

「薬に出来ぬならば毒のまま呑み干してしまえばよい。毒を食らえば皿までじゃ。」

脇腹を抑えたままゆっくりと立ち上がる。気にかけているのは腹の傷ではなく挫いた足首。
蛇に巻かれた内側ではしゅわしゅわと泡立つ様な音が臓腑を通して体の中から聞こえてくる。

既に歩ける。
立てかけられた二振りの刀を一息に片手で掴むと、それを手にハゲツの前に立ち。

「ほれ。店に戻るのじゃ。店主は儂が叩き起こしておく」

そうじゃ。と何かを思い立ったように紅の引かれた唇が小さく開いた。
頬に差す朱色も戻り、白皙の肌も生命の色を取り戻しつつ。ぬるりと先端を二股に分かれた細い舌を曝け出して。

「儂の生き血を啜れば、そんな傷すぐに塞がるぞよ。」

「……―――啜るか?」

にぃと茶化す様に。しかしその蛇眼の奥底に数刻前に見せた慈しみを宿して。

//タイミングも良いのでこの辺りで〆とさせて頂きます
//レスが遅かったり途中何回もお名前を間違えたり…本当にごめんなさい…お相手ありがとうございました!
554 : 破月◆</b></b>gZ9rFvDL2jzZ<b>[] 投稿日:19/08/02(金)02:17:37 ID:jtk [3/3回]
>>553

「……それは……よくないね……」

少女にしては、否定的な物言い。剣と血とは本来隣り合っているものである、それが苦手となると……というのは、剣士としての視点であろう。商人には必要はない。
ともあれ、これで勝敗はお預けということになろう。少女としては負けている気分だが、それこそ、"手打ち"で済ますのだから、これ以上の追求は無しだ。

「……分かった。私も、ヤヅカみたいに、頑張る……」

彼女にもまた、自分とは程度は違えども……思い悩んでいた日々があったということだろう。
身が変じる苦しみに比べれば、少女の苦しみは大したものではないかもしれない。何より、そうとまで言われたのであれば……まだ素直に頷くことは出来ないが。
それでも、試行錯誤することは出来る。頑張ることは出来る……この剣とどう付き合っていくかどうか、彼女と違って、考える時間があることだけは幸運だろう。

「ん……分かった。えへへ、ありがとう、ヤヅカ……優しいね……」

自身の前に立った彼女を見上げれば、彼女に対して自然と笑みを溢して、それから脚をかばいつつも、また立ち上がる。
それからフラフラと彼女の後を追って、店へと戻っていくことだろう。さて、彼女の提案に対しては……。

「……そうなの? それじゃあ、ね――――」

……少女は少々真に受けやすい。その結果がどうなるかは、まあ描くことでもあるまい。そうでなくても、栄養をとって寝れば大抵の傷は塞がる少女なのだから。
ただ、彼女の瞳に宿る優しさを、少女は見逃すことはないだろう。そして少女は――――壱つ、新たな相棒を手にすることになるのだった。

/それでは、こちらからもこれで〆で!
/こちらこそ、遅くなりまして申し訳ありません……お相手ありがとうございました、楽しいロールでした!!
555バルト◆</b></b>yeyRcVzC4g<b>[] 投稿日:19/08/02(金)02:56:20 ID:9s4 [1/3回]
>>545
「……デカいナ、断ち切れるか分からんがやってみるデ」

剣を構えるとゆっくりと近づいて行くバルト。
音を立てずに慎重に、されど急いで。
そして懐に辿り着いたら剣で頭を切り落とそうと振り上げるのだ。
しかしそんな行動も野生動物の勘が働いたのか、それとも気付かぬうちに音を立ててしまったのか――

「ッ……!鋭いナァ、コイツ!」

パチリと眼を開けて、バルトの攻撃を避けてみせる。
そしてすぐさまバルトをぐるりと囲まんと動き始める。
その速度は非常に素早く、あわやバルトは囲まれて――否。

宙を駆ける一筋の火矢、それは見事胴へと命中。大蛇の毛に火が付いたのだ。
バルトを先に行かせたのが功を成したか、火矢の奇襲は成功。
大蛇は徐々に燃え広がる火炎に身を捩らせ、悶え苦しんでいる。

「――ハッ!ヒヤッとしたワ!」

バルトはロングソードを再び構え、暴れる大蛇に飛び掛かった。
毛を掴みロデオの様に振り回されているが、何とか持ちこたえている。

大蛇は地面に身体を擦り付けての消火を試みている。
その際に暴れに暴れ、運悪くナーズの方へと向かってくるだろう。
尻尾による一薙ぎがナーズに襲い掛かる!

/物凄く遅くなりました…!明日も同じような状態が続くので平行などはお任せします…!
556ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)06:08:09 ID:qUq [1/12回]
>>534
くるり くるり

右手に携えたステッキを回しながら歩く男。
調査団の誰よりも前に出て(流石にゴルバグの射線上には立たないが)
殺到する狩猟団を見据えるようにして立ち止まる。

男の足元から黒い砂があっという間に周囲へ広がる。
この時点でそれ自体に攻撃性はなく、狩猟団がどのようなアクションを起こしても問題はない。

重要なのはその後。

誰よりも前に出たはずの男に狩猟団連中が何をしてくるかだが、
遠距離中距離攻撃?結構。義肢に仕込んだ黒い砂が自在に動く刃となって全てを両断するだろう。
近接攻撃?なお結構。周囲へと広がった黒い砂が一斉に狩猟団の足へと牙をむく。

返しの付いた無数の針で足を貫かれてなお平然と走り回れるなら流石に退こう。
超反応で避けられてもやはり逃げに転じるべきだ。
荒事は不得手ではないが男は正面からやりあえるほどの戦士ではない。

そして男が何よりも警戒しているのは鋼の獣。
おそらくアレだけは上記の行動でどうにかなる相手ではあるまい。
獣の動き如何で男の方針も変わるだろう。
557ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/02(金)07:54:36 ID:q4A [1/7回]
>>530
「うーん、なかなか……あ、すみませーん、ジョッキおかわり下さーい」
「……?……!?」

さてはて、ギルドの喧騒の中に紛れて傭兵の物色に当たる兎人
近場の遺跡探索の道中の護衛を探しているのだが、なかなかに難航しているらしい
先立って数度、それも直近で傭兵を発端にしたトラブルに巻き込まれているが故に慎重になりがちなのだ
溜息交じりにカウンターに着座、一息いれつつふと隅っこを覗き見て思わず二度見
誰ぞの連れ子であろうか、いやそれにしてはちょっと剣は持たせないだろうし見た事のない服装も謎に拍車を掛けている

「……あ、あのー、迷子さん……ですか……?」

思わず声を掛けざるを得ない兎人
白い毛並みのもふもふ垂耳は揺れ、流髪の薄茶は燭台の照明に蜂蜜色に輝く
奇妙なといえば同じく、南平家大陸の兎人の民族衣装は空色のゆったりとした出で立ち
赤い眼差しは好奇の色に揺らめきを湛えていた

//夜まで不安定で、次のお返事はお昼過ぎになってしまいますがもし宜しければ…
558ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/02(金)08:47:06 ID:KeW [1/1回]
??>>556

「ガハハハハハハハッ!!」

ヘヴィでビッグなノイズがハンパねぇドカドカバラマキを馬鹿笑いしながら
撃ちっぱなし(フルオート)するゴルバグであるが二連装の重機関銃という、
かつてありし世界から見ても頭わr…割り切った漢仕様のため当然ながら全然当たらない。

それでも幸運(不幸?)にもたまたま弾丸が命中した場合の威力は推して知るべし。
弾体に接触するや、人体など穴あきチーズのようになり破裂する。たとえタマに時たま只のガラス玉とか釘とかが混じっていたとしてもだ。

「ダッカダッカダッカ!」

このようにロウェルから見ても極めて効率の悪い(狙うのではなくデカイ音をカマしながら撃つことに夢中だ!)射撃を
掻い潜った狩猟団はそのまま勢いを止めずにロウェルを含む調査団に雪崩れ込む!

「GAAAAA!」

ロウェルの砂鉄で足を貫かれた〝弱者〟は躊躇いなく踏み潰され、その攻撃に対する安全地帯とされた。酷薄なる大地の命の値段の安さを思わせる。
魔術師達の各々の魔術も蛮族の数を減じながらもさして変わらぬ結果に終わった。

接近を許したところで調査団の護衛班も剣を抜き放ち(忘れてはならないが、大半は魔術か剣というのが基準の時代なのだ)応戦。

「ガハハハハッ!ちぃとマジぃかもな!」

ゲラゲラ笑うオークの言わんとする事は明白だ。命のお値段がお高い文明人サマを狂奔と狂気のままに突撃する人食いども。
あまりに勢いが違う。調査団の面々は無能とは程遠い水準だが、それでも文明の差、技術の差、装備の洗練差を覆しかねない!

ロウェル自身にも殺到する狩猟団の冒涜的な刻印が刻まれた棍棒が振るわれる。
単純な武器だが、これですら人間の頭部をスイカのように破砕するのは極めて容易だ。

//おはようございます。今日も基本、置き進行ですがよろしくお願いいたしますー
559ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)11:28:27 ID:qUq [2/12回]
>>558
人を殺すのに御大層な詠唱を伴う魔術や竜の鱗を易々切り裂く魔剣は要らない。
棍棒と石ころ、これだけで十分だ。
そして何よりも必要とされるのは、研ぎ澄まされた決意だと男は考える。

「どうした諸君」

だから命の値段がお高い文明人様が他者のそれを奪うなら、その時は決して正気であるわけがなく。
その身に熊か狼でも宿ったのではないかと言われても否定できぬ所業だろうと男は考える。

「狂気が足らんよ?」

周囲に黒砂が散らばった時点で、ある種此処は男の領域。
そこへズカズカと無遠慮に足を踏み入れたものは自ら男の間合いに入り込んだに過ぎず。

大地から、男の両手足から、必要以上に凄まじい速度で雨後の筍の如く生える黒鉄の槍。
その場から動かず揺るがず振るわれた攻撃ごと全てを跳ね除け穿ち殺す。

「命のやり取りほど刺激的なものもあるまい!今狂わずして何時狂う!?」

男なりの激励であるが、まともな者が耳を傾けられる内容ではないな!

//よろしくお願いします
560◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/08/02(金)12:49:55 ID:zqi [1/1回]
>>557

「心外です。私は歴とした冒険者……道に迷うような下手は打ちません」

唇を不愉快そうにほんの少し尖らせて、閉じたままの双眸をそちらに向ける。
とはいえそれだけで、荒事に発展させるようなつもりはない。相手も悪気はなさそうだから。

「あなたは珍しい色彩をしていますね。これはなんですか?兎の耳……?」

ゆっくりとルゥロの頭に手を伸ばし、耳を軽く撫でようと。見えるなら兎の耳だと一目で分かるはずなのに少女には判然としない様子。そこから盲目だと読み取れるかもしれない。
色彩という表現も、見えているにしては変わった表現だろう。




561ルゥロ◆</b></b>g9nACWyOJg<b>[] 投稿日:19/08/02(金)14:39:42 ID:q4A [2/7回]
>>560
「っと、す、すみません、失礼しました」

事実無礼な質問であったと自戒
多くの物事を目で見てのみ判断するのは悪手であり、先入観とは魔学の大敵であるはずなのだがまだまだ精進が不足しているなと反省

「……ん、あ……。えぇ、私、南平家大陸の兎人(ラビト)のルゥロと申します」
「色彩……です、か?……??」

手を伸ばす所作のそれよりも幾ばくか以前に、少女がアカズ(盲目)である可能性を多分に感じていた
故に彼女が伸ばす腕が触れやすいように、ひょいっと頭を傾けて垂れる耳に触れさせるように動かした
して、しかし色彩という表現には今一つピンと来ない様子で自身の衣服の色を確認している
尚、そのお耳の触り心地はもふもふのもちもちであった

//次が夜になりそうです、すみません…もしアレでしたら切っていただくなり並行なりして下さいませ
562ゴルバグ◆</b></b>xkuCyb6fiI<b>[] 投稿日:19/08/02(金)15:02:10 ID:ODZ [1/1回]
>>559

狂奔のままロウェル襲い来たる人食い共はまさに火に引き寄せられる蛾の如し。
自ずから飛び込み、貫かれ、引き裂かれるのみだ。たちまちに元・生物が量産される。

『SYAAAAAAA!!』

しかし、敵もさるものだ。気の利いた奴は槍が伸びるや否や、
人肉食で育んだ屈強な肉体による回避行動を行い、強かに彼に棍棒やチェーンを振り回す。
もっとも、鎧袖一触かやや手こずる程度の違いでしかないが、こうも数も多いとその違いこそが馬鹿にならない。

「ガハハハハッ!イクサだぁあああ!!」

一方ゴルバグは虐殺のコーフンのままに平手で飛び掛かる狩猟団を叩き落とす。
オークの筋肉積載量からくる無造作な一撃は、容易く人間の頭部を胴体に陥没させるなどという事をやってのけた。

調査団と狩猟団の攻防はわずかに調査団有利に推移といったところか。
突撃の勢いさえ防ぎきれば、自力に勝る調査団の有利に傾き始めるのは自明である。しかし――

「!?イガイガ野郎!テツのケモノが来たぜぇ!」

それも敵のイレギュラーを食い止められねばられた場合に限る。
マシンドッグは生物と違わぬかそれ以上の俊敏さで調査団の懐深く突入。そして、

≪GARRRRRRRRッ!≫

奇妙な共鳴音とノイズが混じる嘶きと共に尾より伸びた真っ赤な赤い筋が奔る。

「えっ!?………」

一瞬後にはその軌道上にあった調査団のメンバーは寸断された。自分が死んだ自覚すらあいまいなままに。
奇妙なことに傷口からは傷が一滴もこぼれていなかった。熱伝導鞭――ハイテックの遺産だ。

「ウホッ!?イカしてやがるぜ!」

そのようなゴルバグのつぶやき他所に、マシンドッグはその無機質な殺意をロウェルにも向け襲い掛かる。
彼の身体を横切るようにヒートウィップが射出された!
563 : ロウェル◆</b></b>1qYYecfYkY<b>[sage] 投稿日:19/08/02(金)16:34:17 ID:qUq [3/12回]
>>562
「…駄目だ」

男が呟きと共にバチンと大きな音と火花を散らして派手に吹っ飛ぶ。
そんなに機敏に動ける感じではない男であるがその通りで、
黒砂による防御で身体が寸断されることこそ防いだが衝撃まで抑えきれなかった。

「もっと鋼を!」

地面に叩き付けられるも黒砂によってすぐさま起き上がることは出来る。
しかしこれでは何れ度重なる衝撃に身体が耐え切れなくなってお終いだ。
自分の身一つではアレに対抗する手段も乏しい。
割と明確な対抗手段が今の手持ちでは思いつかない。
自らのサンドメタル全てを利用しても足りぬ、金属、兎も角金属が必要だった。
564◆</b></b>bex55IPwEA<b>[] 投稿日:19/08/02(金)18:00:17 ID:S88 [1/1回]
>>561

「もう気にしていません。よくあることですから」

素直に反省する相手を許さないのでは悪人はこちらだ。それ以上何をいう気もない。落としどころして互いに申し分ないだろう。

「私は北方の島、イザラキから来ました。三ツ扇物集です」
「説明不足でした。私は色聴……つまりは音を聴くと、色が見える共感覚者なのです」

盲目故に発達した聴力と色聴は、日常生活どころか戦闘を行えるまでに研ぎ澄まされている。
そして彼女が口にしたイザラキとは、族内婚で独自の発展を遂げている少数民族の国。
尤もイザラキは他の国家とは交流をしない閉鎖的な国の為、その情報や物資が世界に漏れるのはごく稀である。

「こんな不思議な種族がこの世にはいるのですね。とても興味深いです」
「もう少し近くへ……この感触、たまりません」

すっかりルゥロの耳に魅了された少女。ルゥロが近付いて来たなら両手でひしと掴んで頬擦りまでする始末。ややしばらくして。

「ああ、私は依頼を受けに来たのでした。それではこれで……」

堪能した少女は若干名残惜しそうに耳を離して立ち上が